取り上げるのが遅れてしまいましたが、既知で最古の鱗竜類と鱗竜類の摂餌適応の起源に関する研究(Marke et al., 2025)が公表されました。鱗竜類は、陸上に生息する脊椎動物の中で最も種数の多い生物群である。この生物群には、約1万2000種のトカゲ類とヘビ類(有鱗類)、およびニュージーランドに生息する1種のムカシトカゲ類(Sph…
古代ゲノムデータに基づくクラ・ダイ語族およびミャオ・ヤオ(モン・ミエン)語族話者の人口史に関する研究(Tao et al., 2026)が公表されました。本論文は、現在の中国南西部(広西チワン族自治区、以下広西と省略します)に見られる洞窟埋葬から発見された古代人14個体の新たなゲノムデータを報告し、既知の古代人および現代人と比較するこ…
ワラセアの洞窟壁画の年代が67800年以上前であることを報告した研究(Oktaviana et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、ワラセアのスラウェシ島およびその近隣のステンシル(物体を表面に置き、その上から塗装することで、表面に図を残す…
小型ティラノサウルスの化石を報告した研究(Zanno, and Napoli., 2025)が公表されました。ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)は、絶滅した脊椎動物の中で最も研究が進んでいる動物の一種で、恐竜の古生物学のモデル系です。最後まで生き残った非鳥類型恐竜の一種として、ティラノサウルスは、地球の生…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、真核生物の起源に関する研究(Zhang et al., 2025)が公表されました。アスガルドアーキアの形態と生理とゲノミクスの研究によって、真核生物の進化史に関する貴重な手がかりが得られています。以前の研究で、真核生物は古細菌のヘイムダルアーキア綱(Heimdallarchaeia)内に含まれる、…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、全ゲノム重複による多細胞の適応進化についての研究(Tong et al., 2025)が公表されました。WGD(Whole-genome duplication、全ゲノム重複)は真核生物全体に広く見られる現象で、適応進化を促進することがあります。しかし、新たに形成された倍数体ゲノムの不安定性を考える…
古代ゲノムデータに基づいてユーラシア東部内陸の銅器時代~鉄器時代の人口史を検証した研究(Zhao et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、現在は中華人民共和国の支配下にあり、行政区分では新疆ウイグル自治区とされている東トルキスタン北西部の…
シベリア北部の新たな古代ゲノムデータを報告した研究(Crubézy et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、シベリア北東部の人類遺骸の古代ゲノムデータを用いて、ヤクート人(サハ人)の遺伝的歴史を検証しました。その結果、ヤクート人の遺伝的起…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、最古級の始祖鳥の特徴に関する研究(O’Connor et al., 2025)が公表されました。本論文は、始祖鳥(Archaeopteryx)の、ほぼ完全で押しつぶされていない状態の14例目の標本を報告します。この標本は、シカゴ・フィールド自然史博物館(Chicago Field Museum of…
取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究B01「アジア新人文化形成プロセスの総合的研究」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本…
取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究B01「アジア新人文化形成プロセスの総合的研究」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本…
九州北西部の弥生時代の人類遺骸の新たなゲノムデータを報告した研究(Kim et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。なお、「縄文時代」との時代区分や「縄文人」との表記には問題があるでしょうし、それは「弥生時代」や「弥生人」についてもかなりの程度当ては…
アフリカ南部古代人のゲノムデータを報告した研究(Jakobsson et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、南アフリカ共和国の遺跡から発見された較正年代(明示しない場合、以下の年代は、基本的に較正されています)10200~150年前頃の人…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、三畳紀の爬虫類の皮膚付属器を報告した研究(Spiekman et al., 2025)が報道されました。鳥類の羽毛や哺乳類の毛のような複雑な外皮付属器は、四肢類の進化において重要な役割を果たしており、断熱や感覚やディスプレイや飛行に不可欠な機能を有しています。羽毛と毛はそれぞれ鳥類と哺乳類のステム系…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、バルト海の孤島の先史時代のオオカミのゲノムデータを報告した研究(Girdland-Flink et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、バルト海の孤島で発見された後期新石器時代と青銅器時代のイヌ科2個体の…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、古代ゲノムデータからヨーロッパへのイエネコの到来時期を検証した研究(De Martino et al., 2025)が報道されました。日本語の解説記事もあります。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、おもにアフリカ北部とユーラシア西部の古代およ…
分子生物学的データに基づいて後期更新世の日本列島におけるホラアナライオンの存在を報告した研究(Sun et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。ライオンとトラは後期更新世に広く分布していた頂点捕食者で、アジア東部の大型動物相の不可欠な構成要素でした。…
ナウマンゾウのミトコンドリアDNAを報告した研究(Segawa et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。パレオロクソドン属の絶滅種であるナウマンゾウは日本列島に分布し、後期更新世後半に絶滅しました。本論文は、ナウマンゾウのミトコンドリアDNAを報告…
中国で発見されたネコ科動物遺骸のゲノムデータを報告した研究(Han et al., 2026)が報道されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、黄河流域を中心に、おもに現在の中華人民共和国北部の遺跡で発見されたネコ科動物のゲノムを解析し、ベンガルヤマネコが遅くとも5400年…
中原の近世人類のゲノムデータを報告した研究(Zhou et al., 2026)が公表されました。本論文は、中華人民共和国河南省の墓地で発見された18世紀頃の被葬者のゲノムデータを報告しています。その結果、この中原の近世人類集団は、後期新石器時代黄河流域集団との強い遺伝的連続性を示し、中原の唐代集団の直接的子孫としてモデル化でき、河南…
モロッコの77万年前頃の人類化石を報告した研究(Hublin et al., 2026)が報道されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、モロッコで発見された77万年前頃の人類化石の形態を既知の人類化石と比較し、祖先的特徴と、その後の人類に見られる派生的特徴の混在が見られる…
ヨーロッパ北西部における40万年以上前かもしれない意図的な火熾しの証拠を報告した研究(Davis et al., 2026)が報道されました。火熾しは人類に固有の新機軸で、道具の製作や象徴文化や社会的意思疎通といった他の複雑な行動とは一線を画しています。制御された火の使用は適応の機会をもたらし、これが人類の進化に重大な影響を与えました…
アルゼンチンで発見された古代人のゲノムデータを報告した研究(Maravall-López et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、現在のアルゼンチンにおいて以前には知られていなかった遺伝的祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ances…
取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、古代の病原体に関する研究(Sikora et al., 2025)が公表されました。感染症は、歴史を通してヒト集団に深刻な影響を及ぼしてきてましたが、それらの起源や過去の動態については重要な疑問が残っています。とくに完新世については、農業や牧畜が主要な生業となり、生産経済の開始によって人類の…
中原の殷(商)代後期人類のゲノムデータを報告した研究(Tang et al., 2026)が公表されました。本論文は、河南省の殷代後期の遺跡で発見された人類遺骸のゲノムデータから、後期新石器時代の中原集団の直接的祖先としてモデル化できることと、社会的階層が遺伝的差異と関連していなかったことを示しています。なお、本論文の「中国」の指す範…
古代ゲノムデータに基づく新石器時代ユーラシア北東部の親族関係についての研究(Liu et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、ユーラシア北東部の新たな古代人のゲノムデータと既知の証拠から、先史時代のユーラシアにおける居住や埋葬や配偶の慣行が…
オーストリアで発見された前期青銅器時代の人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Furtwängler et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、オーストリアで発見された前期青銅器時代の個体群の新たなゲノムデータを提示し、おもに厳格ではない女…
燕山地域の新石器時代人類のゲノムデータを報告した研究(Zhang et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、モンゴル高原と華北との間の移行地帯である燕山地域の、7700~4300年前頃となる前期新石器時代と後期新石器時代の人類遺骸のゲノムデ…
モンゴル高原南東部の新石器時代人類の新たなゲノムデータを報告した研究(Liu et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、8800~5000年前頃となるモンゴル高原南東部の古代人35個体のゲノムデータを報告し、8800~7500年前頃の個体群…