取り上げるのが遅れてしまいましたが、新種のティラノサウロイド恐竜を報告した研究(Voris et al., 2025)が報道されました。ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)を含むエウティラノサウルス類(Eutyrannosaurians)は、白亜紀の末期(6600万年前頃)までアジアと北アメリカ大陸の陸上動…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、ヨーロッパ最古級のホモ属の顔面を報告した研究(Huguet et al., 2025)が公表されました。ヨーロッパ西部における最初の人類がどの系統で、その身体的特徴はどのようなものだったのか、また、そうした人類がいつどこで暮らしていたのかは、前期更新世のユーラシアにおける人類の定着についての研究では…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、狩猟採集民の地中海における航海についての研究(Scerri et al., 2025)が公表されました。マルタ諸島は地中海で最も遠隔な小島群の一つで、シチリア島の沿岸から約100キロメートル離れた場所に位置しており、シチリア島とは13000年前頃に沈んだ陸橋によってつながっていた、と推測されていいま…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、人類の二足歩行の進化に関する研究(Senevirathne et al., 2025)が公表されました。二足歩行はヒトを特徴づける形質です。二足歩行を可能にしている、なじみ深い御椀形の骨盤では、体の側面に沿って湾曲した短い幅広の腸骨翼が歩行を安定させ、内臓器官や大きな脳と広い肩幅の胎児を支えています…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、アラビア半島の過去800万年間の環境を報告した研究(Markowska et al., 2025)が報道されました。サハラ・アラビア砂漠は地球上において最大の生物地理学的障壁の一つで、過去の人類の移動など、アフリカ大陸とユーラシア大陸の間の分散を妨げてきました。最近の研究は、この障壁が少なくとも11…
ユーラシア東部南方の崖に吊るされた棺の被葬者のゲノムデータを報告した研究(Zhou et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、おもに中国南西部とタイを対象に、ユーラシア東部南方で見られる埋葬慣行である、崖に吊るされた棺(Hanging Co…
取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、協力を生む複合的な機構に関する研究(Efferson et al., 2024)が公表されました。ヒトが行なう1回限りの協力に関して、繰り返し相互作用による説明と、集団の競争による説明があります。繰り返し相互作用から得られる説明は、直観には反するものの正統的です。一方、集団間の競争から得られ…
最近のアジア東部人類集団の重要な古代ゲノム研究に関する解説(Peng et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文はおもに、今年(2025年)公表された、中華人民共和国雲南省で発見された古代人のゲノムデータを報告した研究[12]と、黄河および長江…
ヨーロッパ中央部における中期~後期更新世のカバ(Hippopotamus amphibius)の存在を報告した研究(Arnold et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、ドイツのライン川上流のグラーベン(Graben)のアイヒ(Eich)…
ヒマラヤの2300年前頃以降の人類の新たなゲノムデータを報告した研究(Bandyopadhyay et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、インド北部のヒマラヤ山脈の2300~100年前頃の7個体および現代人10個体と、ネパールのヒマラヤ中…
クリミア半島のネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)に関する研究(Pigott et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、クリミア半島で発見された動物の骨を、新たな動物考古学的手法でヒト科と同定し、放射性炭素年代測…
ヒト進化研究ヨーロッパ協会第15回総会で、アフリカ東部の初期ホモ属化石に関する研究(Blasi-Toccacceli et al., 2025)が報告されました。この研究の要約はPDFファイルで読めます(P26)。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。ホモ属は280万~190万年前頃の間に…
初期オホーツク文化関連個体のゲノムデータを報告した研究(Sato et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、浜中2遺跡で発見された、オホーツク文化初期となる5~6世紀頃の女性1個体(NAT004)のゲノムデータを報告し、そのゲノムがカムチャ…
『日経サイエンス』2025年12月号に掲載された表題の記事を読みました。この記事は査読前論文(Watanabe et al., 2024)を取り上げており、私も昨年(2024年)5月にTwitterでこの論文について言及しました。Watanabe et al., 2024はざっと読んだだけですが、「縄文人」42個体のゲノム解析から、「…