鮮新世のアウストラロピテクス属の新たな化石を報告した研究(Haile-Selassie et al., 2026)が公表されました。エチオピアのウォランソ・ミル(Woranso-Mille)の鮮新世の堆積層(359万年前~333万年前)から出土した化石に対するアウストラロピテクス・デイレメダ(Australopithecus deyi…
イタリア南部の中期青銅器時代人類集団のゲノムデータを報告した研究(Fontani et al., 2025)が公表されました。本論文は、イタリア半島南部の中期青銅器時代の人類遺骸のゲノムデータを報告し、同時代のイタリア半島の人類集団とよりも、前期青銅器時代シチリア島人類集団の方と遺伝的に類似していることを示します。また本論文は、1個体…
イラクの更新世の石器を報告した研究(Egberts et al., 2025)が公表されました。イラクは更新世人類の拡散において重要な位置を占めていると考えられますが、その実態はよく分かっていません。本論文は、イラク南西部のIWD(Iraqi Western Desert、イラク西部砂漠)に位置するシュビチャ(Shbicha)地域の更…
過去16万年間のアジア東部の人類史の総説(He et al., 2025)が公表されました。本論文は、おもに遺伝学的観点から過去16万年間のアアジア東部の人類史に関する近年までの研究を整理しており、近年飛躍的に発展しているアジア東部の古代ゲノム研究の把握にひじょうに有益です。本論文の主要な対象は現生人類(Homo sapiens)です…
陝西省の後期新石器時代人類集団のゲノムデータを報告した研究(Chen et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、初期の社会階層化と国家形成の進展が示唆される、陝西省の後期新石器時代遺跡で発見された人類遺骸のゲノムデータを報告しています。この…
東天山山脈の上部旧石器時代の石器群を報告した研究(Wang et al., 2025)が公表されました。本論文は、【現在は中華人民共和国の支配下にあり、行政区分では新疆ウイグル自治区とされている】東トルキスタンの東天山山脈で発見された上部旧石器時代の石刃や細石刃と、東天山山脈に位置する蒲類洞窟(Pulei Cave)の堆積物の年代測定…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、青海省で発見された後漢時代の古代人のゲノムデータを報告した研究(Wang et al., 2025)が公表されました。本論文は、青海チベット高原の後漢時代の古代人のゲノムを解析し、黄河流域集団と関連する遺伝的祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ancestry)が優勢であるものの、在来集団的な祖…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、新種のティラノサウロイド恐竜を報告した研究(Voris et al., 2025)が報道されました。ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)を含むエウティラノサウルス類(Eutyrannosaurians)は、白亜紀の末期(6600万年前頃)までアジアと北アメリカ大陸の陸上動…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、ヨーロッパ最古級のホモ属の顔面を報告した研究(Huguet et al., 2025)が公表されました。ヨーロッパ西部における最初の人類がどの系統で、その身体的特徴はどのようなものだったのか、また、そうした人類がいつどこで暮らしていたのかは、前期更新世のユーラシアにおける人類の定着についての研究では…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、狩猟採集民の地中海における航海についての研究(Scerri et al., 2025)が公表されました。マルタ諸島は地中海で最も遠隔な小島群の一つで、シチリア島の沿岸から約100キロメートル離れた場所に位置しており、シチリア島とは13000年前頃に沈んだ陸橋によってつながっていた、と推測されていいま…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、人類の二足歩行の進化に関する研究(Senevirathne et al., 2025)が公表されました。二足歩行はヒトを特徴づける形質です。二足歩行を可能にしている、なじみ深い御椀形の骨盤では、体の側面に沿って湾曲した短い幅広の腸骨翼が歩行を安定させ、内臓器官や大きな脳と広い肩幅の胎児を支えています…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、アラビア半島の過去800万年間の環境を報告した研究(Markowska et al., 2025)が報道されました。サハラ・アラビア砂漠は地球上において最大の生物地理学的障壁の一つで、過去の人類の移動など、アフリカ大陸とユーラシア大陸の間の分散を妨げてきました。最近の研究は、この障壁が少なくとも11…
ユーラシア東部南方の崖に吊るされた棺の被葬者のゲノムデータを報告した研究(Zhou et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、おもに中国南西部とタイを対象に、ユーラシア東部南方で見られる埋葬慣行である、崖に吊るされた棺(Hanging Co…
取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、協力を生む複合的な機構に関する研究(Efferson et al., 2024)が公表されました。ヒトが行なう1回限りの協力に関して、繰り返し相互作用による説明と、集団の競争による説明があります。繰り返し相互作用から得られる説明は、直観には反するものの正統的です。一方、集団間の競争から得られ…
最近のアジア東部人類集団の重要な古代ゲノム研究に関する解説(Peng et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文はおもに、今年(2025年)公表された、中華人民共和国雲南省で発見された古代人のゲノムデータを報告した研究[12]と、黄河および長江…