アジア東部の更新世の人類進化史

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、おもに中国で発見された更新世の人類化石についての研究(Yang et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、おもに中国を対象に、アジア東部の更新世の人類進化史を、形態学(化石)と考古学の観点から検証し、分子…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第26回「信長を笑わせろ!」

 今回は、本能寺の変へと至る過程が描かれました。織田(津田)信澄が大きな役割を担うことになったのは予想外でした。確かに、本作はキョウダイに焦点を当てているところがあり、それは表題に表れていますし、織田信長と市や信勝の関係が当初から描かれてきました。とくに信勝は、本作が始まった時点ではすでに死亡しているのに、何度か回想で描かれたことから、…
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中期更新世ホモ属のタンパク質解析

 中国で発見された中期更新世ホモ属のタンパク質を報告した研究(Fu et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、中国で発見されてホモ・エレクトスに分類されている中期更新世の化石6点から、エナメル質タンパク質の解析に成功しました。その結果、これら…
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呉座勇一『軍師の日本史』

 角川新書の一冊として、KADOKAWAから2026年6月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は日本人の軍師概念の変遷史で、おもに戦国時と代の武士が取り上げられていますが、単に現在の軍師概念と実態との乖離のみならず、そうした軍師像の形成過程を、江戸時代の講談や近代軍隊における参謀の存在や戦後の大衆文学を踏まえて広く検証しており、…
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クジラの「墓場」

 海底で発見されたクジラの死骸堆積を報告した研究(Peng et al., 2026)が公表されました。鯨骨(whale fall)は海底における生物多様性のオアシスで、多種多様な生物を支える複雑な局所生態系を生み出すことがあります。しかし、海洋から得られるそれらの記録はわずかで、断片的です。既知のクジラの死骸堆積のほとんどは水深数十メ…
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人馴れしていた猫の話

 最近、まだある程度記憶が残っているうちに、体系的ではなくとも備忘録として残しておきたい、と思うことが色々とあり、テレビの個人的な視聴史についてまとめました(関連記事)。その記事は、将来、情報通信技術のさらなる発展によって、こうしたデジタルデータに残っていない個人の視聴履歴も有効に活用できる研究が出ることを期待して、書き残しておきました…
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インセスト・タブーは普遍的な習慣か?

 2001年4月7日に行なわれた進化人類学分科会第5回シンポジウム(PDFファイル)で、西田利貞氏が、インセスト・タブーは普遍的な習慣なのか、問題提起しており、すでに四半世紀前の報告ですが、さすがに大家だけあって、不勉強な私にとっては今でも考えさせられる発言のように思います。まず西田氏は近親相姦が禁忌とされることの起源と進化について、近…
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テレビ視聴の個人史

 テレビの衰退が言われて久しいように思いますが、その原因については、的確な指摘がすでに多数あるでしょうし、私が独自の有益な見解を付け加えられるはずもないので、個人的なテレビ視聴の歴史を述べておきます。まだある程度記憶が残っているうちに、体系的ではなくとも備忘録として残しておきたい、とふと思ったからですが、後世の誰かに、20世紀後半~21…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第25回「変事の予兆」

 今回は、織田信長による重臣の追放が描かれました。信長は家臣たちに相撲を取るよう命じます。信長は、自身の若い近習である森乱の相手に、林秀貞や佐久間信盛や安藤守就といった長老格の重臣を次々と命じ、敗れた3人に追放を言い渡します。あまりに理不尽な信長の行動に小一郎(長秀、羽柴秀長)も藤吉郎(羽柴秀吉)も困惑する中で、藤吉郎が他の家臣に訊いて…
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ミツバチの女王の発生

 ミツバチの女王の発生に関する研究(Fang et al., 2026)が公表されました。社会性昆虫の巣の構造は多くの場合、隠れ家や貯蔵場所を提供する静的な構造要素と見なされます。しかし、こうした構築された環境が、生物学的形質をどの程度能動的に形作っているのかについては、ほとんど理解されていません。ミツバチのカースト決定を駆動する遺伝的…
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中公旧版版世界の歴史第1巻『古代文明の発見』第26版

 本書は中公文庫の一冊として、1994年11月に中央公論社から刊行されました。初版の刊行は1974年11月です。本書の親本は1960年11月に中央公論社から刊行されました。当ブログを始める前に読んでおり、まだ当ブログで取り上げておらず、最近再読した本も今後当ブログに掲載していくことにしましたが、本書もその一環です。本書を取り上げた主要な…
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中国における人類進化認識と被害者意識

 以前、中国の人類進化観と民族主義に関する研究(Cheng., 2017)を当ブログで取り上げました。その研究によると、中国では現在、現代中国人の起源をめぐって、COC(hina-origin Chinese、中国起源の中国人)的見解とAOC(Africa-origin Chinese、アフリカ起源の中国人)的見解の対立があり、それは専…
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中華人民共和国の民族団結進歩促進法

 来月(2026年7月)1日、中華人民共和国では民族団結進歩促進法(原文)が施行されます。原文は当然中国語で漢字表記なので、私も含めて日本人ならば何となく意味が分かるかもしれませんが、私のように中国語を学んでいない日本人が解釈するのはやはり無謀で、機械翻訳に頼るしかないかな、と思ったら、検索して日本語訳を見つけました。この日本語訳に従い…
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ヒト科の腰椎発生解析

 ヒト科の腰椎発生について、今年(2026年)3月18日~21日にかけてアメリカ合衆国コロラド州デンバーで開催された第95回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Wang et al., 2026)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P200)。この研究は、さまざまなヒト科の異なる発達段階の腰椎を、…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第24回「軍師官兵衛!」

 今回は、織田軍による有岡城攻めと、有岡城に囚われた小寺(黒田)官兵衛(孝高)の救出を中心に話が展開しました。藤吉郎は播磨の毛利方の三木城を攻めており、荒木村重が籠る、摂津の有岡城が毛利方に寝返ると、挟み撃ちになるわけですが、宇喜田直家が織田方に寝返ったことで、毛利軍も三木城の救援は難しく、三木城の士気は下がっていきます。一方、小一郎(…
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ブログ開設から20年

 このブログを開設したのは2006年6月22日のことで(記事)、今日でブログ開設から20年となります。ブログ開設から1年後(記事)と5年後(記事)と10年後(記事)にそのことについて触れましたが、毎年6月22日に「ブログ開設*周年」という記事を掲載するのも芸がないので、それ以外の時にはとくにそのことには触れませんでした。今年は20周年と…
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『卑弥呼』第169話「使節団到来」

 『ビッグコミックオリジナル』2026年7月5日号掲載分の感想です。前回は、日下(ヒノモト)の王族であるハニヤスが、暈(クマ)国に船で到着し、出迎えた暈の兵士に、力を合わせて、山社(ヤマト)の日見子(ヒミコ)、つまりヤノハを殺そうという話を前向きに考えてくれるのだね、と語りかけるところで終了しました。今回は、末盧(マツラ)国の沿岸でヌカ…
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中公新版世界の歴史第1巻『人類の起源と古代オリエント』

 本書は1998年11月に中央公論社から刊行されました。当ブログを始める前に読んでおり、まだ当ブログで取り上げておらず、最近再読した本も今後当ブログに掲載していくことにしましたが、本書もその一環です。本書を取り上げた主要な目的は、1990年代後半の日本社会における一般的な人類進化史の理解の程度を把握することです。本書は大貫良夫氏と前川和…
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ネアンデルタール人の狩猟や食性や外傷などについての備忘録

 人類進化に関するこれまでに得た知見をまとめ、独自の記事を掲載しよう、と一昨年(2024年)後半から考えています。しかし、怠惰な性分のため、ほとんど進んでいません。ただ、気になっており、まとめておきたい問題は多くあるので、短くて体系的に整理できておらず、雑然としていても、今後さらに体系的にまとめるための備忘録として、ブログに掲載します。…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』の評価と歴史創作と虚構

 現在放送中の大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、インターネット上では割と評判が悪いようですが、私が見ているインターネット上の『豊臣兄弟!』への評価はTwitterに偏っているので、当然、あくまでも私のTwitter環境での話です。ただ正直なところ、私の『豊臣兄弟!』に対する評価も、現時点では放送開始前の期待値を大きく下回っており、4K制作とな…
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『イリヤッド』の謎

 間もなくブログを開設してから20年が経過しますが、そもそも、ブログを開設した主要な動機の一つが、当時『ビッグコミックオリジナル』誌に連載中だった漫画作品『イリヤッド』について考察することでした。同作には、アトランティス探索を妨害し、殺人をも辞さない秘密結社が登場します。この秘密結社の現代の通名は「山の老人」ですが、なぜ結社が殺人を犯し…
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アメリカ大陸のロマの人口史

 アメリカ大陸のロマの人口史について、今年(2026年)3月18日~21日にかけてアメリカ合衆国コロラド州デンバーで開催された第95回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Comas., 2026)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P32)。ロマは以前には、「ジプシー」という名称でよく知られていま…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第23回「さらば半兵衛」

 今回は、竹中半兵衛(重治)の退場が描かれました。前回の最後で、摂津の荒木村重が織田方から毛利方へと寝返ったことが描かれ、「豊臣兄弟」はますます窮地に追い込まれました。そこで、小寺(黒田)官兵衛(孝高)が荒木村重の説得に赴くわけですが、村重に幽閉され、織田信長は官兵衛が寝返ったと考えて、官兵衛が人質に差し出している息子の松寿丸(黒田長政…
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中期更新世ヨーロッパの人類における埋葬の可能性の検証

 中期更新世ヨーロッパの人類における埋葬の可能性について、今年(2026年)3月18日~21日にかけてアメリカ合衆国コロラド州デンバーで開催された第95回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Harvati et al., 2026)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P75)。ギリシア南部のマニ半…
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Brian M. Fagan『現代人の起源論争 新訂版 人類二度目の旅路』

 ブライアン・M・フェイガン(Brian M. Fagan)著、河合信和訳で、どうぶつ社より1997年6月に刊行されました。初版の刊行は1994年、原書の刊行は1990年です。当ブログを始める前に読んでおり、まだ当ブログで取り上げておらず、最近再読した本も今後当ブログに掲載していくことにしましたが、本書もその一環です。本書を取り上げた主…
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ヨーロッパ西部の後期ネアンデルタール人の人口動態

 ヨーロッパ西部の後期ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の人口動態に関する補足が(Sánchez Goñi, and d’Errico., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、母系の観点でヨーロッパのネアンデルタール人の人…
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箱根の人

 『太陽にほえろ!』の86話「勇気ある賭け」(関連記事)と135話「ある敗北」(関連記事)には、箱根の豪華な邸宅で半ば隠居しているものの、依然として政財界に大きな影響力を有している黒幕が登場します。この黒幕は「箱根の人」と呼ばれており、犯罪にも関わっているというか、大元の指示を出していますが、『太陽にほえろ!』では珍しく、未解決というか…
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インド北部の6世紀古代人のミトコンドリアゲノム

 インド北部の洞窟で発見された6世紀の人類遺骸のミトコンドリアゲノムを報告した研究(Kumar et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、インド北部の6世紀の人類遺骸の母系が多様で、アジアの東部や中央部や南部と関連しており、文化的融合を示唆し…
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霊長類における食性の変化に伴う歯の適応

 霊長類における食性の変化に伴う歯の適応に関する研究(Gilbert et al., 2026)が公表されました。エナメル質は歯を覆う組織で、脊椎動物の体で最も硬い組織であるとともに、ナノメートルからミリメートルに及ぶ複雑なマルチスケール構造を有しています。その構造は、幅50~70 ナノメートル、長さ数マイクロメートルの細長いヒドロキシ…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第22回「播磨大誤算」

 今回は、織田方が攻略したと思った播磨で、毛利方の調略によって織田方から毛利方へと寝返る国衆が続出したことによる、藤吉郎(羽柴秀吉)と小一郎(長秀、羽柴秀長)の「豊臣兄弟」の危機が描かれました。テレビの番組表では、藤吉郎が記憶喪失になる、とあったので、どう描かれるのか、楽しみというより懸念していましたが、藤吉郎は、播磨攻略が窮地に陥り、…
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『卑弥呼』第168話「和平へのとどめ」

 『ビッグコミックオリジナル』2026年6月20日号掲載分の感想です。前回は、山社(ヤマト)の楼観でヤノハがゴリに、魏の使節が倭に来れば、魏という大国の存在が倭の民にとって現実になり、もはや暈(クマ)も日下(ヒノモト)も何もできないだろう、と語るところで終了しました。今回は、山社の楼観の前の広場で、ヤノハが鏡を掲げ、日光に照らす場面から…
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河野有理『日本史はいかに物語られてきたか』

 新潮選書の一冊として、新潮社から2026年5月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は戦後日本の思想史、とくに政治思想史を、「史観」の視点で検証し、歴史学者のみならず、作家や評論家も多数取り上げています。本書はそうしたさまざまな人々の「日本史」を、「面白い」か否かで評価する、と宣言します。これは、現在「歴史」が、「史実」と合致し…
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アラビア北部の末期更新世の岩絵

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、アラビア半島北部の末期更新世の岩絵を報告した研究(Guagnin et al., 2025)が報道されました。アラビア北部には、LGM(Last Glacial Maximum、最終氷期極大期)から1万年前頃の間の年代測定された考古学的遺跡がなく、完新世湿潤期の開始の前の人口消滅の可能性を示していま…
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断続的に減少するヒトの協力

 ヒトの協力に関する研究(Sabin et al., 2026)が公表されました。ヒトの協力は動的で、良好な条件の下であってもしばしば減少します。多くの主流の理論では、協力の減少を戦略的行動または学習の観点から説明し、それを合理的行動あるいは合理性への進展の証拠と捉えています。本論文は、長期的な減少の鍵となる原因が、時間の経過とともに体…
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スペインの洞窟で明らかになった新石器時代の食人行為

 新石器時代の食人行為を報告した研究(Saladié et al., 2025)が公表されました。イベリア半島には、集団埋葬や死後の遺体の再分配を含む多様な埋葬慣習の記録が残っています。イベリア半島における人肉食の事例は100万年前頃までさかのぼるかもしれませんが、当時の文化慣習の曖昧さや埋葬条件の不確実性から、人体処理の直接的な証拠は…
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オーストラリアにおける12000年前頃の儀式の痕跡

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、オーストラリアにおける12000年前頃の儀式の痕跡を報告した研究(David et al., 2024)が公表されました。文字のない社会において、民族誌的に知られている儀式が数百年以上にわたって考古学的にさかのぼることは稀で、古代の儀式の歴史的記録は、世代を超えて伝えられていく間に変化してい…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第21回「風雲!竹田城」

 今回は、「豊臣兄弟」の播磨攻略が描かれました。織田の播磨攻略は荒木村重が進めていましたが、その役割が藤吉郎(羽柴秀吉)に任されるようになったことが、荒木村重が織田信長に背いた原因ではないか、と推測されています(関連記事)。今回は、その点が描かれていました。ただ、本作の荒木村重は直ちに信長に叛くつもりはなく、松永久秀の二の舞になることを…
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上部旧石器時代ヨーロッパにおけるクジラの骨の利用

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、上部旧石器時代ヨーロッパにおけるクジラの骨の利用を報告した研究(McGrath et al., 2025)が公表されました。沿岸地域に住んでいた古代の人類は、クジラを資源として利用していた可能性が高い、と考えられています。しかし、先史時代の沿岸遺跡は脆弱で海面上昇の影響を受けやすく、先史時代…
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河内春人『継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」』

 中公新書の一冊として、中央公論新社より2026年5月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、継体天皇(以下、天皇号が使用されていないと思われる段階の倭王についても、便宜的に漢風諡号と天皇号を用います)の画期性を指摘します。それ以前に、日本列島各地の豪族はヤマト政権を盟主としていたものの、ヤマト政権が中央集権的に支配しているわけ…
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火山噴火と黒死病

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、火山噴火と黒死病に関する研究(Bauch, and Büntgen., 2025)が公表されました。第二次ペスト大流行である黒死病の第一波は、1347年以後のわずか数年でヨーロッパの人口の多くを奪い、一部の地域では死亡率が60%に達した、と推定されています。ました。この黒死病の原因であるペス…
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インダス文化の衰退と旱魃

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、インダス文化の衰退と旱魃に関する研究(Solanki et al., 2025)が公表されました。インダス文化は、5000~3500年前頃に現在のパキスタンとインド北西部におけるインダス川およびその支流周辺に存在した、アジア南部において最古級の都市文化です。インダス文化の最盛期(4500~3…
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「縄文時代」についての補足

 昨年(2025年)9月に「縄文時代」についての備忘録を掲載しましたが、その後、Twitterで投稿した断片的な情報や私見を短くまとめておきます。なお、以下では、千年前の略称としてK(kilo years ago、千年前)を用います。Twitterで検索すると、「縄文文化」は「南方系」と断定する投稿も見かけますが、かなり問題がある認識と…
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大河ドラマ『豊臣兄弟!』第20回「本物の平蜘蛛」

 前回、藤吉郎(羽柴秀吉)は柴田勝家と衝突し、上杉軍と対峙していた北陸戦線から離脱しました。織田軍は上杉軍に大敗し、当然、織田信長は激怒するわけで、今回は、藤吉郎というより羽柴家の危機が軸となりました。ここに、松永久秀の信長からの離反が絡んでくるわけですが、松永久秀は上杉謙信と毛利輝元が信長と対立し、戦いとなったことに勝算を見いだしたの…
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大相撲夏場所千秋楽

 今場所は、大の里関と安青錦関が初日から休場し、何とも寂しくなりました。安青錦関は大関陥落となりましたが、状態が戻れば、来場所10勝以上して大関に復帰できる可能性は高いでしょう。心配なのは大の里関で、昨年(2025年)九州場所で痛めた左肩の状態がまだ悪いようで、このまま横綱として初優勝した昨年秋場所を最後に、優勝できずに引退することさえ…
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言語についての備忘録

 言語学については無知なので、的外れな発言になりそうですが、今後調べていくための参照として、以前からの思いつきを備忘録として残しておきます。「縄文時代」が近現代の考古学における便宜的な時代区分にすぎないことは、繰り返し強調されるべきとは思います。「縄文人」は「縄文文化」という便宜的な考古学的区分と関連する人々にすぎず、「縄文人」を単一の…
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岡本隆司『清朝は、「中国」に何をもたらしたか アヘン戦争』

 世界史のリテラシーの一冊として、NHK出版から2026年5月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、1840年に起きたアヘン戦争の「中国」への影響と意義を、ダイチン・グルン(大清帝国、以下、清朝)に限定せず、現代までのもっと広い歴史的視野から検証しています。アヘン戦争勃発の1840年が現行の中華人民共和国憲法の前文の一節で言及…
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最古級の羊膜類の足跡

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、最古級の羊膜類の足跡に関する研究(Long et al., 2025)が公表されました。陸棲動物の進化における重要な段階は、四肢を持つ生物(四肢動物)が海から陸に出現することでした。羊膜類(現生の爬虫類と鳥類と哺乳類を含む一群)は四肢動物の中で唯一陸上において繁殖する系統で、真の陸上動物となったこと…
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『卑弥呼』第167話「同盟の証」

 『ビッグコミックオリジナル』2026年6月5日号掲載分の感想です。前号は休載だったので、久々の感があります。前回は、山社(ヤマト)で、ゴリおよびヤノハと旧知の何(カ)が、ヤノハに魏から贈られた金印を献上したところで終了しました。今回は、山社で、民が山社のある山が光っていることに気づく場面から始まります。長老が、中土(中華地域のことでし…
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小型恐竜の進化史

 小型恐竜の進化史に関する研究(Makovicky et al., 2026)が公表されました。本論文は、アルヴァレスサウルス類(alvarezsauroids)と呼ばれる小型分類群の新たな標本を報告しています。アルヴァレスサウルス上科は、おもに小型の獣脚類恐竜からなる謎の多い分類群で、その大部分はアジアと南アメリカ大陸のジュラ紀から白…
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猪目洞窟出土人骨の学際的研究

 島根県出雲市の猪目洞窟遺跡で出土した人骨に関する研究(神澤他., 2026)が公表されました。Twitterで紹介されていたので、読みました。猪目洞窟遺跡出土の人骨については、以前もゲノム解析結果が報告されていました(神澤他., 2021)。以下の略称は、DNA(deoxyribonucleic acid、デオキシリボ核酸)、mtDN…
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