大河ドラマ『光る君へ』第17回「うつろい」

 今回から朝廷の政局が大きく動き、藤原道長(三郎)が政権を掌握し、長期にわたって続くことになるわけですが、道長は本作の準主人公と言えるだけに、この過程は丁寧に描かれるようです。道隆は病に倒れ、強引に内大臣にまで昇進させていた息子の伊周を後継の関白とするつもりでしたが、伊周には道隆が病中の内覧しか認められませんでした。道隆は、父親である兼…
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ドクチョウの同所的な雑種種分化

 ドクチョウ属(Heliconius)の同所的な雑種種分化に関する研究(Rosser et al., 2024)が報道されました。雑種形成は、複数の系統間での適応の共有を許容し、新たな種の進化を引き起こす可能性があります。しかし、同倍数体雑種種分化の説得力のある例はいまだに稀で、これは、生殖隔離を生じさせるのに雑種形成が不可欠であること…
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ボノボとチンパンジーの雄の攻撃性の比較

 ボノボ(Pan paniscus)とチンパンジー(Pan troglodytes)の雄の攻撃性を比較した研究(Mouginot et al., 2024)が公表されました。ボノボとチンパンジーから構成されるチンパンジー属は、現代人にとって最も近縁な現生分類群です。そのため、現代人の攻撃性の起源や進化の比較対象としても、チンパンジー属は…
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荒川紘『龍の起源』

 角川ソフィア文庫の一冊として、KADOKAWAから2021年1月に刊行されました。本書は、1996年に紀伊國屋書店から刊行された『龍の起源』の文庫版です。電子書籍での購入です。西方世界のドラゴン(英語)やドラコーン(ギリシア語)などと東方世界の漢字文化圏の龍などは、関連しているならば共通の起源地があるのか、あるいは、蛇などの動物から各…
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アラビカコーヒーノキの遺伝的歴史

 アラビカコーヒーノキ(Coffea arabica)の遺伝的歴史に関する研究(Scalabrin et al., 2024)が公表されました。最近の異質四倍体種であるアラビカコーヒーノキは、世界のコーヒー生産量の約60%を支えています。市販のコーヒーは、おもにロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)とアラビカコーヒーノ…
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全ゲノム配列決定による現代日本人の遺伝的構造

 全ゲノム配列決定(Whole-genome sequencing、略してWGS)から現代日本人の遺伝的構造を示した研究(Liu et al., 2024)が公表されました。日本語の解説記事もあります。本論文は、日本全土の現代人3256個体の高品質なゲノムデータを報告し、これは全ゲノム配列決定ライブラリ日本百科事典(Japanese E…
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喫煙開始年齢と脳容量の関係

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、喫煙開始年齢と脳容量の関係についての研究(Xiang et al., 2023)が公表されました。青年期におけるタバコの喫煙は差し迫った公衆衛生上の問題です。喫煙は世界的に成人の死亡原因の第1位で、全世界の喫煙に関連した死者数は2030年の時点で年間800万人に達する、と予測されています。これまでの…
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哺乳型類の最初期の歯の多様化

 中国で発見されたジュラ紀の新種の化石哺乳類を報告した研究(Mao et al., 2024)が公表されました。シュオテリウム類は、下顎臼歯において偽タロニッドがトリゴニッドの前方にある偽トリボスフェニック型の歯を有するジュラ紀の哺乳型類(mammaliaform)で、この特徴は、タロニッドがトリゴニッドの後方にあるトリボスフェニック型…
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大河ドラマ『光る君へ』第16回「華の影」

 今回は、朝廷権勢の絶頂にある中関白家の様子を中心とした構成でした。本作では中関白家が比較的詳しく描かれており、その後の急速な没落を印象づけるための構成でもあるのでしょう。陳腐と難癖をつけることもできそうですが、脚本とともに演出もなかなか上手く、中関白家の描写はなかなか楽しめています。今回は『枕草子』の有名な香炉峰の雪の逸話が描かれ、文…
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『卑弥呼』第129話「ゴリ」

 『ビッグコミックオリジナル』2024年5月5日号掲載分の感想です。前回は、馬韓の湖南(コナム)国の王から、倭人が扇動して叛乱を起こしたので、蘇塗(ソト)の邑を討伐するよう、命じられたヤノハ一行が、無人の蘇塗の邑に入ったところ、騎馬武者の大柄な倭人男性が一人でやって来てゴリと名乗ったところで終了しました。今回は、蘇塗の邑でヤノハとゴリが…
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後藤健 『メソポタミアとインダスのあいだ 知られざる海洋の古代文明』

 筑摩選書の一冊として、筑摩書房より2015年12月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、紀元前三千年紀~紀元前二千年紀のアラビア湾、とくにアラビア半島東部沿岸地方やイラン高原などメソポタミアの隣接地域の「文明(「当ブログでは原則として文明という用語を使いませんが、この記事では本書に従って文明と表記します)」の興亡を検証します…
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野生の雌のブチハイエナにおける社会的地位のエピジェネティックな痕跡

 野生の雌のブチハイエナ(Crocuta crocuta)における社会的地位のエピジェネティックな痕跡に関する研究(Vullioud et al., 2024)が公表されました。哺乳類社会では、社会的地位が健康と繁殖実績と生存につながります。ハイエナは、地位の高い雌による地位の低い雌の支配によって強制される社会的階層を形成しており、これ…
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クロアチアのヴィンディヤ洞窟の新たな年代

 クロアチアのヴィンディヤ洞窟(Vindija Cave)の新たな年代測定結果を報告した研究(Karavanić et al., 2024)が公表されました。ヴィンディヤ洞窟は、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の化石が発見され、高品質なゲノムデータが得られたこと(関連記事)でも有名な遺跡です。ヴィンディヤ…
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カカオの栽培化の拡大

 カカオ(Theobroma cacao)の栽培化の拡大に関する研究(Lanaud et al., 2024)が公表されました。ヒトには植物の輸送と交易の長い歴史があり(関連記事)、栽培化された植物の進化に寄与してきました。カカオは南アメリカ大陸の新熱帯区に起源があり、その現生系統は世界で最も重要な作物の一つで、その果実の中の種子(カカ…
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大河ドラマ『光る君へ』第15回「おごれる者たち」

 今回は表題の通り、中関白家の驕りが描かれました。とくに藤原道隆はすっかり慢心している感があり、公卿の反感を買っていることが描かれ、それが中関白家の没落につながる、という展開になるのでしょうか。まあ、中関白家の隆盛が長く続かないことを多くの視聴者は知っているでしょうが、大まかな流れは分かっていても、驕りからの転落が作劇において効果的であ…
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頂点捕食者の減少による中間捕食者への遺伝的影響

 頂点捕食者の減少による中位捕食への遺伝的影響に関する研究(Beer et al., 2024)が公表されました。頂点捕食者の減少は世界的に広がっており、食物網の動態における変化を通じて、競争の鈍化による生態系内の下位の中域的な捕食者(中間捕食者)の活動性の強化を可能にするなど、生態系群に劇的な影響を及ぼすことがよくありますが、その進化…
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ヒョウの古代ミトコンドリアDNA

 ヒョウの古代ミトコンドリアDNA(mtDNA)を報告した研究(Zhang et al., 2024)が公表されました。近年の古代DNA研究の進展は目覚ましく、やはりヒトを対象にした研究がとくに盛んですが、非ヒト動物の古代DNAデータも多数報告されるようになっています。本論文は、古代mtDNAデータからヒョウ(Panthera pard…
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玉木俊明『16世紀「世界史」のはじまり』

 文春新書の一冊として、文藝春秋社より2021年4月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、ヨーロッパの優位がいかに確立したのか、世界史的観点から検証します。本書は、ヨーロッパの近代の幕開けを象徴するのは「ルネサンス」と「宗教改革」とされているものの、それは近代ヨーロッパ人の理想的な自画像であり、両者ともに中世的要素が多分に含ま…
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ホモ・フロレシエンシスとコモドオオトカゲによるステゴドンの消費

 インドネシア領フローレス島のホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)とコモドオオトカゲ(Varanus komodoensis)によるステゴドンの消費について、先月(2024年3月)20日~23日にかけてアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス市で開催された第93回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総…
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キンカチョウの求愛歌

 キンカチョウ(Taeniopygia guttata)の求愛歌に関する研究(Alam et al., 2024)が公表されました。鳴禽類における発声の学習は、雌の選好性が雄に多種多様な囀りのレパートリーを発達させる性選択によって進化した、と考えられています。しかし、鳴禽類には、一生の間に1種類の囀りしか学ばない種も多くいます(約1/3…
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初期人類の研究の進展

 初期人類の研究の進展に関する解説(Gibbons., 2024)が公表されました。この解説記事は、「ルーシー(Lucy)」と呼ばれる保存状態の良好なアウストラロピテクス・アファレンシス(Australopithecus afarensis)化石の発見から50年となることで、ホモ属の出現以前となる初期人類の研究の進展を概説しています。初…
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北アメリカ大陸先住民のブラックフット連合のゲノムデータ

 北アメリカ大陸先住民のブラックフット連合(Blackfoot Confederacy)のゲノムデータを報告した研究(Rider et al., 2024)が公表されました。本論文は、ブラックフット連合の近現代のゲノムデータから、アメリカ大陸先住民におけるこれまで報告されていなかった古代の遺伝的系統を推測し、アメリカ大陸への人類の移住史…
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大河ドラマ『光る君へ』第14回「星落ちてなお」

 今回は、藤原兼家の死とその後継をめぐる周囲の人々の思惑が描かれました。兼家は強欲な策略家であるものの、器の大きさも見せて大物感を漂わせながら、妻の一人である寧子(藤原道綱の母親)には臆病で弱気なところも見せており、悪役的なところも多分にあったものの、魅力的な人物造形になっていたように思います。大物感を漂わせていた兼家が退場し、今後は藤…
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『卑弥呼』第128話「殺人鬼」

 『ビッグコミックオリジナル』2024年4月20日号掲載分の感想です。前回は、馬韓の湖南(コナム)国の王から、倭人が扇動して叛乱を起こしたので、蘇塗(ソト)の邑を討伐するよう、ヤノハ一行が命じられたところで終了しました。今回は、馬韓の湖南国の郊外の蘇塗という邑に通ずる道をヤノハ一行が進んでいる場面から始まります。道には、多数の鳥の木彫り…
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森恒二『創世のタイガ』第12巻(講談社)

 2024年3月に刊行されました。第11巻は、現生人類(Homo sapiens)側の王であるナクムが、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)側(とはいっても、その指導者は第二次世界大戦のドイツとフランスの国境付近の戦場から来たドイツ人将校ですが)との戦いで負傷し、タイガを王とするよう、遺言を残して没したところ…
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古田彩「古墳に眠る人々の家族関係」

『日経サイエンス』2024年2月号に掲載された表題の記事を読みました。岡山県津山市の久米三成4号墳の被葬者の家族関係を、DNA解析に基づいて推測した研究が取り上げられています。久米三成4号墳は1977年に墓地造成中に発見され、石棺と人骨が確認されています。久米三成4号墳は前方後方墳の一部で、後方部と前方部の中央にそれぞれ石棺があります。…
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ハクジラ類の閉経の進化

 ハクジラ類(シャチ、シロイルカ、イッカクなど)の閉経の進化に関する研究(Ellis et al., 2024)が公表されました。ひじょうに稀な減少である閉経が進化した経緯や理由を明らかにすることは、さまざまな分野で長年にわたる課題となっています。雌は一般に、成体期の全体にわたり生殖を行なうことで、繁殖成功を最大化させることができます。…
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ヌタウナギのゲノムと脊椎動物の進化

 ヌタウナギのゲノムと脊椎動物の進化に関する研究(Marlétaz et al., 2024)が公表されました。ヌタウナギ類とヤツメウナギ類は、現存する唯一の無顎類系統として、脊椎動物の初期進化を探るためのきわめて重要な手がかりを提供します。本論文は、クロヌタウナギ(Eptatretus atami)の染色体規模のゲノム塩基配列を用いて…
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大河ドラマ『光る君へ』第13回「進むべき道」

 前回、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)は完全に訣別したようにも思えましたが、道長の妻となった源倫子は紫式部が困窮していることを知り、紫式部を呼び出します。紫式部はそこで倫子から、自身が道長に送った手紙を、道長がまだ持っている、と聞き、最後に紫式部と道長が再開し、本作の主題が紫式部と道長の関係である、と改めて思わされました。倫子は、道…
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北周武帝のゲノムデータ

 北周の武帝(Wudi、Emperor Wu)のゲノムデータを報告した研究(Du et al., 2024)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。北周の武帝、つまり宇文邕(Yuwen Yong)は、ともに北魏に由来する北斉を滅ぼし、北周の全盛期を築いたとも言えますが、30代半ばでの若すぎる死の数年後に、北周王朝…
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現生人類のアフリカからの拡散におけるイラン高原の重要性

 現生人類(Homo sapiens)のアフリカからの拡散におけるイラン高原(ペルシア高原)の重要性を示した学際的研究(Vallini et al., 2024)が公表されました。本論文は、私が大いに参考にしてきた2年前(2022年)の論文(Vallini et al., 2022)の改訂版とも言えそうで、現生人類のアフリカからの拡散を…
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山本博文『これが本当の「忠臣蔵」 赤穂浪士討ち入り事件の真相』

 小学館101新書の一冊として、小学館より2012年4月に刊行されました。電子書籍での購入です。赤穂事件は日本社会において、題材とした創作の忠臣蔵が長く大人気だったため、たいへん有名だと思います。赤穂事件というか江戸時代の『仮名手本忠臣蔵』に基づく創作は、小説や映画やテレビドラマなどで多くあり、赤穂事件は日本人にとって馴染み深い歴史的事…
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『ヒューマニエンス』「“グレートジャーニー” ヒトらしさの進化の足跡」

 表題のNHK衛星放送の番組を視聴しました。現生人類(Homo sapiens)の世界規模の拡散が取り上げられていました。ヨーロッパへの現生人類の拡散は47000年前頃以降とされていましたが、すでに5万年以上前に現生人類がヨーロッパに拡散していた可能性は高そうです(関連記事)。ただ、ヨーロッパにおいて現生人類が5万年以上前からずっと存続…
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マルハナバチの社会的学習

 マルハナバチの社会的学習に関する研究(Bridges et al., 2024)が公表されました。文化とは、社会的に学習され集団内で経時的に維持される行動を指します。動物の文化にも、ヒトの文化のように累積的で、過去の新機軸に立脚する連続的な新機軸を特徴とするものがある、と示唆する証拠が増えています。しかし、ヒトの累積的な文化に関わる行…
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鮮卑の遺伝的起源

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、鮮卑の遺伝的起源に関する研究(Cai et al., 2023)が公表されました。本論文は、長きにわたって議論されてきた鮮卑の起源について、古代ゲノムデータに基づく解明を試みています。本論文の結論は、鮮卑の起源はアムール川地域の大興安嶺山脈周辺にある、というものです。また本論文は、鮮卑が南下して中原…
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大河ドラマ『光る君へ』第12回「思いの果て」

 今回も、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)の関係を中心に話が進みました。前回、両者は決別したようにも見えましたが、男女関係はそう簡単に割り切れるものではなく、両者とも相手に未練があり、結ばれるのかと思わせつつ、土壇場でひっくり返る展開は、説得力があり、上手く構成されているように思います。紫式部の父親である藤原為時と妾との関係が描かれた…
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大相撲春場所千秋楽

 今場所は1横綱4大関で、全員初日には出場してきましたから、昨年(2023年)前半は1横綱1大関で、初場所は横綱が、春場所は横綱も大関も休場したことを考えると、「豪華な」番付に戻った、と言えるかもしれません。しかし、早くも2日目で横綱と大関に無敗がいなくなるなど、上位陣が全体的に充実しているとは評価し難いように思います。満身創痍の照ノ富…
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新石器時代における黄河流域からの農耕民の移住

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、新石器時代における黄河流域からの農耕民の移住に関する研究の解説(Bellwood., 2024)が公表されました。本論文はおもに、中国南西部の後期新石器時代遺跡の人類のゲノムデータを報告した研究(Tao et al., 2023)の解説で、考古学と言語学の研究成果も取り上げています。本論文の著者は、…
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小林道彦『山県有朋 明治国家と権力』

 中公新書の一冊として、中央公論新社より2023年11月に刊行されました。電子書籍での購入です。山県有朋の評伝は、当ブログでは伊藤之雄『山県有朋 愚直な権力者の生涯』(関連記事)と井上寿一『山県有朋と明治国家』(関連記事)を取り上げました。山県有朋は1838年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)閏4月22日、長州藩の…
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『ウイニングポスト10 2024』体験版

 『ウイニングポスト』シリーズで年度版ではなく完全新作となる『ウイニングポスト10 2024』が今月(2024年3月)発売されることは当ブログで以前取り上げましたが(関連記事)、間もなく(3月28日)発売となります。その記事でも述べたように、私は長年の『ウイニングポスト』シリーズ信者で、初代からPC版をずっと購入し続けていましたが、『ウ…
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『卑弥呼』第127話「湖南」

 『ビッグコミックオリジナル』2024年4月5日号掲載分の感想です。前回は、朝鮮半島の馬韓の湖南(コナム)国に向かうため、近くの邑に到着したヤノハ一行が、毒矢に倒れている邑人を見て、邑人が「鬼は外」と呟いているのを聞いたところで終了しました。今回は、ヤノハ一行がその邑で、邑人の遺骸の確認をしている場面から始まります。遺骸は合計20体で、…
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梅毒の起源

 梅毒の起源に関する研究(Majander et al., 2024)が公表されました。性病性梅毒やベジェルとして知られる非性病性梅毒など、さまざまな種類のトレポネーマ病の起源は長い間不明で、とくに、ヨーロッパで15世紀後半に最初の梅毒の感染症が突然始まったことから、コロンブスの遠征に伴ってアメリカ大陸から到来した、という仮説が提示され…
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更新世以前の人類社会の認識

 これまで当ブログでは、更新世以前の人類社会がどのようなものだったのか、何度か言及してきました。以前より更新世人類の社会構成について関心はありましたが、あまりにも勉強不足なので、16年前(2008年3月)に人類史についてまとめたさいにも、ほとんど言及できませんでした(関連記事)。その後も、更新世人類の社会構成についてさほど関心が高かった…
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大河ドラマ『光る君へ』第11回「まどう心」

 花山天皇が即位し、一条天皇が即位したことで、紫式部(まひろ)の父親である藤原為時は無官となり、今回は紫式部が父のために奔走することになります。紫式部はすでに藤原道長(三郎)と深い関係にありますし、後に道長の妻となる左大臣の源雅信の娘である倫子とも親しくしていますが、父親のための猟官運動は上手くいかず、摂政になった藤原兼家に会いたい、と…
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朝鮮半島の前期および中期旧石器時代の大型両面石器

 朝鮮半島の前期および中期旧石器時代の大型両面石器に関する研究(洪., 2024)が公表されました。朝鮮半島の更新世の考古学にはひじょうに疎いので、本論文は有益でした。本論文は、朝鮮半島に限らず日本列島も含めてアジア東部を視野に入れており、日本列島の4万年以上前の人類の痕跡については、旧石器捏造事件(関連記事)もあって懐疑的な意見の方が…
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江田憲治、中村勝己、森田成也『世界史から見たロシア革命 世界を揺るがした一〇〇年間』

 柘植書房新社より2018年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は2017年に開催されたロシア革命100周年記念シンポジウムの書籍化です。本書は、ロシア革命から100年となる2017年11月4日に開催されたシンポジウムの書籍化です。このシンポジウムでは、リーマンショックなど21世紀になって「社会主義に勝利した」はずの資本主義…
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古代ゲノム研究から推測されるヒトの過去の社会

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、古代ゲノム研究から推測されるヒトの過去の社会に関する解説(Orlando., 2023)が公表されました。本論文は、世界の過去のヒト社会に関する複数の遺伝学的研究を取り上げており、この問題の把握にたいへん有益だと思います。この分野の研究が最も進んでいるのはやはりヨーロッパで、今後の課題はヨーロッパ以…
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再来年(2026年)の大河ドラマは豊臣秀長を主人公とする『豊臣兄弟!』

 再来年(2026年)の大河ドラマは、豊臣秀長を主人公とする『豊臣兄弟!』に決定した、と公表されました。脚本は八津弘幸氏、主演は仲野太賀氏です。八津弘幸氏のことは失念していましたが、朝ドラ『おちょやん』の脚本も八津氏とのことで、『おちょやん』は話が重いこともあってか視聴率は低下傾向にあったと記憶していますが、話自体はなかなか楽しめました…
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河西回廊の人口史

 河西回廊の人口史に関する研究(Xiong et al., 2024)が公表されました。本論文は、河西回廊の漢代から魏晋南北朝時代を経て唐代までの人類30個体のゲノムデータを報告するとともに、既知の古代人および現代人のゲノムデータと統合し、先史時代から現代にかけての河西回廊の人口史を推測しています。河西回廊の人類集団においては、新石器時…
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ヒト上科の尾の喪失の遺伝的基盤

 現代人も含まれるヒト上科(他にはチンパンジーやゴリラやオランウータンやテナガザルなど)の尾の喪失の遺伝的基盤に関する研究(Xia et al., 2024)が公表されました。ヒト上科はボンネットマカク(Macaca radiata)など他の霊長類種と異なり尾を有しておらず、進化の過程で尾が失われた、と考えられています。尾の喪失は現生ヒ…
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