中華人民共和国寧夏回族自治区(以下、寧夏と省略)で発見された人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Chang et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文の「年前」との年代表記は1950年が基準になっており、これは放射性炭素年代測定の基準年代が一…
ゴットランド島で発見された新石器時代個体のゲノムデータを報告した研究(Fraser et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。なお、以下の年代は基本的に較正されています。ゴットランド島では、紀元前3300~紀元前2800年頃に農耕民と狩猟採集民が共存…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、西ローマ帝国崩壊後のヨーロッパ中央部の人口動態に関する研究(Blöcher et al., 2026)が公表されました。本論文は、ローマ帝国の辺境だった現在のドイツ南部を中心に、ローマ帝国末期から古代末期となる4~7世紀の人口動態を古代ゲノムデータによって検証しています。ドイツ南部の古代人258個体…
ホモ・ナレディのプロテオーム(タンパク質の総体)解析結果を報告した研究(Madupe et al., 2026)が報道されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、南アフリカ共和国で発見された、中期更新世後半の小柄な人類であるホモ・ナレディの少なくとも20個体のプロテオーム解…
スキタイ人のゲノムデータを報告した研究(Ghalichi et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、スキタイ人の新規のゲノムデータと既知のゲノムデータを統合し、その社会構造を検証しています。スキタイ人の遺伝的祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖…
スマトラ島で発見された古代人のゲノムデータを報告した研究(Xu et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、スマトラ島北部で発見された3300年前頃と1700年前頃の人類遺骸のゲノムデータを報告し、既知のアジア南東部島嶼部の古代人19個体のゲ…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、パラオの古代人のゲノムデータを報告した研究(Liu et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、パラオの2900~500年前頃の4ヶ所の遺跡から発見された21個体のゲノムデータを報告し、この21個体全員が、…
取り上げるのが遅れてしまいましたが、おもに中国で発見された更新世の人類化石についての研究(Yang et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、おもに中国を対象に、アジア東部の更新世の人類進化史を、形態学(化石)と考古学の観点から検証し、分子…
中国で発見された中期更新世ホモ属のタンパク質を報告した研究(Fu et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、中国で発見されてホモ・エレクトスに分類されている中期更新世の化石6点から、エナメル質タンパク質の解析に成功しました。その結果、これら…
海底で発見されたクジラの死骸堆積を報告した研究(Peng et al., 2026)が公表されました。鯨骨(whale fall)は海底における生物多様性のオアシスで、多種多様な生物を支える複雑な局所生態系を生み出すことがあります。しかし、海洋から得られるそれらの記録はわずかで、断片的です。既知のクジラの死骸堆積のほとんどは水深数十メ…
ミツバチの女王の発生に関する研究(Fang et al., 2026)が公表されました。社会性昆虫の巣の構造は多くの場合、隠れ家や貯蔵場所を提供する静的な構造要素と見なされます。しかし、こうした構築された環境が、生物学的形質をどの程度能動的に形作っているのかについては、ほとんど理解されていません。ミツバチのカースト決定を駆動する遺伝的…
ヒト科の腰椎発生について、今年(2026年)3月18日~21日にかけてアメリカ合衆国コロラド州デンバーで開催された第95回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Wang et al., 2026)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P200)。この研究は、さまざまなヒト科の異なる発達段階の腰椎を、…
中期更新世ヨーロッパの人類における埋葬の可能性について、今年(2026年)3月18日~21日にかけてアメリカ合衆国コロラド州デンバーで開催された第95回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Harvati et al., 2026)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P75)。ギリシア南部のマニ半…
ブライアン・M・フェイガン(Brian M. Fagan)著、河合信和訳で、どうぶつ社より1997年6月に刊行されました。初版の刊行は1994年、原書の刊行は1990年です。当ブログを始める前に読んでおり、まだ当ブログで取り上げておらず、最近再読した本も今後当ブログに掲載していくことにしましたが、本書もその一環です。本書を取り上げた主…
インド北部の洞窟で発見された6世紀の人類遺骸のミトコンドリアゲノムを報告した研究(Kumar et al., 2026)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、インド北部の6世紀の人類遺骸の母系が多様で、アジアの東部や中央部や南部と関連しており、文化的融合を示唆し…
霊長類における食性の変化に伴う歯の適応に関する研究(Gilbert et al., 2026)が公表されました。エナメル質は歯を覆う組織で、脊椎動物の体で最も硬い組織であるとともに、ナノメートルからミリメートルに及ぶ複雑なマルチスケール構造を有しています。その構造は、幅50~70 ナノメートル、長さ数マイクロメートルの細長いヒドロキシ…