"大河ドラマ"の記事一覧

再来年(2024年)の大河ドラマの予想

 そろそろ再来年(2024年)の大河ドラマが発表されそうなので、予想してみます。まず大前提として、2年連続で時代が重なることはあまりなく、多少重なったとしても舞台となる地域は異なる場合がほとんどのようだ、ということが挙げられます。来年は徳川家康が主人公なので、戦国時代後期~江戸時代初期ものである可能性は除外して問題ないと思います。今年は…
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大河ドラマ『青天を衝け』全体的な感想

 前作の『麒麟がくる』が、重要人物の演者の降板により放送開始が遅れたことと、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため収録が中断され、最終回が年明けにずれ込んだことから、本作は初回が今年(2021年)2月14日と遅れ、さらにはCOVID-19のため1年延期された東京オリンピック・パ…
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大河ドラマ『青天を衝け』第41回(最終回)「青春はつづく」

 いよいよ最終回を迎え、1年近く視聴してきただけに、寂しさは否めません。今回は栄一の晩年が、おもに後継者である孫の敬三の視点から描かれました。初回から登場していた慶喜も喜作も、おもに明治編から登場した伊藤博文も井上馨もすでに退場しており、栄一は本当に長命だったのだな、と改めて思います。明治編初期の主要人物もおおむね退場し、大隈重信くらい…
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大河ドラマ『青天を衝け』第40回「栄一、海を越えて」

 第一線を退いた栄一は、妻の兼子とともに排日機運の高まるアメリカ合衆国を訪れ、日米関係の改善に努めます。しかし、その間の1909年10月、伊藤博文がハルビン駅で暗殺されます。伊藤は幕末編で1回登場しましたが、本格的な登場は明治編になってからで、喜作のように序盤から登場していたわけではありませんが、明治編では井上馨や大隈重信や五代友厚とと…
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大河ドラマ『青天を衝け』第39回「栄一と戦争」

 日清戦争に勝った日本の国際的地位の向上に、栄一や喜作や尾高惇忠は感慨に浸ります。ただ、日本は軍事力を高く評価されても経済はさほど評価されず、日露戦争の勝利も危うかったことが描かれており、ここは悪くありませんでした。栄一は喜作と惇忠を連れて慶喜に謁見し、慶喜に富岡製糸場運営などの功を労われた惇忠は感激し、その後亡くなります。この3人の幕…
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大河ドラマ『青天を衝け』第38回「栄一の嫡男」

 今回は、栄一の家庭での話の比重が高く、嫡男の篤二に焦点当てた構成になっていました。偉大な父の存在に悩む不肖の息子という話は、大河ドラマに限らず創作ものの定番で、普遍的な話です。篤二の場合は、母の千代を亡くしてすぐに父がそれまで縁のなかった女性(兼子)と再婚したことでも、父への複雑な想いがあるようにも思います。もしそうならば、篤二が母を…
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大河ドラマ『青天を衝け』第37回「栄一、あがく」

 今回は栄一が共同運輸会社を設立し、岩崎弥太郎率いる三菱に再度海運業で挑み、激しい争いとなりますが、妻の千代が亡くなり憔悴していた栄一を周囲の人々は案じます。栄一の活躍が妻の千代に支えられてのものだったことは、これまでよく描かれていたので、自然な流れになっていました。栄一は、平岡円四郎の未亡人の「やす」の勧めもあり、没落した豪商の娘の伊…
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大河ドラマ『青天を衝け』第36回「栄一と千代」

 今回で栄一の妻である千代が退場となります。千代は序盤から登場していただけに、寂しさはあります。千代は栄一との結婚で多少の紆余曲折があって見せ場となっており、結婚後は家を空けることの多い栄一を家庭でよく支え、栄一の活躍も千代の支えがあってのことだと、しっかり描かれていたように思います。千代は表舞台に出ることも夫を叱咤激励して積極的に導く…
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大河ドラマ『青天を衝け』第35回「栄一、もてなす」

 アメリカ合衆国前大統領のグラントが日本を訪れ、栄一は民間を代表してグラントをもてなすことになります。今回は、近代化の様相が外交の面から描かれました。女性たちのやり取りにも結構な時間が割かれ、昔からの声が大きい大河ドラマ愛好者の中には、こうした描写を毛嫌いし、大河ドラマに相応しくない、と考えている人も少なくないかもしれませんが、女性も公…
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大河ドラマ『青天を衝け』第34回「栄一と伝説の商人」

 今回は栄一が岩崎弥太郎と初めて会い、その経済観をめぐって論争するところが中心に描かれました。貿易での買い控えに対する外国との駆け引きなどでも描かれてきた、栄一の合本への強い想いを前提としての、栄一と岩崎弥太郎との激しいやり取りで、ここは本作らしくしっかりとした構成になっていたように思います。岩崎は強烈な個性の持ち主として造形されており…
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大河ドラマ『青天を衝け』第33回「論語と算盤」

 今回は第一国立銀行の危機を中心に、経済面での近代化初期の様相が描かれました。第一国立銀行は、無担保で多額の貸付をしていた小野組の倒産により危機に陥り、これに乗じて三井が第一国立銀行を乗っ取ろうと企みますが、大隈重信の裁定により栄一はこの苦境を何とか乗り切ります。大隈の意図を岩崎弥太郎が大隈との会話の中で語る場面は、なかなか上手く構成さ…
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大河ドラマ『青天を衝け』第32回「栄一、銀行を作る」

 大蔵省を辞めた栄一は銀行作りに奔走し、第一国立銀行の設立に関わって総監役に就任します。官界でも民間でもそれぞれ違う苦労があるもので、それぞれの立場に応じて栄一の才覚と苦労が描かれており、よいと思います。民間に転じた栄一は癖のある人物相手に苦労が多いものの、それを楽しんでもいるように見えます。今回新たに登場した岩崎弥太郎は、ひじょうに癖…
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大河ドラマ『青天を衝け』第31回「栄一、最後の変身」

 今回は栄一の銀行立ち上げを中心に、喜作(成一郎)との再会や富岡製糸場の操業や栄一の浮気発覚などが描かれ、最後に栄一は大蔵省を辞めると決断し、民間での道を歩み始めることにします。栄一と喜作の再開は、両者の想いのぶつかり合いと和解という王道的な描写になっていましたが、悪くはなかったように思います。銀行の立ち上げは、癖の強い豪商との駆け引き…
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大河ドラマ『青天を衝け』第30回「渋沢栄一の父」

 今回で栄一の父である市郎右衛門が退場となります。市郎右衛門は無鉄砲な息子を時として厳しくも暖かく見守りつつ栄一を導き、栄一のような野心の強い個性的な人物にとって理想的な父親として造形されていたように思います。市郎右衛門の実像と本作の人物造形との間にどれだけの違いがあるのか知りませんので、渋沢家に詳しい視聴者にとっては不満があるかもしれ…
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大河ドラマ『青天を衝け』第29回「栄一、改正する」

 栄一は明治政府に出仕することになり、伊藤博文と大隈重信の同意を得て、各省の垣根を超えた改正掛を設置し、前島密たちを呼んで改革に努めます。何を改革すべきか、優先順位をどうするのか、議論百出で容易にはまとまりませんが、栄一はこの状況を歓迎し、楽しんでいました。栄一は製糸業も担当することになり、これは後に尾高惇忠も深く関わることになるので、…
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大河ドラマ『青天を衝け』第28回「篤太夫と八百万の神」

 栄一(篤太夫)は明治政府に召喚されることになり、それが仕官要請だと知って断るつもりで上京します。栄一はまず伊藤博文と会い、伊藤は同じく攘夷に身を投じていた栄一をすぐに気に入ったようです。栄一は大隈重信と会い、早速仕官を断りますが、大隈は日本で誰も新たな仕組みまだ知らない中で、誰かがやらねばならない、と言って栄一を説得しようとします。栄…
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大河ドラマ『青天を衝け』第27回「篤太夫、駿府で励む」

 栄一(篤太夫)は駿府藩への仕官を断りつつも、栄一が水戸藩に仕官して殺されることのないよう配慮した慶喜の配慮に感謝し、駿府で新たに生計を立てようとします。しかし、駿府藩の財政危機を知った栄一は、駿府藩が自立できるよう、パリで学んだ知識を活かして財政改革に乗り出します。駿府藩の武士も商人もなかなか栄一に協力しませんが、栄一は江戸に行くなど…
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大河ドラマ『青天を衝け』第26回「篤太夫、再会する」

 元号はすでに明治となっていますが、幕末の最終段階で日本におらず、国内の政治体制の激変に戸惑っていた栄一(篤太夫)が家族・親族・郷里の人々や慶喜と再会し、今回で幕末編が終了となり次回から明治編になる、といった区切りをはっきりと感じさせる構成だったように思います。帰郷した栄一は、政治体制が激変するなかで、故郷が変わっていないように見えるこ…
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大河ドラマ『青天を衝け』第25回「篤太夫、帰国する」

 今回は栄一(篤太夫)の帰国と、栄一が海外にいる間の国内情勢が描かれました。栄一が横浜に到着したのは明治元年10月で、すでに慶喜は鳥羽伏見の戦いで負けて江戸に戻り、さらに水戸から駿府へと移って謹慎しており、江戸城は新政府軍に明け渡されており、戊辰戦争が継続中でした。主人公である栄一の視点では、この間の国内情勢は遅れて得た断片的な情報から…
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大河ドラマ『青天を衝け』第24回「パリの御一新」

 日本では大政奉還から王政復古まで進んでいますが、パリの栄一(篤太夫)には、1868年1月26日(慶応4年1月2日)になってやっと、大政奉還の報が伝わります。激変する国内情勢に栄一たちは困惑します。栄一はフランス側から誘われて証券取引所を訪れ、国債や社債について教えられ、感銘を受けます。翌月になって栄一たちに、慶喜が薩長との対立を避けて…
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大河ドラマ『青天を衝け』第23回「篤太夫と最後の将軍」

 今回は、ヨーロッパでの栄一(篤太夫)の活躍と、慶喜視点の国内政局が描かれましたが、国内政局は一気に大政奉還から王政復古まで進みました。ヨーロッパには慶喜の命を受けて栗本鋤雲が来るなど、ヨーロッパの栄一の動向と国内政局とが連動して描かれているのはよいと思います。原市之進の殺害は、なかなかよいキャラだっただけに、分かってはいても悲しいもの…
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大河ドラマ『青天を衝け』第22回「篤太夫、パリへ」

 栄一(篤太夫)が徳川昭武に同行して外遊に出たので、初期のように栄一の話と慶喜の話が別々に進行することになりました。栄一が外遊に出ている間に国内政局は劇的に動くわけで、栄一を主人公とする場合、幕末編で慶喜を準主人公として描くのは上手い構成だと思います。栄一は慣れない船旅に苦労しつつパリに到着し、万国博覧会の会場を視察し、西洋の技術に圧倒…
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大河ドラマ『青天を衝け』第21回「篤太夫、遠き道へ」

 パリで開催される万国博覧会に徳川昭武が派遣されることになり、栄一(篤太夫)は随行を命じられ、行くと即答します。慶喜は将軍に就任しますが、慶喜を信任していた孝明天皇が没し、これは慶喜にとって政治的には大打撃となりました。栄一は慶喜に呼ばれ、昭武のような若い世代にヨーロッパで学ばせ、今後を託そうと考えている、と慶喜から聞かされます。財政好…
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大河ドラマ『青天を衝け』第20回「篤太夫、青天の霹靂」

 今回は一橋慶喜の将軍就任決定が描かれました。14代将軍の家茂は病に倒れ、慶喜に孝明帝の望みである長州討伐を託して死亡します。家茂には子がおらず、慶喜を後継者と考えている者が多いことから、栄一(篤太夫)は慶喜が将軍となって衆人の怨みを買うのではないか、と懸念していました。家茂から後継者は田安亀之助(徳川家達)と聞かされていた天璋院は、慶…
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大河ドラマ『青天を衝け』第19回「勘定組頭渋沢篤太夫」

 栄一(篤太夫)は一橋家の財政の充実に奮闘し、一橋家の勘定組頭に抜擢されます。栄一が藍の商売で培った才覚と経験を活かしていくものの、それが順調に進むわけではなく、抵抗も描かれるところは、ドラマとして単調ではなく、なかなかよいと思います。今回は、財政の充実による富国強兵を図る人物として、幕府の小栗忠順(上野介)と薩摩の五代才助(友厚)も描…
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大河ドラマ『青天を衝け』第18回「一橋の懐」

 今回は、栄一(篤太夫)の一橋家での奉公とともに、天狗党の乱が描かれました。兵の募集ではなかなか上手くいなかった栄一ですが、交流を深めて次第に信頼関係を築き、応募する者も出てきます。栄一はそれを利用して代官を脅迫し、多くの者が志願してきます。この功績を一橋慶喜に認められた栄一は、兵を維持するために一橋家の財政の充実を慶喜に強く訴えます。…
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大河ドラマ『青天を衝け』第17回「篤太夫、涙の帰京」

 今回は平岡円四郎殺害の余波とともに、禁門の変に四国艦隊下関砲撃事件に天狗党の乱と、幕末の動乱が描かれました。平岡は栄一(篤太夫)にとって大恩人だっただけに、平岡の妻とともにその波紋が描かれました。平岡殺害事件もこれら幕末の動乱の一環で、主人公周辺の描写と歴史的大事件との描写が上手くかみ合ってきたように思います。藤田小四郎と栄一との遭遇…
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大河ドラマ『青天を衝け』第16回「恩人暗殺」

 一橋家臣となった栄一(篤太夫)と喜作(成一郎)は、関東で一橋家に役立つ人物を集めようとします。その二人の出立を平岡円四郎が見送ります。今回、その平岡が殺害されましたが、平岡は栄一の大恩人で理想的な上司として描かれていたので、大きな喪失感があります。西郷吉之助(隆盛)の発言など、史実を知らずとも平岡の最期を予感させる構成になっており、唐…
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大河ドラマ『青天を衝け』第15回「篤太夫、薩摩潜入」

 一橋家の家臣となった栄一は、平岡円四郎により篤太夫という名を与えられます。栄一(篤太夫)と喜作(成一郎)は、一橋家の家臣の出自が多様で、身分に拘らない起用がされていることに感銘を受けます。栄一は平岡から、摂海防禦の要職にある薩摩藩士の折田要蔵の隠密調査を命じられます。栄一はそこで西郷吉之助(隆盛)と出会います。徳川慶喜の政治工作に負け…
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大河ドラマ『青天を衝け』第14回「栄一と運命の主君」

 平岡円四郎から一橋家への士官を誘われた栄一と喜作は、返答を保留します。喜作は徳川方への士官となるので反対しますが、栄一はこのままむざむざ死ぬよりは仕えた方がよい、と主張します。栄一は士官にさいして徳川慶喜への建白書提出と直答を要求します。この頃、慶喜は横浜鎖港問題などで多忙のため、さすがに栄一や喜作と面会する時間もなく、平岡は慶喜の外…
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大河ドラマ『青天を衝け』第13回「栄一、京の都へ」

 これまで、栄一視点の農村部の話と、徳川慶喜を中心とする「中央政界」の話が、一瞬交わることはあったものの、栄一と喜作は京都に行くことになり、今回からはいよいよ融合していくことになります。ただ、農村部の話もそれなりに描かれそうで、農村部の視点からの幕末の描かれ方も注目されます。京都への途中で栄一と喜作は初登場となる五代才助(友厚)と遭遇し…
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大河ドラマ『青天を衝け』第12回「栄一の旅立ち」

 栄一たちは横浜の外国人居留地を焼き討ちしようと計画し、まず高崎城を占拠しようとします。喜作とともに江戸に出て平岡円四郎と再会します(とはいっても、両者ともに過去の遭遇を覚えていないでしょうが)。栄一は平岡に自分には志があると言い、平岡は栄一と喜作に一橋家(と最初は栄一と喜作には明かしていないわけですが)に仕えるよう誘いますが、栄一は断…
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大河ドラマ『青天を衝け』第11回「横濱焼き討ち計画」

 今回は、幕末の動乱の中で、栄一や長七郎のような農村知識層の青年の焦燥が描かれ、幕末のドラマらしくなっていると思います。最近取り上げた町田明広『攘夷の幕末史』に従うならば、この時点での栄一たちは、通商条約を直ちに破棄してそれによる列強との戦争も辞さない、とする「小攘夷」派に分類されるでしょう(関連記事)。栄一たちは横浜焼き討ちを計画し、…
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大河ドラマ『青天を衝け』第10回「栄一、志士になる」

 喜作が江戸に留学することを知って焦った栄一は、自分も江戸に行きたい、と父に頼み込み、1ヶ月だけではあるものの許可されます。開国し、物価高騰など世情が騒然とするなか、一定以上の知識層の中に栄一のような直情的な行動を起こす者もおり、そうした雰囲気がよく描かれているように思います。栄一は江戸で喜作や長七郎と再会し、長七郎の師である大橋訥庵や…
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大河ドラマ『青天を衝け』第9回「栄一と桜田門外の変」

 今回は安政の大獄の影響を中心とした話となりました。栄一は江戸から一時的に戻った長七郎から政治情勢を聞き、感化されていきます。当時、このように留学や公務などで江戸に行き地方に戻った人々が地元の人々に思想的影響を及ぼしていき、そうした構造はすでに幕末動乱以前にかなりの程度築かれていたのでしょう。まだ栄一の農村部の話と「中央政界」の話とが直…
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大河ドラマ『青天を衝け』第8回「栄一の祝言」

 今回は、農村部の話では渋沢栄一と千代の結婚をめぐる喜作も交えた三角関係と、その決着としての栄一と千代との結婚、および喜作と「よし」との出会いが、「中央政界」の話では安政の大獄が描かれました。栄一と喜作との関係は後腐れのないもので、一層結びつきが強くなったようです。農村部の話は青春群像劇といった感があり、青春群像劇と激動期は一般的に相性…
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大河ドラマ『青天を衝け』第7回「青天の栄一」

 今回、徳川家康の解説では江戸時代の漢詩の重要性が指摘され、近代以降の日本社会、とくに第二次世界大戦後には、日本史における漢詩の重要性はあまり意識されていないように思うので、よかったと思います。主人公の渋沢栄一を中心とする農村部の話は、千代をめぐる栄一と喜作の三角関係が描かれました。大河ドラマ愛好者にはこうした話を嫌がる人が多いかもしれ…
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大河ドラマ『青天を衝け』第6回「栄一、胸騒ぎ」

 今回冒頭で、徳川家康により水戸藩における尊王の伝統が語られました。本作でもう一人の主人公と言えそうな徳川慶喜の言動を理解するうえで、これは重要となるでしょうから、適切な解説だったと思います。最初は、幕末~近現代の大河ドラマに徳川家康が登場するという演出には懐疑的でしたが、今では、解説がなかなか的確なこともあり、成功と言えるように思いま…
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大河ドラマ『青天を衝け』第5回「栄一、揺れる」

 今回は大相撲春場所初日で後半に2番取り直しがあったため、相撲中継が18時過ぎまでずれ込み、放送開始が4分遅れました。そのため、予約録画が機能せず、急遽ワンタッチ録画を使いました。最近の録画機ならば、昔と比較して高機能なので前番組の延長にも対応してくれるものかと思っていましたが、何とも残念でした。私の設定が悪かったのかもしれませんが。前…
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大河ドラマ『青天を衝け』第4回「栄一、怒る」

 今回も、渋沢栄一を中心とする農村部の話と、徳川慶喜を中心とする「中央政界(ここまではおもに江戸で、たまに水戸)」の話の二部構成になっています。両者はまだ接続されておらず、前振り段階といった感じですが、栄一とすでに遭遇している平岡円四郎が慶喜に仕えることになり、今後話がつながることを予感させます。慶喜と円四郎との関係は割と丁寧に描かれま…
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大河ドラマ『青天を衝け』第3回「栄一、仕事はじめ」

 今回は、渋沢栄一が父親に連れられて江戸に行き、見聞を広めるとともに、後に栄一が世に出る契機を作った平岡円四郎と遭遇し、高島秋帆と再会するなど、今後の展開にとって重要な伏線が張られましたが、栄一単独で商談に赴いたとはいえ、まだ栄一の境遇が大きく変わったわけではなく、話が大きく動いたとまでは言えないでしょうか。今回も、栄一を中心とした農村…
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大河ドラマ『青天を衝け』第2回「栄一、踊る」

 今回も渋沢栄一の子供時代が描かれました。栄一の子供時代は、栄一の周囲の物語を中心に、徳川慶喜の周囲の物語も描くという構成になっています。この二重構成で、農村と中央政界とを描くという意図なのでしょう。この構成は栄一が慶喜に仕えるまで続きそうで、その後も、栄一は外国に行きますから、その間は慶喜を中心に幕末の国内情勢が描かれるのでしょう。こ…
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大河ドラマ『青天を衝け』第1回「栄一、目覚める」

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、例年より1ヶ月遅れて新作大河ドラマの放送が始まりました。主人公の渋沢栄一の一般的な知名度は、次の1万円札の肖像に起用されたこともあり、低いとまでは言えないとしても、本作の前後の大河ドラマの主人公である、西郷隆盛や明智光秀や徳川家康…
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大河ドラマ『麒麟がくる』全体的な感想

 本作は、重要人物である帰蝶役の沢尻エリカ氏が逮捕されて川口春奈氏が代役として起用され、撮り直しとなったため放送開始が遅れた上に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため収録が中断され、最終回が年明けにずれ込むなど、何とも不運な作品でした。本作は、織田信長・羽柴秀吉・徳川家康とい…
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大河ドラマ『麒麟がくる』第44回(最終回)「本能寺の変」

 安土城に徳川家康を招いた宴の場で明智光秀(十兵衛)を折檻した織田信長は、饗応役を解かれますが、直後に信長は光秀を密かに呼び、光秀を折檻したのは家康を試したためで、接待役を指名してきた家康の増長を戒めるためだった、と光秀に説明します。信長はその後で光秀に、光秀が取次を務めている長宗我部を討伐する、と告げます。さらに信長は、備中高松で毛利…
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大河ドラマ『麒麟がくる』第43回「闇に光る樹」

 1579年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)夏、明智光秀(十兵衛)は丹波全域を平定します。光秀は降伏してきた丹波の有力な国衆である波多野兄弟に助命を約束して安土城へと送りますが、織田信長は波多野兄弟を殺し、その首を塩漬けにして光秀に見せます。信長は光秀と細川藤孝の功績を称える一方、本願寺攻めに苦戦している佐久間信盛と毛…
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大河ドラマ『麒麟がくる』第42回「離れゆく心」

 荒木村重が織田方から毛利方へと寝返ろうとし、羽柴秀吉と、娘の岸を荒木村重の息子に嫁がせている明智光秀(十兵衛)が説得に赴きますが、村重は翻意しません。光秀に何が不満なのか尋ねられた村重は、任された摂津への重い負担と、将軍の足利義昭への扱いが酷かったことを挙げます。争いの根本的な原因が義昭にあると考えた光秀は、備後の鞆の浦に義昭を訪ね、…
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再来年(2023年)の大河ドラマは徳川家康が主人公の『どうする家康』

 再来年(2023年)の大河ドラマは、徳川家康が主人公の『どうする家康』に決定した、報道とされました。主演は松本潤氏、脚本は古沢良太氏とのことです。再来年の大河ドラマは戦国時代が舞台になるだろう、とは予想していましたが(関連記事)、徳川家康が主人公とは予想していませんでした。古沢良太氏脚本の作品を視聴したことはありませんが、売れっ子の脚…
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大河ドラマ『麒麟がくる』第41回「月にのぼる者」

 播磨への出陣を控えた羽柴秀吉が明智光秀(十兵衛)を訪ねてきます。光秀は秀吉に平蜘蛛の茶釜を見せ、織田信長に松永久秀と自分との見解および平蜘蛛の茶釜の件を密告したことに関して問い詰め、秀吉は光秀に平身低頭します。秀吉は、光秀に正体を暴かれてしまった忍びを殺します。光秀が安土城に信長を訪ねると、近衛前久がいました。前久は、自分の帰京をなか…
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大河ドラマ『麒麟がくる』第40回「松永久秀の平蜘蛛」

 織田と本願寺との戦いは、途中に講和期間も挟みつつ、1570年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)以来続いていました。義昭が都から追放された後に織田信長に仕えるようになった松永久秀も本願寺との戦いに参陣していましたが、1577年、突如陣を引き払います。伊呂波太夫に呼ばれた明智光秀(十兵衛)は三条西実澄と会い、正親町天皇が光…
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