"大河ドラマ"の記事一覧

大河ドラマ『どうする家康』第48回(最終回)「神の君へ」

 いよいよ最終回を迎えました。1年近く視聴してきただけに、寂しさもあります。大坂夏の陣が始まり、真田信繁が徳川軍本陣に攻めかかる場面は、賛否の別れる描写だったとは思いますが、幻想的というか、徳川家康の心象風景を表していた、と解釈すべきでしょうか。前回、徳川との戦いを決意し、「乱世の亡霊」の一員であるかのように語られた羽柴秀頼がけっきょく…
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大河ドラマ『どうする家康』第47回「乱世の亡霊」

 今回は、大坂冬の陣の和睦交渉と、和睦成立後に大坂夏の陣へと向かう過程が描かれました。徳川家康を深く恨んでいる茶々はずっと徳川に対して強気でしたが、前回、大坂城が砲撃されたさいに負傷し、大坂方は講和に動き、講和が成立しますが、牢人衆は不満です。大野治長は、大坂方が埋めるはずだった堀を、徳川方が勝手に埋めれば、徳川の評判はますます下がり、…
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大河ドラマ『どうする家康』第46回「大坂の陣」

 今回は大坂冬の陣が描かれました。茶々の扱いが大きい本作では、大坂の陣へと至る展開でも茶々が目立ち、その意向が強く反映されたように描かれており、大坂方、とくに茶々と大野治長が徳川方を挑発したような描写でした。茶々も大野治長も羽柴秀吉恩顧の大名の加勢を期待していたようですが、じっさいには大坂方に公然と味方した大名はおらず、これに茶々と大野…
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大河ドラマ『どうする家康』第45回「二人のプリンス」

 今回は徳川家康と羽柴秀頼の二条城での会見と、大坂の陣へと至る過程が描かれました。これまで秀頼は子役ということもあって、ほとんど個性が描かれておらず、今回初めて人物像が明らかになりました。秀頼は優秀で爽やかな人物として描かれていますが、母親の茶々から家康への憎悪と不信感を植えつけられてきたようなので、その家康観はかなり歪んでいると思われ…
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大河ドラマ『どうする家康』第44回「徳川幕府誕生」

 今回は徳川家康の征夷大将軍就任とその後の政権運営および政争が描かれましたが、時間経過が早く、今回も含めて残り5回で家康と羽柴秀頼との会見に大坂の陣も描かねばならないので仕方のないところでしょうが、駆け足気味だった感は否めません。やはり、家康の生涯を描く大河ドラマとして時間配分が偏っていたように思います。あくまでも豊臣氏羽柴宗家の天下に…
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大河ドラマ『どうする家康』第43回「関ヶ原の戦い」

 今回はついに関ヶ原合戦が描かれました。本作の関ヶ原合戦は徳川家康と石田三成の対決として描かれており、実際の関ヶ原合戦というかより広く関ヶ原戦役は様相が異なっているのかもしれませんが、創作ドラマとしてはこれでよいのではないか、と思います。関ヶ原合戦の戦闘場面は、戦国時代後期~江戸時代初期を題材とした今後の大河ドラマでも使いまわせるよう、…
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大河ドラマ『どうする家康』第42回「天下分け目」

 今回は関ヶ原戦役の緒戦となる伏見城での攻防が描かれ、鳥居元忠にとっては最大の見せ場となりそうなので、千代の動向とともに注目していました。大坂城を占拠した西軍は伏見城に向かい、鳥居元忠は籠城し、千代とともに奮戦したものの、衆寡敵せず、千代とともに討ち死にします。伏見城での攻防戦にはなかなか時間が割かれており、見せ場になっていたと思います…
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大河ドラマ『どうする家康』第41回「逆襲の三成」

 今回は失脚した石田三成の決起までが描かれました。すでに天下人ともみなされるようになった徳川家康の権勢を、茶々は苦々しく見ています。茶々は自分の母親を殺害に追い込み、後に夫となった羽柴秀吉よりも、賤ヶ岳合戦で援軍を派遣しなかった家康の方を恨んでいるので、家康の権勢を苦々しく思うのは当然ですが、家康に大軍を率いて上杉討伐に赴くよう促したの…
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大河ドラマ『どうする家康』第40回「天下人家康」

 今回は豊臣秀吉没後の政争が描かれました。前回まで、徳川家康と石田三成は少なくとも表面上では協調していましたが、今回はついに両者の決裂が描かれました。家康は朝鮮半島からの撤兵を三成に任せますが、三成では朝鮮半島に出兵していた大名の不満を抑えきることはできない、と最初から考えていたようで、そこに天下取りの好機が見えてくる、との構想だったの…
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大河ドラマ『どうする家康』第39回「太閤、くたばる」

 今回は豊臣秀吉の死が描かれました。徳川家康にとって大きな壁として立ちはだかった本作の秀吉は、若い頃の貧窮生活に起因する豊かさと出世への強い欲望が示唆され、天下人となってからはその欲望を制御できなくなり迷走した、という人物造形だったように思います。正直なところ、本作の秀吉は下層から成りあがって天下人になるような人間的魅力があまり描かれず…
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大河ドラマ『どうする家康』第38回「唐入り」(追記有)

 今回は唐入り(文禄の役)が描かれました。戦勝が伝えられる中で、豊臣秀吉を諫めたのが浅野長政だったのは意外でしたが、典拠となる史料は何なのでしょうか。以前読んだ本でこの逸話が取り上げられていながら、私が忘れているだけかもしれませんが。本作では徳川家康と石田三成が割と親しい関係にあるので、秀吉には戦勝と伝えられていたものの(緒戦は確かにそ…
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大河ドラマ『どうする家康』第37回「さらば三河家臣団」

 今回は北条家の滅亡と徳川家の関東移封が描かれました。徳川家の関東移封は、徳川家康が北条家を豊臣秀吉に従属させられなかった責任を取ってのことでもあった、と描かれており、そうした見解をどこかで読んだ記憶があります。本作ではその見解が取り入れられたようです。織田信雄は徳川家の関東(旧北条領)移封に伴って秀吉から徳川旧領への移封を命じられて断…
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大河ドラマ『どうする家康』第36回「於愛日記」

 今回は於愛の退場が描かれました。於愛はこれまで何度か見せ場があったものの、全体的にはさほど目立っていませんでしたが、今回は於愛の心情が掘り下げられました。それと関連して本作の特徴である過去の突然な描写が今回もあり、於愛が夫を失い、ひどく落ち込んでいるのに無理に明るく鷹揚に振舞っていて、瀬名(築山殿)から家康に仕えるよう指示されても、当…
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大河ドラマ『どうする家康』第35回「欲望の怪物」

 今回は徳川家康と羽柴秀吉の駆け引きが描かれ、家康が秀吉にどのように臣従するのか、注目していました。話を捻ってくる傾向にある本作ですが、秀吉への家康の臣従過程は、これまで大河ドラマなど創作で描かれてきた話と大きく異なるものではなかったように思います。ただ、今回、秀吉の人となりがさらに掘り下げられたことは、後から重要な情報や設定を明かす本…
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大河ドラマ『どうする家康』第34回「豊臣の花嫁」

 今回は徳川家康と羽柴秀吉の駆け引きが描かれました。秀吉は妹の旭を家康の正室に送り込み、家康を上洛させて臣従させようとしますが、秀吉を嫌って警戒している家康は上洛せず、秀吉はさらに自身の母親(大政所)も家康に差し出そうと決意します。前回で徳川から出奔した石川数正(吉輝)は今回も登場し、石川数正の真意は酒井忠次と本多正信と於愛が推測して語…
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大河ドラマ『どうする家康』第33回「裏切り者」

 今回は石川数正の出奔が描かれました。石川数正は初回から家康を支えてきた重鎮という位置づけだけに、ひねってくる傾向のある本作ではどう描かれるのか、注目していましたが、羽柴秀吉との取次を務めた石川数正が秀吉の強大な勢力を認識し、秀吉との和睦を考えているのに対して、小牧・長久手の戦いで羽柴軍に勝利した、と確信している他の徳川家臣は対秀吉強硬…
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大河ドラマ『どうする家康』第32回「小牧・長久手の激闘」

 今回は小牧・長久手の戦いの続きが描かれました。徳川軍が局地戦では羽柴軍を敗走させたとはいっても、全体的な戦局では羽柴軍の優位は否定できず、あえて勝敗を判断すれば勝者は徳川家康ではなく羽柴秀吉でしょうが、ここで得た武名が家康にとって大きな資産となり、天下人への道が開かれた、と言えそうです。同じく今回は、局地戦での徳川軍の勝利が強調されて…
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大河ドラマ『どうする家康』第31回「史上最大の決戦」

 今回は小牧・長久手の戦いの序盤までが描かれました。徳川家康にとっては、天下人になる基盤を築いた戦いとも言えるかもしれませんが、局地戦では羽柴軍を敗走させたとはいっても、全体的な戦局では羽柴軍の優位は否定できないでしょう。賤ヶ岳の戦い後、徳川と羽柴が直ちに敵対関係になったわけではなく、家康は羽柴秀吉への使者として石川数正を派遣し、秀吉も…
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大河ドラマ『どうする家康』第30回「新たなる覇者」

 今回は、本能寺の変の後の羽柴秀吉の台頭が描かれました。徳川家康が主人公なので、北条との戦いなど徳川の動向も描かれましたが、お市の方が主人公といった感もありました。お市の方は秀吉を警戒して柴田勝家と結婚した、と家康は推測していましたが、小谷城が陥落したさいに馴れ馴れしい秀吉をお市の方は一喝しており、遅くともこの頃から、秀吉へのお市の方の…
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大河ドラマ『どうする家康』第29回「伊賀を越えろ!」

 今回は、徳川家康の生涯において有数の危機とされる本能寺の変後の伊賀越えが描かれましたが、本作では恐らく史実以上の危機とされていたように思います。家康は服部半蔵の進言により帰国経路として伊賀越えを選択しますが、これが悪手で、家康は窮地に陥ります。本作では服部半蔵の失敗が目立ち、滑稽な役割を担っている感があります。家康は伊賀で服部半蔵とと…
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大河ドラマ『どうする家康』第28回「本能寺の変」

 今回は本能寺の変が描かれました。大河ドラマでは定番の本能寺の変ですが、前回、織田信長が自分への徳川家康の殺意を見抜いたうえで、覚悟を決めたなら自分を殺してみろ、と煽ったことで、通説の本能寺の変とどう整合させてくるのか、注目していました。家康は、酒井忠次と石川数正の諫言にも関わらず、信長を討つ決意は変わらず、堺に向かって有力者と会談しま…
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大河ドラマ『どうする家康』第27回「安土城の決闘」

 今回は、織田信長と徳川家康の関係を軸に、本能寺の変へと至る過程が描かれました。信長は駿河での歓待の返礼として、安土城に家康を招きます。前回、家康は信長を殺害し、天下を取る、と家臣団の前で宣言しており、具体的な構想が明かされるのか、注目していましたが、家康は信長が京都では手薄な状態でいることを予測し、すでに服部党などに信長殺害の工作を命…
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大河ドラマ『どうする家康』第26回「ぶらり富士遊覧」

 今回は、1579年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)の瀬名(築山殿)と松平信康の死後、徳川家康がどう変わっていくのか、という点に注目して視聴しました。話の方は1581年の高天神城陥落から1582年の武田滅亡まで一気に進み、その後、家康が織田信長を駿河で歓待することになり、家康と信長の関係が中心に描かれました。妻子…
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大河ドラマ『どうする家康』第25回「はるかに遠い夢」

 今回は瀬名(築山殿)と松平信康の最期が描かれました。瀬名の最期が本作の山場になることは、早くから週刊誌などで明かされていたので、たいへん注目していましたが、前回の内容にあまりにも失望したので、かなり低い期待値で視聴しました。同じく徳川家康を主人公とする大河ドラマながら、1983年放送の『徳川家康』とは瀬名の人物像が大きく異なる本作では…
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大河ドラマ『どうする家康』第24回「築山へ集え!」

 今回も瀬名(築山殿)の動向が中心に描かれました。瀬名が武田の間者である千代に、武田の重臣を呼ぶよう要請し、岡崎まで穴山信君が瀬名を訪ねてきたことで、これが瀬名と息子の松平信康の死へとつながるのだろうな、と予想していましたが、瀬名が武田方に何を提案しようと考えているのか、前回までは明示されていなかったので、注目していました。瀬名の画策は…
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大河ドラマ『どうする家康』第23回「瀬名、覚醒」

 今回は瀬名(築山殿)の動向を中心に話が展開しました。すでに瀬名が武田の間者である千代と接触していることは描かれており、長篠合戦後に徳川家康の嫡男である信康が精神的変調をきたしたこととともに、本作最大の山場と明かされている瀬名の死がどう描かれるのか、注目していましたが、瀬名は千代と相変わらず接触しており、千代に和議を提案します。しかし千…
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大河ドラマ『どうする家康』第22回「設楽原の戦い」

 今回は長篠合戦が描かれました。長篠合戦については、本作の時代考証を担当している平山優氏の著書があり、先進的な織田家と後進的な武田家という把握に説得力はなく、長篠の戦いの結果を先進的・後進的という枠組みで説明することに妥当性がない、と指摘されています(関連記事1および関連記事2)。本作では長篠合戦がどのように描かれるのか、注目していまし…
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大河ドラマ『どうする家康』第21回「長篠を救え!」

 今回は長篠合戦へと至る経緯が描かれました。武田軍が徳川方の長篠城を包囲し、鳥居強右衛門が徳川家康に救援を要請し、家康は織田信長に、大軍を派遣しなければ織田と手切れする、と伝えて信長は自ら大軍を率いて出陣しますが、信長と家康との間には緊張感が漂い、信長はこの機に徳川を家臣にする、と秀吉から家康と家臣に伝えさせます。確かに、織田と徳川の関…
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大河ドラマ『どうする家康』第20回「岡崎クーデター」

 今回は岡崎での徳川家臣の謀叛計画が描かれました。本作と同じく徳川家康を主人公とする1983年放送の大河ドラマ『徳川家康』では、一時は大賀(本作では近年の研究の進展を踏まえて大岡)弥四郎が主人公とも言えるほど目立っていましたが、本作の大岡弥四郎は今回のみの登場となりそうで(今後、回想で描かれるかもしれませんが)、そこまで重要な役割を担う…
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大河ドラマ『どうする家康』第19回「お手付きしてどうする!」

 今回は徳川家康と結城秀康の母親であるお万(長勝院殿)との関係が描かれました。秀康は築山殿(瀬名)の死後に家康の子供と認知されましたが、これは、秀康の母親が築山殿から家康の妾として承認されなかったからで、この経緯が江戸時代前期には築山殿の「嫉妬」のためと矮小化されていきます(関連記事)。本作はこうした人間関係について近年の研究成果を取り…
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大河ドラマ『どうする家康』第18回「真・三方ヶ原合戦」

 今回は三方ヶ原合戦の詳細が回想で描かれました。今回からオープニングの背景が変わり、初回視聴時に、「背景の映像でクレジットが見えづらいこともあり、正直なところ改善してもらいたいものです」と述べましたが(関連記事)、これまでよりも見やすくなり、私のようにこの点で不満を抱いた視聴者から苦情が寄せられたため、改善されたのでしょうか。三方ヶ原合…
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大河ドラマ『どうする家康』第17回「三方ヶ原合戦」

 今回は三方ヶ原合戦が描かれましたが、徳川家康と織田信長の交渉と関係、家康が今生の別れになると覚悟して瀬名に会ったことも含めて、三方ヶ原合戦へと至る過程こそ詳しかったものの、あっさりと三方ヶ原合戦での徳川軍の大敗まで進み、詳細は次回の「真・三方ヶ原合戦」にて回想で語られるようです。井伊虎松(直政)をこの徳川と武田の戦いにおける遠江の傍観…
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大河ドラマ『どうする家康』第16回「信玄を怒らせるな!」

 今回は徳川と武田との対立の激化が描かれました。武田信玄の調略により徳川領が切り崩されていき、脅威に思った徳川家康は上杉謙信と提携しようとしますが、信玄に悟られ、信玄は各地に家康非難の書状を送ります。ただ、家康はこれによって信玄が怒ったというよりも、信玄は当初から遠江侵攻を考えており、口実に使っただけで、遠江への侵攻時期を窺っているだけ…
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再来年(2025年)の大河ドラマは蔦屋重三郎が主人公の『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』

 再来年(2025年)の大河ドラマは蔦屋重三郎が主人公の『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』と発表されました。2025年の大河ドラマの予想(関連記事)では幕末以降としましたが、2020年(関連記事)と2022年(関連記事)と2023年(関連記事)に放送予定の大河ドラマ作品の予想で蔦屋重三郎も候補に挙げており、これは客観的な予想というよりは多分…
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大河ドラマ『どうする家康』第15回「姉川でどうする!」

 今回は姉川の戦いが描かれました。金ヶ崎からの徳川家康と木下藤吉郎(羽柴秀吉)の撤退戦は具体的には描写されませんでしたが、家康の生涯は長く、その事績は逸話的なものも含めてよく知られており、1年間の放送ではどこかを省略もしくは簡略化しないといけませんので、金ヶ崎から撤退後の織田信長への報告で家康と藤吉郎のやり取りが描かれたこともあり、金ヶ…
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大河ドラマ『どうする家康』第14回「金ヶ崎でどうする!」

 今回は金ヶ崎の撤退戦が描かれました。織田信長は越前の朝倉領に攻め込みますが、浅井長政の離反を知って撤退し、従軍していた徳川家康も退却戦に巻き込まれるわけですが、前回理由が描かれなかった浅井長政の離反は、朝倉との関係を重視したのではなく、信長の強すぎる野心が災厄をもたらす、と警戒しているようでした。浅井は織田だけではなく朝倉にも従属して…
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大河ドラマ『どうする家康』第13回「家康、都へゆく」

 今回は徳川家康にとって初の上洛が描かれ、これまでは三河を中心に東海道が舞台でしたが、舞台が広がり、足利義昭と明智光秀と茶屋四郎次郎と浅井長政が初登場となったように、新展開を迎えた感があります。足利義昭は典型的な「馬鹿殿」に見え、かなり戯画化された感がありますが、出番が少なかったので、今後、信長が高く評価するだけの側面を見せるでしょうか…
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大河ドラマ『どうする家康』第12回「氏真」

 今回は今川家の没落が描かれました。今川氏真は、本作と同じく徳川家康を主人公とする1983年放送の大河ドラマ『徳川家康』よりも本作の方が目立っているように思われ、家康の氏真への複雑な想いも描かれたことから、氏真は家康の晩年まで今後もたびたび登場するのではないか、と予想しています。その意味で、氏真の没落がどのように描かれるのか、注目してい…
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大河ドラマ『どうする家康』第11回「信玄との密約」

 今回は、東海道における永禄年間後半の諸大名の争いが描かれました。松平家康は名字(苗字)を徳川と改めますが、三河に存在する他の有力な松平家とは別格の存在であることを示そうとしたのかな、とも思います。武田家ではこの時点で家康は織田信長の家臣と考えられていることが示されていましたが、じっさいに武田信玄は家康を信長の家臣と考えていたようで、家…
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大河ドラマ『どうする家康』第10回「側室をどうする!」

 今回は本多忠勝も榊原康政も石川数正も登場せず、ほぼ松平(徳川)家康の家庭事情が描かれました。喜劇調でしたが、外してしまった感は否めないというか、かなり賛否が分かれそうな演出だったので、さらに視聴率が低下するのではないか、と懸念されます。当時、大名も含めて領主の正妻あるいは「家」妻(家康にとってこの時点では瀬名)の家政への権限は強く、側…
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大河ドラマ『どうする家康』第9回「守るべきもの」

 今回は、三河一向一揆で家臣の離反が相次ぎ、苦戦に陥って疑心暗鬼となった松平(徳川)家康がいかにこの難局を乗り切るのか、注目されました。家臣団も苦戦で疲弊し、家中が分裂しそうな中で、家康に諫言したのは老臣の鳥居忠吉でした。主君が家臣を信じなければ、家臣は主君を信じない、というわけです。これで開き直った家康は家臣とともに出撃し、状況は次第…
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大河ドラマ『どうする家康』第8回「三河一向一揆でどうする!」

 今回は、徳川(松平)家康にとって生涯でも有数の危機だったと思われる三河一向一揆の勃発が描かれました。前回、三河一向一揆へと至る過程と三河の真宗(一向一揆)寺院の内情が描かれていたので、三河一向一揆への展開にも説得力があったように思います。同じく家康を主人公とする1983年の大河ドラマ『徳川家康』では、三河一向一揆はあっさりとした描写だ…
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大河ドラマ『どうする家康』第7回「わしの家」

 今回は三河一向一揆へと至る過程が描かれました。同じく徳川家康(松平元康)を主人公とする大河ドラマである1983年放送の『徳川家康』では、三河一向一揆はあっさりとした描写だったように記憶していますが、本作ではやや詳しく描かれるようです。家康はまだ三河を平定できておらず、今川との対立関係も続いており、戦費が嵩んで松平(徳川)家の財政は苦し…
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大河ドラマ『どうする家康』第6回「続・瀬名奪還作戦」

 今回は、松平元康(徳川家康)による妻子奪還作戦が描かれました。前回、家康は本多正信の策を採用したものの失敗しましたが、今回も正信の策を採用します。今回は、今川重臣の鵜殿長照の息子を捕らえて人質として、妻子と交換する、という策です。松平軍が籠城する鵜殿長照を攻めて自害に追い込み、その息子二人を捕らえるところまでは上手く進み、家康の妻子と…
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大河ドラマ『どうする家康』第5回「瀬名奪還作戦」

 今回は、松平元康(徳川家康)による駿府からの妻子奪還が中心に描かれました。ただ、近年の研究では、桶狭間の戦いの後に家康が岡崎城に入り、今川から明確に離反する1561年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)4月の前までに、瀬名(築山殿)は岡崎城に移っていた、との見解が有力なようです(関連記事)。なお、家康の長男の竹千代…
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大河ドラマ『どうする家康』第4回「清須でどうする!」

 今回は、松平元康(徳川家康)が今川方から離反し、織田方との講和のため向かった清須城での、家康と信長や木下藤吉郎(羽柴秀吉)やお市とのやり取りが中心に描かれました。今川から離反したこの状況では、家康は織田と組むしかないわけですが、織田とどのような関係を築くのか、家康の選択が問題になってくるわけで、家康に限らず戦乱の世の当主ともなればその…
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大河ドラマ『どうする家康』第3回「三河平定戦」

 桶狭間の戦いで今川義元が討ち死にし、松平元康(徳川家康)は岡崎城に入り、この時点での家康は、今川から直ちに寝返るつもりはなく、やがて駿府に戻って義元の後継者である氏真の側近になろう、と考えています。本作の家康は誕生の地である田舎の岡崎より駿府の方に明らかに愛着を持っており、史実ではそうだったとしても不思議ではないようにも思います。とも…
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大河ドラマ『どうする家康』第2回「兎と狼」

 今回は、桶狭間の戦いで今川義元が討ち取られた後の松平軍の窮地が描かれました。松平軍は大高城に兵糧を運搬したところで義元の討ち死にを知り、圧倒的に優勢な織田信長の率いる軍勢が迫ってくる、という危機的状況を松平元康(徳川家康)がどう切り抜けるのか、注目されました。しかし、信長は撤兵し、岡崎城から今川勢が撤退したことで、家康は駿府へ向かおう…
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大河ドラマ『どうする家康』第1回「どうする桶狭間」

 いよいよ今年(2023年)の大河ドラマが始まりました。今年は戦国時代の「三傑」の一人である徳川家康が主人公で、「三傑」の残り二人の織田信長と豊臣秀吉はもちろん、今川義元と武田信玄も登場しますし、おそらく後半には伊達政宗と真田信繁(本作では真田幸村との表記が採用されるかもしれませんが)も登場するでしょうから、戦国時代もの大河ドラマの総決…
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再来年(2025年)の大河ドラマの予想

 そろそろ再来年(2025年)の大河ドラマが発表されそうなので、予想してみます。まず大前提として、2年連続で時代が重なることはあまりなく、多少重なったとしても舞台となる地域は異なる場合がほとんどのようだ、ということが挙げられます。来年は紫式部が主人公なので、平安時代である可能性は除外して問題ないと思います。昨年は平安時代末から鎌倉時代序…
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