"大河ドラマ"の記事一覧

大河ドラマ『光る君へ』第20回「望みの先に」

 今回は、前回から引き続き長徳の変が描かれました。藤原道長(三郎)にとって甥であり、政敵でもある藤原伊周と藤原隆家の兄弟はこれで失脚し、道長の権力基盤はより強固になるわけですが、道長はこの機に伊周と隆家に徹底的な打撃を与えるのではなく、伊周と隆家の呪詛の疑惑(当初、仕込んだのは藤原詮子と思いましたが、源倫子の可能性も考え、結局、口の軽い…
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大河ドラマ『光る君へ』第19回「放たれた矢」

 今回は、内覧に任じられた藤原道長(三郎)と、関白を望んで叶わなかった藤原伊周との政争と、それをめぐる周囲の思惑が中心に描かれました。伊周は父親の道隆により経験に見合わないほど高い地位に引き立てられ、道隆の強引な入内工作もあり、本作では中関白家全体が貴族層で広く反感を買っているように思います。伊周の妹で一条天皇の中宮である定子はそれをよ…
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大河ドラマ『光る君へ』第18回「岐路」

 前回から、藤原道長(三郎)にとって大きな転機となった995年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)の政局が描かれており、道長は本作の準主人公とも言える重要人物だけに、この過程は丁寧に描かれています。995年には、前回描かれたように、4月に関白で道長の兄である道隆が死亡し、道隆は息子の伊周に関白を継承させるべく、一条天…
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大河ドラマ『光る君へ』第17回「うつろい」

 今回から朝廷の政局が大きく動き、藤原道長(三郎)が政権を掌握し、長期にわたって続くことになるわけですが、道長は本作の準主人公と言えるだけに、この過程は丁寧に描かれるようです。道隆は病に倒れ、強引に内大臣にまで昇進させていた息子の伊周を後継の関白とするつもりでしたが、伊周には道隆が病中の内覧しか認められませんでした。道隆は、父親である兼…
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大河ドラマ『光る君へ』第16回「華の影」

 今回は、朝廷権勢の絶頂にある中関白家の様子を中心とした構成でした。本作では中関白家が比較的詳しく描かれており、その後の急速な没落を印象づけるための構成でもあるのでしょう。陳腐と難癖をつけることもできそうですが、脚本とともに演出もなかなか上手く、中関白家の描写はなかなか楽しめています。今回は『枕草子』の有名な香炉峰の雪の逸話が描かれ、文…
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大河ドラマ『光る君へ』第15回「おごれる者たち」

 今回は表題の通り、中関白家の驕りが描かれました。とくに藤原道隆はすっかり慢心している感があり、公卿の反感を買っていることが描かれ、それが中関白家の没落につながる、という展開になるのでしょうか。まあ、中関白家の隆盛が長く続かないことを多くの視聴者は知っているでしょうが、大まかな流れは分かっていても、驕りからの転落が作劇において効果的であ…
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大河ドラマ『光る君へ』第14回「星落ちてなお」

 今回は、藤原兼家の死とその後継をめぐる周囲の人々の思惑が描かれました。兼家は強欲な策略家であるものの、器の大きさも見せて大物感を漂わせながら、妻の一人である寧子(藤原道綱の母親)には臆病で弱気なところも見せており、悪役的なところも多分にあったものの、魅力的な人物造形になっていたように思います。大物感を漂わせていた兼家が退場し、今後は藤…
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大河ドラマ『光る君へ』第13回「進むべき道」

 前回、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)は完全に訣別したようにも思えましたが、道長の妻となった源倫子は紫式部が困窮していることを知り、紫式部を呼び出します。紫式部はそこで倫子から、自身が道長に送った手紙を、道長がまだ持っている、と聞き、最後に紫式部と道長が再開し、本作の主題が紫式部と道長の関係である、と改めて思わされました。倫子は、道…
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大河ドラマ『光る君へ』第12回「思いの果て」

 今回も、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)の関係を中心に話が進みました。前回、両者は決別したようにも見えましたが、男女関係はそう簡単に割り切れるものではなく、両者とも相手に未練があり、結ばれるのかと思わせつつ、土壇場でひっくり返る展開は、説得力があり、上手く構成されているように思います。紫式部の父親である藤原為時と妾との関係が描かれた…
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大河ドラマ『光る君へ』第11回「まどう心」

 花山天皇が即位し、一条天皇が即位したことで、紫式部(まひろ)の父親である藤原為時は無官となり、今回は紫式部が父のために奔走することになります。紫式部はすでに藤原道長(三郎)と深い関係にありますし、後に道長の妻となる左大臣の源雅信の娘である倫子とも親しくしていますが、父親のための猟官運動は上手くいかず、摂政になった藤原兼家に会いたい、と…
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再来年(2026年)の大河ドラマは豊臣秀長を主人公とする『豊臣兄弟!』

 再来年(2026年)の大河ドラマは、豊臣秀長を主人公とする『豊臣兄弟!』に決定した、と公表されました。脚本は八津弘幸氏、主演は仲野太賀氏です。八津弘幸氏のことは失念していましたが、朝ドラ『おちょやん』の脚本も八津氏とのことで、『おちょやん』は話が重いこともあってか視聴率は低下傾向にあったと記憶していますが、話自体はなかなか楽しめました…
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大河ドラマ『光る君へ』第10回「月夜の陰謀」

 今回は、花山天皇の出家と退位に至る陰謀が描かれました。本作の準主人公とも言うべき藤原道長(三郎)にとって出世の契機になったという意味でも、前半の山場になるのではないか、と予測していた政変なので、どう描かれるのか、たいへん注目していました。陰謀の詳しい計画は藤原兼家から語られ、史実を考慮しなければ、実行はなかなか緊張感があり、あるいは失…
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大河ドラマ『光る君へ』第9回「遠くの国」

 今回は、東三条殿に盗みに入って捕らえられた直秀をめぐる人間模様が中心に描かれました。直秀は主人公の紫式部(まひろ)とも準主人公とも言うべき藤原道長(三郎)とも関わりがあり、話を大きく動かす契機になるとともに、今後の紫式部と道長の関係を強く規定することにもなるのではないか、との点でも注目していました。道長は右大臣の三男ということで、直秀…
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大河ドラマ『光る君へ』第8回「招かれざる者」

 今回も紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)の視点を中心に、朝廷のさまざまな人間模様が描かれました。紫式部は下級貴族の出自なので、道長の身近な人物で上級貴族の政争を描き、恐らくは創作の人物だろう直秀のような庶民を出すことで、この時代を多面的に描こうという制作意図が伝わってきます。今回、直秀が海外の事情にも言及し、すでに宋人の配役も発表され…
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大河ドラマ『光る君へ』第7回「おかしきことこそ」

 985年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)、花山天皇に寵愛されていた藤原忯子が死亡し、花山天皇は悲嘆に暮れ、これが花山天皇の出家と退位という政変へとつながっていくわけですが、今回はそこまで進みませんでした。本作の花山天皇は皇太子時代から目立っていましたし、本作の準主人公とも言うべき藤原道長(三郎)にとっても、父の…
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大河ドラマ『光る君へ』第6回「二人の才女」

 前回、母を藤原道長(三郎)の同母兄である道兼に殺された、と紫式部(まひろ)が道長に打ち明けられたことで、本作の主人公である紫式部と準主人公とも言うべき道長との関係が、これまでのように気楽なものからどのように変わっていくのか、注目していましたが、この点では今回大きく話が動いたわけではなく、二人の関係は本作において最重要とも言えるでしょう…
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大河ドラマ『光る君へ』第5回「告白」

 前回終盤で、紫式部(まひろ)が三郎は藤原兼家の息子の藤原道長だと知り、母親を道長の兄である道兼に殺された紫式部が、道長にどう接するのか、今回は注目していました。紫式部は道兼の顔を覚えていないだろう、と父の為時は考えていましたが、紫式部はしっかりと覚えていました。しかも道兼が三郎(道長)の兄だと知って、さすがに気丈な紫式部も強い精神的打…
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大河ドラマ『光る君へ』第4回「五節の舞姫」

 今回は、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)との再会から話が始まります。紫式部はまず自分の出自を道長に明かしましたが、道長が紫式部に自分の出自を明かそうとしたところで、藤原宣孝が現れ、道長は紫式部に真相を打ち明けられないままでした。すれ違いは陳腐な設定とも言えるだけに、主人公の紫式部と準主人公の道長という本作の重要人物二人の関係に、この…
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大河ドラマ『光る君へ』第3回「謎の男」

 今回は、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)のすれ違いと再会を軸に、宮廷政治の駆け引きが描かれるとともに、新たな重要人物も登場し、なかなか見どころがあり、今後の展開に期待を抱けるような内容でした。初登場の赤染衛門は才人といった感じで、なかなか人当りもよさそうです。後に藤原道長の妻となる源倫子も人当りがよさそうですが、それだけではなく、も…
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大河ドラマ『光る君へ』第2回「めぐりあい」

 今回から紫式部(まひろ)も藤原道長(三郎)も成人役となり、話は984年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)から始まります。紫式部は、母親が藤原道兼に殺されたことを隠蔽した父親の藤原為時に不信感を抱いており、親子関係が良好ではありません。そんな紫式部を諭して励ますのが、後に紫式部の夫となる藤原宣孝でした。宣孝は初回に…
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大河ドラマ『光る君へ』第1回「約束の月」

 いよいよ今年(2024年)の大河ドラマが始まりました。近年は大河ドラマの感想記事を惰性で執筆しているところも多分にありますが、当ブログを始めてから昨年まで17年連続で大河ドラマの初回の感想記事を掲載してきたので、今年も少なくとも初回記事は執筆します。まあこの間の大河ドラマ感想記事の執筆は、2008年放送の『篤姫』は初回だけで、2009…
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再来年(2026年)の大河ドラマの予想

 そろそろ再来年(2026年)の大河ドラマが発表されそうなので、予想してみます。まず大前提として、2年連続で時代が重なることはあまりなく、多少重なったとしても舞台となる地域は異なる場合がほとんどのようだ、ということが挙げられます。来年は江戸時代半ば(18世紀後半)が舞台なので、幕末もしくは戦国時代色がまだ強い江戸時代初期を除けば、江戸時…
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大河ドラマ『どうする家康』全体的な感想

 本作は、徳川家康が主人公で、当然ながら家康以外の戦国三傑である織田信長と羽柴秀吉も登場して、戦国時代でもとくに人気の高い時代が舞台となりますし、今川義元と武田信玄の配役が早くに発表され、真田昌幸と石田三成は強敵としての登場が公式サイトで早くから示唆されていたように、知名度の高い戦国時代の人物が多数登場することは明らかで、主演は「国民的…
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大河ドラマ『どうする家康』第48回(最終回)「神の君へ」

 いよいよ最終回を迎えました。1年近く視聴してきただけに、寂しさもあります。大坂夏の陣が始まり、真田信繁が徳川軍本陣に攻めかかる場面は、賛否の別れる描写だったとは思いますが、幻想的というか、徳川家康の心象風景を表していた、と解釈すべきでしょうか。前回、徳川との戦いを決意し、「乱世の亡霊」の一員であるかのように語られた羽柴秀頼がけっきょく…
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大河ドラマ『どうする家康』第47回「乱世の亡霊」

 今回は、大坂冬の陣の和睦交渉と、和睦成立後に大坂夏の陣へと向かう過程が描かれました。徳川家康を深く恨んでいる茶々はずっと徳川に対して強気でしたが、前回、大坂城が砲撃されたさいに負傷し、大坂方は講和に動き、講和が成立しますが、牢人衆は不満です。大野治長は、大坂方が埋めるはずだった堀を、徳川方が勝手に埋めれば、徳川の評判はますます下がり、…
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大河ドラマ『どうする家康』第46回「大坂の陣」

 今回は大坂冬の陣が描かれました。茶々の扱いが大きい本作では、大坂の陣へと至る展開でも茶々が目立ち、その意向が強く反映されたように描かれており、大坂方、とくに茶々と大野治長が徳川方を挑発したような描写でした。茶々も大野治長も羽柴秀吉恩顧の大名の加勢を期待していたようですが、じっさいには大坂方に公然と味方した大名はおらず、これに茶々と大野…
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大河ドラマ『どうする家康』第45回「二人のプリンス」

 今回は徳川家康と羽柴秀頼の二条城での会見と、大坂の陣へと至る過程が描かれました。これまで秀頼は子役ということもあって、ほとんど個性が描かれておらず、今回初めて人物像が明らかになりました。秀頼は優秀で爽やかな人物として描かれていますが、母親の茶々から家康への憎悪と不信感を植えつけられてきたようなので、その家康観はかなり歪んでいると思われ…
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大河ドラマ『どうする家康』第44回「徳川幕府誕生」

 今回は徳川家康の征夷大将軍就任とその後の政権運営および政争が描かれましたが、時間経過が早く、今回も含めて残り5回で家康と羽柴秀頼との会見に大坂の陣も描かねばならないので仕方のないところでしょうが、駆け足気味だった感は否めません。やはり、家康の生涯を描く大河ドラマとして時間配分が偏っていたように思います。あくまでも豊臣氏羽柴宗家の天下に…
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大河ドラマ『どうする家康』第43回「関ヶ原の戦い」

 今回はついに関ヶ原合戦が描かれました。本作の関ヶ原合戦は徳川家康と石田三成の対決として描かれており、実際の関ヶ原合戦というかより広く関ヶ原戦役は様相が異なっているのかもしれませんが、創作ドラマとしてはこれでよいのではないか、と思います。関ヶ原合戦の戦闘場面は、戦国時代後期~江戸時代初期を題材とした今後の大河ドラマでも使いまわせるよう、…
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大河ドラマ『どうする家康』第42回「天下分け目」

 今回は関ヶ原戦役の緒戦となる伏見城での攻防が描かれ、鳥居元忠にとっては最大の見せ場となりそうなので、千代の動向とともに注目していました。大坂城を占拠した西軍は伏見城に向かい、鳥居元忠は籠城し、千代とともに奮戦したものの、衆寡敵せず、千代とともに討ち死にします。伏見城での攻防戦にはなかなか時間が割かれており、見せ場になっていたと思います…
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大河ドラマ『どうする家康』第41回「逆襲の三成」

 今回は失脚した石田三成の決起までが描かれました。すでに天下人ともみなされるようになった徳川家康の権勢を、茶々は苦々しく見ています。茶々は自分の母親を殺害に追い込み、後に夫となった羽柴秀吉よりも、賤ヶ岳合戦で援軍を派遣しなかった家康の方を恨んでいるので、家康の権勢を苦々しく思うのは当然ですが、家康に大軍を率いて上杉討伐に赴くよう促したの…
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大河ドラマ『どうする家康』第40回「天下人家康」

 今回は豊臣秀吉没後の政争が描かれました。前回まで、徳川家康と石田三成は少なくとも表面上では協調していましたが、今回はついに両者の決裂が描かれました。家康は朝鮮半島からの撤兵を三成に任せますが、三成では朝鮮半島に出兵していた大名の不満を抑えきることはできない、と最初から考えていたようで、そこに天下取りの好機が見えてくる、との構想だったの…
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大河ドラマ『どうする家康』第39回「太閤、くたばる」

 今回は豊臣秀吉の死が描かれました。徳川家康にとって大きな壁として立ちはだかった本作の秀吉は、若い頃の貧窮生活に起因する豊かさと出世への強い欲望が示唆され、天下人となってからはその欲望を制御できなくなり迷走した、という人物造形だったように思います。正直なところ、本作の秀吉は下層から成りあがって天下人になるような人間的魅力があまり描かれず…
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大河ドラマ『どうする家康』第38回「唐入り」(追記有)

 今回は唐入り(文禄の役)が描かれました。戦勝が伝えられる中で、豊臣秀吉を諫めたのが浅野長政だったのは意外でしたが、典拠となる史料は何なのでしょうか。以前読んだ本でこの逸話が取り上げられていながら、私が忘れているだけかもしれませんが。本作では徳川家康と石田三成が割と親しい関係にあるので、秀吉には戦勝と伝えられていたものの(緒戦は確かにそ…
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大河ドラマ『どうする家康』第37回「さらば三河家臣団」

 今回は北条家の滅亡と徳川家の関東移封が描かれました。徳川家の関東移封は、徳川家康が北条家を豊臣秀吉に従属させられなかった責任を取ってのことでもあった、と描かれており、そうした見解をどこかで読んだ記憶があります。本作ではその見解が取り入れられたようです。織田信雄は徳川家の関東(旧北条領)移封に伴って秀吉から徳川旧領への移封を命じられて断…
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大河ドラマ『どうする家康』第36回「於愛日記」

 今回は於愛の退場が描かれました。於愛はこれまで何度か見せ場があったものの、全体的にはさほど目立っていませんでしたが、今回は於愛の心情が掘り下げられました。それと関連して本作の特徴である過去の突然な描写が今回もあり、於愛が夫を失い、ひどく落ち込んでいるのに無理に明るく鷹揚に振舞っていて、瀬名(築山殿)から家康に仕えるよう指示されても、当…
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大河ドラマ『どうする家康』第35回「欲望の怪物」

 今回は徳川家康と羽柴秀吉の駆け引きが描かれ、家康が秀吉にどのように臣従するのか、注目していました。話を捻ってくる傾向にある本作ですが、秀吉への家康の臣従過程は、これまで大河ドラマなど創作で描かれてきた話と大きく異なるものではなかったように思います。ただ、今回、秀吉の人となりがさらに掘り下げられたことは、後から重要な情報や設定を明かす本…
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大河ドラマ『どうする家康』第34回「豊臣の花嫁」

 今回は徳川家康と羽柴秀吉の駆け引きが描かれました。秀吉は妹の旭を家康の正室に送り込み、家康を上洛させて臣従させようとしますが、秀吉を嫌って警戒している家康は上洛せず、秀吉はさらに自身の母親(大政所)も家康に差し出そうと決意します。前回で徳川から出奔した石川数正(吉輝)は今回も登場し、石川数正の真意は酒井忠次と本多正信と於愛が推測して語…
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大河ドラマ『どうする家康』第33回「裏切り者」

 今回は石川数正の出奔が描かれました。石川数正は初回から家康を支えてきた重鎮という位置づけだけに、ひねってくる傾向のある本作ではどう描かれるのか、注目していましたが、羽柴秀吉との取次を務めた石川数正が秀吉の強大な勢力を認識し、秀吉との和睦を考えているのに対して、小牧・長久手の戦いで羽柴軍に勝利した、と確信している他の徳川家臣は対秀吉強硬…
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大河ドラマ『どうする家康』第32回「小牧・長久手の激闘」

 今回は小牧・長久手の戦いの続きが描かれました。徳川軍が局地戦では羽柴軍を敗走させたとはいっても、全体的な戦局では羽柴軍の優位は否定できず、あえて勝敗を判断すれば勝者は徳川家康ではなく羽柴秀吉でしょうが、ここで得た武名が家康にとって大きな資産となり、天下人への道が開かれた、と言えそうです。同じく今回は、局地戦での徳川軍の勝利が強調されて…
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大河ドラマ『どうする家康』第31回「史上最大の決戦」

 今回は小牧・長久手の戦いの序盤までが描かれました。徳川家康にとっては、天下人になる基盤を築いた戦いとも言えるかもしれませんが、局地戦では羽柴軍を敗走させたとはいっても、全体的な戦局では羽柴軍の優位は否定できないでしょう。賤ヶ岳の戦い後、徳川と羽柴が直ちに敵対関係になったわけではなく、家康は羽柴秀吉への使者として石川数正を派遣し、秀吉も…
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大河ドラマ『どうする家康』第30回「新たなる覇者」

 今回は、本能寺の変の後の羽柴秀吉の台頭が描かれました。徳川家康が主人公なので、北条との戦いなど徳川の動向も描かれましたが、お市の方が主人公といった感もありました。お市の方は秀吉を警戒して柴田勝家と結婚した、と家康は推測していましたが、小谷城が陥落したさいに馴れ馴れしい秀吉をお市の方は一喝しており、遅くともこの頃から、秀吉へのお市の方の…
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大河ドラマ『どうする家康』第29回「伊賀を越えろ!」

 今回は、徳川家康の生涯において有数の危機とされる本能寺の変後の伊賀越えが描かれましたが、本作では恐らく史実以上の危機とされていたように思います。家康は服部半蔵の進言により帰国経路として伊賀越えを選択しますが、これが悪手で、家康は窮地に陥ります。本作では服部半蔵の失敗が目立ち、滑稽な役割を担っている感があります。家康は伊賀で服部半蔵とと…
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大河ドラマ『どうする家康』第28回「本能寺の変」

 今回は本能寺の変が描かれました。大河ドラマでは定番の本能寺の変ですが、前回、織田信長が自分への徳川家康の殺意を見抜いたうえで、覚悟を決めたなら自分を殺してみろ、と煽ったことで、通説の本能寺の変とどう整合させてくるのか、注目していました。家康は、酒井忠次と石川数正の諫言にも関わらず、信長を討つ決意は変わらず、堺に向かって有力者と会談しま…
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大河ドラマ『どうする家康』第27回「安土城の決闘」

 今回は、織田信長と徳川家康の関係を軸に、本能寺の変へと至る過程が描かれました。信長は駿河での歓待の返礼として、安土城に家康を招きます。前回、家康は信長を殺害し、天下を取る、と家臣団の前で宣言しており、具体的な構想が明かされるのか、注目していましたが、家康は信長が京都では手薄な状態でいることを予測し、すでに服部党などに信長殺害の工作を命…
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大河ドラマ『どうする家康』第26回「ぶらり富士遊覧」

 今回は、1579年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)の瀬名(築山殿)と松平信康の死後、徳川家康がどう変わっていくのか、という点に注目して視聴しました。話の方は1581年の高天神城陥落から1582年の武田滅亡まで一気に進み、その後、家康が織田信長を駿河で歓待することになり、家康と信長の関係が中心に描かれました。妻子…
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大河ドラマ『どうする家康』第25回「はるかに遠い夢」

 今回は瀬名(築山殿)と松平信康の最期が描かれました。瀬名の最期が本作の山場になることは、早くから週刊誌などで明かされていたので、たいへん注目していましたが、前回の内容にあまりにも失望したので、かなり低い期待値で視聴しました。同じく徳川家康を主人公とする大河ドラマながら、1983年放送の『徳川家康』とは瀬名の人物像が大きく異なる本作では…
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大河ドラマ『どうする家康』第24回「築山へ集え!」

 今回も瀬名(築山殿)の動向が中心に描かれました。瀬名が武田の間者である千代に、武田の重臣を呼ぶよう要請し、岡崎まで穴山信君が瀬名を訪ねてきたことで、これが瀬名と息子の松平信康の死へとつながるのだろうな、と予想していましたが、瀬名が武田方に何を提案しようと考えているのか、前回までは明示されていなかったので、注目していました。瀬名の画策は…
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大河ドラマ『どうする家康』第23回「瀬名、覚醒」

 今回は瀬名(築山殿)の動向を中心に話が展開しました。すでに瀬名が武田の間者である千代と接触していることは描かれており、長篠合戦後に徳川家康の嫡男である信康が精神的変調をきたしたこととともに、本作最大の山場と明かされている瀬名の死がどう描かれるのか、注目していましたが、瀬名は千代と相変わらず接触しており、千代に和議を提案します。しかし千…
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大河ドラマ『どうする家康』第22回「設楽原の戦い」

 今回は長篠合戦が描かれました。長篠合戦については、本作の時代考証を担当している平山優氏の著書があり、先進的な織田家と後進的な武田家という把握に説得力はなく、長篠の戦いの結果を先進的・後進的という枠組みで説明することに妥当性がない、と指摘されています(関連記事1および関連記事2)。本作では長篠合戦がどのように描かれるのか、注目していまし…
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