"大河ドラマ"の記事一覧

大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第23回「我こそは江戸一利者なり」

 今回は、蔦屋重三郎の日本橋進出へと至る過程が描かれました。耕書堂の経営は順調で、重三郎は田沼意次に重用され蓄財に励んでいる土山宗次郎から、資金援助するので日本橋に出店するよう勧誘されます。しかし、養子の重三郎を吉原から離れさせたくない駿河屋市右衛門は不機嫌なようで、重三郎も自分を縛りつけてくる養父に対して不満が高まっているようです。本…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第22回「小生、酒上不埒にて」

 今回は、前回拗ねてしまった恋川春町(倉橋格)を中心に話が展開しました。蔦屋重三郎は春町に執筆を促しますが、説得に失敗します。春町の真意は、朋誠堂喜三二(平沢常富)と喜多川歌麿(唐丸、捨吉、雄助)が春町を訪ねたさいに明かされ、春町は北尾政演(山東京伝)の才能に遠く及ばない、と自覚し、戯作の世界にいること嫌気がさしたわけです。しかし、大田…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第21回「蝦夷桜上野屁音」

 今回は、文化場面と政治場面とのつながりが本格的になることを予感させる内容でした。本作は、吉原と蔦屋重三郎を中心とした江戸市中の描写と、幕閣の政治描写の二元構成となっていますが、両者のつながりは弱いところがありました。序盤は、おもに平賀源内が田沼意次と市中の両方に関わり、江戸市中と幕閣政治をつないでいたわけですが、すでに退場したので、江…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第20回「寝惚けて候」

 今回は、蔦屋重三郎が大田南畝(四方赤良)との出会い、狂歌に深く関わっていく契機が描かれました。大田南畝は、おそらくこれから最終回まで出演するでしょうし、その意味でも本作では重要人物になりそうです。南畝も重三郎も江戸っ子の一類型といった感じの粋な人物で、いかにも相性がよさそうです。重三郎は南畝の狂歌に感心し、狂歌に強い関心を抱いたようで…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第19回「鱗の置き土産」

 今回は、序盤の重要人物だった鱗形屋孫兵衛と蔦屋重三郎の和解が描かれました。部外者から見ると、鱗形屋孫兵衛は重三郎にとって愛憎相半ばするというか、むしろ罠にはめられて以降はほぼ憎悪の対象になるのではないか、とも思えますが、本作の重三郎は器の大きいところがあり、孫兵衛を深く恨んでいる様子がありません。孫兵衛は鱗形屋を畳むことにして、版権や…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第18回「歌麿よ、見徳は一炊夢」

 今回は、蔦屋重三郎とともに、喜多川歌麿(捨吉)が主人公といった印象を受けました。生死不明だった唐丸が歌麿なのか別人なのか、私も気になっており、歌麿だと予想していましたが、やはり唐丸は歌麿で、その過酷な子供時代が明かされました。唐丸は母親が遊女で、母親は唐丸を堕胎しようとしたもののできず、7歳になると母親とその男から売春を強要されており…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第17回「乱れ咲き往来の桜」

 前回で序盤の重要人物だった平賀源内が退場し、すでに瀬以(花の井、五代目瀬川)も退場しており、今回と次回で今後の重要人物が相次いで新たに登場するようですから、前回までが前半で、今回からが中盤といった感もあります。耕書堂の経営は順調ですが、蔦屋重三郎は誰かを雇うわけではなく、重三郎はその理由について、唐丸を待っているからと伝えます。重三郎…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第16回「さらば源内、見立ては蓬莱」

 今回は平賀源内の退場が描かれました。前回描かれた徳川家基の毒殺と松平武元の死(暗殺?)が、今回の源内の退場にもつながっており、これが源内と田沼意次の関係を悪化させ、源内の精神状態をますます不安定化させることなど、長期の一話完結ではない連続ものの時代劇としてなかなか上手い構成だと思います。源内の精神状態が不安定化していく前提として、直接…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第15回「死を呼ぶ手袋」

 今回は、将軍の徳川家治の世継ぎだった徳川家基の死が描かれました。家基の若すぎる死について、毒殺と疑っている人は少なくないかもしれませんが、本作でも毒殺と描かれていました。本作では、家基が田沼意次をひじょうに嫌っている、と描かれており、自分の息子を将軍の後継者に考えていると思われる野心家の一橋治済と組んで、田沼意次が毒殺したのではないか…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第14回「蔦重瀬川夫婦道中」

 今回は、蔦屋重三郎と瀬以(花の井、五代目瀬川)の関係の結末が描かれました。座頭金の問題で当道座が摘発され、鳥山検校(玉一)と鳥山検校に身請けされた瀬以も幕吏に連行されてしまい、抗議した重三郎も一旦は拘束されますが、重三郎も瀬以もすぐに釈放されます。当道座との関わりから、吉原にも類が及ぶところでしたが、吉原の有力者によって何とか回避され…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第13回「お江戸揺るがす座頭金」

 今回は、当道座による座頭金の問題が描かれました。鱗形屋孫兵衛は偽版で再び処分を受けましたが、それは、座頭金に苦しめられ、経営状態を少しでも改善するためでした。この座頭金の問題は幕閣でも問題となっており、本作は吉原や江戸市中と幕閣との二重構造になっていますが、これまでつながりはやや弱いところがありました。しかし今回は、当道座による座頭金…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第12回「俄なる『明月余情』」

 今回は、吉原での祭りの開催をめぐる、吉原内部の対立というか主導権争いが描かれました。今回は、主人公の蔦屋重三郎の行動および思惑とともに、大文字屋市兵衛と若木屋与八の祭りでの主導権争い、重三郎と平沢常富(朋誠堂喜三二)の関係の進展が描かれました。これまで平沢常富の見せ場はほとんどなく、平沢常富は重三郎を高く評価していたようですが、重三郎…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第11回「富本、仁義の馬面」

 前回、鶴屋喜右衛門は、『青楼美人合姿鏡』が売れない、と考えていましたが、今回、その意味が明かされました。『青楼美人合姿鏡』は版元にとって、確かに目新しさはあるものの、一般層が金を払ってまで買いたいものではない、というわけです。じっさい、『青楼美人合姿鏡』の売れ行きは悪く、蔦屋重三郎は次の手をどうすべきか、思案します。主人公がその才覚と…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第10回「『青楼美人』の見る夢は」

 今回は、瀬川(花の井)の身請けへと至る過程での蔦屋重三郎の試行錯誤が、重三郎と瀬川との関係を背景に描かれました。重三郎はここまで、育ってきた吉原を再び繁栄させ、女郎をはじめとして吉原で働く人々を幸せにしたい、との動機から試行錯誤しており、版元への本格参入を目指しているのもそのためです。そこには、瀬川への想いもあるわけですが、瀬川はけっ…
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再来年(2027年)の大河ドラマは小栗忠順を主人公とする『逆賊の幕臣』

 再来年(2027年)の大河ドラマは紫式部を主人公とする小栗忠順(上野介)を主人公とする『逆賊の幕臣』に決定した、と報道されました。脚本は、安達奈緒子氏、主演は松坂桃李氏です。再来年の大河ドラマは幕末(~近代)ものが最有力と予想していましたが(関連記事)、小栗忠順は念頭にありませんでした。これまで大河ドラマの予想で幕末ものでは主人公とし…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第9回「玉菊灯籠恋の地獄」

 今回は、蔦屋重三郎と花の井(五代目瀬川)の関係を中心に、その対比として「うつせみ」と小田新之助の恋愛も描かれました。「うつせみ」と新之助が両想いであることは以前から描かれていましたが、重三郎と花の井の関係は、これまで花の井からの片想いで、重三郎の方は花の井への想いを自覚しておらず、この対比がなかなか面白くなっています。しかし、花の井が…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第8回「逆襲の『金々先生』」

 これまで、蔦屋重三郎の版元業への参入を中心に物語が動いており、話の核がしっかりしていることとともに、重三郎の才覚と行動力によって話が展開していることに本作の魅力はあります。重三郎の版元業への本格的参入は順風満帆とはいきませんが、それでも前進していると言えそうで、今回も重三郎の版元業への参入が核となっていました。『節用集』の偽版で捕まり…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第7回「好機到来『籬の花』」

 今回は幕府政治の場面が描かれず、蔦屋重三郎の版元業界への参入の奮闘が描かれました。本作の主人公はあくまでも蔦屋重三郎ですから、幕府政治が描かれない回は今後もありそうです。鱗形屋孫兵衛が『節用集』の偽版で捕まり、拷問を受け、もう鱗形屋は終わった、と西村屋与八や鶴屋喜右衛門など地本問屋は判断し、鱗形屋が出版していた『吉原細見』を代わりに刊…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第6回「鱗剥がれた『節用集』」

 今回は、蔦屋重三郎と鱗形屋孫兵衛との関係を軸に話が展開しました。重三郎は孫兵衛に嵌められ、利用されているとも言える関係ですが、それでも今は、孫兵衛と組むのが最善と考えて、隠忍自重しています。とはいえ、重三郎にも割り切れないところはあるようで、そうした人間関係の機微も今回は描かれました。重三郎は、鱗形屋が『節用集』の偽版に手を染めている…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第5回「蔦に唐丸因果の蔓」

 今回は、唐丸を中心に話が展開しました。唐丸は初回冒頭の明和の大火で蔦屋重三郎と知り合い、その後は重三郎の弟分のようにともに蔦屋で働いていたので、重要人物であることは明らかでしょう。私は初回の時点で、唐丸は喜多川歌麿だと確信し、前回、唐丸が絵の才能を見せたことで、作中ではまだ明示されていないものの、唐丸は歌麿なのだ、と改めて考えていまし…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第4回「『雛形若菜』の甘い罠」

 今回も、吉原を中心とした蔦屋重三郎の話を中心にしつつ、江戸幕府中枢の政治劇との二元構成となっていました。この構成は、最終回まで基本的には変わらないのでしょう。現時点では、初回に重三郎と田沼意次が会った以外には、重三郎の話と幕府中枢の政治劇が別々に展開していますが、現時点では平賀源内を通じて重三郎と田沼意次が間接的につながっています。今…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第3回「千客万来『一目千本』」

 今回も重三郎の吉原再建の試みと幕府政治が描かれ、重三郎が吉原を再建しようと奮闘し、版元に深く関わっていく流れが序盤の柱となっており、軸がしっかりしているように思います。吉原細見の改訂に深く関わった重三郎に対して、養父の駿河屋市右衛門は激昂します。重三郎が今度は女郎を花に見立てた入銀本の制作に着手すると、女郎屋や引手茶屋の主人がことごと…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第2回「吉原細見『嗚呼御江戸』」

 今回は、吉原の案内書である吉原細見の制作を中心に話が展開しました。蔦屋重三郎は細見の序文に、才人として著名な平賀源内を起用しようと考えて、奔走します。重三郎は早々に源内と会うことに成功しますが、この時点では源内がそうだとは名乗らず、重三郎が途中までそう気づいていないことで喜劇調となっています。こうしたところは、娯楽ドラマとして工夫され…
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大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第1回「ありがた山の寒がらす」

 いよいよ今年(2025年)の大河ドラマが始まりました。近年は大河ドラマの感想記事を惰性で執筆しているところも多分にありますが、当ブログを始めてから昨年まで18年連続で大河ドラマの初回の感想記事を掲載してきたので、今年も少なくとも初回記事は執筆します。まあこの間の大河ドラマ感想記事の執筆は、2008年放送の『篤姫』は初回だけで、2009…
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再来年(2027年)の大河ドラマの予想

 そろそろ再来年(2027年)の大河ドラマが発表されそうなので、予想します。まず大前提として、2年連続で時代が重なることはあまりなく、多少重なったとしても舞台となる地域は異なる場合がほとんどのようだ、ということが挙げられます。来年は豊臣秀長が主人公なので、いわゆる戦国の三英傑が主人公にとって身近な人物として登場するような作品にはならない…
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大河ドラマ『光る君へ』全体的な感想

 本作は大河ドラマの空白期間(関連記事)を埋めるという意味で画期的と考えていたことから、放送開始前からたいへん注目していました。ただ、主人公の紫式部(まひろ、藤式部)と『源氏物語』に、清少納言(ききょう)と『枕草子』、藤原道長(三郎)の知名度は高そうであるものの、時代劇では馴染みの薄い時代で、他の人物や歴史上の出来事は有名ではなさそうで…
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大河ドラマ『光る君へ』第48回(最終回)「物語の先に」

 ついに最終回を迎え、1年間ずっと楽しんで視聴してきたので、かなりの寂しさがあります。今回は、前回最後からの続きで、藤原道長(三郎)の嫡妻である源倫子が紫式部(まひろ、藤式部)に、いつから道長と関係があったのか、問い質している場面から始まります。倫子は紫式部に、出家した道長の妾となるよう要請し、紫式部は倫子に、道長との出会いからこれまで…
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大河ドラマ『光る君へ』第47回「哀しくとも」

 今回は、刀伊の入寇と朝廷の対処が描かれました。前回、紫式部(まひろ、藤式部)とともに逃げようとして周明は射られ、従者の乙丸が泣き叫ぶ紫式部を強引に逃がします。紫式部は周明の死を嘆き、なかなか立ち直れませんが、それを慰めたのは、刀伊の入寇を撃退した現場の最高責任者である藤原隆家でした。隆家は刀伊の入寇で国家に武力が必要なことを改めて強く…
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大河ドラマ『光る君へ』第46回「刀伊の入寇」

 今回は、大宰府の話を中心に、刀伊の入寇(関連記事)が描かれました。主人公である紫式部(まひろ、藤式部)は、後に『源氏物語』と呼ばれる物語を書き終えて、生きがいがなくなり、藤原道長(三郎)との関係もどうすればよいのか分からなくなり、迷走した感があります。それが大宰府に赴いた要因でもあるのでしょうが、紫式部は大宰府で周明と再会し、親友の亡…
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大河ドラマ『光る君へ』第45回「はばたき」

 今回は、紫式部(まひろ、藤式部)の旅立ちと、紫式部の娘である賢子(大弐三位、越後弁)の彰子への出仕が描かれました。賢子の実父は藤原道長(三郎)ですが、道長はこれまで気づいておらず、何度か気づく機会もあったので、本作の道長はこうした機微に疎いままなのでしょう。紫式部は、ついに後世『源氏物語』と呼ばれる物語を完結させ、賢子が宮仕えの覚悟を…
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大河ドラマ『光る君へ』第44回「望月の夜」

 今回は、藤原道長(三郎)と三条帝の対立の決着、および有名な「望月の歌」が描かれました。道長から譲位への圧力を受けた三条帝は、娘の禔子内親王を道長の嫡男とも言うべき頼通に嫁がせ、道長を懐柔しようとして、道長も受け入れますが、妻の隆姫女王を愛している頼通は拒絶します。この話は『栄花物語』に見えるそうですが、頼通は隆姫女王にかなり遠慮してい…
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大河ドラマ『光る君へ』第43回「輝きののちに」

 今回も宮中の人間模様、とくに藤原道長(三郎)と三条帝の駆け引きを中心に話が展開しました。三条帝と道長の間では政治の主導権をめぐって駆け引きが続いており、ついには道長が三条帝に譲位を要求し、ますます関係が悪化していき、道長は三条帝の目と耳の状態が悪いことに気づいて、三条帝を譲位に追い込もうと画策します。道長と源倫子との間の娘である妍子は…
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大河ドラマ『光る君へ』第42回「川辺の誓い」

 今回も、中宮の人間模様を中心に話が展開しました。三条帝と藤原道長(三郎)との駆け引きは続いており、三条帝は藤原済時の娘の娍子を皇后に立て、道長はこれに対して中宮となる娘の妍子の入内を同日にぶつける、という史実を踏まえた展開になりました。この時、公卿の多くは道長に配慮して立后の儀に参じませんでしたが、参じた藤原実資を三条帝は頼りにしよう…
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大河ドラマ『光る君へ』第41回「揺らぎ」

 今回も、即位した三条帝と藤原道長(三郎)との駆け引きなど、を中心に話が展開しました。三条帝は東宮時代に何度か登場しており、野心的な人物として描かれてきました。まあ、よく言えば政務に意欲的な帝です。三条帝は道長に関白就任を打診しますが、道長は断ります。ところが、三条帝はそれを見越していたのか、15年以上前に死んでいる藤原済時の娘の娍子を…
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大河ドラマ『光る君へ』第40回「君を置きて」

 今回も、宮中の人間模様の描写が中心となります。前回、一条帝の体調不良が描かれましたが、今回は一条帝の体調悪化と譲位と崩御まで一気に話が進みました。一条帝は中宮の彰子をすっかり信用しているようで、一条院の最期を看取ったのは彰子でした。一条帝の体調悪化は藤原道長(三郎)も気づき、道長は公卿に譲位を打診します。現時点の東宮は居貞親王(三条帝…
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大河ドラマ『光る君へ』第39回「とだえぬ絆」

 今回も、宮中の描写が中心となります。彰子は再び懐妊し、一条帝からすっかり信頼されているようです。この懐妊で生まれたのが敦良親王(後朱雀帝)で、後朱雀帝の父系が現在の皇室につながっています。一条帝は体調が思わしくなく、側近の藤原行成には、死を覚悟している、と示唆します。一条帝は最愛の定子との間の皇子である敦康親王を次の東宮としたいわけで…
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大河ドラマ『光る君へ』第38回「まぶしき闇」

 今回も、宮中の人間模様が中心となります。前回、清少納言(ききょう)が紫式部(まひろ、藤式部)を訪ね、後に『源氏物語』と呼ばれる紫式部の書いた物語を読んだ、と伝えたところで終わり、今回冒頭で、清少納言は毒を含めつつ、表面的には紫式部の物語を褒めますが、その目的は、紫式部への宣戦布告というか恨み言と、一条帝と皇后定子との間に生まれた敦康親…
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大河ドラマ『光る君へ』第37回「波紋」

 今回も、宮中の人間模様を中心に話が展開しました。前回、多くの人が紫式部(まひろ、藤式部)と藤原道長(三郎)との特別な関係を疑うようになったでしょうが、赤染衛門は紫式部に、道長の妻で彰子の母親である源倫子を傷つけないよう忠告します。彰子はすっかり紫式部に傾倒し、明るくなって自己主張できるようになっており、倫子はその点でも紫式部に対して複…
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大河ドラマ『光る君へ』第36回「待ち望まれた日」

 今回は、彰子の妊娠をめぐる人間模様が中心に描かれました。藤原道長(三郎)の娘である彰子は一条帝の中宮となり、ついに妊娠します。懐妊から出産にかけての彰子の様子は『紫式部日記』に詳細に書かれており、道長が紫式部(まひろ、藤式部)に命じたのではないか、と推測されています。本作でも、道長が紫式部に、彰子の懐妊から出産までの様子を記録するよう…
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大河ドラマ『光る君へ』第35回「中宮の涙」

 今回も、宮中の人間模様を中心に話が展開しました。藤原道長(三郎)は息子の頼通とともに娘で一条帝の中宮である彰子の懐妊を祈願し、御嶽詣へ向かいますが、険しい道程と悪天候のため、目的地である金峯山寺に到着したのは都を離れてから9日目でした。その帰途を、藤原伊周は平致頼に襲撃させようとしますが、伊周の弟の隆家が阻止します。当時、伊周と隆家が…
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大河ドラマ『光る君へ』第34回「目覚め」

 今回は、紫式部(まひろ、藤式部)と藤原道長(三郎)を中心とした宮中の人間模様を中心に、興福寺の強訴への対応も描かれました。本作前半は、紫式部と道長の身分の違いから活動舞台が大きく異なり、2人の視点で貴族の下層と上層とが描かれていました。紫式部が道長の娘で一条帝の中宮である彰子に仕えることで、2人の身分の違いは変わらないものの、2人の視…
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大河ドラマ『光る君へ』第33回「式部誕生」

 今回は、紫式部(まひろ)の宮仕えを中心に話が展開しました。紫式部は一条天皇の中宮である彰子に仕えるようになり、藤式部と呼ばれます。彰子のいる藤壺で後に『源氏物語』と呼ばれる物語の執筆を進めますが、彰子には多くの女房が仕えており、紫式部は何かと慌ただしい生活に慣れず、肝心の物語の執筆がままならず、彰子の父親である藤原道長(三郎)の猛反対…
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大河ドラマ『光る君へ』第32回「誰がために書く」

 今回は、紫式部(まひろ)が藤原道長(三郎)の長女で一条帝の后である彰子に仕えることになり、全48回だとすると、今回で全体の2/3まで到達したことになるわけで、当初の予想より展開が遅いわけですが、紫式部の没年は不明なので、本作がどこまで描くか分かるまで、判断の難しいところです。紫式部が執筆を開始した物語は道長を介して一条帝に献上され、道…
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大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」

 先週は休止だったので、久々の視聴との感もあります。今回は、紫式部(まひろ)を訪ねてきた藤原道長(三郎)が、紫式部に、一条帝の后となったものの、一条帝から相手にされていない娘の彰子のため、物語を書くよう要請する場面から始まります。紫式部は一旦断りますが、艶めかしさがないから『枕草子』をあまり高く評価していない、と和泉式部から聞き、和泉式…
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大河ドラマ『光る君へ』第30回「つながる言の葉」

 今回も、紫式部(まひろ)の周囲の話と、藤原道長(三郎)の視点を中心とする宮中の話が描かれました。紫式部の視点では夫の藤原宣孝が急死したように思えたでしょうし、父親は官職を得られず、今後の生活への不安が強いだろう中で、紫式部は女房たちに和歌を教えて、物語を披露するなどして、生計を立てているようです。この和歌の会に和泉式部が現れ、かなり奔…
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大河ドラマ『光る君へ』第29回「母として」

 今回は、定子没後の宮中の様子と、紫式部(まひろ)の子育てが描かれました。紫式部の父親である藤原為時は越前守を務めていましたが、無難に統治していたものの、宋人を帰国させることはできなかったため、受領功過定での評価は低く、除目では官職を得られませんでした。陣定や受領功過定など、当時の貴族の政務も描いているところは、本作の魅力というか、高評…
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大河ドラマ『光る君へ』第28回「一帝二后」

 今回は、藤原道長(三郎)の娘で、一条天皇に入内した彰子の立后と、娘を出産した紫式部(まひろ)の子育てが描かれました。出家したとはいえ、すでに一条天皇の后として定子がいるのに、彰子が立后されたことは、当時としては前例がなく、当時の貴族には忌避する感情も強かったのではないか、とも思いますが、おそらくは道長の意向を踏まえて、藤原行成が「理論…
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大河ドラマ『光る君へ』第27回「宿縁の命」

 前回最後で、紫式部(まひろ)と藤原道長(三郎)が石山寺にて再会し、再び肉体関係を結びます。紫式部は妊娠し、この子が娘(賢子)なのでしょうが、実父は夫の藤原宣孝ではなく、道長ということになるようです。故に賢子は本作では「宿縁の命」と位置づけられることになりそうで、後半にはかなり重要な役割を担うことになるかもしれません。賢子の配役はまだ公…
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大河ドラマ『光る君へ』第26回「いけにえの姫」

 今回は、出家した定子を依然として寵愛し、政務を怠る一条天皇をどう「正道」へと導くのか、藤原道長(三郎)を中心とした貴族の駆け引きとともに、紫式部(まひろ)と藤原宣孝との新婚の様子も描かれました。紫式部を大事にしている宣孝ですが、世渡り上手で豪放磊落なところもある宣孝の感性は、繊細なところのある紫式部とは衝突することもあり、そこは紫式部…
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大河ドラマ『光る君へ』第25回「決意」

 今回は、藤原宣孝から求婚された紫式部(まひろ)が、父である藤原為時の勧めで越前から都に戻り、再び都での話が中心となりました。都に戻っても宣孝の妻となる決断をすぐにはできなかった紫式部が、最終的に宣孝の妻となることを受け入れたのは、紫式部の「忘れえぬ人」が、為時の抜擢などから藤原道長(三郎)だと気づいた宣孝の工作の結果とも言えるように思…
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