平井吉夫編『スターリン・ジョーク』再版 河出文庫の一冊として、河出書房新社から1990年4月に刊行されました。初版の刊行は1990年3月です。本書の親本は河出書房新社から1983年8月に刊行されました。本書を購入したのは、再販から間もない1990年の夏を迎える前だった、と記憶しています。その前年に「東欧革命」が起きて、十代後半の多感な時期だったこともあり、私も社会主義や「左… コメント:0 2025年11月08日 読書 アフロユーラシア史近現代 政治 続きを読むread more
楊海英『中国共産党 歴史を書き換える技術』 ワニブックスPLUS新書の一冊として、ワニブックスより2025年10月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書の主題は「中国による歴史修正の実態」で、中華人民共和国の経済・軍事・政治力が今後も増大し、中国が覇権国家としての地位をさらに確たるものにした場合、日本でも伝統的な「中華至上主義史観」が新たな装いで声高に主張されるようになり… コメント:4 2025年11月01日 読書 歴史総合 政治 続きを読むread more
国武貞克、佐藤宏之『南回り、北回りの遭遇、列島のホモ・サピエンス 新・日本旧石器文化の成立』 朝日選書の一冊として、朝日新聞出版より2025年10月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書の構成は以下の通りです。 ●序章:急速に解明されつつある日本列島の旧石器文化の成り立ち(国武貞克) ●第1章:日本列島における最古の石刃遺跡の発見(国武貞克) ●第2章:劣等の石刃石器群の起源地を求めて(国武貞克) ●第3章:中央… コメント:4 2025年10月25日 読書 古人類学 日本史原始~古代 続きを読むread more
黒田基樹『秀吉を天下人にした男 羽柴秀長 大大名との外交と領国統治』 講談社現代新書の一冊として、講談社より2025年9月に刊行されました。電子書籍での購入です。来年(2026年)の大河ドラマは、羽柴秀長を主人公とする『豊臣兄弟!』なので、秀長の事績について把握するために読みました。秀長は1540年(以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)生まれで、兄の秀吉が織田信長の家臣になったことで、… コメント:0 2025年10月18日 読書 日本史中世 日本史近世 続きを読むread more
大清水裕『ローマ帝国とアフリカ カルタゴ滅亡からイスラーム台頭までの800年史』 中公新書の一冊として、中央公論新社より2025年8月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はアフリカ視点のローマ帝国史で、紀元前2世紀半ばのカルタゴの滅亡から紀元後7世紀のイスラム教勢力の支配までを扱っています。アフリカ北部はローマ帝国にとって重要な地域で、経済・政治・文化的に繁栄ましたが、第二次ポエニ戦争での苦戦から、ローマ社… コメント:0 2025年10月11日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
井波律子『酒池肉林 中国の贅沢三昧』 講談社学術文庫の一冊として、2003年1月に講談社より刊行されました。本書の親本『酒池肉林 中国の贅沢三昧』は、講談社現代新書の一冊として1993年3月に講談社より刊行されました。本書を古書店で購入したのは、もう思い出せないくらい前ですが、そのまま読まずにおり、本棚を整理した時に目についたので、移動中に読むことにしました。本書へは歴史… コメント:0 2025年10月04日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
遠藤みどり『日本の後宮 天皇と女性たちの古代史』 中公新書の一冊として、中央公論新社より2025年8月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、日本における「後宮」の形成と変容を、おもに5世紀から10世紀まで検証しています。後継者確保を目的として、男性君主のために集められたのが「後宮」で、それは日本も同様ですが、もちろん日本でも固有の形成および変容過程があるわけです。本書では、… コメント:0 2025年09月27日 読書 歴史総合 続きを読むread more
関根達人『つながるアイヌ考古学』 新泉社より2023年12月に刊行されました。アイヌ集団は「縄文文化」とはつながっておらず、鎌倉時代にアジア北東部から北海道に侵入し、先住の「縄文人」の子孫を殺戮した侵略者集団だった、というような言説が最近ではTwitterなどで目立ちますが、アイヌ文化について当ブログでは、アイヌ集団や本州・四国・九州とそのごく近隣の島々を中心とする日… コメント:2 2025年09月20日 読書 古人類学 歴史総合 続きを読むread more
Frans de Waal『サルとジェンダー 動物から考える人間の〈性差〉』 フランス・ドゥ・ヴァール(Frans de Waal)著、柴田裕之訳で、2025年3月に紀伊國屋書店より刊行されました。原書の刊行は2022年です。電子書籍での購入です。著者は私でも以前から知っているくらい著名な研究者で、本書以外にも日本語に翻訳されている著書も多数ありますが、不勉強な私は読んだことがなく、『日経サイエンス』2014年… コメント:0 2025年09月13日 読書 古人類学 続きを読むread more
本村凌二『地中海世界の歴史7 平和と繁栄の宿命 パクス・ロマーナ』 講談社選書メチエの一冊として、2025年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書の対象は、ネロ帝の死後から軍人皇帝時代の直前までです。この期間の過半を占めるのが、「人類史の至福の時」とも言われる五賢帝時代です。ネロ帝の死後、複数の皇帝が擁立されては殺害される混乱を収集したのは、穀倉のエジプトを抑えており、それまでの元首の家系だ… コメント:0 2025年09月06日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
深野祐也『世界は進化に満ちている』 岩波科学ライブラリー(334)の一冊として、岩波書店より2025年6月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はまず、進化とは世代を超えての集団の遺伝的な性質の変化と定義します。進化の仕組みとしては、変異を前提とし、一般にもよく知られているだろう自然選択(適応進化)とともに、遺伝的浮動や創始者効果なども挙げられています。本書はこの… コメント:0 2025年08月30日 読書 自然科学 古人類学 続きを読むread more
髙杉洋平『帝国陸軍 デモクラシーとの相剋』 中公新書の一冊として、中央公論新社より2025年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は日本陸軍の変容を「デモクラシー」の観点から検証しており、とくに「大正デモクラシー」の影響に焦点を当てています。「デモクラシー」の適切な日本語訳は私程度の知見では的確に判断できませんが、本書の内容からすると、民主政治や民主制よりは、一般的な… コメント:0 2025年08月23日 読書 日本史近現代 政治 続きを読むread more
筒井清忠『昭和期の陸軍』 筑摩選書の一冊として、筑摩書房より2025年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は昭和期の陸軍について、俗説が浸透している問題を取り上げて検証しており、その前提として大正期の陸軍も対象としています。本書は二・二六事件について、その一般像の形成に大きな影響を与えたと考えられる、映画『叛乱』も取り上げています。『叛乱』は私が生… コメント:0 2025年08月16日 読書 日本史近現代 続きを読むread more
Gwynne Dyer『戦争と人類』 グウィン・ダイヤー(Gwynne Dyer)著、月沢李歌子訳で、ハヤカワ新書の一冊として、早川書房より2023年10月に刊行されました。原書の刊行は2021年です。電子書籍での購入です。本書は戦争の視点からの人類史です。全体的にヨーロッパを中心にユーラシア西部とアメリカ合衆国に偏っている感は否めませんが、漢字文化圏も含めて多様な地域や… コメント:0 2025年08月09日 読書 古人類学 歴史総合 続きを読むread more
小野響『五胡十六国時代 王朝の乱立と権力闘争』 ハヤカワ新書の一冊として、早川書房より2025年6月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は五胡十六国時代の概説ですが、網羅的に各地域の勢力を均等に取り上げるのではなく、中原を中心に特定の勢力というか個人に焦点が当てられています。五胡十六国時代は各勢力の消長と離合集散が激しいので、こうした構成は一般層にも理解しやすくなっており、… コメント:0 2025年08月02日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
Peter Bellwood『500万年のオデッセイ 人類の大拡散物語』 ピーター・ベルウッド(Peter Bellwood)著、河合信和訳で、2024年3月に青土社より刊行されました。原書の刊行は2022年です。電子書籍での購入です。本書は500万年にわたる人類史の概説で、著者の専門分野からは完新世の農耕を伴う現生人類(Homo sapiens)の拡散が中心と予想しており、じっさいそうでしたが、現生人類以… コメント:0 2025年07月26日 読書 古人類学 歴史総合 続きを読むread more
岡本隆司『二十四史 『史記』に始まる中国の正史』 中公新書の一冊として、中央公論新社より2025年4月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は「二十四」部とされる中華世界の「正史」の概説です。本書は、漢字文化圏である中華世界の文脈において、「正史」を検証します。この「二十四史」の「正史」中には、現代日本社会ではかなり馴染み深いだろう『史記』と『三国志』や、日本では専門家以外に読… コメント:0 2025年07月19日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
松下憲一『中華とは何か 遊牧民からみた古代中国史』 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2025年5月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は遊牧世界から見た中華「文明」の形成および変容史で、中華「文明」の成立から魏晋南北朝時代を経て隋および唐まで取り上げられています。当ブログでは原則として「文明」という用語を使いませんが、この記事では本書からの引用は「文明」と表記します。本書の… コメント:0 2025年07月12日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
福井憲彦『教養としての「フランス史」の読み方』 PHP文庫の一冊として、PHP研究所より2025年4月に刊行されました。本書の親本は2019年にPHP研究所より刊行されました。電子書籍での購入です。疎いフランス史の復習になると思い、読みました。本書が強調しているのは、国境や「民族」など現在の枠組みを過去に当てはめないことです。現在の枠組みを大前提として過去、とくに前近代を見ていけば… コメント:0 2025年07月05日 読書 アフロユーラシア史前近代 アフロユーラシア史近現代 続きを読むread more
黒田基樹『羽柴秀吉とその一族 秀吉の出自から秀長の家族まで』 角川選書の一冊として、角川学芸出版より2025年5月に刊行されました。電子書籍での購入です。来年(2025年)の大河ドラマが羽柴秀長を主人公とする『豊臣兄弟!』なので、羽柴秀吉とその一族に関する最新の研究状況を把握するために読みました。著者は来年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』の時代考証を担当しているので、本書の羽柴一族に関する知見が『豊臣… コメント:2 2025年06月28日 読書 日本史中世 日本史近世 続きを読むread more
James Poskett『科学文明の起源 近代世界を生んだグローバルな科学の歴史』 ジェイムズ・ポスケット(James Poskett)著、水谷淳訳で、東洋経済新報社より2023年12月に刊行されました。原書の刊行は2022年です。電子書籍での購入です。本書は、近代科学の発展には世界中の人々が貢献したのであって、ヨーロッパのみの功績ではない、と強調し、前近代にまでさかのぼって、ヨーロッパ以外の地域の科学や技術を広範に… コメント:0 2025年06月21日 読書 歴史総合 古人類学 続きを読むread more
Brian Hare 、Vanessa Woods『ヒトは〈家畜化〉して進化した 私たちはなぜ寛容で残酷な生き物に… ブライアン・ヘア(Brian Hare)、ヴァネッサ・ウッズ(Vanessa Woods)著、藤原多伽夫訳で、白揚社より2022年6月に刊行されました。原書の刊行は2020年です。本書は自己家畜化の観点からの人類進化史で、第一次トランプ政権下のアメリカ合衆国までを対象としています。「協力的コミュニケーション」によって現生人類(Homo… コメント:0 2025年06月14日 読書 古人類学 政治 続きを読むread more
原田昌博『ナチズム前夜 ワイマル共和国と政治的暴力』 集英社新書の一冊として、集英社より2024年8月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はワイマル(ヴァイマル)期のドイツ政治を暴力の観点から検証し、ナチ党台頭と政権獲得に至る前提について考察しています。ワイマル期は三区分されることが多く、暴力的な内戦状況が続いた「戦後混乱期」である前期(1918~1923年)、経済の安定に伴って… コメント:0 2025年06月07日 読書 アフロユーラシア史近現代 政治 続きを読むread more
本村凌二『地中海世界の歴史6 「われらが海」の覇権 地中海世界帝国の成立』 講談社選書メチエの一冊として、2025年4月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書の対象は、第三次ポエニ戦争の終結後から五賢帝の直前までで、著者が専門とする時代となります。まあ、だから執筆しやすいとも限らないかもしれませんが、これまでの5巻と同様に本書も興味深く読み進められました。日本でもおそらく他国でも、ローマ史で最も人気が高… コメント:0 2025年05月31日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
川田稔『陸軍作戦部長 田中新一 なぜ参謀は対米開戦を叫んだのか?』 文春新書の一冊として、文藝春秋社より2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。同じ著者の『武藤章 昭和陸軍最後の戦略家』をすでに読んでおり(関連記事)、本書によって陸軍の動向と対米開戦の経緯および田中新一のような「強硬派」の論理をより深く理解できるのではないかと思い、読むことにしました。田中新一と武藤章が対米開戦をめぐって… コメント:0 2025年05月24日 読書 日本史近現代 続きを読むread more
井上文則『異教のローマ ミトラス教とその時代』 講談社選書メチエの一冊として、2025年2月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、ローマ帝国においてキリスト教にとって宗教での競合相手として「最大の敵」だった、とも言われるミトラス教(ミトラ教、ミスラス教)に焦点を当てたローマの宗教史です。ローマの宗教史は、キリスト教の「勝利」という結果が大前提としてあるので、専門家でも歪ん… コメント:0 2025年05月17日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
Ludovic Slimak『裸のネアンデルタール人 人間という存在を解き明かす』 リュドヴィック・スリマック(Ludovic Slimak)著、野村真依子訳で、2025年4月に柏書房より刊行されました。原書の刊行は2022年です。電子書籍での購入です。著者の論文では、石器技術の比較から更新世における現生人類(Homo sapiens)のレヴァントからヨーロッパへの3回の主要な拡散を推測した研究(Slimak., 2… コメント:0 2025年05月10日 読書 古人類学 続きを読むread more
柿沼陽平『古代中国の裏社会 伝説の任俠と路地裏の物語』 平凡社新書の一冊として、平凡社より2025年3月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、前漢(東漢)の「游侠」として有名な郭解の一生をたどることで、「游侠」を歴史的に位置づけるとともに、「裏社会」も含めて当時の社会を広く浮き彫りにしています。『古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで』(関連記事)の著者らしい視点で、今… コメント:0 2025年05月03日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
岡本隆司『倭寇とは何か 中華を揺さぶる「海賊」の正体』 新潮選書の一冊として、新潮社から2025年2月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、多くの人が想像するだろう倭寇の概説ではなく、そうした意味での倭寇も解説しつつ、「倭寇」という言説を通じて、前期倭寇から現代までの「日中関係」も含めての「中国史」を浮き彫りにしています。倭寇や日中関係史の概説は少なくないでしょうが、本書は表題か… コメント:2 2025年04月26日 読書 歴史総合 続きを読むread more
宮崎市定著、井上文則編『素朴と文明の歴史学 精選・東洋史論集』 講談社学術文庫の一冊として、2021年11月に講談社より刊行されました。電子書籍での購入です。すでに全集や文庫などで読んでいた論文も多く掲載されていますが、全集未収録作品と、宮崎市定氏の遺族(娘の一技氏)の証言も取り上げられており、編者の解説が掲載されて割引価格だったこともあり、購入しました。宮崎氏は講談社が大嫌いだったとのことで、こ… コメント:0 2025年04月19日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
白石典之『遊牧王朝興亡史 モンゴル高原の5000年』 講談社選書メチエの一冊として、2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はおもにモンゴル高原を対象として、考古学の知見を活用した遊牧民の歴史の概説で、遊牧民の具体的な生活と行動を浮き彫りにしているところが特徴です。モンゴル高原は、西をアルタイ山脈、北をサヤン山脈とヤブロノーブイ山脈、東を大興安嶺山脈、南を陰山山脈と祁連… コメント:0 2025年04月12日 読書 アフロユーラシア史前近代 古人類学 続きを読むread more
森恒二『創世のタイガ』第13巻(講談社) 2025年3月に刊行されました。第12巻は、現生人類(Homo sapiens)側の王であるタイガが、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)側(とはいっても、その指導者は第二次世界大戦のドイツとフランスの国境付近の戦場から来たドイツ人将校ですが)の王族(旧石器時代に時間移動させられた第二次世界大戦時のドイツ軍… コメント:0 2025年04月05日 読書 古人類学 続きを読むread more
馬場匡浩『ファラオ 古代エジプト王権の形成』 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2025年3月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はファラオの視点からの古代エジプト史で、とくに、ヒエラコンポリス遺跡での発掘調査によって明らかになってきた王権の形成過程に焦点を当てています。ファラオの使命として本書が挙げるのは、世界の安寧の維持です。そもそも、ファラオの語源は古代エジプト語… コメント:0 2025年03月29日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
戸山為夫『鍛えて最強馬をつくる 「ミホノブルボン」はなぜ名馬になれたのか』第10刷 情報センター出版局より1994年2月に刊行されました。第1刷の刊行は1993年9月です。近年では競馬への情熱をかなり失ってしまい、当ブログを始めた頃には1週間のうち4本掲載したこともあった競馬関連の記事を掲載することが少なくなりましたが、フォーエバーヤングのサウジカップ勝ちや、『ウイニングポスト10 2025』が今月(2025年3月)… コメント:0 2025年03月22日 読書 競馬 続きを読むread more
高尾藍月『十市皇女 大友皇子正妃から悲劇の巫女へ』 BCCKSより2021年2月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、『日本書紀』の記述を踏まえつつ、おもに『万葉集』に依拠して、恋愛相手とも推測されている高市皇子との関係も含めて、十市皇女の生涯を検証しています。本書は、歴史学ではなかなか踏み込みにくい、個人の心情や人間関係も深く掘り下げており、その意味では、歴史学というよりは… コメント:0 2025年03月15日 読書 日本史原始~古代 続きを読むread more
カガノミハチ『アド・アストラ スキピオとハンニバル』全13巻(集英社) 漫画に詳しくなく、近年では面白そうな作品を検索することもほぼなくなったので、2018年に完結した本作の存在すら長く知りませんでした。昨年(2024年)本作を知り、電子書籍で全13巻を読みました。本作は第二次ポエニ戦争を描いており、ハンニバルとスキピオ(大スキピオ)の二人が主人公です。冒頭では第一次ポエニ戦争の終結が描かれ、ハンニバルは… コメント:0 2025年03月08日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
渡辺和子『図解 世界の宗教』 西東社より2010年5月に刊行されました。電子書籍での購入です。手頃な価格なので、復習のために読んでみました。1人の著者で世界の宗教を解説するのに無理があることは否定できませんが、手軽な入門書であり、参考文献も少なからず提示されているので、こうした一般向け書籍があってもよいとは思います。本書でおもに取り上げられているのは、キリスト教と… コメント:0 2025年03月01日 読書 歴史総合 古人類学 続きを読むread more
黒田基樹『増補 戦国大名』 平凡社ライブラリーの一冊として平凡社より2023年4月に刊行されました。本書は、平凡社新書の一冊として2014年1月に刊行され、その増補版となります。本書の親本は私も購入して読みましたが(関連記事)、本棚にあるはずなのに、あまりにも乱雑に管理していて見つけられなかったこともあり、本書を購入しました。まあ、補論2本が追加されているので、… コメント:0 2025年02月22日 読書 日本史中世 日本史近世 続きを読むread more
本村凌二『地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ』 講談社選書メチエの一冊として、2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。『地中海世界の歴史』全8巻も後半に入り、いよいよ著者が専門とするローマ史となり、4巻までよりもさらに筆が乗っている感もあります。本書は、ローマの起源から第三次ポエニ戦争の終結までを対象としています。この時点ではまだローマ帝政期ではありませんが、第三次ポ… コメント:0 2025年02月15日 読書 アフロユーラシア史前近代 続きを読むread more
長谷川岳男『スパルタ 古代ギリシアの神話と実像』 文春新書の一冊として、文藝春秋社より2024年12月に刊行されました。電子書籍での購入です。古代ギリシア史は日本でも一定以上の人気があるように思われ、一般向けの本も少なからず刊行されており、当ブログでも複数取り上げています。ただ、そうした一般向けの本では、史料の問題もあってアテナイを中心とした構成になることが多く、そこではスパルタはア… コメント:0 2025年02月08日 読書 アフロユーラシア史前近代 アフロユーラシア史近現代 続きを読むread more
奥泉光、原武史『天皇問答』 河出新書の一冊として、河出書房新社より2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、前書きを作家の奥泉光氏、後書きを日本政治思想史専攻の原武史氏が担当し、著者二人の対談が主要な構成となっています。前近代の天皇にも多少言及されていますが、主要な対象は近現代の天皇制で、とくに昭和天皇が詳しく取り上げられています。原武史氏の… コメント:0 2025年02月01日 読書 日本史近現代 政治 続きを読むread more
Paul Pettitt『ホモ・サピエンス再発見 科学が書き換えた人類の進化』 ポール・ペティット(Paul Pettitt)著、篠田謙一監訳、武井摩利訳で、創元社より2024年11月に刊行されました。原書の刊行は2022年です。電子書籍での購入です。本書は、おもに現生人類(Homo sapiens)を対象とした人類進化史の概説で、著者は更新世の考古学を専攻しているので、考古学の記述が詳しくなっていますが、21世… コメント:0 2025年01月25日 読書 古人類学 続きを読むread more
佐藤淳『進化生物学 DNAで学ぶ哺乳類の多様性』 東京大学出版会より2024年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は哺乳類を対象とし、進化生物学の入門書というか教科書的な性格もあり、DNAおよびその解析や染色体など遺伝の基本的な構造も解説していて、丁寧な構成になっています。本書は進化の前提として有限性を強調しており、ここが本書の特徴になっているように思います。本書は基本的… コメント:0 2025年01月18日 読書 自然科学 古人類学 続きを読むread more
森井裕一編『エリア・スタディーズ151 ドイツの歴史を知るための50章』 明石書店より2016年10月に刊行されました。本書はヨーロッパの地理的中心に位置するドイツの重要性と、ドイツが固定的存在ではなく、歴史において変化してきた、との観点からドイツのさまざまな側面を浮き彫りにします。本書の通史編では意図的に近現代の比重をやや高めたそうですが、これは、ヨーロッパ連合(EU)のなかでますます存在感を強めるドイツ… コメント:0 2025年01月11日 読書 アフロユーラシア史前近代 アフロユーラシア史近現代 続きを読むread more
福井紳一『戦中史』 KADOKAWAより2018年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は近代以降の日本について、満洲事変~敗戦まで(1931~1945年)を狭義の「戦中史」、近現代を広義の「戦中史」と把握し、おもに戦前を対象として、戦争の視点から日本近代史を検証します。そのため、本書の叙述は明治維新にさかのぼりますが、敗戦後の歴史も、朝鮮戦争… コメント:0 2025年01月04日 読書 日本史近現代 続きを読むread more
『常識が変わる!?日本史の大論争』 中央公論新社より2019年2月に刊行されました。本書は『中央公論』2019年2月号の特集の電子書籍化です。構成は、各時代についての対談(現代は対談というよりも取材ですが)で、古代が井上章一氏と倉本一宏、中世が堺屋太一氏と今谷明氏、近世がよしながふみ氏と大石学氏、近代が佐々木雄一氏と清水唯一朗氏、現代が山崎拓氏と宮城大蔵氏です。中公新書… コメント:0 2024年12月28日 読書 歴史総合 続きを読むread more
有富純也編『日本の古代とは何か 最新研究でわかった奈良時代と平安時代の実像』 光文社新書の一冊として、光文社より2024年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。日本古代史の勉強が滞ってからもう20年以上経過しているので、近年の知見をまとめて得る目的で読みました。 ●有富純也「はじめに 日本古代史研究への招待」 まず日本古代史の範囲は基本的に飛鳥時代から平安時代までとされていますが、飛鳥時… コメント:0 2024年12月21日 読書 日本史原始~古代 続きを読むread more
榎村寛之『女たちの平安後期 紫式部から源平までの200年』 中公新書の一冊として、中央公論新社より2024年10月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は榎村寛之『謎の平安前期 桓武天皇から『源氏物語』誕生までの200年』(関連記事)の続編となり、11世紀初頭~12世紀末までが対象となります。以下、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です。一般的に中世が始まるのはこの期間とされてい… コメント:0 2024年12月14日 読書 日本史原始~古代 続きを読むread more
仁藤敦史『加耶/任那 古代朝鮮に倭の拠点はあったか』 中公新書の一冊として、中央公論新社より2024年10月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、日本と韓国で民族主義的感情の軋轢となることも多い、加耶もしくは任那の歴史を検証しています。伽耶とは、3~6世紀にかけて朝鮮半島南部の洛東江流域に存在した十数ヶ国の小国群の名称です。この地域は『日本書紀』では任那と呼ばれることが多く、日… コメント:0 2024年12月07日 読書 アフロユーラシア史前近代 日本史原始~古代 続きを読むread more
吉村武彦編『新版 古代史の基礎知識』 角川選書の一冊として、角川学芸出版より2017年11月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書では、年代は縄文時代から摂関政治期まで、分野は政治史から文化史や生活史などまで、広範に扱われているので、もう20年ほど勉強が進んでいない古代史の新知見を得るとともに、復習にもなると思い、読みました。本書は広範な分野を扱っているだけに、一読… コメント:0 2024年11月30日 読書 日本史原始~古代 続きを読むread more