"自然科学"の記事一覧

ニホンオオカミとイヌの遺伝的近縁性

 ニホンオオカミ(Canis lupus hodophilax)とイエイヌ(Canis familiaris)との遺伝的近縁性を報告した研究(Gojobori et al., 2024)が公表されました。イエイヌ(イヌ)は、ハイイロオオカミ(Canis lupus)の特定集団から家畜化され、そのハイイロオオカミ集団の遺伝的構成をほぼその…
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ヒト脳の成熟が遅い理由

 ヒト脳の成熟が遅い理由に関する研究(Ciceri et al., 2024)が公表されました。ヒト脳の発達速度は、他のほとんどの種と比較してひじょうに遅い、と分かっています。大脳皮質ニューロンの成熟はとくに遅く、成人の機能が発達するのには数ヶ月から数年を要します。時間的調節がこのように長期にわたるのは、ヒト多能性幹細胞(human p…
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古代と現代のゲノムデータから推測されるヒグマの進化史

 古代と現代のゲノムデータからヒグマヒグマ(Ursus arctos)の進化史を推測した研究(Segawa et al., 2024)が公表されました。2010年代以降の古代ゲノム研究の進展は目覚ましく、やはり自身の由来に直結するとともに、医療など「実用的」分野への応用も期待されることから、ヒトを対象とする古代ゲノム研究が最も盛んでしょ…
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ミトコンドリアゲノムから推測される日本列島の古代イヌの進化史

 日本列島の縄文時代と奈良時代のイヌのミトコンドリアゲノムを報告した研究(Xiaokaiti et al., 2024)が公表されました。本論文は、日本列島では最古級となるイヌ遺骸を含めて縄文時代のイヌ5個体と、8世紀後期の日本のイヌ7個体のミトコンドリアゲノムを報告しています。縄文時代のイヌは母系遺伝となるミトコンドリアゲノムでは、中…
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種間交雑によりもたらされたスペインオオヤマネコの遺伝的多様性増加

 絶滅危惧種とされるスペインオオヤマネコ(Lynx pardinus)の遺伝的多様性は近縁種のユーラシアオオヤマネコ(Lynx lynx)との交雑により増加したことを示した研究(Lucena-Perez et al., 2024)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。スペインオオヤマネコ(イベリアオオヤマネコ)…
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単一細胞水準でのコロナウイルスへの応答の地域集団間の差

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、単一細胞水準での重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への応答の地域集団間の差に関する研究(Aquino et al., 2023)が公表されました。SARS-CoV-2感染後のヒトの臨床症状は、個人間で大きな差異が見られ、その遺伝学的基盤や免疫学的基盤が解明され始めており、ネ…
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カエルの体色の機能

 カエルの体色の機能に関する研究(Laumeier et al., 2024)が公表されました。小規模な研究により示されてきたのは、体色の明度差は外温動物において重要な生理学的意味を有するかもしれず、色の濃い種ほど加温速度が急で、病原体や光酸化損傷に対する保護がある、ということです。両生綱無尾目(カエルやヒキガエル)は、5000種以上か…
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景観の動態と顕生代における生物圏の多様化

 景観の動態と顕生代における生物圏の多様化に関する研究(Salles et al., 2023)が公表されました。生物圏の長期的な多様化は、物理的な環境の変化に応答します。しかし、顕生代の初期において、大陸で生命の多様化が始まったのは海洋よりも遅い時期で、それはほぼ単調なものでした。これに対して、海洋の生命は時代とともに多数の属の増減を…
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ケブカサイのミトコンドリアDNAデータ

 絶滅したケブカサイ(Coelodonta antiquitatis)のミトコンドリアDNA(mtDNA)データを報告した研究(Yuan et al., 2023)が公表されました。ケブカサイは寒冷適応の大型草食動物で、後期更新世においてユーラシア北部全域に広範に分布しており、14000年前頃に絶滅し、人為的影響の点でも注目されます。本…
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新アッシリアの宮殿の煉瓦から得られた古代DNA

 新アッシリアの宮殿の煉瓦から得られた古代DNAを報告した研究(Arbøll et al., 2023)が報道されました。古代DNAの配列決定技術の最近の進展は、現代よりも前の文明【当ブログでは原則として文明という用語を使わないことにしていますが、この記事では「civilization」の訳語として使います】への貴重な洞察を提供してきま…
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オルドビス紀の海洋生物多様性に対する地球規模の寒冷化の影響

 オルドビス紀(4億9000万~4億3000万年前頃)の海洋生物多様性に対する地球規模の寒冷化の影響に関する研究(Ontiveros et al., 2023)が公表されました。地球規模の寒冷化は、顕生代の海洋性動物の最大の放散である、多様性爆発事象(Great Ordovician Biodiversification Event)と…
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限定的だったイエネコとヨーロッパヤマネコとの間の遺伝的混合

 イエネコ(Felis silvestris catus)とヨーロッパヤマネコ(Felis silvestris)との間の歴史的に限定的だった遺伝的混合を報告した研究(Jamieson et al., 2023)が公表されました。近東のリビアヤマネコ(Felis lybica)に起源があるイエネコは、ヒトとともにヨーロッパへと拡散しまし…
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ヤツメウナギの進化

 ヤツメウナギの進化に関する研究(Wu et al., 2023)が報道されました。ヤツメウナギは、無顎脊椎動物の現生2系統のうちの1系統で、歯のある口吸盤での摂食行動や、幼生期と変態期と成体期で構成される生活環の点で、常に興味深い存在です。古生代の最初期のヤツメウナギは、体長がわずか数cmと小さく、摂食構造が弱くて、生活環に転換期の段…
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トラの進化史

 トラ(Panthera tigris)の進化史に関する研究(Sun et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。大型捕食動物であるトラは、同じヒョウ属のライオン(Panthera leo)とともに古くからヒトに畏怖されてきたようで、現在でも関心は高いようです。本論文は、現代だけではなく古代…
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三畳紀の爬虫類化石

 ブラジルで発見された三畳紀の爬虫類化石を報告した研究(Müller et al., 2023)が公表されました。恐竜類と翼竜類は、中生代の大半を通じて驚くべき多様性と差異を有していました。これらの爬虫類は、出現から間もなく多様化して、長く存続することになる複数の系統を生み出し、前例のない生態(たとえば、飛行や植食性の大型形態)を進化さ…
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三葉虫の食性

 三葉虫の食性に関する研究(Kraft et al., 2023)が公表されました。三葉虫類は最も象徴的な化石の一群で、カンブリア紀の初期からペルム紀の末期(約5億4100万~2億5200万年前)までの約2億7000万年間にわたる歴史の大半において、海洋生態系を構成する代表的な生物でした。三葉虫類はこれまでに2万種以上が記載されており、…
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シクリッドの過去17000年間にわたる進化史

 アフリカ東部のビクトリア湖におけるカワスズメ科のシクリッドの過去17000年間にわたる進化史に関する研究(Ngoepe et al., 2023)が公表されました。適応放散は、生命のきわめて大きな多様性を生み出すのに寄与してきました。適応放散には生態学的な機会が前提条件になると考えられていますが、どの系統が放散するかを決定するうえでの…
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哺乳類における同性間性行動の進化

 哺乳類における同性間性行動の進化に関する研究(Gómez et al., 2023)が公表されました。同性間性行動は、無脊椎動物(昆虫、クモ、棘皮動物、線形動物など)から脊椎動物(魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類など)までの主要な分類群全てを含む1500種以上の動物種で報告されており、とくにヒト以外の霊長類で多く見られ、少なくとも5…
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半野生のアカゲザル個体群における同性間性行動

 半野生のアカゲザル(Macaca mulatta)個体群における同性間性行動を報告した研究(Clive et al., 2023)が公表されました。多くの報告が、動物種全体にわたる同性間の社会的な性行動(same-sex sociosexual behaviour、略してSSB)を記載してきました。しかし、その観察は場当たり的な傾向が…
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オルドビス紀の脊椎動物の頭部軟骨化石

 オルドビス紀の脊椎動物の頭部軟骨化石を報告した研究(Dearde et al., 2023)が公表されました。神経頭蓋は脊椎動物の頭部の不可欠な要素で、それ自体が重要な進化的新機軸です。しかし、その初期の進化はまだほとんど解明されておらず、顎口類(有顎脊椎動物)と円口類(ヌタウナギ類およびヤツメウナギ類)という2つの現生脊椎動物群の間…
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アフリカの過去の気候データから示唆されるさらなる乾燥化

 アフリカの過去の気候データからさらなる乾燥化を示唆した研究(Baxter et al., 2023)が公表されました。人為起源の気候変動は、全球の水循環、とくにモンスーンの降雨に依存する農業が経済の基盤となっている熱帯地域に、深刻な影響を及ぼすと予測されています。アフリカ大陸の最東端に位置する「アフリカの角」では、温度の上昇とともに降…
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最古となるコムギのゲノムデータ

 最古となるコムギのゲノムデータを報告した研究(Ahmed et al., 2023)が公表されました。ヒトツブコムギ(Triticum monococcum)は、最初に農耕が行なわれるようになったとされる近東の肥沃な三日月地帯で初めて栽培化されたコムギ種で、新石器時代革命の中心的な栽培種でした。野生ヒトツブコムギは、レヴァントにおいて…
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ジュラ紀の新種の鳥群獣脚類

 ジュラ紀の新種の鳥群獣脚類に関する研究(Xu et al., 2023)が公表されました。鳥類は後期ジュラ紀の非鳥群獣脚類恐竜を祖先としますが、この進化過程の最初期に関しては化石記録が極めて少なく、時空間的に限定されているため、解明が進んでいません。鳥群系統で初期に分岐した種に関する情報は、鳥類の特徴的なボディープランの進化を理解し、…
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ヒトY染色体の詳細な塩基配列解読

 ヒトY染色体の詳細な塩基配列解読を報告した二つの研究が公表されました。一方の研究(Rhie et al., 2023)はヒトY染色体の完全な塩基配列を報告しています。ヒトのY染色体は、長いパリンドローム配列、縦列反復配列、分節重複といった複雑な反復構造のために、塩基配列の解読とアセンブリがひじょうに難しい、と知られています。そのため、…
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モウコノウマの社会的関係

 モウコノウマ(Equus ferus przewalskiiもしくはEquus przewalskii)の社会的関係に関する研究(Ozogány et al., 2023)が公表されました。モウコノウマの集団にはハーレムが存在し、それぞれ1頭の種牡馬と数頭の雌の成体とその仔によって構成されている。種牡馬ではない雄の成体の中には、一緒に…
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白亜紀の小型哺乳類による恐竜の捕食

 白亜紀の小型哺乳類による恐竜の捕食を報告した研究(Han et al., 2023)が報道されました。恐竜と哺乳類は2億3千万年ほど共存しました。両者は三畳紀後期に誕生し、中生代から新生代にかけて多様化しました(恐竜は鳥類の形で)。両者が様々な形で相互作用していたことは間違いありませんが、その相互作用を示す直接的な化石証拠は稀です。本…
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古代の巨大クジラ

 ペルー南部で発見された古代の巨大クジラを報告した研究(Bianucci et al., 2023)が報道されました。クジラ目(イルカ、クジラ、ネズミイルカを含む哺乳類の亜目)の化石記録は、陸上動物がどのようにして極端な適応を獲得し、完全な水中生活様式への移行を遂げたのか、明らかにしています。クジラ類では、これは最大体サイズの大幅な増大…
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樹木の年輪解析により示される中世フェノスカンジアの気候

 樹木の年輪解析により中世フェノスカンジアの気を示した研究(Björklund et al., 2023)が公表されました。地球システムモデルやさまざまな気候代理指標の情報源によって、地球温暖化は少なくとも紀元後において前例がない、と示されています。しかし、樹木の年輪は、数世紀にわたる気候の変化を反映する指標として使用でき、極端な気候の…
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サハラ砂漠におけるキツネの適応

 サハラ砂漠におけるキツネの適応に関する研究(Rocha et al., 2023)が公表されました。砂漠への動物の適応の進化的過程の解明は、気候変動への適応的反応を理解するのに重要です。キツネ属(Vulpes)の中には、世界最大の高温砂漠であるサハラ砂漠に生息するオジロスナギツネ(Vulpes rueppellii)やフェネック(Vu…
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北アメリカ大陸における更新世末の大型動物の絶滅要因

 北アメリカ大陸における更新世末の大型動物の絶滅要因に関する研究(O’keefe et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。更新世末には、世界各地に生息していた地球の大型哺乳類の約2/3が絶滅しました。更新世大型動物絶滅の(複数かもしれない)要因は、部分的には化石記録の低い時空間的解像度が考古学および環境の…
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ネオンテトラの避難行動

 ネオンテトラ(Paracheirodon innesi)の避難行動に関する研究(Larrieu et al., 2023)が公表されました。群衆運動は、昆虫から哺乳類まで、および運動性細胞のような非認知体系システムにおいて、異なる種間と異なる規模で観察されます。狭い開口部から脱出を余儀なくされた場合、ほとんどの陸生動物は粒状物質のよう…
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始新世の小柄なクジラ

 始新世の小柄なクジラを報告した研究(Mattila et al., 2023)が公表されました。クジラが小型の陸生偶蹄類の祖先から出現して間もなく、その基底部系統(古鯨類)はより特殊な水生の生態系に生息するようになり、完全な水生の生活様式の採用までに至った驚異的な適応放散を経ました。この適応戦略は、地理的に広く分布する絶滅したバシロサ…
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癌の転帰の性差

 癌の転帰の性差に関する二つの研究が公表されました。一方の研究(Abdel-Hafiz et al., 2023)は、Y染色体を失った膀胱癌細胞が、免疫抑制性の高い腫瘍微小環境を生み出し、転帰の悪化の一因になったことを示します。Y染色体喪失(Loss of the Y chromosome、略してLOY)は、膀胱癌の10~40%を含む多…
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シチリアオオカミのゲノムデータ

 シチリアオオカミのゲノムデータを報告した研究(Ciucani et al., 2023)が公表されました。シチリアオオカミはシチリア島に生息しており、1930年代~1960年代に絶滅した、とされています。本論文は、シチリア島とイタリア半島のオオカミは同じ進化系統に由来し、シチリアオオカミは銅器時代のイヌの祖先系統(祖先系譜、祖先成分、…
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ウェールズで発見された新たなバージェス頁岩型動物相

 ウェールズで発見された新たなバージェス頁岩型動物相を報告した研究(Botting et al., 2023)が公表されました。バージェス頁岩型堆積物には体内の臓器などの軟部組織が保存されており、カンブリア紀(5億4100万~4億8500万年前頃)の動物進化を理解に重要であり、古代の生物の形態や動物が支配的だった初期の群集の生態系を知る…
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バンドウイルカの古代ゲノムデータ

 バンドウイルカ(Tursiops truncatus)の古代ゲノムデータを報告した研究(Louis et al., 2023)が公表されました。古代ゲノム研究は近年ますます盛んになっており、ヒトの事例はとくに注目度が高いものの、非ヒト動物の古代ゲノムデータの報告も増えています。本論文は、バンドウイルカの古代ゲノムデータから、新たな生息…
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ニュージーランドの絶滅したモアのミトコンドリアDNA解析

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、ニュージーランドの絶滅した鳥であるモアのミトコンドリアDNA(mtDNA)データを報告した研究(Verry et al., 2022)が公表されました。近年の古代DNA研究の進展は目覚ましく、ヒトの場合は大きく報道されることもありますが、非ヒト動物の古代DNA研究も進んでいます。本論文は、ニュージー…
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タイで発見された更新世の絶滅アリゲーター種

 タイで発見された更新世の絶滅アリゲーター種を報告した研究(Darlim et al., 2023)が公表されました。アリゲーター科の中ではアメリカ大陸以外で唯一現生するヨウスコウアリゲーター(Alligator sinensis)の謎めいた進化の起源をたどるには、アジアから産出するワニの化石が不可欠です。アジアの化石記録はひじょうに少…
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ヒトの急速眼球運動睡眠に似たタコの睡眠段階(追記有)

 ヒトの急速眼球運動睡眠(レム睡眠)に似たタコの睡眠段階を報告した研究(Pophale et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。多くの脊椎動物は睡眠中、急速眼球運動睡眠と徐波睡眠という、少なくとも2つの睡眠相を交互に示し、前者は覚醒時に似た脳活動を、後者は同期的な脳活動をそれぞれ特徴の一部としています。こ…
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遺伝的多様性を考慮した多遺伝子得点の正確度

 遺伝的多様性を考慮した多遺伝子得点(Polygenic score、略してPGS)の正確度に関する研究(Ding et al., 2023)が公表されました。PGSは、異なる個体集団間での可搬性が、たとえば、祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ancestry)や健康の社会的決定要因などによって限られており、その公平な使用が妨げら…
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真核生物のアスガルド古細菌内での位置づけ

 真核生物のアスガルド(Asgard)古細菌内での位置づけに関する研究(Eme et al., 2023)が公表されました。真核生物誕生の過程(eukaryogenesis)、つまり祖先原核細胞からの真核細胞の出現を導いた一連の進化事象に関しては、現在議論が続いており、アスガルド上門古細菌のいくつかの構成員が真核生物に最も近縁な古細菌と…
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シャチの近親交配

 シャチの近親交配と保全への影響に関する研究(Kardos et al., 2023)が公表されました。生物多様性保全のためには、絶滅危惧種の個体数を増加または減少させる要因を理解することがきわめて重要です。保全活動では、環境悪化や乱獲など、絶滅危惧種個体群の回復を制限するような外因的な脅威に対処することが多くなります。近親交配抑制など…
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原生代における真核生物の痕跡

 原生代における真核生物の痕跡を報告した研究(Brocks et al., 2023)が報道されました。真核生物には、20億年という長い歴史があると考えられていますが、真核生物が繁栄を遂げたのは地球史の意外なほど遅い時期だった、と推測されています。この見解は、原生代の中期(16億~8億年前頃)の海洋堆積物中において真核生物の特徴を持つ化…
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非鳥類獣脚類恐竜の小型化と大型化

 体の大きさがさまざまな、非鳥類獣脚類恐竜クレード(単系統群)の小型化と大型化に関する研究(D'emic et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。進化の過程で、多くの種がひじょうに大きな体格に進化してきました。動物の進化史において多くの分類群が大型化もしくは小型化し、きわめて近縁の種でも体の大きさに違いが…
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サメとガンギエイとアカエイへの白亜紀から古第三紀の大量絶滅の影響

 サメとガンギエイとアカエイへの白亜紀から古第三紀の大量絶滅の影響に関する研究(Guinot, and Condamine., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。白亜紀と古第三紀の間(K-Pg)の6600万年前頃に最後の大量絶滅事象が起き【現在、大量絶滅が進行中との見解も有力かもしれません】、地球上の55~76%の…
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ペルム紀末の大絶滅から急速に回復した海洋生態系

 海洋生態系のペルム紀末の大絶滅からの急速な回復を報告した研究(Dai et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。化石群集の保存状態が良好であることは、深部時間における進化的革新を理解するうえできわめて重要な知見です。現在見られるような海洋生態系の構造は、約2億5200万年前のPTME発生後に出現しました。…
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雄のケナガマンモスの発情期

 雄のケナガマンモスの発情期に関する研究(Cherney et al., 2023)が公表されました。生体媒質に含まれるホルモンからは、発達や生殖や疾病やストレスに関連する内分泌活動が、さまざまな時間規模で明らかになります。血清からはその時に循環している濃度が得られるのに対し、各種の組織には経時的に蓄積したステロイドホルモンが記録されて…
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シャチの母親の生活史

 シャチの母親の生活史戦略を検証した研究(Weiss et al., 2023)が公表されました。動物の繁殖戦略はさまざまで、母親が性成熟後の子供の世話をする事例も知られています。たとえばボノボ(Pan paniscus)は、娘よりも息子の世話に熱心で、息子の適応度を上げている、と報告されています(関連記事)。一方、ボノボと最近縁の分類…
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足の構造から推測される初期獣脚類恐竜の生活様式

 足の構造から初期獣脚類恐竜の生活様式を推測した研究(Pittman et al., 2022)が公表されました。獣脚類は3本指の恐竜の分類群で、ティラノサウルス・レックスやヴェロキラプトルや鳥類が含まれます。現生鳥類の足の形状と大きさは、跳躍、止まり木への着地、浅い水中を歩いて渡ること、遊泳、木登り、把持、摂食様式などの能力に対応する…
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ハインリッヒイベント型の気候変動の両極への影響

 ハインリッヒイベント(Heinrich Event、略してHE)型の気候変動の両極への影響エピに関する研究(Martin et al., 2023)が公表されました。HEは人類の進化において重要な影響を及ぼした、と考えられています(関連記事)。最終氷期の間、ローレンタイド(Laurentide)氷床では極端な氷山の放出事象が起き、これ…
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