"古人類学"の記事一覧

オーストラリア博物館のデニソワ人の記事

 種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)について記事をまとめて(関連記事)から4年近く経過し、まとめ記事を更新しよう、とここ1~2年はずっと考えてきましたが、当ブログで取り上げただけでもデニソワ人関連の研究はそれなりにあり、整理するのが大変なので、手をつけていません。そこで、簡潔にまとまっているオーストラリア博物館のデ…
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フランス地中海地域の後期ネアンデルタール人のゲノムデータ

 フランス地中海地域の後期ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)のゲノムデータを報告した研究(Slimak et al., 2023)が公表されました。本論文は査読前なので、あるいは今後かなり修正されるかもしれませんが、ひじょうに興味深い内容なので取り上げます。本論文は、フランス地中海地域のマンドリン洞窟(Gr…
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ネアンデルタール人とデニソワ人から現生人類へと伝わった遺伝子疾患

 ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)と種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)から現生人類(Homo sapiens)へと継承された遺伝子疾患に関する研究(Toncheva et al., 2023)が公表されました。ネアンデルタール人とデニソワ人から現生人類へと伝わった遺伝子疾患は、ネアン…
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アフリカ人の大規模なゲノムデータ

 アフリカ人の大規模なゲノムデータを報告した研究(Bird et al., 2023)が公表されました。本論文は、カメルーンとコンゴ共和国とガーナとナイジェリアとスーダンの150以上の民族集団から得られた1333個体のゲノム規模データを報告しています。現生人類(Homo sapiens)の起源地であるアフリカは、最も現代人の遺伝的多様性…
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北アメリカ大陸の大草原地帯へのヨーロッパ系集団到来前となるウマの導入

 北アメリカ大陸の大草原地帯におけるヨーロッパ系集団到来前となるウマの導入を報告した研究(Taylor et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。ウマは北アメリカ大陸で進化し、ベーリンジア(ベーリング陸橋)を渡ってユーラシアへと拡散しました。ウマはユーラシアにおいて進化し続け、家畜化されましたが、知られてい…
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林尙澤「韓半島新石器時代集落の展開と生業の変化」

 本論文は、2019年7月28日に行なわれた明治大学グローバルホールでの講演の報告です。朝鮮半島の新石器時代はおもに土器の特徴から地理的には東北部と西北部と中西部と中東部と南部に区分され、時期は草創期と早期と前期と中期と後期と晩期に6区分されています。2019年時点で知られている違いの新石器時代集落遺跡は100ヶ所ほどで、本格的な集落遺…
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前近代スワヒリ海岸の人々の遺伝的起源

 前近代スワヒリ海岸の人々のゲノムデータを報告した研究(Brielle et al., 2023)が公表されました。アフリカ、とくにサハラ砂漠以南は、その高温環境のため古代DNA研究に適しておらず、世界では古代DNA研究が遅れた地域と言えるでしょう(関連記事)。本論文は、前近代(1250~1800年頃)のスワヒリ海岸の都市部の人類遺骸か…
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コーカサス南部の人口史

 コーカサス南部の新石器時代3個体の新たなゲノムデータを報告した研究(Guarino-Vignon et al., 2023)が公表されました。本論文は、コーカサス南部に位置するアゼルバイジャンのメンテシュ・テペ(Mentesh Tepe)遺跡の、新石器時代となるショムテペ・シュラヴェリ文化(Shomutepe-Shulaveri cu…
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非アフリカ系現代人のX染色体における強い選択

 非アフリカ系現代人のX染色体における強い選択に関する研究(Skov et al., 2023)が公表されました。本論文は、非アフリカ系現代人の祖先集団において、選択的一掃のようなX染色体上で強い選択があったことを、現時点で最古級となるゲノムが解析された現生人類(Homo sapiens)遺骸も用いて明らかにしており、ネアンデルタール人…
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新石器時代ヨーロッパの農耕民における狩猟採集民との混合による選択の促進

 新石器時代ヨーロッパの農耕民における選択についての研究(Davy et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。ヨーロッパは古代人のゲノム研究が最も進んでいる地域で(関連記事)、先史時代からの選択の経時的過程を古代ゲノムデータで直接的に詳しく観測できます。最近ではヨーロッパの上部旧石器時代~…
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ペルーのアシャニンカ人の遺伝的歴史

 ペルーのアシャニンカ人のゲノムデータを報告した研究(Capodiferro et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、アンデス地域とアマゾン川の源流との間に位置するアマゾニアにおいて、ペルーに暮らす先住民であるアシャニンカ人(Ashaninka)のゲノムデータを報告しています。…
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過去5100年間のチベット高原の人口史

 チベット高原で発見された過去5100年間の人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Wang et al., 2023)が公表されました。チベット高原の人類史(関連記事)は、その高地適応や、現生人類(Homo sapiens)だけではなく種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)の存在も確認されていることや、日本列島やアンダ…
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イラン東部における更新世人類の痕跡

 イラン東部における更新世人類の痕跡の予備的調査結果を報告した研究(Sadraei et al., 2023)が公表されました。イランは現生人類(Homo sapiens)の人類の拡散において重要な役割を果たしてきたと考えられますが(関連記事)、それは非現生人類ホモ属でも同様だったかもしれません。最近では、イラン南部の更新世人類の証拠に…
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ミラノにおける過去2000年間のヒトの身長の推移

 イタリアのミラノにおける過去2000年間のヒトの身長の推移を報告した研究(Biehler-Gomez et al., 2023)が公表されました。身長は、遺伝的要素と環境的要素の相互作用により直接決定される生物学的形質で、ヒトも同様です。そのため身長は、骨格の生物学的特性や過去の健康状態や人口集団の社会動態を復元するための指標として評…
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ヨーロッパにおけるネアンデルタール人と現生人類の関係

 21世紀初頭時点でのヨーロッパにおけるネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)と現生人類(Homo sapiens)との関係は、55000年前頃以降にアフリカからユーラシアへと拡散した現生人類がその後ある程度経た後にヨーロッパにも侵出し、ネアンデルタール人は現生人類との1万~2万年間程度の最低限の混合を伴うかま…
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イラン南部の更新世人類の証拠

 イラン南部の更新世人類の新たな証拠を報告した研究(Anjomrooz et al., 2022)が公表されました。イラン南部では、旧石器時代の人類居住の体系的調査はほとんど行なわれてきませんでした。本論文は、ホルムズ海峡の北側間地域の体系的な旧石器時代調査の最初の報告を提示し、下部旧石器時代以来の、この地域における人類の存在について、…
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現代人の高品質なゲノムデータから推測されるアフリカの複雑な人口史

 アフリカの広範な地域の現代人の高品質なゲノムデータを報告した研究(Fan et al., 2023)が公表されました。現生人類(Homo sapiens)の起源地であるアフリカは、最も現代人の遺伝的多様性が高い地域です。現代人の遺伝学的研究は、地域単位での比較では、ヨーロッパおよび北アメリカ大陸が最も進んでおり、それが現代人の遺伝的多…
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イベリア半島南部の上部旧石器時代個体のゲノムデータ

 イベリア半島南部の上部旧石器時代個体のゲノムデータを報告した研究(Villalba-Mouco et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。この研究は、昨年(2022年)開催された人間進化研究ヨーロッパ協会第12回総会で、すでに概要が公表されていました(関連記事)。この研究は、ヨーロッパの…
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上部旧石器時代から新石器時代のヨーロッパ狩猟採集民の大規模なゲノムデータ(追記有)

 上部旧石器時代から新石器時代のヨーロッパ狩猟採集民の大規模なゲノムデータを報告した研究(Posth et al., 2023)が公表されました。この研究は、ヨーロッパ全域の狩猟採集民116個体の新たな古代ゲノムデータを報告し、これまで不明なところが多分に残っていた最終氷期極大期(Last Glacial Maximum、略してLGM)…
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愛知県の縄文文化遺跡の人類遺骸のミトコンドリアDNA

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、愛知県の縄文文化遺跡の人類遺骸のミトコンドリアDNA(mtDNA)解析結果を報告した研究(Waku et al., 2022)が公表されました。渥美半島に位置する愛知県田原市の伊川津貝塚遺跡の人骨(IK002)では核DNAの解析が成功しており(関連記事)、現代日本人の遺伝的構成の地域差に関する研究(…
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中国北西部の青銅器時代遺跡の学際的研究

 中国北西部の青銅器時代遺跡に関する学際的研究(Ren et al., 2023)が公表されました。本論文は、まだ予備的段階ですが、中華人民共和国甘粛省甘南チベット族自治州臨潭(Lintan)県磨溝(Mogou)遺跡の学際的研究の成果を報告しています。考古学や遺伝学などを統合した学際的研究は、古代DNA研究の進展したヨーロッパでとくに進…
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フランス地中海地域におけるヨーロッパ最古となる弓矢技術

 フランス地中海地域におけるヨーロッパ最古となる弓矢技術を報告した研究(Metz et al., 2023)が公表されました。フランス地中海地域のマンドリン洞窟(Grotte Mandrin)では、54000年前頃と推定されている現生人類と分類されている歯が発見されています(関連記事)。しかし、その後のヨーロッパの人類化石と考古学と遺伝…
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現代日本人の遺伝的構成の地域差(追記有)

 現代日本人の遺伝的構成の地域差に関する研究(Watanabe, and Ohashi., 2023)が公表されました。日本人起源論への関心は現代日本社会においてそれなりに高いように思われ、関連する研究が注目されることもあります。そうした関心のある人々の間では、現代日本人の遺伝的構成に地域差があることもよく知られているでしょう。本論文は…
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人類進化史に関する認識の変化

 最近当ブログでは人類の進化、とくに古代ゲノム研究の英語論文を取り上げて日本語に訳すことが多くなり、論文について私見を述べることもありますが、ほぼ翻訳だけになってしまうことが大半なので、たまには独自の文章を掲載しようと考えたものの、いざ執筆しようとすると、さて何を題材にすべきか、と迷ってしまった次第です。人類の進化について関心のある問題…
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海面変化から推測されるアジア南部および南東部の先史時代の人類の移動

 海面変化からアジア南部および南東部の先史時代の人類の移動を推測した研究(Kim et al., 2023)が公表されました。本論文は、遺伝学的データと古地理学的データを統合し、海面変化が先史時代のアジア南部および南東部の人口集団の移動と分岐をもたらしたのではないか、と推測しています。先史時代の更新世の寒冷期には、ジャワ島やスマトラ島や…
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最古となるオルドワン石器(追記有)

 最古となるオルドワン(Oldowan)石器を報告した研究(Plummer et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。本論文は、現時点では最古となりそうなオルドワン石器と屠殺の痕跡を報告している点でもひじょうに意義深いと思いますが、石器を製作したのがパラントロプス属である可能性を指摘している点でもたいへん注…
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古代ゲノム研究に基づく中国の先史時代

 古代ゲノム研究に基づく中国の先史時代の概説(Gao, and Cui., 2023)が公表されました。本論文は、おもに現在の中華人民共和国の領土(中国)を対象として、近年の古代ゲノム研究を再検討します。ユーラシア西部、とくにヨーロッパと比較して、中国も含めてアジア東部の古代ゲノム研究が遅れていたことは否定できません(Liu et al…
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MIS3におけるチベット高原への人類と石刃技術の拡散

 海洋酸素同位体ステージ(MIS)3におけるチベット高原への人類と石刃技術の拡散に関する概説(Zhang et al., 2023)が公表されました。チベット高原への人類の拡散は古く、本論文では最近の公表のため取り上げる時間的余裕がなかったためか、言及されていない研究では、中期更新世となる226000~169000年前頃の人類の手と足の…
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ネアンデルタール人による草食動物頭蓋の象徴的使用

 ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)による草食動物頭蓋の象徴的使用に関する研究(Baquedano et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。この研究は、スペイン中央部の甲板洞窟(Cueva Des-Cubierta)におけるネアンデルタール人集団の行動の可能…
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性別と年齢により異なる概日遺伝子発現

 概日遺伝子発現の性別と年齢による違いを報告した研究(Talamanca et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。概日時計はヒトの生理機能を調節し、ヒトの生物学的性質の多くの側面を日々の環境および社会的手がかりと同期させています。しかし、遺伝子発現の周期変動的な概日変化はモデル生物ではよく報告されているも…
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現生人類の起源をめぐる学説史

 現生人類(Homo sapiens)の起源をめぐる学説史についての概説(Stringer., 2022)が公表されました。現生人類の起源をめぐる学説史については、当ブログで何度か取り上げてきましたが(関連記事1および関連記事2)、一度体系的に学説史についての論文を読もうと考えていたので、現生人類アフリカ単一起源説の代表的な提唱者である…
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過去12000年間の人類の進化

 『米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America、略してPNAS)』120巻4号では、過去12000年間(ほぼ完新世に相当します)の人類の進化に関する特集が組まれており、複数の論文が掲載されています。…
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ナイル川中流域の4000年前頃の人類の毛髪から得られたDNAデータ

 ナイル川中流域の4000年前頃の人類の毛髪から得られたDNAデータを報告した研究(Wang et al., 2022)が公表されました。錐体骨と歯は、古代DNA抽出のため研究者により最も多く標的とされる骨格要素で、以前に刊行されたアフリカ古代人のゲノムの大半の出所です。しかし、アフリカのほとんどを特徴づける高温環境は、骨格遺骸の保存状…
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新石器時代から鉄器時代のエーゲ海地域の混合史と族内婚

 新石器時代から鉄器時代のエーゲ海地域の古代人のゲノムデータを報告した研究(Skourtanioti et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。新石器時代と青銅器時代はヨーロッパの遺伝的歴史にとって大きな転換期でしたが、ヨーロッパの先史時代にとって重要な地域であるエーゲ海にとっては、文化的…
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フィンランド人のゲノム規模解析と疾患との関連

 フィンランド人のゲノム規模解析と疾患との関連についての二つの研究が公表されました。一方の研究(Kurki et al., 2023)はフィンランド人のゲノム規模解析データを報告しています。フィンランド人集団のような隔離集団は、有害なアレル(対立遺伝子)が少数の低頻度多様体(少数アレル頻度が0.1%以上で5%未満)に集中することが多いた…
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過去25万年間の現生人類の世代時間

 過去25万年間の現生人類(Homo sapiens)の世代時間に関する研究(Wang et al., 2023)が公表されました。現代人の最近の祖先の世代時間は、先史時代のヒトの生物学的および社会的組織の両方について語ることができ、ヒトの進化を絶対的な時間規模に位置づけます。本論文は、変異連続体における変化に基づいて、男女の世代時間を…
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青銅器時代イベリア半島南部の親族関係

 青銅器時代イベリア半島南部の親族関係に関する研究(Villalba-Mouco et al., 2022)が公表されました。ヨーロッパにおける前期青銅器時代は、紀元前三千年紀初期に始まる社会的および遺伝的変容により特徴づけられます。新たな集落や葬儀構建築物や人工物や技術は、増加する経済的非対称性と政治的階層化を伴う、変化の時代を示唆し…
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鉄器時代から現在のスカンジナビア半島の人類史

 鉄器時代から現在のスカンジナビア半島の人類のゲノムデータを報告した研究(Rodríguez-Varela et al., 2023)が公表されました。古代人のゲノムの新たな48点と刊行されている249点、および現代人16638個体の遺伝子型に基づいて、鉄器時代から現在までのスカンジナビア半島の2000年の遺伝的横断区が調べられました。…
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飲酒や喫煙に関連する遺伝的構造

 飲酒や喫煙に関連する遺伝的構造を報告した研究(Saunders et al., 2022)が公表されました。タバコやアルコールの使用は遺伝性の行動で、それぞれ世界の死亡の15%と5.3%に関連していますが、これはおもに疾患や傷害の危険性が広く上昇するためです。これは環境要因(文化的背景や公衆衛生政策など)の影響を受けることもありますが…
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これまで知られていなかった遺伝的構成のアルタイ地域の中期完新世狩猟採集民

 中期完新世にさかのぼるアジア北部古代人のゲノムデータを報告した研究(Wang et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。アジア北部の植民史は、この地域で分析された古代人のゲノム数が限定的であるため、ほとんど調査されていません。本論文は、早ければ7500年前頃と年代測定された、アジア北部、…
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イベリア半島の銅器時代の飾り板

 イベリア半島の銅器時代の飾り板に関する研究(Negro et al., 2022)が公表されました。5500~4750年前頃となる銅器時代のイベリア半島南西部では、粘板岩に彫刻を施した飾り板が大量に製作されました(図1)。この掌くらいの大きさの石器は、1世紀以上にわたってその機能が推測されてきましたが、女神を表し、儀式に用いられた、と…
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扶南期のカンボジアの男児個体におけるアジア南部からの遺伝的影響

 扶南(Funan)期のカンボジアの男児個体におけるアジア南部からの遺伝的影響を報告した研究(Changmai et al., 2022)が公表されました。インドの文化的影響はアジア南東部本土(MSEA)において顕著で、この地域における初期国家の形成を刺激したかもしれません。MSEAにおけるさまざまな現在の人口集団は、低水準のアジア南部…
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シチリア島の上部旧石器時代人類のゲノムデータと食性と微生物叢

 シチリア島の上部旧石器時代人類のゲノムデータと食性と微生物叢を報告した学際的研究(Scorrano et al., 2022)が公表されました。ヒト遺骸および関連する歯石からの古代生体分子分析における最近の進歩は、現生人類(Homo sapiens)の先史時代の食性および遺伝的多様性への新たな洞察を提供してきました。本論文は複数分野の…
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中世ヴォルガ・オカ河間地域における遺伝的混合と言語の変化

 中世ヴォルガ・オカ河間地域における遺伝的混合と言語の変化に関する研究(Peltola et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。ロシア北西部のヴォルガ・オカ(Volga-Oka)河間地域には、紀元後における人口流入と言語変化の興味深い歴史があります。現在、この地域のほとんどの住民はロシア…
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2022年の古人類学界

 あくまでも私の関心に基づいたものですが、年末になったので、今年(2022年)も古人類学界について振り返っていくことにします。近年ずっと繰り返していますが、今年も古代DNA研究の進展には目覚ましいものがありました。正直なところ、最新の研究動向にまったく追いついていけていないのですが、今後も少しでも多く取り上げていこう、と考えています。当…
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ワラセアおよびサフル地域の人類史

 ワラセア(ウォーレシア)およびサフル地域の人類史に関する概説(Taufi et al., 2022)が公表されました。世界規模の人口集団から得られたゲノム配列データは、世界的な遺伝的多様性を形成してきた、現代人の共有祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ancestry)や歴史的移住へのさまざまな新しい洞察を提供してきました。しかし…
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チベット高原のトゥプト時代の古代ゲノムデータ

 チベット高原のトゥプト(Tubo、吐蕃)時代の人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Zhu et al., 2022)が公表されました。チベット高原(TP)文明の頂点である広大なトゥプト帝国(618~842年)は、古代中国西部全体に大きな影響力を振るいました。しかし、トゥプトの拡大が文化的だったのか人口的なものだったのかは、古代DNA…
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トルコの北エーゲ海地域の下部旧石器と中部旧石器

 トルコの北エーゲ海地域の下部旧石器と中部旧石器に関する研究(Bulut et al., 2022)が公表されました。チャナッカレ・バルケスィル(Çanakkale-Balıkesir)海岸線旧石器時代調査計画は、エーゲ海のチャナッカレとバルケスィルの海岸線を対象としており、その目的は、旧石器時代遺物群およびその周辺の島々、おもにレスボ…
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完新世のアジア南西部と地中海東部における人類の移動パターン

 完新世のアジア南西部と地中海東部における人類の移動パターンに関する研究(Koptekin et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、最も早い新石器時代移行と複雑な階層社会の出現を経た広範な地域である、アナトリア半島とイランとレヴァントとコーカサス南部とエーゲ海におけるヒトの遺伝…
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