"古人類学"の記事一覧

トルコ南東部の旧石器時代遺跡

 トルコ南東部の旧石器時代遺跡の調査の予備的な報告(Kodaş., 2023)が公表されました。トルコというかアナトリア半島は、現生人類(Homo sapiens)がアフリカからレヴァントを経てヨーロッパへと拡散するさいの重要な経路だった、と考えられます。とくに、新石器時代における農耕を伴うヨーロッパへの人類集団の拡散では、アナトリア半…
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フランス新石器時代の社会構造

 古代ゲノムデータからフランス新石器時代の社会構造を推測した研究(Rivollat et al., 2023)が公表されました。古代ゲノム研究はヨーロッパにおいてとくに発展しており、親族関係や社会構造についての解明も進んでいます。本論文は、フランスの新石器時代の遺跡を対象に、大規模な家系図の復元を提示しています。これら新石器時代住民は核…
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気候変動と人類の進化

 気候変動と人類の進化に関する二つの研究が公表されました。日本語の解説記事もあります。ヒトの進化について知られていることのほとんどは化石証拠に由来し、これらの化石は、現代人のように、気候や生態系の動態により形成された世界に由来します。これら過去の環境を推定する能力により、現代人の進化を形成した力をより深く理解できるようになります。過去の…
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石器時代ヨーロッパ中央部および東部の人口史

 石器時代ヨーロッパ中央部および東部の古代人のゲノムデータを報告した研究(Mattila et al., 2023)が公表されました。近年の古代ゲノム研究の発展には目覚ましいものがあり、ヨーロッパは最も進んでいる地域と言えるでしょう(関連記事)。農耕の開始は人類史における一大転機で、考古学でも古くから注目されており、古代ゲノム研究でも世…
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ヨーロッパ南東部における農耕社会と牧畜社会の早期の接触

 ヨーロッパ南東部の新石器時代から前期青銅器時代までの古代人135個体のゲノムデータを報告した研究(Penske et al., 2023)が公表されました。完新世のヨーロッパにおいては、新石器時代におけるアナトリア半島からの農耕民、および後期新石器時代(Late Neolithic、略してLN)以降におけるポントス・カスピ海草原(ユー…
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ヒト脳の進化において細胞の複雑性を促進した分子的特徴

 ヒト脳の進化において細胞の複雑性を促進した分子的特徴に関する研究(Caglayan et al., 2023)が公表されました。ヒト脳に固有の機能性には、ヒト特異的なゲノム変化が関与しています。ヒト脳に見られる細胞の不均一性と、遺伝子発現の複雑な調節は、ヒト特異的な分子的特徴を、細胞分解能で明らかにすることの必要性を浮き彫りにしていま…
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南アメリカ大陸東部沿岸の古代人のゲノムデータ

 南アメリカ大陸東部の沿岸の古代人のゲノムデータを報告した研究(Ferraz et al., 2023)が公表されました。近年の古代ゲノム研究の進展は目覚ましく、これまでに歴史学や考古学や人類学では充分に把握できていなかった完新世人口史の側面の解明にも大きく貢献しています(関連記事)。アメリカ大陸の古代ゲノム研究も近年大きく進展している…
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現代人のシャベル型切歯

 今年(2023)は時には独自の文章を掲載しようと考え(関連記事)、ほぼ取り上げた文献を整理するだけになってしまうとはいえ、自分なりに整理することにも意味があると考えて、今回は現代人のシャベル型切歯について短くまとめます。アジア東方の人口集団では、いくつかの歯の特徴が「モンゴロイド歯科複合」と呼ばれる混合表現型としてまとめられており、後…
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マチュ・ピチュ住民の遺伝的起源

 マチュ・ピチュ(Machu Picchu)遺跡で発見された人々のゲノムデータを報告した研究(Salazar et al., 2023)が公表されました。マチュ・ピチュは世界的にたいへん有名で人気があるインカ帝国期の遺跡で、多くの観光客が訪れていますが、その住民の遺伝的起源についてはほとんど分かっていません。本論文は、マチュ・ピチュ遺跡…
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アナトリア半島とレヴァントの先土器新石器時代B集団の学際的研究

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、アナトリア半島とレヴァントの先土器新石器時代B(Pre-Pottery Neolithic B、略してPPNB)集団のゲノムおよび同位体データを報告した研究(Wang et al., 2023)が公表されました。本論文は、『米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the Nationa…
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人類進化史におけるスラウェシ島の注目すべき発見

 近年、人類進化史において注目すべきスラウェシ島での発見が色々と報告されているので、一度まとめておきます。スラウェシ島は生物地理学的区分では、東方のウォレス線と西方のライデッカー線との間に挟まれたワラセアに分類されます。ワラセアはユーラシア本土のアジア南東部とサフルランド(更新世の寒冷期には現在のオーストラリア大陸とニューギニア島とタス…
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中国の少数民族のパンゲノム参照配列

 中国の少数民族のパンゲノム参照配列を報告した研究(Gao et al., 2023)が公表されました。パンゲノムとは、1個体の全遺伝情報(ゲノム)だけではなく、分類群が有する全ての遺伝情報です。ヒトのゲノミクスでは、単一の参照配列からパンゲノムの形へと移行しつつありますが、この分野でアジア系集団を研究の対象とすることはまだ少ないのが現…
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イタリアのアルプス山脈の銅器時代の親族関係

 イタリアのアルプス山脈の銅器時代の墓で発見された人類遺骸の親族関係を特定した研究(Paladin et al., 2023)が公表されました。古ゲノミクスは未解決の考古学的問題への回答を提供します。非測定的特徴のみにより推測された親族関係には、遺伝学的裏づけが必要です。古ゲノミクスは解釈における社会文化的偏りの克服に役立ちます。本論文…
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土器から示されるヨーロッパ狩猟採集民間のつながり

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、土器からヨーロッパ狩猟採集民間のつながりを報告した研究(Dolbunova et al., 2023)が公表されました。人類史は世界的な技術伝播により形成されてきましたが、このような過程を可能にしたものについての理解は限られています。ヨーロッパ全体への農耕拡散についてはこれまでの研究で調べられてきま…
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銅器時代のイベリア半島における女性指導者(追記有)

 銅器時代のイベリア半島に女性指導者が存在した可能性を報告した研究(Cintas-Peña et al., 2023)が公表されました。本論文は、銅器時代のイベリア半島の少なくとも一部地域では、女性が権力者の地位を占めていたかもしれない、と指摘します。これは、現生人類(Homo sapiens)が柔軟な社会を築くことと関連しているでしょ…
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サウスカロライナ州の墓地で発見されたアフリカ系の人々のゲノム解析

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、アメリカ合衆国サウスカロライナ州の墓地で発見された18世紀後半の遺骸のゲノムデータを報告した研究(Fleskes et al., 2023)が公表されました。近年、アメリカ大陸へと植民地期に奴隷として強制連行されてきた人々およびその子孫の遺伝学的研究が盛んです(関連記事)。本論文は、アチャールストン…
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ホモ・フロレシエンシスの起源

 2004年に発見が公表されたホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)については、一度体系的に整理しようと以前から考えているものの、なかなか気力が湧かず、昨年(2022年)の短いまとめ(関連記事)からも進展していません。とりあえず、少しでも前進させるため、今回は、ホモ・フロレシエンシスの起源というか、人類進化史の系統…
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ソ連における人類進化研究の進展とエンゲルスの見解の「原則的解決の正しさ」

 古書店で購入したことは確かであるものの、いつどの店舗で購入したのかまったく覚えていないのが、ユ・ヴェ・ブロムレイ、ア・イ・ペルシツ、エス・ア・トカレフ編、中島寿雄訳『マルクス主義と人類社会の起源』(大月書店、1974年)です。人類社会の構造について以前よりも関心を抱く契機になったのが、ネアンデルタール人(Homo neandertha…
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180万年前頃までさかのぼるジャワ島のホモ・エレクトスの年代

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、ホモ・エレクトス(Homo erectus)のジャワ島への到達年代は180万年前頃までさかのぼることを示した研究(Husson et al., 2022)が公表されました。ホモ・エレクトスのジャワ島への到達年代について、近年では以前の想定よりも新しかった、と指摘する研究も提示されていますが(関連記事…
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5万年以上前となるネアンデルタール人の線刻

 5万年以上前となるネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の線刻を報告した研究(Marquet et al., 2023)が公表されました。本論文は、フランスのロワール渓谷に位置するラ・ロッシュ・コタール(La Roche-Cotard、略してLRC)洞窟の壁面の線刻の年代が5万年以上前であることと、それがネア…
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飛び道具が大好きなNHK

 先日(2023年6月18日)、NHKスペシャル『ヒューマンエイジ 人間の時代 第2集 戦争 なぜ殺し合うのか』が放送されました。この番組では、飛び道具の発明により人間は狩られる側から狩る側へと大躍進した、と語られていました。この番組での飛び道具とは、単に槍や石器(もしくは自然の石)を投げることではなく、投槍器や弓矢を指しているようでし…
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アフリカの人口史

 アフリカの人口史に関する総説(Pfennig et al., 2023)が公表されました。最近の発展にも関わらず、アフリカの人口集団は遺伝学的研究において依然としてひじょうに過小評価されており、アフリカ人の遺伝的差異と人口構造に関するより多くの研究が必要です。そうした研究は、現代人の起源についての新たな洞察をもたらすだけではなく、公平…
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北アメリカ大陸東岸の初期植民地住民のゲノムデータ

 北アメリカ大陸東岸の初期植民地住民のゲノムデータを報告した研究(Fleskes et al., 2023)が公表されました。近世以降のヨーロッパ系勢力による広範な植民地化の進展は世界規模の人口動態に大きな影響を及ぼし、とくにアフリカからアメリカ大陸へは多くの人々が奴隷として強制的に移動させられ、カリブ海地域を初めとしてアメリカ大陸圏の…
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新石器時代のアフリカ北西部におけるイベリア半島とレヴァントからの遺伝的影響

 新石器時代のアフリカ北西部におけるイベリア半島とレヴァントからの遺伝的影響を報告した研究(Simões et al., 2023)が公表されました。近年の古代ゲノム研究の飛躍的な進展により、世界各地での新石器時代への移行の様相が次第に明らかになってきました(関連記事)。その結果窺えるのは、新石器時代への移行の様相は世界各地で異なってお…
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ラオスの6万年以上前の現生人類遺骸

 ラオスで発見された現生人類(Homo sapiens)遺骸の年代が6万年以上前にさかのぼることを報告した研究(Freidline et al., 2023)が公表されました。ラオスのフアパン(Huà Pan)県にあるタムパリン(Tam Pa Ling、略してTPL)洞窟遺跡では、4万年以上前の現生人類遺骸(TPL1およびTPL2)が発…
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現生人類における行動の複雑さの起源

 現生人類(Homo sapiens)の行動の複雑さの起源に関する研究が(Scerri, and Will., 2023)が公表されました。現生人類の起源地がアフリカであることは、今ではほぼ定説になっている、と言えそうですが(関連記事)、その具体的な様相については、アフリカ内における現生人類と非現生人類ホモ属との混合を想定するものや、そ…
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日本列島の人類史に関する問題の整理

 最近、日本列島における4万年以上前の人類の存在の可能性や、日本語の起源などについて考えることがあったので、一度おもに古代ゲノム研究に基づいて関連する情報をまとめるとともに、遺伝学に基づく人類の進化や拡散に関する通俗的な見解について、普段から考えていることも整理します。最近の当ブログの記事は、論文を訳して時に私見も少し付け加えるだけで終…
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避妊による同性間の性的行動と関わる遺伝的基盤への影響

 避妊による同性間の性的行動と関わる遺伝的基盤への影響に関する研究(Song, and Zhang., 2023)が公表されました。同性間の性的行動については、生物学的側面からも強い関心が寄せられてきており、さまざまな研究があり、それぞれ1000人以上のヨーロッパ系の男性の同性愛者と異性愛者を対象として、遺伝的基盤を調べた研究を当ブログ…
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考古学的観点からの日本語と朝鮮語の起源

 考古学的観点から日本語と朝鮮語の起源を検証した研究(Miyamoto., 2022)が公表されました。本論文は考古学的観点から、アジア北東部における日本語祖語と朝鮮語祖語の拡大の様相を検証しています。本論文は、日本語祖語と朝鮮語祖語の起源はマンチュリア(満洲)南部にあり、朝鮮半島には朝鮮語祖語よりも日本語祖語の方が早く流入し、その後で…
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4000年前頃のブリテン島のペスト菌のゲノム

 4000年前頃のブリテン島のペスト菌のゲノムを報告した研究(Swali et al., 2023)が公表されました。近年における古代ゲノム研究の進展は目覚ましく、ヒトを中心に動物のゲノム解析も盛んですが、人類史を大きく変えてきたと考えられる、ペスト菌などの病原体のゲノム解析も珍しくなくなりました。こうした研究も、やはりヨーロッパでとく…
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アフリカからの解剖学的現代人の拡散における遺伝的選択と気候要因の役割

 アフリカからの解剖学的現代解剖学的現代人(anatomically modern human、略してAMH、現生人類、Homo sapiens)の拡散における遺伝的選択と気候要因の役割に関する研究(Tobler et al., 2023)が公表されました。本論文は、古代人のゲノムにおいて推測された57ヶ所の「硬い一掃(hard swe…
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複雑だったアフリカにおける現生人類の進化

 アフリカにおける現生人類(Homo sapiens)の複雑な進化を推測した研究(Ragsdale et al., 2023)が報道されました。現生人類の起源がアフリカにあることは、今では広く認められていますが、アフリカにおいて現生人類がどのように進化したのかについては、局所的な起源地の想定から複数の地域集団間の複雑な相互作用を想定する…
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スロベニアの古代末期の被葬者の家族関係

 スロベニアの古代末期の被葬者の家族関係を分析した研究(Pajnič et al., 2023)が公表されました。古代DNA研究はユーラシア西部、とくにヨーロッパで進んでおり(関連記事)、ヨーロッパでは古代DNAに基づく親族関係の分析も盛んです(関連記事)。古代DNA研究は先史時代だけではなく有史時代でも進められており、文献に基づいて古…
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性愛的行動によるウイルスの拡散

 性愛的行動によるウイルスの拡散に関する解説(Arbøll, and Rasmussen., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。最近の研究では、ヒトの恋愛的で性的な接吻の最初の既知の記録は、アジア南部(インド)の青銅器時代の写本に由来する、と主張されています。しかし、かなりの量の見落とされてきた証拠からこの前提に異…
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中国北東部におけるマンジュ人と朝鮮人の遺伝的構造および混合

 中国北東部におけるマンジュ(満洲)人と朝鮮人の遺伝的構造および混合に関する研究(Sun et al., 2023)が公表されました。本論文は、現在中国北東部に暮らす少数民族であるマンジュ人と朝鮮人の遺伝的構造および混合の分析結果を報告しています。民族は遺伝的特徴により定義されるわけではありませんが、民族集団間の明確な遺伝的差異が多くの…
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中国で発見されたデニソワ人かもしれない人類化石

 種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)について記事をまとめて(関連記事)から4年近く経過し、まとめ記事を更新しよう、とここ1~2年はずっと考えてきましたが、当ブログで取り上げただけでもデニソワ人関連の研究はそれなりにあり、整理するのが大変なので、手をつけていません。そこで、まず簡潔にまとまっているオーストラリア博物館…
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メキシコの先スペイン期遺跡個体の遺伝的データ

 メキシコの先スペイン期遺跡で発見された人類遺骸の核ゲノムデータとミトコンドリアDNA(mtDNA)データを報告した研究(Villa-Islas et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。古代DNAはヒト集団の移動と遺伝的遺産について多くを明らかにしてきました。しかし、DNAは暑い気候ではひじょうに分解しや…
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ヒトパンゲノムの概要参照配列

 ヒトパンゲノムの概要参照配列に関する三つの研究の研究が公表されました。この参照配列は、さまざまなヒトのDNAの塩基配列をできるだけ多く集めることが目標とされています。この一連の研究は、遺伝的に多様な被験者(合計47人)から採取した遺伝物質に基づいており、ヒトゲノムの全容解明に一歩近づきました。これまで現代人の遺伝学的研究は、地域単位で…
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アフリカ東部における中新世の生態系と類人猿の見直し

 アフリカ東部における中新世の生態系と類人猿に関する二つの研究が公表されました。日本語の解説記事もあります。一方の研究(Peppe et al., 2023)は、アフリカ東部におけるC4型の草の従来の想定よりも早い出現を指摘しています。アフリカの象徴的なC4型炭素固定経路で光合成を行なう草の生態系の構築は、人類を含む多くの哺乳類系統の進…
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ミトコンドリアDNAに基づく更新世におけるアメリカ大陸と日本列島への沿岸経路での人類の拡散

 ミトコンドリアDNA(mtDNA)に基づいて更新世におけるアメリカ大陸と日本列島への沿岸経路での人類の拡散を推測した研究(Li et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。現代人と古代人のmtDNAに基づいて、更新世における沿岸経路でのアメリカ大陸と日本列島への人類の拡散を推測した研究が公…
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ピクト人のゲノムデータ

 ピクト人のゲノムデータを報告した研究(Morez et al., 2023)が公表されました。本論文は、中世初期スコットランド(300~900年頃)のピクト期と関連する個体群がから配列決定された、2点の高品質の常染色体ゲノムと8点のミトコンドリアゲノムを報告します。本論文は、ピクト人のゲノムとブリテン島に暮らしていた鉄器時代の人々との…
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ヨーロッパへの初期現生人類の3回の主要な拡散

 石器技術の比較から更新世における現生人類(Homo sapiens)のレヴァントからヨーロッパへの3回の主要な拡散を推測した研究(Slimak., 2023)が公表されました。ヨーロッパにおけるネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の絶滅と現生人類の拡散には高い関心が寄せられており、長きにわたる議論があります…
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上部旧石器時代のペンダントから得られた古代人のDNA(追記有)

 上部旧石器時代のペンダントから得られた古代人のDNAを報告した研究(Essel et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。堆積物など非動物遺骸から古代DNAを解析する手法は近年急速に発展していますが、本論文は、人工遺物からの非破壊的な手法での古代DNA解析の手法を提示しており、たいへん注…
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アラスカ南東部の3000年前頃の女性個体のゲノムデータ

 アラスカ南東部の3000年前頃の女性個体のゲノムデータを報告した研究(Aqil et al., 2023)が公表されました。アメリカ大陸についても人類集団の古代ゲノム研究は盛んで、さまざまなことが解明されつつあります(関連記事)。最近では、過去5000年間のアジア北東部とアメリカ大陸の人類集団間の遺伝的つながりも示唆されています(関連…
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13世紀のカスティーリャ王国の王女のDNA解析

 13世紀のカスティーリャ王国の王女のDNA解析を報告した研究(Palomo-Díez et al., 2023)が公表されました。古代DNA研究は近年ますます盛んになっており、その主要な対象は先史時代の名前の不明な個体ですが、名前を知られている歴史上の人物のDNA解析も増えつつあり、たとえばハンガリー王国のフニャディ(Hunyadi)…
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『イヴの七人の娘たち』の想い出とその後の研究の進展

 2001年に刊行されたブライアン・サイクス(Bryan Clifford Sykes)氏の著書『イヴの七人の娘たち』は、このような一般向けの科学啓蒙書としては異例なほど世界的に売れたようで、私も購入して読みました(Sykes.,2001)。近年時々、『イヴの七人の娘たち』は日本でも一般向けの科学啓蒙書としてはかなり売れたようではあるも…
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ネアンデルタール人による海産物の利用

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)による海産物の利用を報告した研究(Zilhão et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。水産食料の恒常的な利用の記録は、ヨーロッパのネアンデルタール人では欠けていました。対照的に、個人的装飾品や身…
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地中海西部の島における青銅器時代の薬物使用

 地中海西部の島における青銅器時代の薬物使用を報告した研究(Guerra-Doce et al., 2023)が公表されました。これまでに発表された先史時代のヨーロッパにおける薬物使用を示す証拠は、青銅器時代の容器から検出されたアヘンアルカロイド、儀式的な状況での薬用植物の残骸の発見、芸術的描写における薬用植物の登場など、間接証拠に基づ…
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匈奴の人口構造

 匈奴(Xiongnu)西部辺境地の墓地で発見された個体のゲノムデータを報告した研究(Lee et al., 2023)が公表されました。匈奴などユーラシア内陸部の遊牧民勢力についても、近年の古代ゲノム研究の進展は目覚ましく、たとえばアヴァールについて、社会的地位による遺伝的構成要素の違いがあり、支配層において200年間ほど起源地のユー…
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