"古人類学"の記事一覧

イベリア半島における初期ホモ属の腐肉食および大型ハイエナとの競合

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、初期ホモ属の腐肉食に関する研究(Rodríguez et al., 2023)が公表されました。動物性食料の摂取は、初期人類の食性の幅を広げ、脳と身体の成長を促進させ、行動の複雑さを増加させる重要な要因です。しかし、初期人類の動物性食料獲得が腐肉食(死肉漁り)なのか、それとも大型哺乳類の狩猟…
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色素沈着の進化史

 現生人類(Homo sapiens)の色素沈着の進化史に関する研究(Perretti et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は古代ゲノムデータに基づいて、現生人類の色素沈着関連の遺伝的多様体の頻度の変遷を検証しています。かつては「人種」区分…
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鳥類の人為的絶滅の推定

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、鳥類の人為的絶滅を推定した研究(Cooke et al., 2023)が公表されました。鳥類は最もよく研究されている動物群の一つですが、その先史時代の多様性は、化石化の可能性が低いためあまり知られていません。したがって、多くの人為的な鳥類の絶滅(つまり、狩猟などヒトの活動による、また陸上使用…
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霊長類239種のゲノムで特異的に制約を受けている配列エレメント

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、霊長類239種のゲノムで特異的に制約を受けている配列エレメントを報告した研究(Kuderna et al., 2024)が公表されました。非コードDNAは、ヒトの遺伝子調節や複雑な疾患を理解する上で中心となるもので、塩基配列の進化的制約の評価によって、ヒトゲノム中の推定される調節エレメントの…
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アルプス地域の中石器時代~中期青銅器時代人類のゲノム

 イタリアのアルプス地域の中石器時代~中期青銅器時代の人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Croze et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、1991年にアルプス山脈で発見されたアイスマン(Iceman)と呼ばれる銅器時代の有名なミイラの…
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イベリア半島北東部の新石器時代~青銅器時代の人口史

 イベリア半島北東部の新石器時代~青銅器時代の人口史に関する研究(Roca-Rada et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、スペインのカタルーニャのマス・デン・ボイショス(Mas d’en Boixos、略して)遺跡の中期新石器時代および…
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グリーンランド先住民の遺伝的構造

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、グリーンランド先住民の遺伝的構造に関する研究(Stæger et al., 2025)が公表されました。グリーンランドのイヌイットをはじめとする先住民集団は、遺伝学研究では充分に代表されておらず、これが医療機会における不公平につながっています。本論文はこの問題に取り組むために、広範な表現型を持つグリ…
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北京の近世の父系家族

 北京の近世の墓地被葬者から6世代にわたる父系家族を特定した研究(Wang et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文の「中国」の指す範囲はよく分からず、現在の中華人民共和国の支配領域もしくはもっと狭くダイチン・グルン(大清帝国、清王朝)の18省…
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カルタゴの遺伝的起源

 カルタゴの遺伝的起源に関するゲノムデータを報告した研究(Ringbauer et al., 2025)が公表されました。本論文は、地中海の多様な地域のカルタゴの遺跡から発掘された古代人のゲノムデータを用いて、カルタゴとフェニキアの豊富な考古学的結びつきにも関わらず、カルタゴ人のゲノムにレヴァントのフェニキア人と関連する遺伝的祖先系統(…
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新石器時代アナトリア半島の社会構造

 古代ゲノムデータに基づいて新石器時代アナトリア半島の社会構造を検証した研究(Yüncü et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、チャタルヒュユク遺跡の考古学的データと35ヶ所の家屋に埋葬された131個体の古代ゲノムデータを組み合わせること…
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貴州省の宋代と明代の人類のゲノムデータ

 貴州省の宋代と明代の人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Wan et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、貴州省の松山遺跡の宋代および明代の古代人8個体のゲノムデータを新たに報告し、松山遺跡の個体のほとんどは黄河流域農耕民と遺伝的に密接に…
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河南省の中期新石器時代遺跡の古代人のゲノムデータ

 河南省の中期新石器時代遺跡で発見された古代人のゲノムデータを報告した研究(Sun et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、仰韶文化の地域的異形となる秦王寨文化に分類されている、河南省鄭州市の站馬屯遺跡で発見された古代人12個体のゲノムデー…
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エーゲ海地域における新石器文化の拡大

 古代ゲノムデータと物質文化のデータに基づいてアナトリア半島西部からエーゲ海地域への新石器時文化の拡大を検証した研究(Koptekin et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、アナトリア半島の新たな古代人のゲノムと、エーゲ海地域の新石器時代…
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ローマ期ブリテン島の農村住民のゲノムデータ

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、ローマ期ブリテン島の農村住民のゲノムデータを報告した研究(Scheib et al., 2024)が公表されました。本論文は、イングランドのケンブリッジシャー(Cambridgeshire)の8ヶ所の遺跡で発見された古代人52個体のゲノムデータとともに、Y染色体ハプログループ(YHg)およびミトコン…
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ヨーロッパ最古級の人類の痕跡

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、ヨーロッパ最古級の人類の痕跡を報告した研究(Curran et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、ルーマニアのグラウンセアヌ(Grăunceanu)遺跡で発見された動物の骨に人為的な切創痕(cut ma…
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中期更新世ホモ属頭蓋のミトコンドリアDNAデータ

 中期更新世ホモ属頭蓋のミトコンドリアDNA(mtDNA)データを報告した研究(Fu et al., 2025A)が報道されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、中華人民共和国黒竜江省ハルビン市で1993年に松花江(Songhu…
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ネアンデルタール人の人口構造

 ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の人口構造について、先々月(2025年3月)20日~23日にかけてアメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア市で開催された第94回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Rogers., 2025)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P13…
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紅山文化集団のゲノムデータ

 紅山(Hongshan)文化集団のゲノムデータを報告した研究(Wang et al., 2025)が公表されました。本論文は、紅山文化関連遺跡の最西端かつ最南端に位置する、河北省の鄭家溝(Zhengjiagou)遺跡の19個体から得られたゲノム規模データを報告し、ミトコンドリアDNA(mtDNA)ハプログループ(mtHg)とY染色体ハ…
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ソグド人のゲノムデータ

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、ソグド人のゲノムデータを報告した研究(Zhang et al., 2025)が公表されました。本論文は、中華人民共和国寧夏回族自治区固原(Guyuan)市の唐王朝期の墓地(固原墓地、本論文ではSUTEと呼ばれます)の共同埋葬(M1401)からで発見された、シルクロード(絹の道)での交易活動で有名なソ…
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マドゥラ海峡の人類遺骸

 マドゥラ海峡で発見された人類遺骸についての解説(Bello, and Stringer., 2025)が公表されました。マドゥラ海峡で発見された中期更新世後期と推定される人類の頭蓋片は、ジャワ島の後期ホモ・エレクトス(Homo erectus)との類似性が示され、スンダランドの現在は水没した地域に存在した後期ホモ・エレクトスと考えられ…
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チベット高原におけるデニソワ人の適応

 チベット高原における種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)の適応に関する概説(Zhang S, and Zhang Y., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、デニソワ人がチベット高原に適応し、通年にわたって長期間居住していたのかど…
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パプアニューギニア沿岸部古代人のゲノムデータ

 パプアニューギニア沿岸部古代人のゲノムデータを報告した研究(Nägele et al., 2025)が公表されました。本論文は、ビスマルク諸島のワトム(Watom)島とパプアニューギニア(Papua New Guinea、略してPNG)の南部および北部沿岸の古代人のゲノムデータおよびストロンチウム(Sr)や炭素(C)や窒素(N)の同位…
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イランとインドのゾロアスター教徒のゲノムデータ

 イランとインドのゾロアスター教徒のゲノムデータについて、今年(2025年)3月20日~23日にかけてアメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア市で開催された第94回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Ahlawat et al., 2025)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P3)。この研究は、イ…
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モンゴル帝国の拡大による遺伝的影響の検証

 モンゴル帝国の拡大によるアジア中央部の都市への遺伝的影響について、今年(2025年)3月20日~23日にかけてアメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア市で開催された第94回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Seidualy et al., 2025)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P149)…
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アメリカ合衆国の先住民の人口史

 古代人と現代人のゲノムデータからアメリカ合衆国の先住民の人口史を推測した研究(Pinotti et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、アメリカ合衆国ニューメキシコ州のNRG(Northern Rio Grande、北リオ・グランデ)に位置…
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山西省と陝西省の後期新石器時代人類のゲノムデータ

 中華人民共和国の山西省と陝西省の後期新石器時代の遺跡で発見された人類がのゲノムデータを報告した研究(Huang et al., 2025)が公表されました。本論文は、山西省と陝西省(山西陝西地域)の後期新石器時代の3ヶ所の遺跡で発見された後期新石器時代人類の新たなゲノムデータを報告しています。これら山西陝西地域の後期新石器時代集団のゲ…
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コロンビアの古代人のゲノムデータ

 コロンビアの古代人の新たなゲノムデータを報告した研究(Krettek et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、北アメリカ大陸と中央アメリカ大陸から南アメリカ大陸への移動経路で重要な位置を占めるコロンビアの、ボゴタ・アルティプラーノ(Bog…
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古典期マヤの人類のゲノムデータ

 古典期マヤの人類の古代ゲノムデータを報告した研究(Murray et al., 2025)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、マヤ文化のコパン(Copán)遺跡の古典期の人類7個体から得られたゲノムデータを新たに報告します。この古典期コパン遺跡集団は、ベリーズのアルカイック後期集団やメキシコのチチ…
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雲南省の古代人のゲノムデータ(追記有)

 雲南省で発見された古代人の新たなゲノムデータを報告した研究(Wang et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、中華人民共和国雲南省で発見された、7100~1500年前頃の人類の新たなゲノムデータを報告しています。本論文はひじょうに注目すべ…
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東周期の中原の人類のゲノムデータ

 東周期の中原の人類のゲノムデータを報告した研究(Wu et al., 2025)が公表されました。本論文は、中華人民共和国河南省義馬(Yima)市に位置する、上石河(Shangshihe)墓地で発見された人類遺骸のゲノムデータを報告します。上石河墓地は、西周王朝の創業時に王族が封建されて成立したと伝わっている西虢国(Western G…
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野生霊長類の異種間の「誘拐」

 野生霊長類の異種間の「誘拐」を報告した研究(Goldsborough et al., 2025)が報道されました。本論文は、パナマのコイバ国立公園(Coiba National Park)ヒカロン(Jicarón)島で、野生のノドジロオマキザル(Cebus capucinus imitator)の未成体の雄が、野生のマントホエザル(A…
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デニソワ洞窟の詳細な研究

 シベリア南部のアルタイ山脈のデニソワ洞窟(Denisova Cave)の年代測定結果や人類も含めた動物遺骸のミトコンドリアDNA(mtDNA)解析結果を報告した研究(Jacobs et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。デニソワ洞窟では、現生人類(…
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近年のデニソワ人研究

 近年のデニソワ人研究の解説(Marshall., 2025)が公表されました。本論文は、種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)に関する近年の研究の進展を整理しており、たいへん有益だと思います。当ブログでは2年近く前(2023年9月5日)にデニソワ人に関する研究をまとめましたが(関連記事)、それ以降にも重要な研究が公表…
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アフリカ北西部の後期更新世~初期完新世人類のゲノム

 アフリカ北西部の後期更新世~初期完新世人類のゲノムデータを報告した研究(Lipson et al., 2025)が公表されました。これまで、マグレブ(マグリブ、アフリカ西部)の狩猟採集期から農耕移行期の人類のゲノムデータは、マグレブ西部のモロッコのみから得られていました。本論文は、マグレブ東部となるアルジェリアとチュニジアの後期石器時…
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現生人類と非現生人類ホモ属との混合およびその影響

 現生人類(Homo sapiens)と非現生人類ホモ属との混合およびその影響に関する概説(Tagore, and Akey., 2025)が公表されました。本論文は、現生人類(解剖学的現代人)とネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)や種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)などの非現生人類ホモ…
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古代の親族関係と人口史

 古代ゲノムデータに基づく古代の親族関係と人口史に関する近年の研究を整理した概説(Wang et al., 2025)が公表されました。本論文はこの分野の近年の重要な研究を整理し、懸念される点も指摘しており、たいへん有益だと思います。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。時代区分の略称は、N…
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チンパンジーによる発酵した果実の共有

 チンパンジーによる発酵した果実の共有を報告した研究(Bowland et al., 2025)が公表されました。本論文では、ギニアビサウ共和国のカンタニェス国立公園(Cantanhez National Park)ニシチンパンジー(Pan troglodytes verus)による、エタノール(アルコール)を含む自然に発酵したアフリカ…
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銅器時代から中世のイラン高原の人口史

 銅器時代から中世のイラン高原(ペルシア高原)の人類遺骸のゲノムデータを報告した研究(Amjadi et al., 2025)が公表されました。本論文は、紀元前4700~紀元後1300年頃にかけての古代人の、ミトコンドリアゲノム23点および核ゲノム13点を新たに報告します。本論文では、とくにハカーマニシュ(アカイメネス、アケメネス)朝と…
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家畜ヒツジの遺伝的起源

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、家畜ヒツジ(Ovis aries)の遺伝的起源に関する研究(Daly et al., 2025)が公表されました。ヒツジは家畜化を通じてヒト社会に重要な資源を提供してきており、最も象徴的なのは織物製作のための羊毛ですが、ヒツジの起源は依然として完全には解明されていません。この研究は、12000年間に…
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イベリア半島東部の中世の人類集団のゲノム

 イベリア半島東部の中世の人類集団のゲノムを報告した研究(Oteo-Garcia et al., 2025)が公表されました。イベリア半島は中世にイスラム教勢力に征服され、その後のレコンキスタ(再征服活動)によってキリスト教勢力が再びイベリア半島を制圧し、その完了の指標は一般的に1492年のグラナダ征服とされています。イスラム教勢力のイ…
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山本明歩「半定着農耕と狩猟採集」

 表題の論文(山本.,2025)を読みました。本論文は、狩猟採集から農耕への移行が急速的で単線的ではなく、狩猟採集活動と植物栽培が長期間にわたって共存していた、と明らかにしつつある近年の研究成果を整理しています。また、狩猟採集社会の巨大な建造物も明らかになりつつあり、「定住しない狩猟採集社会」と「定住する農耕社会」の二項対立的図式が成立…
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類人猿の完全なゲノム配列

 類人猿の完全なゲノム配列を報告した研究(Yoo et al., 2025)が公表されました。大型類人猿(ヒト科)のゲノムのきわめて動的な反復領域は、これまで比較研究の対象から外れていました。そのため、ヒト進化の理解はまだ不完全なものとなっています。本論文は、チンパンジー(Pan troglodytes)、ボノボ(Pan paniscu…
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近年のネアンデルタール人研究の解説

 近年のネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)研究の解説(Stringer., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号です。著者は碩学なだけに、古代ゲノム研究を中心に近年のネアンデルタール人に関する研究が簡潔に整理されており、有益でした。最近も、新たな遺伝的系統のネアンデルタール人が確認された…
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熊本大学医学部所蔵人骨のミトコンドリアDNA分析

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、熊本大学医学部所蔵人骨のミトコンドリアDNA(mtDNA)分析結果を報告した研究(神澤他.,2022)が公表されました。本論文は、弥生時代の九州において、北部と西北部と南部でそれぞれ独自の形態が見られ、それは縄文時代からの在来集団と弥生時代以降にユーラシア大陸から到来した集団との遺伝的混合の…
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ミクロネシアのキリスィマスィ島住民の人口史

 ミクロネシアのキリスィマスィ(Kiritimati)島の現代の住民の人口史に関する研究(Larena et al., 2025)が公表されました。キリスィマスィ島はミクロネシアとポリネシアの境界沿いに位置するキリバス(Kiribati)諸島の一部であることから、複雑な太平洋諸島の人類集団の遺伝的起源に関する議論でとくに長く注目を集めて…
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奄美群島出土人骨のミトコンドリアDNAデータ

 取り上げるのが遅れてしまいましたが、奄美群島出土人骨のミトコンドリアDNA(mtDNA)データを報告した研究(竹中他.,2024)が公表されました。本論文は、九州から琉球諸島への人類集団の移動において、その経路上に位置する奄美群島の遺跡で発見された人類遺骸の放射性炭素年代測定結果と同位体分析結果とmtDNA解析結果を報告しています。対…
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優生学の再台頭と遺伝学

 優生学の再台頭と遺伝学に関する論説(Wojcik., 2025)が公表されました。本論文は、21世紀の目覚ましい遺伝学、とくに集団遺伝学の発展が、優生学の再台頭を招いている、との認識から、遺伝学者がそうした優生学的思想に対抗するよう、提言しています。本論文の「white nationalism」をどう訳すべきか、迷いましたが、先行研究…
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「緑のサハラ」期の人類のゲノム(追記有)

 リビアの7000年前頃の人類のゲノムデータを報告した研究(Salem et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。サハラ砂漠は14500~5000年前頃のAHP(African Humid Period、アフリカ湿潤期)にはサバンナで、人類も含めて多く…
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ユーラシア東部内陸部の鉄器時代以降の人口史

 ユーラシア東部内陸部の鉄器時代以降の人類のゲノムデータを報告した研究(Li et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、【現在は中華人民共和国の支配下にあり、行政区分では新疆ウイグル自治区とされている】東トルキスタン中央部の鉄器時代から歴史時…
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山東半島の古代ゲノム研究の進展

 昨年(2024年)後半から今年にかけて、山東半島の人類集団の古代ゲノム研究が一気に進展したように思われ、当ブログでもそれなりの数の研究を取り上げてきましたので、黄河中流域(中原)の人類集団の近年の古代ゲノム研究にも言及しつつ、一度短くまとめておきます。ただ、的確とはとても言えないので、今後の研究の進展を踏まえて、さらに修正していく必要…
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