"古人類学"の記事一覧

ローマ期ブリテン島の個体の学際的研究

 ローマ期ブリテン島の個体の学際的な研究(Silva et al., 2024)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、ローマ期となる2~3世紀のブリテン島の農村部の個体に、サルマティア人からの遺伝的影響があったことを報告しています。歴史学において、マルコマンニ戦争勃発後の175年に、ローマ帝国がサルマ…
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兵庫県内の縄文時代~古墳時代の人骨のミトコンドリアDNA解析

 兵庫県内の縄文時代~古墳時代の人骨のミトコンドリアDNA(mtDNA)解析結果を報告した研究(神澤他.,2023)が公表されました。弥生時代以降の日本列島の人類集団では、在来の「縄文人(縄文文化関連個体群)」的な遺伝的構成要素と、アジア東部大陸部から到来した新たな遺伝的構成要素(渡来系)が混合していき、現代では後者の方が圧倒的に影響は…
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弥生時代の日本列島の人類集団の成立と展開

 考古学と古代ゲノムの研究も踏まえて弥生時代の日本列島の人類集団の成立と展開に関する概説(藤尾.,2023)が公表されました。本論文は、私がほとんど把握できていない朝鮮半島の考古学的研究や、当ブログでまだ取り上げていない日本列島の古代DNA研究が取り上げられており、私にとってたいへん有益で、補足しつつ詳しく見ていきます。本論文は、弥生時…
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千年紀のバルカン半島の人口史

 古代ゲノムデータに基づく千年紀(以下、明記しない場合の年代は紀元後です)のバルカン半島の人口史に関する研究(Olalde et al., 2023)が公表されました。本論文は、ローマ帝国の「辺境」だったバルカン半島が、ローマ帝国からの広範な軍事化と文化的影響にも関わらず、イタリア半島系の遺伝的影響をほぼ受けておらず、帝政期にはアナトリ…
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熊本県宇城市大坪貝塚出土弥生後期人骨の核ゲノム分析

 熊本県宇城市小川町南小野にある大坪貝塚から出土した弥生時代後期人骨の核ゲノム分析結果を報告した研究(神澤他.,2023)が公表されました。『国立歴史民俗博物館研究報告』で報告されてきた日本列島の古代ゲノム研究については、当ブログでこれまでにも度々取り上げてきましたが、Twitterの大凌河さんの投稿により、『国立歴史民俗博物館研究報告…
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アメリカ大陸先住民の遺伝的連続性と変化

 現在のアメリカ合衆国カリフォルニア州やメキシコ北部の7400~200年前頃(基点は紀元後1950年)の人類集団の遺伝的連続性と変化に関する研究(Nakatsuka et al., 2023)が公表されました。本論文は、アメリカ合衆国(United States of America、略してUSA)カリフォルニア(California、…
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200万年前頃のホモ・エレクトス化石と最古のアシューリアン石器

 アフリカ東部で発見された200万年前頃のホモ・エレクトス(Homo erectus)化石と最古のアシューリアン(Acheulian、アシュール文化)石器群を報告した研究(Mussi et al., 2023)が公表されました。本論文は、エチオピア高地において発見された200万年前頃となる人類の乳児下顎をホモ・エレクトスと同定し、さらに…
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ゲノムデータから推測される南琉球諸島の人口史

 古代人および現代人のゲノムデータから南琉球諸島の人口史を推測した研究(Cooke et al., 2023)が公表されました。本論文は、おもに2021年の研究(Cooke et al., 2021)で提示された、日本列島「本土(日本列島のうち本州・四国・九州とそのごく近隣の島々を中心とする地域)」のアイヌ集団以外の現代人集団の3層の遺…
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『フロンティア』「日本人とは何者なのか」

 表題のNHK衛星放送の番組を視聴しました。NHKのニュースサイトにて概要は紹介されていましたが、古代DNA解析による日本人起源論とのことで、どのような情報が得られるのか、注目していました。近隣の現代人集団と比較して現代日本人集団に特異的な特徴として、「縄文人(縄文文化関連個体群)」の要素がある、と強調されていました。確かに、近隣の現代…
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唐代中期の被葬者の学際的研究

 唐代中期の被葬者の学際的研究(Zhao et al., 2023)が公表されました。本論文は、唐王朝の庶民の墓地と推測される遺跡の被葬者3個体について、その形態と同位体とDNAを分析しました。この3個体は、遺伝的には中原の古代人集団との類似性を示します。なお、本論文の表題では唐王朝は中世とされており、かつて中国史の時代区分論争が激しか…
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台湾のオーストロネシア語族話者集団の遺伝的多様性

 台湾のオーストロネシア語族話者集団の遺伝的多様性を報告した研究(Liu et al., 2023)が公表されました。オーストロネシア語族話者の拡大はおそらく台湾から始まり、そこからアジア南東部および太平洋全域へと拡大しました。しかし、台湾のオーストロネシア人集団のかなりの言語学的多様性にも関わらず、オーストロネシア人の拡大に関するゲノ…
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アジア南東部の人類の存在年代と関係

 アジア南東部の人類の存在年代と関係についての研究(Roberts et al., 2023)が公表されました。本論文は、アジア南東部の非現生人類(Homo sapiens)ホモ属である、ホモ・エレクトス(Homo erectus)とホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)とホモ・ルゾネンシス(Homo luzone…
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セントヘレナ島の解放奴隷の起源

 セントヘレナ島の解放奴隷の起源に関する研究(Sandoval-Velasco et al., 2023)が公表されました。本論文は、セントヘレナ島の解放されたアフリカ人奴隷の起源を遺伝学的分析により推測しています。大西洋横断奴隷貿易によりアフリカからアメリカ大陸などに多くの人々が奴隷として連行され、人類史における大惨事としてよく知られ…
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フラニ人の人口史

 フラニ人(Fulani)の人口史に関する研究(D’Atanasio et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。世界でも最大級の規模の遊牧民集団であるフラニ人の起源についてはいくつかの仮説が提示されていますが、まだよく分かっていません。本論文は、複数の国から得られたフラニ人および他の現代人…
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前近代ヨーロッパにおける海藻の消費

 前近代ヨーロッパにおける海藻の消費に関する研究(Buckley et al., 2023)が公表されました。ヨーロッパの中石器時代には、水産資源利用の証拠の広範な証拠があります。対照的に、その後の新石器時代は、農耕と土地所有と完全な定住の拡大により特徴づけられ、現代のアジアでは広範に消費されている海洋資源はその後、ヨーロッパの最沿岸地…
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ポーランドの上部旧石器時代の人類の歯の遺伝学的分析

 ポーランドの上部旧石器時代の人類の歯の遺伝学的分析結果を報告した研究(Fewlass et al., 2023)が公表されました。本論文は、ポーランドのボルスカ洞窟(Borsuka Cave)で発見された6点のヒトの歯と112点の草食動物の歯で作られたペンダントについて、最小限の侵襲で分析する手法により、年代測定と遺伝学的分析を行ない…
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アジアの中期更新世ホモ属進化史の再検討

 アジアの中期更新世ホモ属進化史を再検討した見解(Bae et al., 2023)が公表されました。本論文は、中華人民共和国黒竜江省ハルビン市で、1993年に松花江(Songhua River)での東江橋(Dongjiang Bridg)の建設中に発見された、と報告されているホモ属頭蓋の分析(Ni et al., 2021)が、アジア…
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突厥王族出身の北周の阿史那皇后のゲノムデータ

 北周の阿史那(Ashina)皇后のゲノムデータを報告した研究(Yang et al., 2023)が公表されました。本論文は、突厥王族出身の北周の阿史那皇后のゲノムデータを示し、ユーラシアの古代人および現代人集団と比較しました。阿史那皇后のゲノムはほぼ完全にアジア北東部的な遺伝的構成要素で示され、わずかにユーラシア西部関連の遺伝的構成…
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縄文時代早期の人類のミトコンドリアDNAデータ

 縄文時代早期の人類のミトコンドリアDNA(mtDNA)データを報告した研究(Mizuno et al., 2023)が公表されました。mtDNAは核DNAと比較して解析が容易なため、かつては人類進化史の研究の主流とも言えました。現在では核DNAの解析が容易となり、核ゲノムデータによる人類進化史の研究が主流となっていますが、古代人のDN…
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歯石のDNAから推測される食性の変化

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、先史時代のヒト遺骸の歯石のDNAから食性の変化を推測した研究(Quagliariello et al., 2022)が公表されました。ヒトの微生物群系は最近、宿主の生活と健康に関する貴重な情報源となりました。しかし、ヒトの微生物群系が農耕へと向かう新石器時代への移行など人類史の重要な段階にお…
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タイのフムイ語話者の人口史

 タイのフムイ(Khmuic)語話者の人口史に関する研究(Kampuansai et al., 2023)が公表されました。本論文は、タイのフムイ語話者について、現代人および古代人のゲノムデータから、その遺伝的多様性と祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ancestry)について検証しています。現在アジア南東部には多様な民族集団が存…
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メキシコ人の遺伝的多様性

 メキシコ人の遺伝的多様性を報告した二つの研究が公表されました。一方の研究(Sohail et al., 2023)は、メキシコ生物銀行計画で得られたメキシコ人のゲノムデータを報告しています。ラテンアメリカの人々を調べたゲノム研究はまだにたいへん少なく、詳細な遺伝学的歴史や複雑形質の構造は、データが不充分なため明らかになっていません。こ…
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ボルネオ島の狩猟採集民の人口史

 ボルネオ島(カリマンタン島)の狩猟採集民の人口史に関する研究(Kusuma et al., 2023)が公表されました。本論文は、アジア東部および南東部の現代人と古代人のゲノムデータから、ボルネオ島のプナン人(Punan)の狩猟採集民共同体が長期にわたってボルネオ島に居住していた可能性を示します。アジア南東部本土および島嶼部には、複数…
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沖縄島と宮古諸島の人類集団の形成史

 沖縄島と宮古諸島の人類集団の形成史に関する研究(Koganebuchi et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。本論文は、現代人と古代人のゲノムデータに基づいて、宮古諸島と沖縄島の現代人集団の形成過程を検証しています。本論文は、琉球諸島の現代人集団が、共通の琉球「縄文人」集団を祖先として、グスク時代にお…
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ネアンデルタール人によるホラアナライオンの狩猟

 ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)によるホラアナライオン(Panthera spelaea)の狩猟を報告した研究(Russo et al., 2023)が公表されました。大型哺乳類、頂点捕食者、アフリカ起源、世界規模での拡大、深刻なボトルネック(瓶首効果)経験(関連記事)、複雑な交雑史などといった点で、ラ…
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クリミアの上部旧石器時代の現生人類のゲノムデータ

 クリミアで発見された上部旧石器時代の現生人類(Homo sapiens)のゲノムデータを報告した研究(Bennett et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、クリミア半島南部に位置するブラン・カヤ3(Buran-Kaya III)遺跡で発見された現生人類2個体のゲノムデータを…
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閉経後も長く生存する野生チンパンジー(追記有)

 閉経後も長く生存する野生チンパンジーを報告した研究(Wood et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。選択が閉経もしくはもはや繁殖できなくなった個体の生存継続を促す理由は、明らかではありません。哺乳類では、野生の自然条件下でかなりの数が生存する繁殖後の雌は、ヒトと少数のクジラ種(関連記事)でのみ観察され…
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サハラ砂漠以南のアフリカ現代人のゲノムから推測される現生人類とネアンデルタール人との間の遺伝子移入

 サハラ砂漠以南のアフリカの現代人のゲノムから現生人類(Homo sapiens)とネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)との間の遺伝子移入を推測した研究(Harris et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、サハラ砂漠以南のアフリカの現代人のゲノムか…
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中国南西部の後期新石器時代遺跡の人類のゲノムデータ(追記有)

 中国南西部の後期新石器時代遺跡の人類のゲノムデータを報告した研究(Tao et al., 2023)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。本論文は、雑穀と稲作の混合農耕が行なわれていた中国南西部の後期新石器時代の高山(Gaoshan)および海門口(Haimenkou)という遺跡2ヶ所の人類遺骸のゲノムの祖先系…
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現生人類の拡大に伴うネアンデルタール人からの遺伝的影響の時空間的差異

 現生人類のアフリカからの拡大に伴うネアンデルタール人からの遺伝的影響の時空間的差異を推定した研究(Quilodrán et al., 2023)が公表されました。ネアンデルタール人と現生人類との遺伝的混合は今では広く認められており、ネアンデルタール人からの遺伝的影響度について、非アフリカ系現代人集団では大きくはないものの有意な地域差が…
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スリランカの人口史

 スリランカの人口史に関する研究(Singh et al., 2023)が公表されました。スリランカというかセイロン島における(まず間違いなく)現生人類(Homo sapiens)の痕跡は48000年前頃までさかのぼり(関連記事)、となる子供と若い成人女性の現生人類遺骸2個体が発見されています(関連記事)。本論文はおもに、スリランカの現…
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アマゾン森林地帯の1万以上の土構造物

 アマゾン森林地帯の土構造物を報告した研究(Peripato et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。先住民社会はアマゾン川流域に12000年間以上居住しており、昔から土構造物を造るとともに景観に手を加えてきましたが、アマゾンの森林に対するその影響の規模は不明なままです。それは、そうした土構造物が人里離れ…
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アフリカ東部における前期~中期更新世移行期の人類進化史

 アフリカ東部における前期~中期更新世移行期の人類の痕跡と環境に関する研究(Mounier et al., 2023)が公表されました。アフリカの前期~中期更新世移行期は、ホモ・エルガスター(Homo ergaster)といった初期ホモ属と類似した形態から、分類に議論があるものの(関連記事)、ホモ・ハイデルベルゲンシス(Homo hei…
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北アメリカ大陸の2万年以上前の人類の足跡

 北アメリカ大陸の2万年以上前の人類の足跡を報告した研究(Pigati et al., 2023)が公表されました。日本語の解説記事もあります。研究者の間では伝統的に、ヒトが北アメリカ大陸に16000~13000年前頃に到達した、と考えられてきました。しかし最近では、ずっと早い年代を裏づける証拠が蓄積されてきました。2021年には、アメ…
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最古の木造建築

 人類による最古の木造建築かもしれない遺物を報告した研究(Barham et al., 2023)が公表されました。木製遺物は保存にきわめて恵まれた条件を必要とするので、前期石器時代のものは稀にしか残っていません。したがって、人類は木を石と同様に古くから使用してきた可能性が高そうではあるものの、200万年以上前の石器も発見されている石と…
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初期現生人類のレヴァント経由でのアフリカからの拡散

 初期現生人類(Homo sapiens)の拡散経路に関する研究(Abbas et al., 2023)が公表されました。現生人類のアフリカからの拡散は、現代人の分布と直結しているだけに、多くの関心が寄せられてきました。本論文は、レヴァント南部の最終間氷期の遺跡の年代測定結果を報告し、この期間に水を利用可能だったレヴァント南部が、現生人…
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5世紀のパンノニアの墓地の被葬者のゲノムデータ

 5世紀のパンノニアの墓地の被葬者のゲノムデータを報告した研究(Vyask et al., 2023)が公表されました。近年の古代ゲノム研究の進展は目覚ましく、とくにヨーロッパの古代ゲノムデータは他地域よりもずっと多く蓄積されています(関連記事)。ヨーロッパの古代ゲノム研究では中世のデータも蓄積されつつあり、歴史学や考古学だけでは推測の…
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ユーラシア西部における後期更新世人類の進化の再検討

 ユーラシア西部における後期更新世人類の進化に関する証拠を再検討した研究(Finlayson et al., 2023)が公表されました。本論文は、後期更新世のユーラシア西部における人類進化史の最新の研究状況の把握にたいへん有益です。ユーラシア西部、とくにヨーロッパは、人類進化研究が最も進んでいる地域と言えそうで、更新世の人類化石の発見…
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ドイツの初期現生人類の生活

 ヒト進化研究ヨーロッパ協会第13回総会で、ドイツにおいて発見された初期現生人類(Homo sapiens)の生活に関する研究(Smith et al., 2023)が報告されました。この研究の要約はPDFファイルで読めます(P118)。ヨーロッパへの現生人類の時期と拡大およびネアンデルタール人(Homo neanderthalensi…
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アフリカ南西部の現代人から推測されるアフリカ大陸の現代人の深い遺伝的構造

 アフリカ南西部の現代人のゲノム解析からアフリカ大陸の現代人の深い遺伝的構造を明らかにした研究(Oliveira et al., 2023)が公表されました。アフリカは現代人の遺伝的多様性が最も高い地域ですが、ヨーロッパなどと比較して現代人のゲノム研究が遅れているため、現代人の遺伝的多様性の把握が妨げられています。本論文は遺伝学的にこれ…
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エル・カスティーヨ洞窟の中部旧石器時代の堆積物のDNA

 ヒト進化研究ヨーロッパ協会第13回総会で、スペイン北部の中部旧石器時代の堆積物のDNA解析結果を報告した研究(Mesa et al., 2023)が報告されました。この研究の要約はPDFファイルで読めます(P17)。中部旧石器時代から上部旧石器時代の意向は、考古学的記録における道具と装飾品の複雑さと洗練の大きな変化と関連しています。し…
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ヨーロッパ最古級の現生人類のゲノムデータ

 ヒト進化研究ヨーロッパ協会第13回総会で、ヨーロッパ最古級の現生人類(Homo sapiens)のゲノムデータに関する研究(Sümer et al., 2023)が報告されました。この研究の要約はPDFファイルで読めます(P122)。これまで、ユーラシアにおける中部旧石器時代から上部旧石器時代への移行にまたがる現生人類を特徴づける利用…
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LRJの担い手

 ヒト進化研究ヨーロッパ協会第13回総会で、LRJ(Lincombian-Ranisian-Jerzmanowician)の担い手に関する研究(Hublin et al., 2023)が報告されました。この研究の要約はPDFファイルで読めます(P59)。LRJは中部旧石器時代と上部旧石器時代との間の移行期の技術複合で、イギリスからポーラ…
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アイスマンの高品質なゲノムデータ

 1991年にアルプス山脈で発見されたアイスマン(Iceman)と呼ばれるミイラの高品質なゲノムデータを報告した研究(Wang et al., 2023)が公表されました。アイスマンはとも呼ばれており、その良好な保存状態からひじょうに有名なミイラです。アイスマンはエッツィ(Ötzi)とも呼ばれています。アイスマンのゲノムデータは以前にも…
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種子島の中世人骨のミトコンドリアDNA分析

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、種子島の中世人骨のミトコンドリアDNA(mtDNA)分析結果を報告した論文(篠田他.,2021)が公表されました。日本列島の南西約1000 kmにわたって連なる琉球列島からは、日本列島では最古となる更新世にさかのぼる人類遺骸が発見されています。これは、現生人類(Homo sapiens)がア…
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ヒガシゴリラにおける未知の系統との混合

 ヒガシゴリラ(Gorilla beringe)における未知の系統との混合の可能性を示した研究(Pawar et al., 2023)が公表されました。現生人類(Homo sapiens)とネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)と種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)など、後期ホモ属の各系統間…
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岡山県内古墳出土人骨のミトコンドリアDNA分析

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、岡山県内古墳出土人骨のミトコンドリアDNA(mtDNA)分析結果を報告した論文(篠田他.,2021)が公表されました。次世代配列決定(next-generation sequencing、略してNGS)APLP(Amplified Product-Length Polymorphism、増幅…
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デニソワ人についてのまとめ(3)

 もう4年以上前(2019年5月)に、種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)についてまとめました(関連記事)。その後ずっと、改定しようと考えてきましたが、当ブログで取り上げた分だけでもデニソワ人関連の研究はそれなりの数になり、怠惰な性分でもあるので、手をつける気力がなかなか湧きませんでした。しかし、前回のまとめから4年…
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ポーランドの鉄器時代と中世の人類集団のゲノムデータ

 ポーランドの鉄器時代と中世の人類集団のゲノムデータを報告した研究(Stolarek et al., 2023)が公表されました。近年の古代ゲノム研究の進展は目覚ましく、ヨーロッパは最も古代ゲノム研究の蓄積が多い地域と言えるでしょう(関連記事)。古代ゲノム研究は、歴史時代よりも文献のない先史時代の方が優先されている感もありますが、古代ゲ…
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カナリア諸島先住民の人口史

 カナリア諸島先住民の古代ゲノムデータを報告した研究(Serrano et al., 2023)が公表されました。カナリア諸島は大西洋の比較的低緯度に位置していますが、その入植が紀元後と遅かったこともあり、DNAの保存状態はそれなりに良好なようで、古代DNA研究が進められています。カナリア諸島への関心は、古代DNA研究が進められている地…
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