アメリカ大陸のロマの人口史
アメリカ大陸のロマの人口史について、今年(2026年)3月18日~21日にかけてアメリカ合衆国コロラド州デンバーで開催された第95回アメリカ生物学会(旧称はアメリカ自然人類学会)総会で報告されました(Comas., 2026)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P32)。ロマは以前には、「ジプシー」という名称でよく知られていました。「ジプシー」の名称は差別的だとして、現代日本社会では代わりに「ロマ」の使用が多くなっているように思いますし、この研究の要約でも、ロマは「ジプシー」という不適切な名称で呼ばれている、と指摘されています。しかし、水谷驍『ジプシー史再考』(関連記事)では、「ジプシー」という呼称への視線が賤視・蔑視のみだったわけではなく、「ロマ」以外にもシンティやマヌーシュなど自称が多数あり、そうした人々は自らを「ジプシー」と峻別するので、総称としては「ジプシー」が妥当になる、と指摘されています。以下、この研究の要約です。
ロマはジプシーという不適切な名称でも知られており、ヨーロッパ最大の少数民族で、人口は1500万人に至ります。ロマはヨーロッパと中東とアメリカ大陸にまたがる国境を越えた集団で、最近の拡散や創始者効果やゲノムおよび生物医学的影響の研究に特異なモデルを提供します。言語学や文化人類学や遺伝学などの分野は、インド亜大陸の単一の起源と、ヨーロッパへのその後の急速な離散(ディアスポラ)およびユーラシア西部人口集団からの顕著な遺伝子流動を示唆しています。
この研究のゲノム解析は、ボトルネック(瓶首効果)や創始者効果や広範な混合や族内婚によって特徴づけられる複雑な人口統計学的歴史を明らかにし、生物医学的側面と関連する示唆があります。いくらかの知識がヨーロッパのロマから収集されてきましたが、ヨーロッパからの「第二次離散(ディアスポラ)」の最近の歴史時代においてアメリカ大陸へと到来した、アメリカ大陸のロマ人口集団について利用可能なゲノムデータは現時点ではありません。これらの集団の一部から最近分析されたゲノム規模データは、ヨーロッパのロマとの密接な遺伝的つながりを論証している一方で、追加の混合および瓶首効果事象によって特徴づけられる、より複雑な人口動態を明らかにしています。
参考文献:
Comas D. et al.(2026): Unraveling the population history of American Roma through genome-wide. The 95th Annual Meeting of the AABA.
https://doi.org/10.1002/ajpa.70227
ロマはジプシーという不適切な名称でも知られており、ヨーロッパ最大の少数民族で、人口は1500万人に至ります。ロマはヨーロッパと中東とアメリカ大陸にまたがる国境を越えた集団で、最近の拡散や創始者効果やゲノムおよび生物医学的影響の研究に特異なモデルを提供します。言語学や文化人類学や遺伝学などの分野は、インド亜大陸の単一の起源と、ヨーロッパへのその後の急速な離散(ディアスポラ)およびユーラシア西部人口集団からの顕著な遺伝子流動を示唆しています。
この研究のゲノム解析は、ボトルネック(瓶首効果)や創始者効果や広範な混合や族内婚によって特徴づけられる複雑な人口統計学的歴史を明らかにし、生物医学的側面と関連する示唆があります。いくらかの知識がヨーロッパのロマから収集されてきましたが、ヨーロッパからの「第二次離散(ディアスポラ)」の最近の歴史時代においてアメリカ大陸へと到来した、アメリカ大陸のロマ人口集団について利用可能なゲノムデータは現時点ではありません。これらの集団の一部から最近分析されたゲノム規模データは、ヨーロッパのロマとの密接な遺伝的つながりを論証している一方で、追加の混合および瓶首効果事象によって特徴づけられる、より複雑な人口動態を明らかにしています。
参考文献:
Comas D. et al.(2026): Unraveling the population history of American Roma through genome-wide. The 95th Annual Meeting of the AABA.
https://doi.org/10.1002/ajpa.70227
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