大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第43回「裏切りの恋歌」
今回は、蔦屋重三郎と喜多川歌麿(唐丸、捨吉、勇助)の関係を中心に話が展開しました。重三郎と歌麿の関係は、付き合いが深くて長い相手への配慮のなさに起因する関係の悪化など、普遍的な人間関係が描かれていますが、ここに歌麿から重三郎への性愛的な感情と、版元と絵師兼奉公人的立場といった関係を絡めて、ここまで上手く構成されていると思います。序盤で唐丸が退場した後、歌麿の再登場までやや間隔が空いたものの、歌麿がまず間違いなく最終回まで登場することを考えると、瀬以(花の井、五代目瀬川)や平賀源内以上に、歌麿が本作では重要人物になっているように思います。
歌麿は重三郎への愛憎の入り混じった複雑な感情から、西村屋で絵を描くことにします。重三郎の主観では、歌麿は義弟かつ強い絆で結ばれた同志であり、よく理解しているはずの存在だったでしょうから、歌麿が重三郎と縁を切り、西村屋で絵を描くことにしたのは、裏切りに思えても仕方のないところです。一方の歌麿は、重三郎との縁切りを決断したものの、吉原で自分が重三郎からどれだけ大切にされていたのか、改めて思い出し、複雑な心境になったようです。もう重三郎とは関わらない、と決心しつつも、重三郎との断絶することへの躊躇いもあるようです。
今回、歌麿がもう重三郎と組まず、西村屋で絵を描くことにした、と重三郎に伝えた契機は、歌麿の「恋心」への無関心も含めて、無神経な重三郎への歌麿が不満を抑えきれなくなったことにあるように見えますが、それでも、歌麿への配慮のなさを詫びるだけで、重三郎が歌麿から自分への「恋心」に気づかないことこそ、歌麿が重三郎に決別を告げる決定打になったように思います。最近気づきましたが、本作では歌麿の人別での名前は勇助で、蔦屋の2代目は婿養子の勇助と言われていますから、この設定は偶然ではなく、本作終盤で重要な意味を持つように思います。今回、歌麿が重三郎に「あの店を俺にくれよ」と言ったことと関わってくるように思われ、重三郎と歌麿の関係が最終的にどう落着するのか、注目されます。
幕閣場面では、政治への関心がなさそうな将軍の徳川家斉は、松平定信(田安賢丸)に今後も政治を主導するよう依頼し、定信は大老への就任を望むようになります。ただ、定信は徳川吉宗の孫とはいえ、現在の家格では大老に就任できない慣例ですし、家斉が定信を煙たがっていることは幕閣でも広く知られているようで、以前より定信と通じていた尾張藩主の徳川宗睦は危ぶみます。じっさい、家斉は定信に大老就任を示唆しておきながら、以前定信が申し出た将軍補佐役と老中退任のみを認めて、大老就任は認めませんでした。宗睦は定信を幕閣に留めるよう家斉に進言しますが、すでに他の老中も反定信でまとまっており、定信は失脚します。失脚した定信が今後どのように話に関わってくるのか、注目されます。
歌麿は重三郎への愛憎の入り混じった複雑な感情から、西村屋で絵を描くことにします。重三郎の主観では、歌麿は義弟かつ強い絆で結ばれた同志であり、よく理解しているはずの存在だったでしょうから、歌麿が重三郎と縁を切り、西村屋で絵を描くことにしたのは、裏切りに思えても仕方のないところです。一方の歌麿は、重三郎との縁切りを決断したものの、吉原で自分が重三郎からどれだけ大切にされていたのか、改めて思い出し、複雑な心境になったようです。もう重三郎とは関わらない、と決心しつつも、重三郎との断絶することへの躊躇いもあるようです。
今回、歌麿がもう重三郎と組まず、西村屋で絵を描くことにした、と重三郎に伝えた契機は、歌麿の「恋心」への無関心も含めて、無神経な重三郎への歌麿が不満を抑えきれなくなったことにあるように見えますが、それでも、歌麿への配慮のなさを詫びるだけで、重三郎が歌麿から自分への「恋心」に気づかないことこそ、歌麿が重三郎に決別を告げる決定打になったように思います。最近気づきましたが、本作では歌麿の人別での名前は勇助で、蔦屋の2代目は婿養子の勇助と言われていますから、この設定は偶然ではなく、本作終盤で重要な意味を持つように思います。今回、歌麿が重三郎に「あの店を俺にくれよ」と言ったことと関わってくるように思われ、重三郎と歌麿の関係が最終的にどう落着するのか、注目されます。
幕閣場面では、政治への関心がなさそうな将軍の徳川家斉は、松平定信(田安賢丸)に今後も政治を主導するよう依頼し、定信は大老への就任を望むようになります。ただ、定信は徳川吉宗の孫とはいえ、現在の家格では大老に就任できない慣例ですし、家斉が定信を煙たがっていることは幕閣でも広く知られているようで、以前より定信と通じていた尾張藩主の徳川宗睦は危ぶみます。じっさい、家斉は定信に大老就任を示唆しておきながら、以前定信が申し出た将軍補佐役と老中退任のみを認めて、大老就任は認めませんでした。宗睦は定信を幕閣に留めるよう家斉に進言しますが、すでに他の老中も反定信でまとまっており、定信は失脚します。失脚した定信が今後どのように話に関わってくるのか、注目されます。
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