ユーラシア東部現生人類におけるデニソワ人からの遺伝的影響(追記有)

 ユーラシア東部の現生人類(Homo sapiens)における種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)からの遺伝的影響を検証した研究(Yang et al., 2025)が公表されました。[]は本論文の参考文献の番号で、当ブログで過去に取り上げた研究のみを掲載しています。本論文は、古代人と現代人を含めて、ユーラシア東部の現生人類集団におけるデニソワ人由来と推定される祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ancestry)の割合に集団間の違いがあることや、その中でも日本列島の「縄文時代」人類集団、つまりいわゆる「縄文人」はデニソワ人祖先系統の割合が最も低いことを示しました。なお、「縄文時代」との時代区分や「縄文人」との表記には問題があるでしょうが、煩雑になるので、以下では「縄文時代」と「縄文人」を「」では括りません。

 非アフリカ系現代人における非現生人類ホモ属からの遺伝的影響において、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)と比較してデニソワ人では地域差が大きく[10]、複数の系統が影響を及ぼした、と推測されており[30]、ユーラシアへの現生人類拡散の経路と時期の解明に、古代と現在の現生人類のゲノムにおけるデニソワ人からの遺伝的影響の検証が役に立つ、と期待されます。本論文は、おもに古代と現在のユーラシア東部の現生人類のゲノムにおけるデニソワ人祖先系統の割合やその起源を検証しており、ユーラシア東部の現生人類においてデニソワ人由来の祖先系統を殆ど若しくは全く有さない系統が存在し、縄文人の主要な祖先がそうした系統に由来する可能性を示しています。

 本論文の知見は、縄文人が遺伝的にどのように形成されたのか、検証するうえでたいへん重要となり、今後の縄文人起源論において重要な参考文献となりそうです。縄文人の起源については、まだ詳しい情報が公開されていないようですが、石垣島の白保竿根田原洞穴遺跡で発見された27000年前頃の男性人類遺骸(4号人骨、白保4号)のゲノム解析に成功し、縄文人の遺伝的構成要素の約半分は、白保4号によって表される集団とは異なる集団に由来する、と明らかにされています(関連記事)。ユーラシア東部の古代ゲノム研究は近年飛躍的に進展しているので、そうした研究も踏まえての、縄文人を含めてユーラシア東部現生人類集団の遺伝的形成過程についての研究が期待されます。


追記(2025年11月6日)
 本論文の解説記事をブログで取り上げました(関連記事)。



 以下の略称は、DNA(deoxyribonucleic acid、デオキシリボ核酸)、LGM(Last Glacial Maximum、最終氷期極大期)、HMM(hidden Markov model、隠れマルコフモデル)、IBD(identity-by-descent、同祖対立遺伝子)、cM(centimorgan、センチモルガン)、SGDP(Simons Genome Diversity Panel、サイモンズゲノム多様性パネル)、EHG(Eastern hunter-gatherer、東方狩猟採集民)、ANE(Ancient North Eurasian、古代北ユーラシア人)、EEA(最古級のアジア東部人)です。本論文で取り上げられる主要な文化は、グラヴェティアン(Gravettian、グラヴェット文化)、ホアビニアン(Hòabìnhian、ホアビン文化)、グラヴェティアン(Gravettian、グラヴェット文化)です。

 本論文で取り上げられる主要な遺跡は、モンゴルでは北東部のサルキート渓谷(Salkhit Valley)と(現在は中華人民共和国の支配下にあり、行政区分では内モンゴル自治区とされている)裕民(Yumin)遺跡、シベリア北部の32000年前頃となるヤナRHS(Yana Rhinoceros Horn Site、ヤナ犀角遺跡)、シベリア南部ではバイカル湖近くの25000年前頃のマリタ(Mal'ta、略してMA)遺跡の1個体(MA1)とアルタイ山脈のデニソワ洞窟(Denisova Cave)遺跡、北京の南西56km にある田園洞窟(Tianyuan Cave)で見された4万年前頃の男性1個体(田園洞個体)、ロシアではスンギール(Sunghir)遺跡とコステンキ・ボルシェヴォ(Kostenki-Borshchevo)遺跡群の一つであるコステンキ14号(Kostenki 14)遺跡と西部のサマラ(Samara)のシデルキノ(Sidelkino)遺跡と極東沿岸の悪魔の門洞窟(Devil’s Gate Cave、Chertovy Vorota、略してDGC)遺跡、北海道の礼文島の縄文時代後期の船泊遺跡の高品質なゲノムデータが得られている個体(F23)です。


●要約

 現代人におけるデニソワ人祖先系統は不均一に分布しており、遺伝的に異なるデニソワ人集団に由来します。この不均一性の起源の理解は、ユーラシアにおける現生人類の初期人口史への知見を提供できるかもしれません。しかし、現生人類の最初の拡散後の人口移動と混合が、この不均一性の起源を曖昧にしてきました。この問題に取り組むために、初期現生人類におけるデニソワ人祖先系統が現代人におけるデニソワ人祖先系統とどのように関連しているのか、調べられました。その結果、ユーラシア人におけるデニソワ人祖先系統のさまざまな水準は、多様な初期現生人類系統間の混合によって形成された、と分かりました。とくに、縄文時代の古代日本の個体群が有するデニソワ人祖先系統はユーラシア東部の個体群において最も少なく、殆ど若しくは全くデニソワ人祖先系統を有さない古代アジア東部系統の証拠を提供します。対照的に、最初期のアジア東部本土人が有するデニソワ人祖先系統は、すでにLGMの前から複数の分岐したデニソワ人集団に由来する祖先系統を含めて、ユーラシア東部で最も多くなっています。古代人および現代人のゲノム間で共有されるデニソワ人祖先系統の証拠と合わせて、これらのパターンは、ユーラシア人におけるデニソワ人祖先系統が初期アジア東部人からの遺伝子流動を通じてどのように広がったのか、示しています。本論文は、時系列でのデニソワ人の混合に関する最初の体系的な調査を提供し、ユーラシアにおける人口史の理解を深めます。


●研究史

 ユーラシア西部における人口集団の形成は、旧石器時代の現生人類のゲノムの密な標本抽出のため、詳細に報告されています[1、2]。対照的に、遺伝的データが依然として乏しい、ユーラシア東部(本論文では、アジア東部とアジア南東部とシベリア東部を指します)における初期現生人類の遺伝的歴史についてはほとんど知られていません。ユーラシア東部の最古級の遺伝的データは中国北部の田園洞で発見された1個体に由来し[4]、現生人類はユーラシア東部に遅くとも4万年前頃には到来した、と裏づけられます。LGM(26500~19000年前頃)に先行する追加の古代人のゲノムはわずかしか報告されておらず、モンゴルのサルキート渓谷の34000年前頃の1個体[6]、アムール川地域の33000年前頃の1個体[7]、シベリア北東部のヤナRHSの32000年前頃の2個体[8]、シベリア南部のバイカル湖地域の24000年前頃の1個体MA1[9]です。ユーラシア東部のこれらの個体はアジア東部現代人と等しく関連していたものの、アメリカ大陸先住民およびヨーロッパ人との類似性は異なっており、これら初期個体群はアジア東部現代人の直接的祖先ではありません[4、7]。これまでに、アジア東部現代人における前期上部旧石器時代(2万年以上前)祖先系統の供給源は、依然としてほぼ分かっていません[10]。

 現生人類はユーラシア東部へと広がったさいに、シベリアのデニソワ洞窟で発見された指骨(デニソワ3号)から得られた古代DNAを通じて初めて特定された、絶滅した古代型系統であるデニソワ人[11、12]と遭遇して交雑しました。遺伝学とプロテオーム(タンパク質の総体)の証拠から、デニソワ人はチベット高原[13~15]やアジア北東部[16~18]やアジア東部沿岸[19、20]にも居住していた、と示されてきました。他の骨格遺骸の形態と年代はアジア南東部におけるデニソワ人の存在の可能性も示唆していますが[21]、分子証拠が欠けています。初期現生人類とデニソワ人との間の交雑の研究は、この地域における複雑な人口史に知見を提供できるかもしれません。

 オセアニアとアジア南東部島嶼部の現代人がそのゲノムにおいてデニソワ人から最大4%を継承した[11、22]のに対して、他のユーラシア人では通常、0.2%もしくはそれ未満の低い割合です[23、24、26~28]。さらに、デニソワ3号のゲノムとの現代人のゲノムにおける遺伝子移入されたデニソワ人のDNA断片の比較は、少なくとも3系統の異なるデニソワ人集団の存在を示唆しています[26、28~30]。アジア東部人については、遺伝子移入したデニソワ人とデニソワ3号との間の最も深い分岐が、早ければ222000年前頃[29]もしくは363000年前頃[30]と推定されたのに対して、オセアニア人については、分岐年代は40万年前頃と推定されました[24、29、30]。これは、複数の深く分岐したデニソワ人集団がアジア全域に居住していたことを示唆しています。しかし、現生人類におけるそうしたデニソワ人祖先系統構成要素はおもに現代人のゲノムから特徴づけられてきており、現代人のゲノムでは、人口置換や混合がデニソワ人祖先系統の正確な起源を曖昧にしています。古代の現生人類におけるデニソワ人祖先系統の正確な特定は、これらのゲノムの多くが低品質で、ほとんどの現生人類集団におけるデニソワ人祖先系統の量が少なく、遺伝子移入されたネアンデルタール人のDNAから遺伝子移入されたデニソワ人のDNAを区別する必要があるため、困難です。

 本論文は、古代人および現代人における遺伝子移入されたデニソワ人のDNA断片を特定します。まず、ユーラシア全域のデニソワ人祖先系統を調べる前に、本論文の手法が評価され、推定の堅牢性が論証されます。その結果、研究対象の遺伝子移入された断片はデニソワ人と現生人類との間の混合史やユーラシア東部における初期現生人類の人口史に知見を提供する、と示されます。本論文は、経時的なデニソワ人祖先系統の最初の体系的な特徴づけを提供します。


●デニソワ人祖先系統を検出する手法の評価

 複数の手法[24、26、33~38]が遺伝子移入された古代型断片検出のために開発されてきましたが、そのほとんどは高品質な遺伝子型データ用に設計されており、低網羅率の古代ゲノムについては検証されてきませんでした。断片検出のため最近開発された2通りの手法、つまりadmixfrog[37]とhmmixが評価されました。この両手法はHMMに基づいていますが、その方法論と仮定は異なります。admixfrog[37]は参照に基づく手法で、既知のネアンデルタール人/デニソワ人のゲノムと密接に一致するゲノム領域を特定し、これによって使用された特定の参照古代ゲノムに敏感となります。一方で、admixfrogは低網羅率で汚染されたゲノムについて遺伝子型尤度モデルを組み込み、分解した古代DNAデータの分析に適合しています。対照的に、hmmixは参照のない手法で、外群と比較して過剰な変異のあるゲノム遺伝子座の精査によって推定される、遺伝子移入された断片を見つけます。その後、これらの領域は第二段階で配列決定された古代型ゲノムと比較されます。断片の最初の発見には古代型ゲノムが含まれていないので、この手法は使用された参照古代型ゲノムにさほど敏感でありません。しかし、この手法には高品質なゲノムが必要で、古代ゲノムでは一般的な低網羅率の配列データでの性能は不明です。

 模擬実験(図1A)を用いて、各手法【admixfrogとhmmix】の精度が評価されましたるとくに、デニソワ3号参照ゲノムからの遺伝子移入したデニソワ人の分岐の範囲(39万~9万年前頃)が評価されたのは、分岐がデニソワ人断片の検出に影響を及ぼす重要な媒介変数だからです。候補断片の最大長選別の適用後(0.025cM)、両手法【admixfrogとhmmix】はデニソワ人祖先系統断片の検出において高い精度(92%超)に達します。分岐が新しい場合には、admixfrog(最大で約86%)はhmmix(最大で約72%)より感受性が高いものの、その性能は分岐が33万年以上前になると低下し、検出に用いられた参照デニソワ人ゲノムに対する感受性への依存のため、hmmixと比較すると、推定断片の感受性の減少とより高い割合を示します(図1B)。対照的に、hmmixのHMM事後確率はこの分岐に対してほぼ堅牢だった、と分かりました(図1B)。以下は本論文の図1です。
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 現代人と古代人の高網羅率のゲノムを低網羅率へと低解像度処理することによって、欠落データに対する各手法【admixfrogとhmmix】の堅牢性も検証されました。低解像度処理されたゲノムでは、両手法【admixfrogとhmmix】は高網羅率版では見つからなかったデニソワ人断片をほとんど呼び出しません(最大で4%)。しかし、高網羅率のゲノムを用いての結果と比較すると、とくに網羅率4倍未満に低解像度処理されたゲノムについて、hmmixはadmixfrogよりも一致しない結果を生成します。これは、遺伝子型決定の誤りによって起きた多様体呼び出し増加から生じたようで、これによって遺伝子移入された領域とそうではない領域を区別するhmmixの能力が低下します。重要なことに、admixfrogは網羅率の水準および入力データ(読み取りもしくは遺伝子型)全体にわたる事後分布に基づいて、デニソワ人祖先系統の割合の安定した推定が可能で、例外は古代ゲノムのひじょうに低網羅率(1倍未満)における一部の呼び出し増加です。対照的に、hmmixは事後解読過程におけるネアンデルタール人とデニソワ人の間の祖先系統を区別せず、第二段階後にデニソワ人として特定された断片の合計長をまとめると、網羅率が4倍未満で不安定な推定値をもたらしました。したがって、本論文の検定では、admixfrogが低網羅率のゲノムおよび33万年前頃未満の分岐でより安定した性能を提供するのに対して、hmmixは高品質なゲノムで高度に分岐下デニソワ人の断片をより適切に回収します。


●時空間的なユーラシアにおけるデニソワ人祖先系統の異質な水準

 ユーラシア全域におけるデニソワ人祖先系統の空間的差異を調べるために、ショットガン配列決定されたか、古代型変異の情報を高度にもたらす部位が標的とされた混合捕獲プローブセット[60]を用いて捕獲された(「古代型混合」捕獲)かいずれかの(図2)、古代の現生人類115個体[4、6、8、9、34、40~59]と、SGDPの現代人279個体[61]のゲノム規模データが分析されました。

 admixfrogを用いて全個体について、遺伝子移入されたデニソワ人のDNA断片が特定され、デニソワ人祖先系統の割合が推定されました。分布が非アフリカ系人口集団全体で比較的均一なネアンデルタール人祖先系統[62]とは異なり、デニソワ人祖先系統の水準は高度に不均一です[22、26、29、30]。アメリカ大陸の古代および現在の【先住民】個体群におけるデニソワ人祖先系統の割合は、ユーラシア東部の現在の人口集団に匹敵する、と分かりました。対照的に、ユーラシア西部の古代の個体群は、デニソワ人祖先系統をほとんどまったく示さず、現在のヨーロッパ人と同等です(図3A)。EHG祖先系統を有する13000年前頃の個体(PES001)[52]以降、ユーラシア西部の古代の個体群ではデニソワ人祖先系統が検出され、例外はロシアのグラヴェティアンと関連する34000年前頃のスンギール遺跡個体群[57]です。以下は本論文の図2です。
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 ユーラシア大陸の個体群のうち、田園洞個体で最高の割合の検出可能なデニソワ人祖先系統(約0.25%)が見られるのに対して、ユーラシア東部の他のLGM前の個体のデニソワ人祖先系統の水準はより低く、その後のアジア東部人およびシベリア人と同等です(図3A)。これは、デニソワ人断片の数に基づく先行研究[6]と一致します。田園洞個体では古代型混合捕獲データのみが利用可能なので、確証の偏りがデニソワ人祖先系統の過大評価につながる可能性があるのかどうか、同様の網羅率で田園洞個体のゲノムによって網羅される同じ部位へとショットガンゲノムを低解像度処理することによって評価されました。推定ではわずかな変化しか見つからず、確証の偏りが田園洞個体におけるデニソワ人祖先系統の増加を説明する可能性は低い、と示唆されます。別の偏りの可能性の供給源は、組換えに起因する経時的な遺伝子移入された断片の長さの縮小で、これによってより新しい標本では遺伝子移入された断片の検出がより困難になります。しかし、模擬実験では、年代効果は田園洞個体とその後の個体群との間のそうした異なる推定値の説明には充分ではない、とわかりました。以下は本論文の図3です。
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 驚くべきことに、先史時代の縄文時代(16000~3000年前頃)の日本列島の個体群は、アジア東部の古代人および現代人で最も少ないデニソワ人祖先系統を有している、と分かりました(図3A)。日本へのアジア東部本土祖先系統の大規模な流入があった、その後の古墳時代(1700年前頃以降)の個体群[56]は、縄文人で見られるよりも高水準のデニソワ人を有しています。先行研究は縄文人におけるデニソワ人祖先系統を報告しましたが、ある研究[49]では、縄文人はユーラシア東部人で見られるのと同様の割合のデニソワ人祖先系統を有している、と報告しました。その研究[49]は多くの人口集団(パプア人を含みます)において1桁少ないデニソワ人祖先系統を検出したので、そのIBD共有手法では古代型祖先系統を特定する能力は限定的だった可能性が高そうです。本論文の分析では、縄文人は一貫してユーラシア東部の他の個体よりも少ないデニソワ人祖先系統を有しています。

 一つの可能性は、縄文人におけるデニソワ人祖先系統かは他のアジア東部人よりも参照デニソワ人ゲノム【デニソワ3号】から分岐しているので、admixfrogは一部の断片を見落としている、というものです。これを検証するために、admixfrogとhmmixの両方を用いて、高網羅率の縄文人のゲノムであるF23(約35倍)[49]における合計長が数えられました。admixfrogとhmmix両方から得られた断片長の合計は、F23におけるデニソワ人祖先系統の割合がアジア東部現代人の約1/6~1/8にすぎなかったことを確証しました。さらに、hmmixの感受性が高度な分岐でさえ20%未満しか低下しないことを考えると、縄文人におけるデニソワ人祖先系統の割合のそうしたかなりの低下を、検出力の低下のみに帰することはできません。縄文人におけるこうした微量のデニソワ人祖先系統にも関わらず、本論文の模擬実験および低解像度処理検定から、すべての特定されたデニソワ人断片が誤分類されたネアンデルタール人断片に相当する可能性は低い、と示唆されます。したがって本論文では、縄文人はデニソワ人祖先系統を有するものの、ユーラシア東部の他の人口集団よりも低水準である、と結論づけられます。


●ユーラシア西部人からの遺伝子流動によるデニソワ人祖先系統の限定的な希釈

 デニソワ人祖先系統の不均一な水準が、遺伝子移入された古代型(デニソワ人)祖先系統を集団間で異なって希釈させた、純化選択に起因する可能性は低そうです[33、36、66]。じっさい、その影響はおもに遺伝子流動の直後に作用し[62、68、69]、より長い時間規模では無視できる、と予測されます[69]。むしろ、この不均一性はデニソワ人祖先系統を欠いている人口集団との混合における違いを反映しており、そりによってデニソワ人祖先系統が異なる水準に希釈されているかもしれません。先行研究は、モンゴル[6]とシベリア[8]における初期現生人類へのユーラシア西部人からの遺伝子流動を報告しました。

 そこで、ユーラシア東部におけるデニソワ人祖先系統の観察された水準が、ユーラシア西部からの遺伝子流動のさまざまな水準によって説明できるのかどうか、調べられました。qpAdm分析では、ユーラシア東部の古代の個体群で最高水準のデニソワ人祖先系統を有する個体である田園洞個体が、混合していないかもしれないユーラシア東部系統の代表として用いられました。対照的に、ヨーロッパロシアの37000年前頃の個体であるコステンキ14号は検出可能なデニソワ人断片を示さず、f4(ムブティ人、田園洞個体;コステンキ14号、スンギール3号)で同時代のスンギール個体群と比較すると、ユーラシア東部人とのより弱い類似性を示し、コステンキ14号はデニソワ人祖先系統を欠いているユーラシア西部人口集団の適切な代理となります。

 ユーラシア東部におけるLGM前の混合した個体群におけるユーラシア西部祖先系統の水準は、以前の報告(サルキート個体では22~26%[6]、ヤナRHS個体では67~75%[6~8、70]、MA1では68~81%[4、6])と同様でした(図3B)。ユーラシア西部祖先系統の割合の補正後に、初期ユーラシア東部人は約0.2%のデニソワ人祖先系統を有する、と推定され、この割合はアジア東部現代人より高く、田園洞個体に近い値です(図3C)。これは、ユーラシア東部の初期現生人類におけるデニソワ人祖先系統の希釈における、ユーラシア西部人口集団の役割を浮き彫りにします。しかし、縄文人を含めて多くのその後のアジア東部人は、検出可能なユーラシア西部祖先系統を示さないものの、依然として田園洞個体によって表される初期ユーラシア東部人よりも低い割合のデニソワ人祖先系統を示し(図3C)、このデニソワ人祖先系統の希釈の説明には代替モデルが必要と示唆されます。


●多様な系統間のデニソワ人祖先系統の共有

 先行研究[26、28、29、30]は。人口集団間で不均一に分布する、現代人のゲノムにおける複数のデニソワ人構成要素を特定しました。この不均一性はデニソワ人との異なる混合事象を示唆しており、これが現生人類におけるデニソワ人祖先系統のさまざまな水準の根底にあるかもしれません。縄文人はアジア東部において最も少ないデニソワ人祖先系統を有していたので、明確で限定的だったかもしれない、デニソワ人との混合史を有する系統の子孫かもしれません。これを検証するために、個体全体のadmixfrogによって推測されたデニソワ人断片のゲノム位置における相関が調べられ[6]、これは、そうした相関が同じ混合事象に由来する共有されたデニソワ人祖先系統を示唆するからです。縄文人のゲノム間ではデニソワ人祖先系統の強い相関が観察され、縄文人集団における低い遺伝的多様性および高度なIBD共有[56、71]と一致します。次に、縄文人が縄文人より古い(9000年以上前)個体群と遺伝子移入された断片を共有していたのかどうか、調べられ、検出力向上のため縄文人個体群がまとめられました。縄文人とユーラシア古代人のゲノムとの間で断片の共有が見つかり、それにはANE祖先系統(ヤナRHS個体とMA1)やEHG(シデルキノ遺跡個体[45]とPES001[52])や田園洞個体/サルキート個体が含まれます(図4)。縄文人とユーラシア東部のより新しい個体群との間の共有も見つかりました。これらのパターンは、デニソワ人から一部の祖先人口集団、もしくは縄文人とこれらの多様な系統が遺伝子流動を受け取った人口集団への共通の遺伝子流動を示唆します。以下は本論文の図4です。
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 同じ手法を用いて、スンギール3号(約11倍)と田園洞個体/サルキート個体との間での有意なデニソワ人断片の共有も見つかり、hmmixで呼び出された断片を用いてこれが確証されました。対照的に、スンギール遺跡個体群と同じ期間のユーラシア西部の他のゲノムでは、デニソワ人祖先系統が見つかりませんでした。しかし、ANE(個体MA1)と部分的にANEの子孫だったその後のEHG(個体PES001)[72]との間で、強い断片共有が観察されました。MA1とスカンジナビア半島狩猟採集民(SF12)との間、およびMA1とコーカサス狩猟採集民(KK1)との間で、共有が見つかりました(図4)。両方の観察はEHGとの混合を介しての間接的な共有に起因する可能性が高く、それは、スカンジナビア半島狩猟採集民がEHG祖先系統を有している、と示され、EHGの範囲がコーカサス北部まで広がっていた、と最近になって分かったからです。新石器時代イラン農耕民であるWC1[43]もMA1とデニソワ人祖先系統を共有していた、と分かりましたが、そのゲノムで特定されたデニソワ人断片は1ヶ所だけでした。これらの結果から、ユーラシア西部のその後の人口集団におけるデニソワ人祖先系統はANE関連人口集団経由でもたらされた、と示唆されます。


●ユーラシア東部の初期人口集団における複数のデニソワ人祖先系統構成要素

 縄文人は他の多様な系統と一部のデニソワ人祖先系統を共有していましたが、アジア東部現代人で特定された両方のデニソワ人祖先系統構成要素[26、28]を共有していない可能性があり、これはデニソワ人祖先系統の異なる水準を説明するかもしれません。そこで次に、これらの構成要素がいつアジア東部人に出現し、縄文人も、遺伝子流動の時期への知見を提供するかもしれない、そうした構成要素を共有していたのかどうか、調べられました。これを調べるために、デニソワ3号とhmmixによって推定されたSGDPのアジア東部現代人におけるデニソワ人断片との間の分岐が推定されました。先行研究[26、28]と一致して、デニソワ3号との平均一致率がそれぞれ0.47と0.73の断片の異なる2集団が検出され(図5)、デニソワ人の異なる2供給源を反映しています。以下は本論文の図5です。
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 サルキート個体およびヤナRHS個体がアジア東部初期系統の田園洞個体と祖先系統を共有している、ということを考慮して、統計的検出力の向上のためこの2個体が田園洞個体とともに分類され、その共有祖先系統はEEAと呼ばれます。古代ゲノムから得られた遺伝子型を用いて、一致率を正確には計算できないので、EEAと共有されるアジア東部現代人のデニソワ人断片が分析されました。その結果、0.33~0.88のデニソワ3号との広い一致率の範囲が見つかりました(図5)。尤度比検定では、アジア東部現代人から推定された二つのデニソワ人構成要素が単一の構成要素でのモデルよりもEEA関連断片を有意に適切に説明した、と示されました。これは少なくとも32000年前頃までのユーラシア東部の現生人類における二つのデニソワ人構成要素の存在を示唆しており、32000年前頃はEEA祖先系統を有する最新の個体群(ヤナRHS)の年代です。縄文人のゲノムと共有されている断片を用いての同様の検定も、縄文人における二つの構成要素を裏づけましたが、その兆候はより弱く、これは公開されている縄文人数個体のゲノムにおける断片の限定的な数に起因する可能性が高そうです。それにも関わらず、本論文の観察は、他のアジア東部人での観察と同様の縄文人における複数のデニソワ人構成要素が報告された、より大きな縄文人データセットに基づく観察と一致します。したがって、縄文人が他のアジア東部人で観察されたデニソワ人祖先系統構成要素の欠落した一方からのデニソワ人祖先系統をほとんど有していない、との証拠はありません。しかし、複数の人口混合史がそうした共有パターンを生じるかもしれず、以下で調べられます。


●ひじょうに限定的なデニソワ人祖先系統を有する古代アジア東部系統の証拠

 縄文人は、他のアジア東部人と比較して初期に分岐した系統としてモデル化されてきました[49、53、56]。しかし、縄文人はアジア東部内陸部人とよりもアジア東部沿岸部人の方と強い遺伝的つながりを示しました[49、53、70]。これを説明できるモデルの一つは、縄文人の祖先系統間はアジア東部人系統およびホアビニアン狩猟採集民と関連する深いアジア南東部人系統を含む混合ですが[46]、これは最近議論となりました[56、70]。ホアビニアンの1個体La368[46]において縄文人個体群よりも多くのデニソワ人祖先系統が見つかり(図3A)、ホアビニアン個体は、ゲノムのより多くの部分を網羅する、より多くの断片を有しています。これによって、ホアビニアン祖先系統が混合によって縄文人におけるデニソワ人祖先系統を希釈した供給源だった可能性は低くなります。

 他の可能性がある想定をさらに調べるために、qpGraphとf4統計を用いて、混合史が再構築されました。qpGraphの精度は一般的に%の単位で、デニソワ人祖先系統はユーラシア人において1%未満(田園洞個体ではわずか0.25%で、他の個体では0.16%未満)です。そこで、デニソワ人を明示的に含めずに、混合史がモデル化されました。本論文は、以下の4点の主要な調査結果と一致するモデルの発見を試み、それは、(1)上部旧石器時代ユーラシアにおいて東西の人口集団間で混合があること[6、8]、(2)縄文人は他のアジア東部人と異なって関連する分岐したアジア東部系統を表していること[49、53、70]、(3)デニソワ人断片が縄文人と(本論文の)他のアジア東部人と共有されていること、(4)デニソワ人祖先系統は田園洞個体(最高)から(本論文の)縄文人(最低)までの勾配として分布することです。

 まず、縄文人を含めてすべてのアジア東部人が田園洞個体に対して単一のクレード(単系統群)としてモデル化できるのかどうか検証され、これは当てはまらないと分かり、f4(ムブティ人、田園洞個体;アジア東部人、縄文人)で一部のアジア東部人は縄文人の場合よりも密接に関連しています。アジア東部内陸部の裕民遺跡個体はアジア東部沿岸部人の場合よりも縄文人と密接には関連しておらず、縄文人につながる深い系統と田園洞個体の祖先と関連する別の系統との間の混合としてモデル化できます。このパターンは、裕民遺跡個体を悪魔の門洞窟個体(NEO240)に置換しても維持され、NEO240は裕民遺跡個体よりも縄文人との類似性が高くなっています。アジア東部沿岸部人の代表として現在のタイヤル人を用いると、アジア東部の内陸部人と沿岸部人との間の縄文人への類似性の違いは、縄文人とアジア東部沿岸部人との間の追加の遺伝子流動によって説明できる(図6)、と分かりましたが、この遺伝子流動の方向性は依然として未解決です。以下は本論文の図6です。
画像

 まとめると、アジア東部人の遺伝的祖先系統と適合する勾配モデルが見つかり、田園洞個体と縄文人が両極となります。デニソワ人祖先系統の割合の勾配は、縄文人において最低で、田園洞個体で最高となり、その後のアジア東部人においては中間的な水準で(図3C)、このモデルとも一致します。したがって、ゲノム規模類似性とデニソワ人祖先系統の異なる水準の両方が、アジア東部内の遺伝子流動によって説明でき、アジア東部外からの追加の遺伝子流動を必要とはしません。


●まとめ

 本論文はデニソワ人祖先系統検出のため二つの手法を評価し、それを用いて、古代人と現代人にわたるデニソワ人祖先系統の時空間的パターンの対所の体系的調査を実行しました。ネアンデルタール人祖先系統とは異なり[62]、デニソワ人祖先系統は時空間的に不均一に分布しており、本論文で示されるパターンは少なくとも部分的には、デニソワ人祖先系統を異なる水準で有する多様な初期現生人類系統間の混合によって説明できます。本論文では、縄文人がユーラシア東部の個体群で最も少ないデニソワ人祖先系統を有することも示します。本論文はこれを説明するために、デニソワ人との混合に関する二つのあり得る密接に関連するモデルを提案します。

 最初のモデルでは、アジア東部人におけるデニソワ人祖先系統は同じ(複数回の)混合事象に由来し、縄文人はデニソワ人祖先系系統を有さない系統からの部分的な子孫であるために、より低い水準を示し、他のアジア東部人からのその後の遺伝子流動を介して、デニソワ人祖先系統を受け取りました(図6A)。もう一方のモデルでは、アジア東部本土人は当初、ごくわずかなデニソワ人祖先系統を受け取り(二つのデニソワ人構成要素からの寄与を含みます)、ほとんどのデニソワ人祖先系統は縄文人と共有されていない第二の事象に由来します(図6B)。この系統を表す最古級のゲノムが9000年前頃であることを考えると、これらのモデルのどちらが正しいのか、解明できません。

 考古学的調査結果は、日本列島における32000年前頃以前のヒトの存在を裏づけ、この期間の遺伝的データはこの地域における初期の人口史の解明に役立つかもしれません。しかし、本論文の結果は、あったとしても限定的なデニソワ人祖先系統を有するアジア東部における深い現生人類系統存在を裏づけ、少なくともアジア東部の初期の1系統が、デニソワ人と接触しなかったか、あるいは限定的に接触したことを示唆しています。これは、アジア東部への現生人類の異なる拡散[76、77]と、デニソワ人がこの地域に疎らに分布していたことを示唆しています。


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