大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第39回「白河の清きに住みかね身上半減」
今回は、洒落本の刊行による蔦屋重三郎と北尾政演(山東京伝)の処罰をめぐる騒動が描かれました。耕書堂から刊行された京伝の黄表紙などが摘発されて絶版となり、重三郎は身上半減、京伝は手鎖50日の処分を受けます。日本橋進出後の重三郎にとっては最大の打撃となるわけで、重三郎がこの危機にどう対応するかが、終盤の見どころとなりそうで、妻の「きよ」の死が大きな契機となりそうな喜多川歌麿(唐丸、捨吉、雄助)の美人画での大成も、東洲斎写楽の大々的な売り出しも、そうした文脈で描かれることになりそうです。
重三郎は、もちろんこの処分はもちろんその前の取り調べで精神的にも大打撃を受けたでしょうが、それでも気力を失うことはなく、松平定信(田安賢丸)の出版統制に抵抗する決意を固めたようです。一方で、京伝は取り調べの時点から狼狽しており、この違いはこれまで描かれてきた人物造形に基づいており、上手く構成されていたように思います。重三郎は定信から直接取り調べを受け、さすがに史実ではないでしょうが、寛政期の文化および政治史には疎いので、断定は避けておきます。史実か否かはともかく、重三郎と定信の対峙を描いたのは、基本的に娯楽ドラマなので有とは思いますし、見ごたえがありました。
歌麿の美人画の大成が近づく中で、歌麿と重三郎の関係が微妙になっていることも今回明示され、この二人の関係がじょじょに疎遠になりつつあるところは以前から描かれていたので、こうしたところも上手く構成されているように思います。歌麿は大成した後で、重三郎と疎遠になった感がありますが、本作の構成では、大成する前から両者の関係は微妙だったことになりそうです。歌麿が大成後に重三郎とさらに疎遠になったところで、重三郎は写楽を売り出します。本作で写楽がどう描かれるのか、まだ明かされていませんが、本作における歌麿の扱いの大きさから、歌麿が写楽の売り出しに深く関わるのではないか、と予想しています。
重三郎は、もちろんこの処分はもちろんその前の取り調べで精神的にも大打撃を受けたでしょうが、それでも気力を失うことはなく、松平定信(田安賢丸)の出版統制に抵抗する決意を固めたようです。一方で、京伝は取り調べの時点から狼狽しており、この違いはこれまで描かれてきた人物造形に基づいており、上手く構成されていたように思います。重三郎は定信から直接取り調べを受け、さすがに史実ではないでしょうが、寛政期の文化および政治史には疎いので、断定は避けておきます。史実か否かはともかく、重三郎と定信の対峙を描いたのは、基本的に娯楽ドラマなので有とは思いますし、見ごたえがありました。
歌麿の美人画の大成が近づく中で、歌麿と重三郎の関係が微妙になっていることも今回明示され、この二人の関係がじょじょに疎遠になりつつあるところは以前から描かれていたので、こうしたところも上手く構成されているように思います。歌麿は大成した後で、重三郎と疎遠になった感がありますが、本作の構成では、大成する前から両者の関係は微妙だったことになりそうです。歌麿が大成後に重三郎とさらに疎遠になったところで、重三郎は写楽を売り出します。本作で写楽がどう描かれるのか、まだ明かされていませんが、本作における歌麿の扱いの大きさから、歌麿が写楽の売り出しに深く関わるのではないか、と予想しています。
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