マドゥラ海峡の人類遺骸
マドゥラ海峡で発見された人類遺骸についての解説(Bello, and Stringer., 2025)が公表されました。マドゥラ海峡で発見された中期更新世後期と推定される人類の頭蓋片は、ジャワ島の後期ホモ・エレクトス(Homo erectus)との類似性が示され、スンダランドの現在は水没した地域に存在した後期ホモ・エレクトスと考えられています。マドゥラ海峡ではこの人類の頭蓋片を含めて多数の動物化石が発見されており、関連する複数の研究が公表されています。それらをすべて取り上げる気力と能力が今はないので、これらの研究を解説した本論文を取り上げます。以下の本論文の翻訳では、今後の参考のために、当ブログで取り上げていない本論文の参考文献も記載します。
●解説
アジア東部では更新世人類の化石が多数発見されており、ホモ・エレクトス、より小柄な形態のホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)およびホモ・ルゾネンシス(Homo luzonensis)、種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)、それからもちろん初期現生人類(Homo sapiens)で構成されています。スンダ大陸棚はアジア南東部本土の大陸棚の主要な南東方向の延長で、更新世においてはほぼ露出しており、スンダランドとして知られる広大な陸地を形成しました。「ワラセア」は伝統的な生物地理学的移行帯で、ウォレス線沿いの西側のスンダ大陸棚とライデッカー線沿いの東側のサフル大陸棚(おオーストラリア大陸の大陸棚の一部)を隔てています。最近まで、ワラセアを横断してオーストラレーシアへと移動した陸生哺乳類は2群しか知られておらず、それは齧歯類と現生人類です。しかし、ワラセア地帯における、2003年のフローレス島でのホモ・フロレシエンシス(Brown et al., 2004)および2007年のフィリピン諸島のルソン島でのホモ・ルゾネンシス(Détroit et al., 2019)の発見から、他の人類種には、海面低下時でさえウォレス線を形成して維持している、強い海流を横断する能力があった、と示唆されています(Cooper, and Stringer., 2013)。この文脈では、スンダランドは人類の拡散と孤立と進化とあったかもしれない交雑(Reich et al., 2011)の地域的パターンにおいて、更新世に重要な役割を果たしたに違いありません。
ハリー・ベルフハイス(Harry Berghuis)氏と同僚による研究は、ホモ・エレクトスの2点の骨片を含めて、文字通り改定から新たな証拠を再浮上させることによって、まさにこの問題を深めます。ジャワ島とマドゥラ島との間の海峡であるマドゥラ海峡の化石群は、水没したスンダランドからの最初の脊椎動物相の記録を表しています。スラバヤの隣接する港での建設作業から得られた深い掘削データのおかけで、化石を含む地質学的背景はよく理解されており、資料はソロ川(Solo River)の古代の流域に由来する、と示唆され、OSL(Optically Stimulated Luminescence、光刺激ルミネッセンス発光)年代測定では、河川の砂岩標本は海面上昇期の146000~131000年前頃の年代範囲を示す可能性が最も高そうです(Berghuis et al., 2025a)。
マドゥラ海峡の化石群は、19世紀後期および20世紀初期のジャワ島における大規模な発掘以降では、この地域から収集された最大で最も完全な脊椎動物化石群の一つです。干拓地の表面から収集された6300点以上の標本は、中期更新世後期の低地スンダランドの脊椎動物相への前例のない洞察を提供します。この化石群には、河口魚類、河川爬虫類、おもに哺乳類の陸生種や、ジャワ島もしくはインドネシアの更新世ではこれまで記録されていなかったいくつかの稀な種が含まれています(Berghuis et al., 2025b)。新たな分類群の同定によって地域的な更新世脊椎動物相への新しい洞察がもたらされ、スンダランドにおける地域的な生物地理学および脊椎動物の進化に関する解釈が形成されます。
化石群の詳細な化石生成論的分析は、ソロ川の古流域の堆積物からの陸生および河川性種の化石遺骸の地質学的起源を確証しますが、ウシ科の死亡時年齢頻度分布と屠殺痕跡の証拠は、死亡の豊富な生体の獲物を狙った、初期人類による選択的狩猟を示します。反芻動物の四肢骨の緑色の状態の広範な断片化は骨髄処理を、哺乳類の下顎における解体痕の存在は舌のような脂肪の豊富な身体部分の切断を示唆しています。カメの骨の解体痕は、マドゥラ海峡の人類が河川のカメも採食していたことを示唆しています。これらの痕跡は、アジア南東部における人類によるカメの消費の最古級の証拠です(Berghuis et al., 2025c)。注目すべきことに、これはジャワ島の化石群の最初の体系的な化石生成論的研究で、「古い」収集物の将来の分析に新たな手段が開かれ、それは更新世ジャワ島の人類による食性範囲や獲物の獲得や死骸処理へのひじょうに重要な不可欠の洞察を提供するだろう、と期待されます。
最後に、ホモ・エレクトスに分類された2点の頭蓋断片の存在から、マドゥラ海峡の化石群の発見はアジア南東部における人類の進化と拡散についてとくに興味深いものとなります。頭頂骨の小さな断片である1点の標本(MS2)はおそらくより若い個体に属していましたが、明らかな診断的特徴が欠けていたので、「古代型」標本としてしか特定できません。一方で、前頭骨断片(MS1)のより古いおよび同時代のアジアのホモ属頭蓋(ホモ・フロレシエンシス、中国のホモ・エレクトス、中国北部および中央部の中期更新世後期および好機更新世初期の古代型ホモ属)との形態計測比較は、後期ジャワ島のホモ・エレクトスの標本内に確実に適合します。それにも関わらず、この小さな前頭骨断片は、比較的薄い眼窩上隆起とかなりの眼窩上突起を示しており、これは後期ホモ・エレクトスではこれまでに珍しい組み合わせです(Berghuis et al., 2025d)。
水没したスンダ大陸棚からの最初の考古学的証拠の発見によって、ベルフハイス氏と同僚は、大規模な、これまで未調査だった水中考古学の記録への研究の道を開きました(Adhityatama, and Yarista., 2019)。明らかに、この地域における人類の拡散と進化に関する理解は、水没した古生物学的に豊富な層準からのさらなる発見によって、大きく深まるでしょう。ホモ・エレクトスや他の中期更新世脊椎動物種がスンダランドのこの地域の低地平原に拡散できたのならば、アジア本土の同時代の人類集団も同様にこの広大な陸地を南方へと拡散できなかったのでしょうか?ホモ・フロレシエンシスとホモ・ルゾネンシスの存在から、人類の古代型の形態がワラセアに居住していた、と論証されてきましたが、現在のヒト集団のゲノム研究は、現生人類の到来前となる、スンダランド地域におけるデニソワ人の少なくとも二つの異なる集団の好機更新世における存在が示唆されてきました(GenomeAsia100K Consortium., 2019、Jacobs et al., 2019、Teixeira et al., 2021)。この遺伝学的証拠は、新しい光を追加し、どの種がどのようにインドネシアを横断して拡大し、最終的にはより大きなオーストラレーシアの南部大陸へと渡ったのかについて、新たな問題を提起します。ベルフハイス氏と同僚は、これらの問題への回答の多くが海底にあるかもしれない、と明確に示しています。
参考文献:
Adhityatama S, and Yarista AS.(20019): Potential of submerged landscape archaeology in Indonesia. KALPATARU, 28, 1, 55–71.
https://doi.org/10.24832/kpt.v28i1.505
Bello SM, and Stringer CB.(2025): The newly uncovered Madura Strait fossil assemblage and its role in Pleistocene hominin dispersals in Southeast Asia. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100070.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100070
Berghuis HWK. et al.(2025a): A late Middle Pleistocene lowstand valley of the Solo River on the Madura Strait seabed, geology and age of the first hominin locality of submerged Sundaland. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100042.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100042
Berghuis HWK. et al.(2025b): First vertebrate faunal record from submerged Sundaland: The late Middle Pleistocene, hominin-bearing fauna of the Madura Strait. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100047.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100047
Berghuis HWK. et al.(2025c): The taphonomy of the Madura Strait fossil assemblage, a record of selective hunting and marrow processing by late Middle Pleistocene Sundaland hominins. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100055.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100055
Berghuis HWK. et al.(2025d): The late Middle Pleistocene Homo erectus of the Madura Strait, first hominin fossils from submerged Sundaland. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100068.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100068
Brown P. et al.(2004): A new small-bodied hominin from the Late Pleistocene of Flores, Indonesia. Nature, 431, 7012, 1055-1061.
https://doi.org/10.1038/nature02999
Cooper A, and Stringer CB.(2013): Did the Denisovans Cross Wallace's Line? Science, 342, 6156, 321-323.
https://doi.org/10.1126/science.aal2482
Détroit F. et al.(2019): A new species of Homo from the Late Pleistocene of the Philippines. Nature, 568, 7751, 181–186.
https://doi.org/10.1038/s41586-019-1067-9
関連記事
GenomeAsia100K Consortium.(2019): The GenomeAsia 100K Project enables genetic discoveries across Asia. Nature, 576, 7785, 106–111.
https://doi.org/10.1038/s41586-019-1793-z
関連記事
Jacobs GS. et al.(2019): Multiple Deeply Divergent Denisovan Ancestries in Papuans. Cell, 177, 4, 1010–1021.E32.
https://doi.org/10.1016/j.cell.2019.02.035
関連記事
Reich D. et al.(2011): Denisova Admixture and the First Modern Human Dispersals into Southeast Asia and Oceania. The American Journal of Human Genetics, 89, 4, 516-528.
https://doi.org/10.1016/j.ajhg.2011.09.005
関連記事
Teixeira JC. et al.(2021): Widespread Denisovan ancestry in Island Southeast Asia but no evidence of substantial super-archaic hominin admixture. Nature Ecology & Evolution, 5, 5, 616–624.
https://doi.org/10.1038/s41559-021-01408-0
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●解説
アジア東部では更新世人類の化石が多数発見されており、ホモ・エレクトス、より小柄な形態のホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)およびホモ・ルゾネンシス(Homo luzonensis)、種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)、それからもちろん初期現生人類(Homo sapiens)で構成されています。スンダ大陸棚はアジア南東部本土の大陸棚の主要な南東方向の延長で、更新世においてはほぼ露出しており、スンダランドとして知られる広大な陸地を形成しました。「ワラセア」は伝統的な生物地理学的移行帯で、ウォレス線沿いの西側のスンダ大陸棚とライデッカー線沿いの東側のサフル大陸棚(おオーストラリア大陸の大陸棚の一部)を隔てています。最近まで、ワラセアを横断してオーストラレーシアへと移動した陸生哺乳類は2群しか知られておらず、それは齧歯類と現生人類です。しかし、ワラセア地帯における、2003年のフローレス島でのホモ・フロレシエンシス(Brown et al., 2004)および2007年のフィリピン諸島のルソン島でのホモ・ルゾネンシス(Détroit et al., 2019)の発見から、他の人類種には、海面低下時でさえウォレス線を形成して維持している、強い海流を横断する能力があった、と示唆されています(Cooper, and Stringer., 2013)。この文脈では、スンダランドは人類の拡散と孤立と進化とあったかもしれない交雑(Reich et al., 2011)の地域的パターンにおいて、更新世に重要な役割を果たしたに違いありません。
ハリー・ベルフハイス(Harry Berghuis)氏と同僚による研究は、ホモ・エレクトスの2点の骨片を含めて、文字通り改定から新たな証拠を再浮上させることによって、まさにこの問題を深めます。ジャワ島とマドゥラ島との間の海峡であるマドゥラ海峡の化石群は、水没したスンダランドからの最初の脊椎動物相の記録を表しています。スラバヤの隣接する港での建設作業から得られた深い掘削データのおかけで、化石を含む地質学的背景はよく理解されており、資料はソロ川(Solo River)の古代の流域に由来する、と示唆され、OSL(Optically Stimulated Luminescence、光刺激ルミネッセンス発光)年代測定では、河川の砂岩標本は海面上昇期の146000~131000年前頃の年代範囲を示す可能性が最も高そうです(Berghuis et al., 2025a)。
マドゥラ海峡の化石群は、19世紀後期および20世紀初期のジャワ島における大規模な発掘以降では、この地域から収集された最大で最も完全な脊椎動物化石群の一つです。干拓地の表面から収集された6300点以上の標本は、中期更新世後期の低地スンダランドの脊椎動物相への前例のない洞察を提供します。この化石群には、河口魚類、河川爬虫類、おもに哺乳類の陸生種や、ジャワ島もしくはインドネシアの更新世ではこれまで記録されていなかったいくつかの稀な種が含まれています(Berghuis et al., 2025b)。新たな分類群の同定によって地域的な更新世脊椎動物相への新しい洞察がもたらされ、スンダランドにおける地域的な生物地理学および脊椎動物の進化に関する解釈が形成されます。
化石群の詳細な化石生成論的分析は、ソロ川の古流域の堆積物からの陸生および河川性種の化石遺骸の地質学的起源を確証しますが、ウシ科の死亡時年齢頻度分布と屠殺痕跡の証拠は、死亡の豊富な生体の獲物を狙った、初期人類による選択的狩猟を示します。反芻動物の四肢骨の緑色の状態の広範な断片化は骨髄処理を、哺乳類の下顎における解体痕の存在は舌のような脂肪の豊富な身体部分の切断を示唆しています。カメの骨の解体痕は、マドゥラ海峡の人類が河川のカメも採食していたことを示唆しています。これらの痕跡は、アジア南東部における人類によるカメの消費の最古級の証拠です(Berghuis et al., 2025c)。注目すべきことに、これはジャワ島の化石群の最初の体系的な化石生成論的研究で、「古い」収集物の将来の分析に新たな手段が開かれ、それは更新世ジャワ島の人類による食性範囲や獲物の獲得や死骸処理へのひじょうに重要な不可欠の洞察を提供するだろう、と期待されます。
最後に、ホモ・エレクトスに分類された2点の頭蓋断片の存在から、マドゥラ海峡の化石群の発見はアジア南東部における人類の進化と拡散についてとくに興味深いものとなります。頭頂骨の小さな断片である1点の標本(MS2)はおそらくより若い個体に属していましたが、明らかな診断的特徴が欠けていたので、「古代型」標本としてしか特定できません。一方で、前頭骨断片(MS1)のより古いおよび同時代のアジアのホモ属頭蓋(ホモ・フロレシエンシス、中国のホモ・エレクトス、中国北部および中央部の中期更新世後期および好機更新世初期の古代型ホモ属)との形態計測比較は、後期ジャワ島のホモ・エレクトスの標本内に確実に適合します。それにも関わらず、この小さな前頭骨断片は、比較的薄い眼窩上隆起とかなりの眼窩上突起を示しており、これは後期ホモ・エレクトスではこれまでに珍しい組み合わせです(Berghuis et al., 2025d)。
水没したスンダ大陸棚からの最初の考古学的証拠の発見によって、ベルフハイス氏と同僚は、大規模な、これまで未調査だった水中考古学の記録への研究の道を開きました(Adhityatama, and Yarista., 2019)。明らかに、この地域における人類の拡散と進化に関する理解は、水没した古生物学的に豊富な層準からのさらなる発見によって、大きく深まるでしょう。ホモ・エレクトスや他の中期更新世脊椎動物種がスンダランドのこの地域の低地平原に拡散できたのならば、アジア本土の同時代の人類集団も同様にこの広大な陸地を南方へと拡散できなかったのでしょうか?ホモ・フロレシエンシスとホモ・ルゾネンシスの存在から、人類の古代型の形態がワラセアに居住していた、と論証されてきましたが、現在のヒト集団のゲノム研究は、現生人類の到来前となる、スンダランド地域におけるデニソワ人の少なくとも二つの異なる集団の好機更新世における存在が示唆されてきました(GenomeAsia100K Consortium., 2019、Jacobs et al., 2019、Teixeira et al., 2021)。この遺伝学的証拠は、新しい光を追加し、どの種がどのようにインドネシアを横断して拡大し、最終的にはより大きなオーストラレーシアの南部大陸へと渡ったのかについて、新たな問題を提起します。ベルフハイス氏と同僚は、これらの問題への回答の多くが海底にあるかもしれない、と明確に示しています。
参考文献:
Adhityatama S, and Yarista AS.(20019): Potential of submerged landscape archaeology in Indonesia. KALPATARU, 28, 1, 55–71.
https://doi.org/10.24832/kpt.v28i1.505
Bello SM, and Stringer CB.(2025): The newly uncovered Madura Strait fossil assemblage and its role in Pleistocene hominin dispersals in Southeast Asia. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100070.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100070
Berghuis HWK. et al.(2025a): A late Middle Pleistocene lowstand valley of the Solo River on the Madura Strait seabed, geology and age of the first hominin locality of submerged Sundaland. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100042.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100042
Berghuis HWK. et al.(2025b): First vertebrate faunal record from submerged Sundaland: The late Middle Pleistocene, hominin-bearing fauna of the Madura Strait. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100047.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100047
Berghuis HWK. et al.(2025c): The taphonomy of the Madura Strait fossil assemblage, a record of selective hunting and marrow processing by late Middle Pleistocene Sundaland hominins. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100055.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100055
Berghuis HWK. et al.(2025d): The late Middle Pleistocene Homo erectus of the Madura Strait, first hominin fossils from submerged Sundaland. Quaternary Environments and Humans, 3, 2, 100068.
https://doi.org/10.1016/j.qeh.2025.100068
Brown P. et al.(2004): A new small-bodied hominin from the Late Pleistocene of Flores, Indonesia. Nature, 431, 7012, 1055-1061.
https://doi.org/10.1038/nature02999
Cooper A, and Stringer CB.(2013): Did the Denisovans Cross Wallace's Line? Science, 342, 6156, 321-323.
https://doi.org/10.1126/science.aal2482
Détroit F. et al.(2019): A new species of Homo from the Late Pleistocene of the Philippines. Nature, 568, 7751, 181–186.
https://doi.org/10.1038/s41586-019-1067-9
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GenomeAsia100K Consortium.(2019): The GenomeAsia 100K Project enables genetic discoveries across Asia. Nature, 576, 7785, 106–111.
https://doi.org/10.1038/s41586-019-1793-z
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Jacobs GS. et al.(2019): Multiple Deeply Divergent Denisovan Ancestries in Papuans. Cell, 177, 4, 1010–1021.E32.
https://doi.org/10.1016/j.cell.2019.02.035
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