ラクダの進化史

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、ラクダの進化史に関する研究(Yuan et al., 2024)が公表されました。本論文は、絶滅した乾燥地帯ラクダ(Camelus knoblochi)のゲノムデータおよび安定同位体データを報告し、現存する野生フタコブラクダ(Camelus ferus)や家畜フタコブラクダ(Camelus bactrianus)やヒトコブラクダ(Camelus dromedarius)との系統関係を検証しています。現生ラクダ種間では交雑が一般的に観察されますが、絶滅した乾燥地帯ラクダのゲノムデータから、絶滅種も含めてラクダ属では種間交雑が一般的だった、と明らかになり、ラクダ属の複雑な進化史が示唆されました。また、絶滅した乾燥地帯ラクダは、最終氷期極大期(Last Glacial Maximum、略してLGM)の前に個体数が減少していった、と示され、狭い食性のため環境変化への上手く適応できなかった可能性が指摘されています。


●要約

 現生旧世界ラクダ(ラクダ属)は、何千年も東西間の経済的および文化的交流に貢献しました。多くの遺骸が発掘されてきましたが、現生ラクダ種間で観察される一般的な交雑が、絶滅系統と現生ラクダ種の祖先との間でも起きたのかどうかも、一部の個体群が絶滅した一方で、他の個体群が生き残った理由も分かりません。これらの問題を調べるために、絶滅したフタコブのラクダ種である、乾燥地帯ラクダから古ゲノムデータと安定同位体データを生成しました。その結果、ミトコンドリアの系統発生において、すべての乾燥地帯ラクダは現代の野生フタコブラクダの多様性内に重なる側系統群を形成する、と分かりました。

 対照的に、乾燥地帯ラクダは野生および家畜両方のヒトコブラクダとは核DNAの水準では明確に区別されます。さらに、ラクダ3種の分岐パターンは三分岐に近く、これは最も一般的な樹形が他のあり得る2樹形よりもわずかに高頻度だからです。ミトコンドリアと核DNAの系統発生の不一致は、全3種の種間遺伝子流動に起因して生じた可能性が高く、種間交雑は現代のラクダのみで起きていたのではなく、ラクダ属の進化史を通じて繰り返されていた現象である、と示唆されます。これらの結果から、旧世界ラクダの進化史のゲノムの複雑さは、現代の種のみからのデータを考慮する場合には過小評価される、と示唆されます。最後に、乾燥地帯ラクダ集団はLGM前に減少し始め、古生態学的証拠と安定同位体データの統合によって、これは環境変化に適応できなかったことに起因する可能性が高い、と示唆されます。以下は本論文の要約図です。
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●古代ゲノムおよび形態学的分析

 中国北部の乾燥地帯ラクダと推定される7個体が標本抽出され(図1A)、そのうち標本2点は放射性炭素年代測定で43500年以上前でしたが、残りの5点の年代は44900~29400年前頃の間でした。さまざまなマッピング(多少の違いを許容しつつ、ゲノム配列内の類似性が高い処理を同定する情報処理)参照および手法を用いて、ミトコンドリアゲノム(6.5~17.1倍の網羅率)と部分的な核ゲノム(0.003~0.188倍の網羅率)が乾燥地帯ラクダの7個体すべてから回収されました。形態学的評価によると、すべての乾燥地帯ラクダ標本は一般的に現存のフタコブラクダよりも大きな身体を示し、本論文の分子性別決定では本論文の標本が雌4個体と雄3個体を表している、と示唆されたので、これは標本の性別の偏りによる結果ではあり得ません。以下は本論文の図1です。
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●系統発生および集団構造

 すべての旧世界ラクダでは、母系遺伝のミトコンドリアDNA(mtDNA)の系統発生分析から、現存するフタコブラクダの2種は、アラビアのヒトコブラクダとよりも相互と密接に関連している、と示唆され(図1B)、これは先行研究と一致します。予想外に、乾燥地帯ラクダの標本7点は単系統を形成せず、野生フタコブラクダのミトコンドリアの多様性内で側系統群でとして重なり、これは種間の遺伝子流動によって引き起こされるかもしれません。したがって、mtDNAについて、一部の乾燥地帯ラクダは同種とよりもほとんどの野生フタコブラクダの方と密接に関連しています(図1B)。根端および先端年代測定手法を較正に用いると、放射性炭素年代測定の限界を超えていた標本2点の年代は、信頼区間が大きいものの、CADG529は65500年前頃、CADG596は78600年前頃と推定されました。乾燥地帯ラクダと野生フタコブラクダのtMRCA(time of the most recent common ancestor、最新共通祖先の時間)は、71万年前頃と推定されました。しかし、すべての乾燥地帯ラクダと野生フタコブラクダの配列の祖先の分岐点は、他のすべての基底部の単一の野生フタコブラクダの配列を除いて、わずか40万年前頃でした(図1B)。

 PCA(principal component analysis、主成分分析)を用いて核DNAの集団構造を計算すると、すべての乾燥地帯ラクダは現存のフタコブラクダの両種と異なるクラスタ(まとまり)を形成します(図1C)。マッピングの参照やマッピング手法や現代の個体群の模擬実験した古代DNAデータセットの使用に関わらず、この結果は堅牢で、乾燥地帯ラクダの位置づけは古代DNAの損傷によってではなく、生物学的引き起こされた、と示唆されます。しかし、集団構造をより詳細に調べると、GL(genotype likelihood、遺伝子型尤度)を用いた場合には、疑似半数体に基づく呼び出しと比較すると不一致が見つかり、GLでは、乾燥地帯ラクダは主成分(PC)2軸上では家畜フタコブラクダと野生フタコブラクダとの間に位置し、対照的に、疑似半数体に基づく呼び出しでは、家畜フタコブラクダと野生フタコブラクダはPC2軸上では密接に関連しているものの、乾燥地帯ラクダは遠く三番目に位置します。本論文の結果は、乾燥地帯ラクダと他の2種との間の分化を明確に示していますが、基づく呼び出し手法に依存する異なる結果は、これらの種の進化分岐パターンの解明を困難にします。


●系統樹の樹形検定と遺伝子流動

 フタコブラクダの2種間の進化的関係をより深く理解するために、D統計を用いて集団関係および集団間の遺伝子流動の可能性について検証されました。しかし、そうした分析は異なるデータ品質やマッピング手法や参照ゲノム選択によって偏りが生じるかもしれないので、まず本論文のデータセットの信頼性が調べられました。簡潔に言うと、BWA(Burrows Wheeler Aligner)を用いて本論文のデータセットを野生フタコブラクダの参照ゲノムにマッピングすると、古代の個体がH2の位置にいる場合には、偏りは見られません。したがって、樹形図、つまり{家畜フタコブラクダと乾燥地帯ラクダ}と野生フタコブラクダ、および{野生フタコブラクダと乾燥地帯ラクダ}と家畜フタコブラクダの結果を考慮して、BWAで野生フタコブラクダのゲノムにマッピングされたもののみが検討されます。

 この手法の確認後に、調査対象のフタコブラクダ種のすべてのあり得る系統樹の形が検証されました。{家畜フタコブラクダと乾燥地帯ラクダ}と野生フタコブラクダ、および{家畜フタコブラクダと野生フタコブラクダ}と乾燥地帯ラクダの両方の樹形は正のD得点を示し、野生フタコブラクダと乾燥地帯ラクダとの間の、家畜フタコブラクダとの野生フタコブラクダのもしくは乾燥地帯ラクダの一方よりも密接な関係もしくは遺伝子流動が示唆されます(図2B・C)。しかし、{野生フタコブラクダと乾燥地帯ラクダ}と家畜フタコブラクダの樹形で負のD得点が得られ、これは野生フタコブラクダと家畜フタコブラクダとの間のより密接な関係もしくは遺伝子流動を示唆しています(図2A)。すべての比較は有意で数値的に類似したD得点を返したので、これらの結果からの種系統樹の確証は難しいものの、これらの結果は系統間の種間遺伝子流動を裏づけます。結果は乾燥地帯ラクダ標本間で大きくは異ならず(図2)、すべての調査対象の乾燥地帯ラクダは単一の独特な集団に属する、との結論が裏づけられます。以下は本論文の図2です。
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 現存するフタコブラクダの2種内のさまざまな個体間の遺伝子流動を定量化するために、{家畜フタコブラクダと家畜フタコブラクダ}と野生フタコブラクダ、および{野生フタコブラクダ、野生フタコブラクダ}と家畜フタコブラクダの両方の樹形についてさらに検証されました。前者では、ほとんどの比較において差異的な遺伝子流動が見つかり、これは単一個体(SRR1947245)では他の全個体より混合頻度は少ないことに起因する可能性が高そうです。後者では、野生フタコブラクダについてほぼ有意ではない結果(|Z| < 3)が観察され、例外はD得点の増加を示した個体SRR1947252で、個体SRR1947252は他の野生フタコブラクダ個体と比較して家畜フタコブラクダとの最高水準の混合を有していた、と示唆されます。これらの結果は、先行研究によって示唆されているように、家畜フタコブラクダと野生フタコブラクダとの間の一般的な交雑と一致します。

 {家畜フタコブラクダと家畜フタコブラクダ}と乾燥地帯ラクダへのさらなる調査は、乾燥地帯ラクダと家畜フタコブラクダとの間の有意な水準の異なる遺伝子流動を示しました。注目すべきことに、家畜フタコブラクダが4500年前頃に家畜化された一方で、本論文のデータセットにおける最も新しい乾燥地帯ラクダの年代は3万年前頃です。ここでの差異的な遺伝子流動は、乾燥地帯ラクダと現代の家畜フタコブラクダの全てではないとしても一部の野生祖先との間の交雑として、最も節約的に説明され、家畜フタコブラクダが単一の個体群から家畜化されなかった可能性を示唆しています。

 検証された最後の樹形は{野生フタコブラクダと野生フタコブラクダ}と乾燥地帯ラクダで、これは遺伝子流動の有意な兆候を示しませんでした。しかし、この結果は遺伝子流動の欠如を必ずしも意味していません。代わりに、この結果は野生フタコブラクダの現在の標本抽出規模によって引き起こされているかもしれず、この標本抽出規模はモンゴルの単一集団の個体群のみで構成されているので、世界規模の多様性を充分には反映していないかもしれません。化石記録に基づくと、乾燥地帯ラクダと野生フタコブラクダは後期更新世にアフリカ北部で共存しており、遺伝子流動が起きる充分な機会を提供しています。


●乾燥地帯ラクダにおける部分時系列系統樹と種固有のアレル

 D統計の結果は、フタコブラクダの3種について網状の進化経路を示唆しているようです。そこで、疑似半数体に基づく呼び出し記録を用いて、部分時系列系統樹が生成されました。全個体の完全なデータセットを含めると、最も頻度の高い樹形は約38%の{家畜フタコブラクダと野生フタコブラクダ}と乾燥地帯ラクダ、2番目に頻度の高い樹形は約37%の{乾燥地帯ラクダと野生フタコブラクダ}と家畜フタコブラクダでした。この結果は、使用したマッピング参照もしくはソフトウェアに関係なく、そのままでした(表1)。カザフスタンの最小限の混合の家畜フタコブラクダ個体(SRR1947245)を用いての分析の再実行によって、樹形頻度間でより多くの差異が得られました。{乾燥地帯ラクダと野生フタコブラクダ}と家畜フタコブラクダが、約41%と最も高頻度で、の{家畜フタコブラクダと野生フタコブラクダ}と乾燥地帯ラクダの頻度は約34%でした(表1)。最後の樹形である{家畜フタコブラクダと乾燥地帯ラクダ}と野生フタコブラクダは、両方の分析において最小頻度でした。

 乾燥地帯ラクダがラクダのDNA系統樹に追加できるようになる前には、家畜フタコブラクダは野生フタコブラクダと遺伝的に最も近い種である、と長く示唆されてきました。本論文の分析では、最も頻度の高い系統樹形は{乾燥地帯ラクダと野生フタコブラクダ}と家畜フタコブラクダと示唆され、これは本論文のD統計の結果(図2B・C)でも裏づけられるので、標本抽出されていない現存/絶滅種を考慮に入れなければ、ラクダ集団の進化史の問題のある低解像度の全体像を得ることができ、時には水平遺伝子流動の提供者と受容者時についての間違った結論にも至る、と強調されます。

 乾燥地帯ラクダの現存2種のフタコブラクダそれぞれとの遺伝的類似性が、各現存種に固有の固定アレル(対立遺伝子)の数によって調べられました。この分析では、分析された乾燥地帯ラクダの標本は現存するフタコブラクダの2種のそれぞれの約50%を有している、と分かり、野生フタコブラクダおよび家畜フタコブラクダと一般的に遺伝的には等距離にあることが示唆されます。しかし、本論文の全体的な結果は同等でしたが、異なるマッピング参照から得られた結果間でわずかな不一致が検出されました。最も注目すべきは、野生フタコブラクダの参照ゲノムにマッピングすると、乾燥地帯ラクダにおいて野生フタコブラクダ固有のアレルの割合がわずかに高くなることで、参照アレルへの小さいものの目立つマッピングの偏りが示唆されます。

 模擬実験された、古代DNAが損傷した家畜フタコブラクダおよび野生フタコブラクダの個体群を用いて、同じ解析を実行すると、どの標本から生じたのかが明らかで、正しい種固有アレルの82%超が各個体で見つかりました。これが示唆するのは、固定アレルを数えることで、もう一方の種と比較しての一方の種とのより密接な類似性を研修できるものの、絶対的な値を額面通りに受け取るべきではない、ということです。全体的に、乾燥地帯ラクダの遺伝的類似性は、本論文で観察された最も一般的な樹形が他の樹形よりもわずかに高頻度でしか発生せず(図1)、これは3系統【野生フタコブラクダと家畜フタコブラクダと乾燥地帯ラクダ】のほぼ同時の分岐に加えて、遺伝子流動の複数の波に起因する可能性が最も高い、との仮説と一致します。種間遺伝子流動は、ネコ科やイヌ科やゾウ科やウシウシ科やヒト(関連記事)など、多くの動物で報告されてきました。本論文の事例では、交雑は現代のラクダに限られておらず、ラクダの進化に沿った繰り返しの過程で、これは単純な二分岐の進化系統樹および現存種のみを仮定した分析ではけっして把握されないでしょう。


●乾燥地帯ラクダのヌクレオチドの多様性と食性と絶滅

 さまざまなラクダ種のヌクレオチド多様性を調べると、乾燥地帯ラクダは野生フタコブラクダもしくは家畜フタコブラクダよりも低い平均値を示します(図3A)。本論文の乾燥地帯ラクダ個体群のゲノム全体には、他種よりもずっと広範に多様性が分布していました。しかし、この広範な分布は本論文のデータの低網羅率の性質の人為産物かもしれません(図3B)。全体的に、種ごとに無作為に標本抽出した2個体を用いると、平均的なヌクレオチド多様性水準はかなり一貫しており(図3B)、本論文の結果が乾燥地帯ラクダにおけるより低い網羅率に起因したわけではない、と確信されます。以下は本論文の図3です。
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 野生フタコブラクダは近年、地理的孤立に加えて小さな個体群規模のため、遺伝的多様性の強い喪失を経てきました。乾燥地帯ラクダのさらに低いヌクレオチド多様性は、海洋酸素同位体ステージ(Marine Isotope Stage、略してMIS)3における個体数減少を反映していた可能性が最も高そうです。この仮説は、乾燥地帯ラクダの化石が、ケナガマンモスやケブカサイや草原地帯バイソンなどアジア北部のマンモス・ケブカサイ動物相の他の通常の構成員よりもずっと稀だった、との事実と一致します。乾燥地帯ラクダ種の最後の構成員はLGM(26500~19000年前頃)にゴビ砂漠で生存していたようですが、乾燥地帯ラクダ種の絶滅の過程はそれ以前に始まっていたようです。

 後期更新世末における乾燥地帯ラクダの絶滅に寄与したかもしれない要因を調べるために、本論文の標本で窒素(δ¹⁵N)および炭素(δ¹³C)安定同位体情報が生成され、それは乾燥地帯ラクダが絶滅前に生息していた一般的な環境の推測に使用できます。具体的には、動物のδ¹⁵N値は通常、その栄養段階および特定の環境要因の両方と関連しています。乾燥地帯ラクダの栄養水準は変化しなかった、と仮定すると、観察された差異を説明する二つのあり得る環境要因があります。まず、標本のδ¹⁵N値の差異は異なる局所的な植物相の場所に由来する異なる標本に起因するかもしれません。あるいは、δ¹⁵N値の変化は、標本が大金環境の違いのない1ヶ所もしくは近隣地に由来するならば、気候変動と関連しているかもしれません。

 全標本は松嫩平原(Songnen Plain)の近隣の場所、つまり中華人民共和国黒竜江省の綏化市青岡(Qinggang)県とハルビン市と綏化市肇東(Zhaodong)市に由来するので、すべての場所はある時点において同様の植物群近隣地を示した可能性が高い、と考えられます。したがって、環境変化についての推測にδ¹⁵N値を用いることは合理的と考えられます。動物の生息地における水の利用可能性(もしくは土壌水分)は、δ¹⁵Nと逆相関と一般的に受け入れられています。本論文の事例では、最も新しい乾燥地帯ラクダの標本2点(CADG387とCADG388)は年代が4万~3万年前頃で、より古い乾燥地帯ラクダ標本と比較すると、少ないδ¹⁵N値(9.7‰~15.1‰の間)を示しました(図3C)。同様の変化は、金児地域の同時代のヘラジカでも観察されてきました。これらはすべて、アジア北東部の乾燥地帯ラクダの生息地は、4万年前頃以後にしだいに水の利用可能性が増加したことを示唆しており、それはおそらく局所的な植生変化と関連しています。

 アラスカ北極圏では、氷期のジャコウウシやカリブーやウマで観察されたδ¹⁵N値の減少は、沼沢地の形成に起因しており、それはより寒冷な土壌やより水分の増した土壌や根の深さの減少や植生の全体的な置換を引き起こします。同様の環境がアジア北東部でも生じたならば、より高い水の利用可能性は草原地帯から泥炭地への以降の結果だったかもしれません。乾燥地帯ラクダはラクダ属の既知の最大種で、現代の同属種と比較して、より栄養価の高い植生を必要としたかもしれません。したがって、そうした食性変化は、草原地帯から泥炭地への移行で見られるように、生息地の質が低下し始めたさいには、乾燥地帯ラクダの競争力を低下させたかもしれません。この解釈は、相対的に安定しているδ¹³C値(−20.2‰~−17.7‰)によっても裏づけられ(図3C)、この値が意味するのは、乾燥地帯ラクダの摂食選好がおそらくはC₃植物ブラウザー(低木の葉や果実を食べるヤギやシカなどの採食動物)としてのもので、経時的に変化しなかったことです。一般的に、乾燥地帯ラクダはすでに変化する生息地に苦しんでおり、LGMの到来とさらに劇的な環境変化は、乾燥地帯ラクダの背骨を折った負担だったかもしれません。


参考文献:
Yuan J. et al.(2024): Camelus knoblochi genome reveals the complex evolutionary history of Old World camels. Current Biology, 34, 11, 2502–2508.E5.
https://doi.org/10.1016/j.cub.2024.04.050

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