大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第17回「乱れ咲き往来の桜」

 前回で序盤の重要人物だった平賀源内が退場し、すでに瀬以(花の井、五代目瀬川)も退場しており、今回と次回で今後の重要人物が相次いで新たに登場するようですから、前回までが前半で、今回からが中盤といった感もあります。耕書堂の経営は順調ですが、蔦屋重三郎は誰かを雇うわけではなく、重三郎はその理由について、唐丸を待っているからと伝えます。重三郎にとって唐丸は重要人物であることが、改めて示されています。順調な耕書堂を見て、地本問屋は重三郎が依頼している優れた彫師に、耕書堂の仕事を受けないよう、圧力をかけます。重三郎は地本問屋が関わっていない往来物に商機を見いだし、商人から実際的な指摘を受けて、これまでの往来物を改定するだけではなく、そうした商人に実際に本作りに関わらせて、そこから江戸市中の地本問屋が関わっていない販路を広げていこう、というわけです。

 幕閣政治では、将軍の後継が問題となりますが、世継ぎの徳川家基を毒殺した黒幕と思われる一橋治済は、将軍世継ぎとなることを拒否し、さすがに簡単に黒幕と明かすような行動は取りません。一橋治済の意図や深いところでの人物像はまだ描かれていないように思うので、今後の描写に期待しています。一橋治済は最終回まで登場するでしょうから、今後も幕閣政治の場面では中心人物となりそうです。佐野政言は久しぶりの登場となりますが、その意図は、単に権勢を誇る田沼意次に取り入るだけではなく、あるいは一橋治済とも通じているのかな、とも思います。佐野政言は本作で重要な役割を担っていると思われるので、今後の描写が気になるところです。

 今回新たに登場したというか、成人役で初登場となったのが誰袖(かをり)で、子供の頃からずっ屋重三郎を慕っています。本作の誰袖は瀬以(花の井、五代目瀬川)に代わるヒロインといった感じですが、重三郎とは結ばれないわけで、どのような別れとなるのか、注目しています。次回は、いよいよ喜多川歌麿が登場します。歌麿は捨吉と名乗っているようで、予告は、行方不明というか生死不明の唐丸と同一人物だと示唆しているような内容だったので、断定はまだできませんが、おそらく同一人物なのでしょう。歌麿は、配役の発表時期からも本作では重要人物と考えられ、今後は平賀源内に代わる重三郎の「相棒」として活躍するのではないか、と期待しています。

この記事へのコメント