大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第20回「寝惚けて候」
今回は、蔦屋重三郎が大田南畝(四方赤良)との出会い、狂歌に深く関わっていく契機が描かれました。大田南畝は、おそらくこれから最終回まで出演するでしょうし、その意味でも本作では重要人物になりそうです。南畝も重三郎も江戸っ子の一類型といった感じの粋な人物で、いかにも相性がよさそうです。重三郎は南畝の狂歌に感心し、狂歌に強い関心を抱いたようですが、それは狂歌が出版業でも商売になる、と考えているためでもあるようです。重三郎と南畝との関係は、本作の主軸の一つになりそうな予感もあるので、今後の両者の関係の描写も注目されます。
今回最後に工藤平助が登場し、次回から蝦夷地開発をめぐる話が描かれるようです。本作のおもな舞台は現在のところ吉原で、今後も江戸が中心になるでしょうから、世界の狭さは否めません。その意味で、蝦夷地開発をめぐる話は本作の世界を広げて、多くの視聴者が期待している大河ドラマらしい「壮大さ」につながることも期待されます。ただ、本作では幕閣場面もそれなりの分量で描かれており、それが本作の世界観を広げているところもあるとは思います。幕閣場面と吉原を中心とする江戸市中の場面との接続はまだ弱いものの、重三郎が寛政の改革において処分を受けるところで上手く融合されるのではないか、と期待しています。
その幕閣場面では、将軍の徳川家治の後継者が一橋治済の息子である豊千代(徳川家斉)と決まり、家治の意向で、豊千代の正室は、松平定信(田安賢丸)の妹で家治の養女となっていた種姫として、豊千代の正室として決まっていた薩摩藩主の島津重豪の娘である茂姫は側室とするよう、田沼意次は一橋治済を説得しますが、一橋治済は、島津が茂姫を正室とすることに拘っている、と伝えます。ところが、島津重豪は茂姫が側室でもかまわない、と考えていました。種姫は紀州藩へと嫁ぐことが決まって西の丸から追われ、大奥ではこれが田沼意次の謀略と伝わっていました。一橋治済の意図がどうもよく分かりませんが、田沼意次の評判を下げて、失脚させようと考えているのでしょうか。一橋治済も最終回まで登場するでしょうから、その人物像と意図の全容が明かされるのはまだ先でしょうか。
今回最後に工藤平助が登場し、次回から蝦夷地開発をめぐる話が描かれるようです。本作のおもな舞台は現在のところ吉原で、今後も江戸が中心になるでしょうから、世界の狭さは否めません。その意味で、蝦夷地開発をめぐる話は本作の世界を広げて、多くの視聴者が期待している大河ドラマらしい「壮大さ」につながることも期待されます。ただ、本作では幕閣場面もそれなりの分量で描かれており、それが本作の世界観を広げているところもあるとは思います。幕閣場面と吉原を中心とする江戸市中の場面との接続はまだ弱いものの、重三郎が寛政の改革において処分を受けるところで上手く融合されるのではないか、と期待しています。
その幕閣場面では、将軍の徳川家治の後継者が一橋治済の息子である豊千代(徳川家斉)と決まり、家治の意向で、豊千代の正室は、松平定信(田安賢丸)の妹で家治の養女となっていた種姫として、豊千代の正室として決まっていた薩摩藩主の島津重豪の娘である茂姫は側室とするよう、田沼意次は一橋治済を説得しますが、一橋治済は、島津が茂姫を正室とすることに拘っている、と伝えます。ところが、島津重豪は茂姫が側室でもかまわない、と考えていました。種姫は紀州藩へと嫁ぐことが決まって西の丸から追われ、大奥ではこれが田沼意次の謀略と伝わっていました。一橋治済の意図がどうもよく分かりませんが、田沼意次の評判を下げて、失脚させようと考えているのでしょうか。一橋治済も最終回まで登場するでしょうから、その人物像と意図の全容が明かされるのはまだ先でしょうか。
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