大相撲名古屋場所千秋楽
このところ休場の多い横綱の照ノ富士関の出場に注目していましたが、照ノ富士関は角番の貴景勝関とともに出場してきました。照ノ富士関は初日に勝ったものの、苦戦したので、今場所も苦しいのかな、と思っていたところ、2日目と3日目には圧倒的な強さを見せて勝ち、一定以上力を出せるならば、現役では抜けた力量の存在なだけに、今場所は優勝候補の筆頭かな、と思った相撲愛好者も少なくなかったでしょう。ただ、照ノ富士関の膝が完治することはないでしょうし、毎日の横綱土俵入りも膝への負担となるでしょうから、千秋楽まで出場して優勝争いに絡めるのか、不安はありました。照ノ富士関は中日で勝ち越しを決め、この時点で1敗がいない状況でしたから、照ノ富士関の独走も考えられました。
照ノ富士関は11日目に大の里関に負けたものの、終盤に入っても下半身が崩れず、このまま優勝を書決めるのかと思ったら、14日目に3敗の隆の勝関に負け、優勝争いは千秋楽に持ち込まれました。千秋楽は、まず3敗の隆の勝関が大の里関が対戦し、一気に押し切って完勝しました。実力はもう大の里関の方が上かな、とも思っていましたが、隆の勝関は大の里関をよく研究していたように思います。結びの一番では照ノ富士関が琴櫻関と対戦し、琴櫻関が上手出し投げで勝ち、照ノ富士関と隆の勝関の優勝決定戦となりました。この一番を見ると、さすがに照ノ富士関は千秋楽になって疲れがたまり、下半身が脆くなってきたようにも思えたので、優勝決定戦で負けても不思議ではないかな、とも考えました。優勝決定戦では、隆の勝関が一瞬もろ差しになって寄っていったものの、照ノ富士関が耐えて上手を取り、寄り切って勝ち、12勝3敗で10回目の優勝を決めました。
隆の勝関は関脇で3場所連続勝ち越したこともあり、一時は大関候補と考えていた相撲愛好者も少なくなかったでしょうが、もう2年ほど平幕に留まり、それもほぼ中位だっだけに、状態が戻ってきたのだとすると、今後三役に復帰しての勝ち越しも期待できそうです。照ノ富士関の優勝は確かに立派で、13日目までは見事な相撲内容でしたし、「復活」と評価する相撲愛好者も少なからずいるかもしれませんが、休場が多いだけに、手放しで賞賛はできません。今場所の14日目と千秋楽の相撲内容を見ると、照ノ富士関はもう15日間横綱として務めることもなかなか難しいように思います。少なくとも、2場所連続皆勤することは難しそうで、じっさい、2場所連続皆勤したのは2年前の夏場所と名古屋場所が最後です。これまで、稀勢の里関(現在は二所ノ関親方)の悪例があるので、照ノ富士関の休場に対して批判すべきではない、と考えてきましたが、最近2年のような休場の多さが今後も続くようだと、さすがにそろそろ擁護も苦しくなってきます。今場所の状態からは、照ノ富士関はもう1回優勝できるようにも思えますが、目標としていた10回目の優勝を果たしたので、これによって気力を失い、もう優勝できずに引退することも懸念されます。
角番の貴景勝関も初日から出場しましたが、状態が全盛期に遠く及ばないのは明らかで、序盤から負けが先行し、中盤から積極的に攻めるようになったものの、13日目に負け越しが決定し、大関から陥落しました。貴景勝関は14日目と千秋楽も負け、5勝10敗で場所を終えました。来場所10勝以上で大関復帰となりますが、現在の状態から考えてひじょうに厳しそうです。貴景勝関はまだ年寄株を入手できていないので、満身創痍でも引退できないのではないか、との憶測がありましたが(照ノ富士関にも同様の憶測があります)、最近入手した、との情報もあります。そうだとしたら、来場所大関に復帰できなければ、引退するのでしょうか。
大関から陥落した霧島関は状態が戻ってきたようで、初日から3連勝とし、10勝以上での大関復帰はもちろん、優勝争いにも加わりそうだな、と思いました。しかし、4日目からの3連敗で一気に苦しくなり、中日の時点で4勝4敗となった時点では、大関復帰はかなり厳しいかな、と思いました。霧島関はそこから盛り返しましたが、13日目に6敗となり、大関復帰はなりませんでした。霧島関は千秋楽にやっと勝ち越しを決める不振で、今年初場所時点の状態まで戻れば大関に復帰できる可能性は低くないと思いますが、どこまで状態が戻るのか、不安なが残ります。
先場所優勝で、今場所は13勝以上での優勝なら大関昇進もあるのではないか、と期待された大の里関は不振で、4日目の時点で早くも3敗となり、最近週刊誌にて、稽古不足で素行も悪い、との醜聞が伝えられたことも気になりました。けっきょく大の里関は13日目に勝ち越し、最終的には9勝6敗としました。今場所の大の里関は期待外れと言えそうですが、研究されてきたことも大きいのでしょう。何よりも、安易に引く癖が目立ったのは気になるところで、横綱どころか、大関への昇進も苦戦するかもしれません。それでも、全勝の照ノ富士関を11日目に破るなど、強さも見せており、今後の活躍に期待しています。大の里関の大関昇進はこれで振り出しに戻ったかもしれませんが、来場所13勝以上か12勝で優勝ならば、大関が2人に減ったこともあり、大関昇進となるかもしれません。
豊昇龍関は12日目を終えて9勝3敗で、何とか優勝の可能性を残していましたが、13日目から休場となりました。豊昇龍関はまだ13勝以上の経験がなく、今場所も初日に負けるなど、取りこぼしが目立ち、横綱昇進にはここが課題となりますが、それでも強さを感じさせることが少なくはなく、このところ5連敗と苦手にしつつあった琴櫻関に勝ったことからも、大関陣で最も横綱に近いように思います。豊昇龍関は相撲内容に不安定なところがありますし、強引な相撲が大怪我につながることも懸念されますが、近いうちに連続優勝で一気に横綱に昇進するだけの可能性もあるとは思います。琴櫻関は強さも見せたものの、10勝5敗で場所を終え、物足りなさが残ります。ただ、恵まれた体だけに、期待している人は多いでしょう。
照ノ富士関は11日目に大の里関に負けたものの、終盤に入っても下半身が崩れず、このまま優勝を書決めるのかと思ったら、14日目に3敗の隆の勝関に負け、優勝争いは千秋楽に持ち込まれました。千秋楽は、まず3敗の隆の勝関が大の里関が対戦し、一気に押し切って完勝しました。実力はもう大の里関の方が上かな、とも思っていましたが、隆の勝関は大の里関をよく研究していたように思います。結びの一番では照ノ富士関が琴櫻関と対戦し、琴櫻関が上手出し投げで勝ち、照ノ富士関と隆の勝関の優勝決定戦となりました。この一番を見ると、さすがに照ノ富士関は千秋楽になって疲れがたまり、下半身が脆くなってきたようにも思えたので、優勝決定戦で負けても不思議ではないかな、とも考えました。優勝決定戦では、隆の勝関が一瞬もろ差しになって寄っていったものの、照ノ富士関が耐えて上手を取り、寄り切って勝ち、12勝3敗で10回目の優勝を決めました。
隆の勝関は関脇で3場所連続勝ち越したこともあり、一時は大関候補と考えていた相撲愛好者も少なくなかったでしょうが、もう2年ほど平幕に留まり、それもほぼ中位だっだけに、状態が戻ってきたのだとすると、今後三役に復帰しての勝ち越しも期待できそうです。照ノ富士関の優勝は確かに立派で、13日目までは見事な相撲内容でしたし、「復活」と評価する相撲愛好者も少なからずいるかもしれませんが、休場が多いだけに、手放しで賞賛はできません。今場所の14日目と千秋楽の相撲内容を見ると、照ノ富士関はもう15日間横綱として務めることもなかなか難しいように思います。少なくとも、2場所連続皆勤することは難しそうで、じっさい、2場所連続皆勤したのは2年前の夏場所と名古屋場所が最後です。これまで、稀勢の里関(現在は二所ノ関親方)の悪例があるので、照ノ富士関の休場に対して批判すべきではない、と考えてきましたが、最近2年のような休場の多さが今後も続くようだと、さすがにそろそろ擁護も苦しくなってきます。今場所の状態からは、照ノ富士関はもう1回優勝できるようにも思えますが、目標としていた10回目の優勝を果たしたので、これによって気力を失い、もう優勝できずに引退することも懸念されます。
角番の貴景勝関も初日から出場しましたが、状態が全盛期に遠く及ばないのは明らかで、序盤から負けが先行し、中盤から積極的に攻めるようになったものの、13日目に負け越しが決定し、大関から陥落しました。貴景勝関は14日目と千秋楽も負け、5勝10敗で場所を終えました。来場所10勝以上で大関復帰となりますが、現在の状態から考えてひじょうに厳しそうです。貴景勝関はまだ年寄株を入手できていないので、満身創痍でも引退できないのではないか、との憶測がありましたが(照ノ富士関にも同様の憶測があります)、最近入手した、との情報もあります。そうだとしたら、来場所大関に復帰できなければ、引退するのでしょうか。
大関から陥落した霧島関は状態が戻ってきたようで、初日から3連勝とし、10勝以上での大関復帰はもちろん、優勝争いにも加わりそうだな、と思いました。しかし、4日目からの3連敗で一気に苦しくなり、中日の時点で4勝4敗となった時点では、大関復帰はかなり厳しいかな、と思いました。霧島関はそこから盛り返しましたが、13日目に6敗となり、大関復帰はなりませんでした。霧島関は千秋楽にやっと勝ち越しを決める不振で、今年初場所時点の状態まで戻れば大関に復帰できる可能性は低くないと思いますが、どこまで状態が戻るのか、不安なが残ります。
先場所優勝で、今場所は13勝以上での優勝なら大関昇進もあるのではないか、と期待された大の里関は不振で、4日目の時点で早くも3敗となり、最近週刊誌にて、稽古不足で素行も悪い、との醜聞が伝えられたことも気になりました。けっきょく大の里関は13日目に勝ち越し、最終的には9勝6敗としました。今場所の大の里関は期待外れと言えそうですが、研究されてきたことも大きいのでしょう。何よりも、安易に引く癖が目立ったのは気になるところで、横綱どころか、大関への昇進も苦戦するかもしれません。それでも、全勝の照ノ富士関を11日目に破るなど、強さも見せており、今後の活躍に期待しています。大の里関の大関昇進はこれで振り出しに戻ったかもしれませんが、来場所13勝以上か12勝で優勝ならば、大関が2人に減ったこともあり、大関昇進となるかもしれません。
豊昇龍関は12日目を終えて9勝3敗で、何とか優勝の可能性を残していましたが、13日目から休場となりました。豊昇龍関はまだ13勝以上の経験がなく、今場所も初日に負けるなど、取りこぼしが目立ち、横綱昇進にはここが課題となりますが、それでも強さを感じさせることが少なくはなく、このところ5連敗と苦手にしつつあった琴櫻関に勝ったことからも、大関陣で最も横綱に近いように思います。豊昇龍関は相撲内容に不安定なところがありますし、強引な相撲が大怪我につながることも懸念されますが、近いうちに連続優勝で一気に横綱に昇進するだけの可能性もあるとは思います。琴櫻関は強さも見せたものの、10勝5敗で場所を終え、物足りなさが残ります。ただ、恵まれた体だけに、期待している人は多いでしょう。
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