青銅器時代ユーラシア北部の人口史と文化との関連

 古代ゲノムデータに基づく青銅器時代ユーラシア北部の人口史と文化との関連を検証した研究(Childebayeva et al., 2024)が公表されました。本論文は、とくにロシアのオムスク州のロストフカ(Rostovka、略してROT)遺跡とムルマンスク州のコラ(Kola)にあるボリショイ・オレニー・オストロフ(Bolshoy Oleni Ostrov、略してBOO)遺跡に焦点を当て、ユーラシア北部の青銅器時代における人口移動および遺伝的構成と文化との関連を古代人のゲノムデータに基づいて調べ、ウラル語族と独特なシベリア遺伝的祖先系統(祖先系譜、祖先成分、祖先構成、ancestry)の拡大における、セイマ・トルビノ(Seima-Turbino、略してST)現象や同時代の他の青銅器時代文化の役割を検証しています。

 この記事での時代区分の略称は、以下の通りです。新石器時代(Neolithic、略してN)、前期新石器時代(Early Neolithic、略してEN)、中期新石器時代(Middle Neolithic、略してMN)、後期新石器時代(Late Neolithic、略してLN)、中期~後期新石器時代(Middle-Late Neolithic、略してMLN)、銅器時代(Copper Age、略してCA)、青銅器時代(Bronze Age、略してBA)、後期旧石器時代/青銅器時代(Late Neolithic/Bronze Age、略してLNBA)、前期青銅器時代(Early Bronze Age、略してEBA)、中期青銅器時代(Middle Bronze Age、略してMBA)、後期青銅器時代(Late Bronze Age、略してLBA)、前期~中期青銅器時代(Early to Middle Bronze Age、略してEMBA)、中期~後期青銅器時代(Middle to Late Bronze Age、略してMLBA)、鉄器時代(Iron Age、略してIA)。


●要約

 ユーラシアの青銅器時代(BA)は、大規模なヒトの移動と牧畜の出現とウマの家畜化と夜勤の発展の期間として説明されてきました。本論文は、シベリアの遺伝的祖先系統を共有するユーラシア北部の2ヶ所の遺跡に焦点を当てます。この2ヶ所の遺跡のうちの一方であるロストフカは、ユーラシア北部全域で見られる精巧な冶金物によって特徴づけられる、セイマ・トルビノ(Seima-Turbino、略してST)現象(紀元前2200~紀元前1900年頃)と関連しています。ロストフカ遺跡個体群の遺伝的特性は、多くの現代のウラル語族話者人口集団によって表される森林・ツンドラ(凍土帯)シベリア遺伝的勾配に沿って大きく異なり、その観察された遺伝的異質性は、STが文化を超えた現象だった、との現在の理解と一致します。もう一方の遺跡であるロシアのコラにあるボリショイ・オレニー・オストロフ(BOO)は、比較するとシベリア祖先系統勾配上でより緊密なクラスタ(まとまり)を形成します。本論文はこのシベリア祖先系統特性をさらに調べ、ウラル語族とシベリア祖先系統の拡大におけるST現象および他の同時代のBA文化の役割を評価します。


●研究史

 青銅器時代(BA)のユーラシア(紀元前3000~紀元前1000年頃)は、冶金の発展強化と拡大によって特徴づけられ、それは先行する銅器時代(CA)においてさまざまな地域で出現し、ヒトの歴史における最重要の文化的革新の一つと考えられています。ユーラシアにおける前期青銅器時代(紀元前3000年頃以降)は、環黒海冶金領域(Circumpontic Metallurgical Province)の出現と、ユーラシア全域における冶金生産の東方への拡大および交換と関連しています。後期青銅器時代(紀元前2200~紀元前1000年頃)には、物資の西方への移動も検出されており、具体的には、いわゆるセイマ・トルビノ(以下、ST)現象と関連しており、STはユーラシア北部の森林および森林・草原地域全域の特定の金属製人工遺物の存在により特徴づけられます(図1)。STは紀元前2200~紀元前1900年頃のユーラシア全域のいくつかの遺跡により表され、錫銅や類似の種類の人工遺物や職人もしくは集団の移動を含んでいたかもしれない共有された冶金技術使用など、多くの共有された特徴の「冶金網」を構成します。STは「異文化」現象として背烈名されてきました。つまり、土器様式の根底にある基盤に基づく共有された特徴のある冶金生産網か、さもなければ、ユーラシア北部全域におけるさまざまな考古学的文化との一貫した関連です。以下は本論文の図1です。
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 STの物質で埋葬された人々は考古学的に、精巧で独特な青銅製品を開発し、おそらくは輸送に河川体系を利用した冶金技術者として説明されてきました。STの図像においてウマが中心的役割を果たしていますが、ST現象と関連する人々が乗馬か牽引か輸送のためウマを使用していたのかどうか、不明なままです。ST現象と関連する人々の数は少なかった、と仮定されてきており、それは、ST現象と関連するヒトの埋葬のある遺跡がごく僅かで、STの金属製人工遺物は比較的少ないものの、地理的に広がっているからです。ST現象の初期の歴史はよく理解されていませんが、STの物質の合金における錫と銅の存在およびST様式の青銅製武器の最古級の事例に基づいて、アルタイ山脈とサヤン山脈が地理的知見として提案されてきました。STの前提的な空間分布では、ある程度の地理的差異があり、東方STと西方STと非特定STと草原地帯関連と一般的な文化的に非特定の人工遺物が区別されます(図1c)。

 ウラル語族の歴史言語学における最近の研究では、ST現象と関連する人々はウラル語族言語の西方への拡大と関わっていた、と示唆されています。その研究では、ウラル語族祖語は祖型下位系統へと4000年前頃に急速に分離し、それはSTの意文化的現象の年代測定と重なる、と提案されています。祖型ウラル語族系統の仮定されている話者領域の地理的分布も、ST遺跡群と共に見られます。この仮説は、ウラル語族祖語話者の提案された分布領域の一つである、バイカル・サヤン地域におけるST的な人工遺物の最古級の存在によってさらに裏づけられます。最後に、ウラル語族の現代の話者は、BOO(ボリショイ・オレニー・オストロフ)遺跡の個体群にも存在するシベリア祖先系統の存在(Saag et al., 2019、Lamnidis et al., 2018)により特徴づけられ、本論文ではBOO個体群がST個体群とともにさらに分析されます。

 ウラル語族の現代の話者により共有されているシベリア祖先系統構成要素(Saag et al., 2019、Lamnidis et al., 2018)は、古代ウラル語族話者を介してヨーロッパへと拡大した、と仮定されてきました。この構成要素は現在、フィンランド語とエストニア語とサーミ語話者個体群と在来のシベリア人口集団の遺伝的特性にも存在します。バルト海東部に焦点を当てた以前の古代DNA研究では、この地域へのウラル語族の到来の時期と関連していた、鉄器時代におけるシベリアからの遺伝的寄与が見つかりました(Saag et al., 2019)。しかし、現在のユーラシアおよびウラル語族話者集団でおもに見られるY染色体ハプログループ(YHg)N1a1a1a1a(以前にはN3aとして知られていました)は、BOOの青銅器時代個体群においてまずヨーロッパで現れ、BOOはロシア北西部に位置し、ゲノム規模のシベリア祖先系統の高水準の証拠があります(Lamnidis et al., 2018)。

 BOOとスカンジナビア半島南部および西部との間の直接的もしくは間接的接触が考古学的記録に基づいて提案されてきましたが、BOOはどの既知の青銅器時代文化とも関連づけられてきませんでした。ヤクーチア(Yakutia、サハ共和国)およびチュクチ(Chukotka)自治管区の新石器時代土器との類似性を示すBOOの考古学的記録における「網目模様(Waffle)」土器の存在から、考古学者は、森林・ツンドラ(凍土帯)地帯もしくは森林・草原地帯に沿ったシベリア人口集団の西方への移動を仮定しました。ユーラシア北部の人口集団間で共有されている別の祖先系統構成要素は、古代北ユーラシア人(Ancient North Eurasian、略してANE)祖先系統で、上部旧石器時代シベリア祖先系統としても知られており、バイカル湖近くの24000年前頃となるマリタ(Mal’ta)遺跡1号と17000年前頃となるアフォントヴァ・ゴラ(Afontova Gora)遺跡の2号および3号個体で最初に記載されました(Raghavan et al., 2014、Fu et al., 2016)。

 本論文は、よく知られており、STと関連する埋葬遺跡であるロストフカ(紀元前2200~紀元前2000年頃)で発見された古代人のDNAデータを提示します。ロストフカ(ROT)は、保存されたヒト遺骸のあるごく僅かなST遺跡の一つです。ロストフカ遺跡で発見された墓の大半には、青銅製のST物質や青銅製の武器と道具や鋳型や宝石や骨製小刀の柄や板金鎧が含まれています。ユーラシア北部の人口史を、とくにシベリアの遺伝的構成要素とANEの文脈で調べるために、BOOの2個体の新たなゲノム規模データと、刊行された5個体のショットガンデータ(40倍の高いゲノム網羅率の1個体を含みます)も提示します。

 本論文は、ユーラシアの森林・凍土帯(タイガとツンドラ)と森林・草原地帯の年代と地理と考古学的で関連する文化から得られた刊行されている古代人のデータとの比較において、両遺跡【ROTとBOO】の共同集団遺伝学的分析の結果を報告します。まとめると、本論文の目的は、森林・凍土帯・草原地帯とシベリア西部の人口集団の遺伝的歴史およびつながりに関する最新の見解の提供で、冶金生産およびシベリア祖先系統とウラル語族の拡大との間のつながりの可能性の文脈において、ST現象を強調します。


●標本

 本論文は、ST遺跡であるロストフカの9個体のゲノム規模の一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism、略してSNP)データと、BOOの2個体の新たなデータと、BOOのすでに刊行されている5個体のショットガンゲノムデータを報告します(表1)。ロストフカ(ROT)の9個体とBOOの新たな2個体での124万SNP(Mathieson et al., 2015、Fu et al., 2015)およびミトコンドリアゲノム捕獲と、男性だけでY染色体捕獲(Rohrlach et al., 2021)が実行されました。最後に、40倍の網羅率の1個体を含めて、刊行されているBOOの5個体についてショットガン配列データが生成されました(図1a、表1)。

 新たに分析された個体のうち、ROTの8個体は遺伝的に男性で、1個体は女性でしたが、新たに報告されたBOOの2個体は女性でした。新たに報告された個体における生物学的近縁性は、READと不適正塩基対率(pairwise mismatch rate、略してPMR)とKINとlcMLkinを用いて推定されました。これらの分析全体の一貫した結果に基づいて、2真相の親族1組(ROT011とROT015)が特定され、この両個体はYHg-C2aを有する男性で、孫と祖父か甥とオジか異母兄弟を表しているかもしれず、この両個体の放射性炭素年代の重複と一致します(表1)。2親等の関連の1組は、BOO個体群でも見つかりました(BOO004とBOO005)。

 ゲノムが40倍の網羅率で配列決定された個体BOO004で、放射性炭素年代が生成されました(表1)。その放射性炭素年代は、3351±25年前もしくはOxCal4.4での較正後に紀元前1735~紀元前1538年頃(±2σ)と決定され、海洋20曲線を用いての、淡水貯蔵効果の可能性について補正すると、紀元前1504~紀元前1220年頃(±2σ)です。この補正された年代は近似値で、それは、BOO個体群における魚の消費量が分からないからです。


●一般的な集団遺伝学的分析

 smartPCAを用いて、ユーラシアとアメリカ大陸の現代の参照人口集団の主成分分析(principal component analysis、略してPCA)が実行され、それにROTとBOOの個体群が投影されました(図2a・b)。ユーラシア人口集団の遺伝的構造を評価するさい、主成分1(PC1)対主成分2(PC2)の図師により、アメリカ大陸先住民集団からユーラシアの東西の人口集団を分離できる一方で、PC1対主成分3(PC3)の図師は、主要なユーラシア生態学的地帯を区別します(Wang et al., 2019、Jeong et al., 2019)。PC1対PC2を図示すると、ANE祖先系統勾配が、アフォントヴァ・ゴラ遺跡個体とマリタ1号とシベリア西部狩猟採集民(West Siberian hunter-gatherers、略してWSHG)などを明らかに含むようになります。ROT個体群はANE祖先系統勾配に沿って変わりますが、BOO個体群はROT個体群で見られる差異内で緊密なクラスタを形成します。以下は本論文の図2です。
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 ROTおよびBOO個体群は、生態学的な「森林・凍土」地帯に居住する現在の人口集団の遺伝的勾配におもに沿って(Jeong et al., 2019)ユーラシアPCAに収まり(PC1対PC3、図2a)、これは、現代のウラル語族話者集団の分布と一致し、シベリア祖先系統の差異を表しています。BOO個体群はより緊密かつ均一なクラスタを形成し、シベリア東部_LNBAとヨーロッパ東部狩猟採集民(Eastern European Hunter-Gatherer、略してEEHG)との間の勾配の中間に位置し、これはPCAとADMIXTURE両方の分析でも見ることができ、以前に報告された結果と一致します(Lamnidis et al., 2018)。対照的に、ROT個体群は遺伝的により均質で、たとえば、シンタシュタ(Sintashta)文化のMLBA個体(Narasimhan et al., 2019)などユーラシア西方草原地帯中部から後期青銅器時代のクラスタと、シベリア東部_LNBAおよびWSHG個体群との間の三角形上に広がっており(図2b)、これはk(系統構成要素数)=10での教師なしADMIXTUREの結果でも明らかです(図2c)。


●片親から継承されたハプログループ

 YMCA(Y-mappable capture assay、Y染色体マッピング可能捕獲分析)手法(Rohrlach et al., 2021)を用いてROT男性のYHg分類が実行され、YHg-R1aを有する2個体(ROT003とROT016)が特定され、ROT003はR1a1a1(M417)、ROT016はR1a1a1b(Z645)で、これはユーラシアにおいて最も広く分布しているYHgの1系統です。しかし、この両個体【ROT003とROT016】はYHg-R1a1a1b(Z645)かもしれず、それは、ROT003がYHg-R1a1a1(M417)の祖先的もしくは派生的な遺伝子系譜学国際協会(International Society of Genetic Genealogy、略してISOGG)の一覧のSNPの下流を網羅していないからです。

 一般的に、その地理的分布のため、YHg-R1aの下位系統は、縄目文土器(Corded Ware、略してCW)およびファチャノヴォ(Fatyanovo)文化関連集団の東方への移動を表している、と考えられています。最高の割合のシベリア北部祖先系統を有する個体ROT002は、YHg-N1a1a1a1a(L392)に分類されました。YHg-N1a1a1a1aは、BOOの2個体でも見つかりました。YHg-N1a1a1a1aは、現在のウラルの人口集団において最も一般的なYHgの1系統で、ウラル語族祖語の拡散におけるYHg-N1a1a1a1aの潜在的重要性を浮き彫りにします。男性個体の一方(ROT004)は、トゥバ人(Tuvinian)やトジュ・トゥバ人(Todjin)やアルタイ人(Altaian)やソジョト人(Sojot)などテュルク語族話者のいくつかの人口集団、およびモンゴル語族話者のカルムイク人(Kalmyk)集団を含めて、アジア全域で見られるYHg-Q1b(M346)に分類されました。

 ROT017のYHgはQ1b1(L53)で、これはユーラシア全域の現在のテュルク語族話者においても一般的です。YHg-Q1b1b(YP4004)系統には、アジア中央部のQ-L53(xL54)系統と、アメリカ合衆国ネバダ州のラブロック洞窟(Lovelock Cave)の古代アメリカ大陸先住民1個体を含んでいますが、最古級のYHg-Q1b1個体はバイカル湖地域の新石器時代(4846年前頃)の個体(irk040)です(Kılınç et al., 2021)。ROT011のYHg-C2a(L1373)系統は、アジア中央部の人口集団とアジア北部人とアメリカ大陸先住民において高頻度で見られます。最後に、ROT006のYHgはR1b1a1a(M73)で、これはYHg-R1b1a1b(M269)の姉妹クレード(単系統群)となり、コーカサスとシベリアとモンゴルとアジア中央部において現在一般的です。全体的に、男性ROT個体のYHg系統の多様性は、STの不均一な性質と一致します。

 ROT個体群におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)ハプログループ(mtHg)の大きな多様性も確認され(表1)、ユーラシア東部(A10、C1、C4、G2a1)とユーラシア西部(H1、H101、U5a、R1b、R1a)において一般的に見られるmtHgが含まれます(Damgaard et al., 2018)。一貫して、シベリア_LNBAとの最高の類似性およびYHg-N1a1a1a1aを有する個体ROT002も、ユーラシア東部において一般的に見られるmtHg-G2a1を有しています。同様に、シンタシュタ_MLBA的祖先系統と縄目文土器文化集団的な派生的なYHg-R1a1a1を有する個体ROT003も、そのmtHgはユーラシア西部で一般的な見られるR1a1aです。


●F統計

 本論文はF統計を用いて、ROT個体群とBOO個体群の相互との、およびさまざまな現代と古代の参照個体群および人口集団との関係を形式的に評価しました。まず、f₃形式(ムブティ人;検証対象、現代人)の外群f₃統計が実行され、ROTおよびBOOの各個体の、現代の世界規模の人口集団との類似性が検証されました。f₃結果はPCAおよびADMIXTURE分析における標本の分布を反映しており、より高い割合のシベリア東部_LNBA祖先系統を有する個体(たとえば、ROT002)が、ガナサン人(Nganasan)やエヴェンキ人(Evenk)やネギダール人(Negidal)やナナイ人(Nanai)やウリチ人(Ulchi)など現代のシベリアおよびウラル語族話者人口集団とのより高い類似性を示すのに対して、シンタシュタ文化集団的なユーラシア西方草原地帯_MLBA祖先系統をより多く有する個体(たとえば、ROT003)は、ノルウェーやベラルーシやリトアニアやスコットランドやアイスランドの個体群を含めて、現代のヨーロッパ(北部)人とより密接です。f₃(ムブティ人;検証対象、古代人)を用いての古代の集団/個体群との比較は、同様の傾向を示しました。

 ユーラシア勾配の「東端」に位置するROT002は、シベリア東部_LNBAやロシアのウスチベラヤ(Ust Belaya)遺跡の新石器時代個体やモンゴルの前期新石器時代個体群とより多くの遺伝的浮動を共有しています。対照的に、ユーラシアPCA空間において「西端」の個体であるROT003は、リトアニアの中期新石器時代初期のナルヴァ(Narva)文化やロシアのシンタシュタ文化やカザフスタンのジョージエフスキー(Georgievsky)遺跡の中期青銅器時代やロシアのポルタフカ(Poltavka)文化やセルビアの中石器時代個体群と、最高の類似性を有しています。同様の傾向はBOO個体群で観察でき、ガナサン人やセリクプ人(Selkup)など現代のウラル語族話者人口集団は、最高のf₃統計を有する検証対象の一つです。BOO個体群と最も密接に関連する古代の個体群は、高水準のANE祖先系統を有するEEHGとWSHGとボタイ(Botai)文化およびタリム盆地のEMBA個体群です。

 遺跡の地理的位置に基づき、ROTとBOOの個体群が、同様の一般的な地理的地域の同時代の集団と比較して、より多くの在来のANE祖先系統を保持しているのかどうか、検証されました。この検証にはf₄形式(X、検証対象;WSHG、ムブティ人)のf₄統計が用いられ、XはROTおよびBOO個体群を表し、検証対象の人口集団にはオクネヴォ(Okunevo)文化個体群とタリム盆地_EMBA_1とシンタシュタ_MLBAとシベリア東部_LNBAが含まれます(図3)。この検証により、ROTおよびBOO個体群とクレードを形成する集団と、ROTおよびBOO個体群が最適な時空間的代理としてロシアのWSHGにより表されるANE祖先系統との追加の類似性を有しているかもしれない事例を特定できるようになります。

 ROTおよびBOO個体群は、シベリア東部_LNBA (図3a)およびロシアのシンタシュタ_MLBA と比較すると、ROT002およびROT003を除いて、ANEとの過剰な類似性を有しています。BOOの全個体はオクネヴォ文化の青銅器時代集団と対称的に関連しており、ANEへの追加の祖先系統は示唆されません(図3b)。しかし、ROT個体群ではより多くの異質性が見られ、オクネヴォ文化個体群と比較して、一部の個体は有意により多くの、他の個体は有意により少ない、WSHGとの類似性を有しています(図3b)。1個体(ROT013)を除いて全個体は、タリム盆地のEMBA個体群と比較して、有意に少ないANE祖先系統を有しています(図3d)。f₄統計から得られた一般的な観察はPCAの結果を形式的に確証し、PCAではROT個体群はWSHGに関してその位置、つまりANE祖先系統との類似性が異なる一方で、BOO個体群はより均質です。以下は本論文の図3です。
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 BOO個体群の遺伝的特性は、スカンジナビア半島とロシア西部の同じ地理的地域の現在の個体群と比較すると興味深いものです(図2)。しかし、BOO個体群の文化的帰属はさほど理解されていないままです。スカンジナビア半島とアナトリア半島新石器時代とシンタシュタ_MLBAのさまざまな古代の人口集団との対での外群f₃統計に基づくと、BOOおよびROT個体群は古代の人口集団の残りとは分離します。f₃およびf₄統計はともに、BOO個体群について非在来の遺伝的起源を示し、初期ヨーロッパ農耕民祖先系統の実質的な水準はないので、同時代の集団との接触やその後のスカンジナビア半島集団への遺伝的寄与は除外されます。


●qpAdmモデル化

 最後に、qpAdm分析が実行され、ROHおよびBOO個体群の潜在的な供給源人口集団の混合割合が検証および定量化されました(図4)。本論文では、3供給源(シベリア東部_LNBA、シンタシュタ_MLBA、WSHG)の混合としてのモデル化に成功しました。例外はROT002とROT003で、ROT002は代わりに、おもにシベリア東部_LNBA祖先系統と、より小さな割合でのEEHG的祖先系統の2供給源混合としてモデル化され、EEHG的祖先系統はシンタシュタ_MLBAかWSHGかEEHGのいずれかにより表すことができ、ROT003は単一の供給源としてシンタシュタ_MLBAでモデル化されました(図4b)。以下は本論文の図4です。
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 ROT個体群が供給源としてシベリア東部_LNBA祖先系統とシンタシュタ_MLBAもしくはWSHGのいずれかの2方向混合としてモデル化できるのかどうかも検証されましたが、祖先系統のこの組み合わせは、3祖先系統全ての組み合わせと比較して、妥当なモデル適合を一貫して得たわけではありませんでした(図4a~c)。対照的に、BOO個体群は3祖先系統供給源すべて(シベリア東部_LNBA、シンタシュタ_MLBA、WSHG)の組み合わせ、もしくは単に2方向混合のいずれかを用いると、モデル化できませんでした。しかし、推定される在来狩猟採集民祖先系統の基盤としてEEHGでWSHGを置換し、第二の供給源としてシベリア東部_LNBAを用いると、良好なモデル適合が提供されました(図4d)。重要なことに、BOO001を除いてBOOの全個体は、ROT002とEEHGの混合としてもモデル化でき(図4e・f)、外群f₃統計の結果とともに、BOO個体群がROT個体群に存在する多様性の部分集合を表しているかもしれない、と示唆しています。


●IBD分析

 BOO個体群における遠い生物学的近縁性を調べるため、GLIMPSEを用いて参照パネルとして1000人ゲノム計画データセットでゲノムが補完されました(ROT個体群は補完に必要な網羅率閾値を下回っています)。個体間で共有される特定の長さのハプロタイプの塊、つまり同祖対立遺伝子(identity-by-descent、略してIBD)の識別に基づいて、上述の特定された2親等の親族関係にある組み合わせ(BOO004とBOO005)が確証され、3親等の親族関係にある2組(BOO003とBOO004、およびBOO003とBOO005)や、4親等~5親等で親族関係にあるかもしれない複数の組み合わせも見つかりました。BOO個体群が相互と遠い親族関係にある、との観察は、ROT個体群と比較してのBOO標本で見られる相対的均質性を説明します。考古学的文脈によると、生物学的に親族関係にある2組の個体は同じ墓に埋葬されており、それは、3親等の親族関係にあるBOO003(埋葬16号、墓室1号、女性)とBOO004(埋葬16号、墓室3号、男性)、4親等/5親等の親族関係にあるBOO005(埋葬17号、墓室3号、女性)とBOO009(埋葬17号、墓室4号、女性)です。

 BOO個体群と、タリム盆地_EMBA(Zhang et al., 2021)やオクネヴォ文化個体群(Damgaard et al., 2018)やシンタシュタ_MLBA(Narasimhan et al., 2019)やEEHG(Posth et al., 2023)やボタイ文化個体群(Damgaard et al., 2018)やヤムナヤ(Yamnaya)文化個体群(Damgaard et al., 2018)やシベリア東部_LNBA(Kılınç et al., 2021)など、大まかに同時代と地理的に近い刊行されている個体群との間で共有されているIBDについても、検証されました(図5a)。その結果、BOO個体群とシンタシュタ_MLBA個体群との間で共有される14~22cM(センチモルガン)のIBD断片が見つかり、新しければ750~500年前頃の共有された祖先を示唆しているかもしれず、両集団【BOO個体群とシンタシュタ_MLBA個体群】に存在する共有されたEEHG祖先系統を反映している可能性が最も高そうです。以下は本論文の図5です。
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●ROH

 根底にある人口構造と一般的な親の背景の近縁性と有効人口規模を調べるため、HapROH(Ringbauer et al., 2022)を用いて、124万発で40万以上のSNPを有する刊行された個体群一式とともに、BOO個体群のゲノムにおける同型接合連続領域(runs of homozygosity、略してROH)が分析されました。BOO個体群が、オクネヴォ文化やシンタシュタ_MLBA やEEHG(UOO)やシベリア東部_LNBAやタリム盆地_EMBAやファチャノヴォ文化と関連する、ユーラシアの森林・凍土帯・草原地帯地域の地理的および遺伝的に近い個体群と比較されました。20万以上のSNPを有するROTの2個体も含められましたが、これらの結果は注意深く解釈されねばなりません。

 BOO個体群のROHの結果から、初期金属時代集団は約2N=800の比較的小さな有効人口規模で、そのうち1個体(BOO006)はハトコ間の子供のようだと示唆されます。タリム盆地_EMBAとオクネヴォ文化とシベリア東部_LNBAの集団も、比較的小さな有効人口規模のようですが、ファチャノヴォおよびシンタシュタ文化関連集団の有効人口規模はより大きかったかもしれません(図5b)。比較すると、ROT個体群は、PCAとF統計に基づくと密接に関連する人口集団と類似のROH特性を示しており、つまり、ROT002はシベリア東部_LNBAと、ROT017はBOO個体群と類似しています。


●人口時計学的モデル化

 BOO004の高網羅率のショットガンデータにより、部位頻度範囲(site frequency spectra、略してSFS)モデル化に基づく呼び出しであるmomi2を用いて、ユーラシア北部の遺伝的祖先系統、およびBOO個体群で見られるユーラシア東西の供給源の混合の性質を調べるための、人口統計学的モデル化が可能となりました。BOO個体群に先行する時代および同時代両方の代表的なユーラシア北部人口集団からの刊行されたデータが含められました。DATES(Distribution of Ancestry Tracts of Evolutionary Signals、進化兆候の祖先系統区域の分布)753版も使用して、EEHG とシベリア東部_LNBA の供給源間のBOO個体群における混合事象の年代がBOO個体群の平均放射性炭素年代の17.98±1.06世代前もしくは暦年代で500年前頃(1世代を29年と仮定して)推定されました。これは、海洋貯蔵補正を考慮に入れると、4086もしくは3800年前頃となる混合年代をもたらします。

 本論文のmomi2モデルの段階的構築と3回の混合事象を含めることで、本論文の最終的なモデルは、ヨルバ人(YRI)を代表とするアフリカ人とルクセンブルクのロシュブール(Loschbour)遺跡の8000年前頃の個体を代表とするユーラシア人との間の分岐年代が87790年前頃(95%信頼区間で91040~85250年前)、ユーラシアの西部人(ロシュブール遺跡個体)と東部人(北京の漢人)との間の分岐年代が53010年前頃(95%信頼区間で55540~49200年前)と推定しました。シベリア東部_LNBAと北京の漢人(CHB)につながる系統間の分岐は21580年前頃(95%信頼区間で24810~18600年前)と分かりました。次に、CHBにつながる系統からEEHG への遺伝子流動が9.4%(95%信頼区間で4.4~14.7%)とモデル化されました。シベリア東部_LNBAの有効人口規模Nₑは1690(95%信頼区間で1380~2020)、EEHGの有効人口規模は2470(95%信頼区間で1930~3790)と分かりました。

 EEHGからシベリア東部_LNBAへの遺伝子流動は、12.5%(95%信頼区間で7.77~15.7%)でモデル化されました。これらの遺伝子流動事象は、両系統【EEHGとシベリア東部_LNBA】における共有されたANE祖先系統と一致します。BOO個体群の最近の混合は95%信頼区間(Confidence interval、略してCI)で4357~3778年前と推定され、本論文ではシベリア東部_LNBA】により表されるユーラシア東部人からのかなりの遺伝子流動(39.8%、95%信頼区間で34.9~44.4%)がありました。重要なことに、混合割合はqpAdmの結果と一致しており、年代推定値はDATESの結果と重複しています。momi2から推定されたBOO個体群の有効人口規模(Nₑ=235、95%信頼区間で118~441)はhapROHで得られた推定値(400~800の2N)の下限に近く(図6)、これは、ROH分析経由での近親交配を考慮真意momi2の影響である可能性が高そうです。以下は本論文の図6です。
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●考察

 金属の生産は重要なヒトの文化的革新で、これは世界中の複数地域で数回開発されました。青銅器時代のユーラシア北部では、ST異文化的現象が、広範な地理的地域全体の多くの遺跡の考古学的記録で明らかな熟練の冶金生産の証拠に基づいて、この革新の範囲を例証しています。本論文では、ST関連個体群のゲノム規模データと、シンタシュタ文化やオクネヴォ文化や新石器時代および青銅器時代シベリア集団など、ユーラシア北部の森林・凍土帯・草原地帯のその同時代の青銅器時代および先行する考古学的集団が分析されました。本論文はこの観点で、ユーラシア北部人口集団の重要な特徴であるシベリア祖先系統を高水準で有していると示されてきた、ロシア北西部コラ半島のBOO個体群の遺伝的構造も再評価しました。

 ROT個体群において観察された遺伝的異質性は、さまざまな地域からの遺伝的影響との混合の初期段階の集団を反映しているか、ST複合体の不均質な性質を示しているかもしれません。PCAとADMIXTUREとF統計におけるゲノム規模常染色体データからの調査結果は、YHgおよびmtHgのデータと一致します。ROTの9個体のうち男性8個体は、ユーラシア東西両方のY染色体系統およびミトコンドリア系統をそれぞれ表しています。一般的に、ROT周辺のイルティシ(Irtysh)川中流地域は、遺伝的データに反映されている、ST現象の東西地域の類型論的るつぼとして特徴づけることができます。本論文は利用可能な考古学的データからの証拠ととともに、ROTに埋葬された個体群は、STの冶金網によりともにもたらされた、さまざまな遺伝的および恐らくは文化的背景を表している可能性が高い、と主張します。

 個体水準では、検査された個体の遺伝的祖先系統とその副葬品の文化的/地域的帰属との間の相関について、いくらかの証拠があります。たとえば、34号墓(ROT016)の骨製の胴体防護具は、シンタシュタ自体やカメンジー・アンバー5(Kamenjy Ambar 5)遺跡のようなシンタシュタ文化の埋葬地で見られる同様の断片とよく似ています。副葬品の残りは在来の帰属(軸受け斧)を示すし、ST現象の東部に典型的です(鉤状の槍の穂先)。8号墓(ROT004)は、明らかに東部の類型論的帰属を示します(鉤状の槍の穂先や土器)。24号墓(ROT011)は、NK-14型短石刃に基づくとかなり西部的な類型論を示しますが、その近くで明確に関連して、鉤状の槍の先端や2点の在来の人工遺物(K-32型の軸受け斧やKD-40型の槍の穂先)東部的物質が見つかりました。他の墓は、7号墓(ROT003)や10号墓(ROT006)など、副葬品の限定的な数のためかなり非特定的か、5号墓(ROT002)のような在来の帰属を示します。したがって、類型論的観点から、墓の目録は埋葬された個体の遺伝的特性と同じくらい、東西の要素の混合です。

 本論文は、刊行されているユーラシアの深い人口分岐モデル(Damgaard et al., 2018)をすり合わせて拡大することにより、ユーラシア北部の人口史を調べることができました。本論文は重要なことに、25000年前頃となるCHBとロシア西部のサマラ(Samara)のシデルキノ(Sidelkino)遺跡個体につながる系統を介してのユーラシア東西間の、および19000年前頃となるシベリア東部_LNBAとシデルキノ遺跡個体につながる系統間の遺伝子流動として共有されたANE祖先系統を切れ目なく統合でき、共有されたANE祖先系統の基盤が示唆されます。BOO個体群は新石器時代シベリア集団とEEHGの構成要素の4400~3600年前頃の最近の混合としてモデル化でき、それはこの事象をST現象の時間的最盛期と類似の年代に位置づけます。

 興味深いことに、ロシア北西部のコラ半島の埋葬遺跡の地理的位置にも関わらず、BOO個体群はほとんどのROT個体群よりも高い割合のシベリア「東部」祖先系統を有しています。BOO個体群における遺伝的均質性は、IBD共有およびROH分析による遺伝的近縁性によって明でき、比較的小さいか孤立した人口集団が示唆されます。

 BOOおよびROT個体群が、広範な年代的重複にも関わらず、初期ヨーロッパ農耕民祖先系統に関して明確な遺伝的に微妙な点を示すことも分かりました。一般的に、ROT個体群は新石器時代農耕民に由来する祖先系統をより高水準で有しており、それはシンタシュタ_MLBA祖先系統の一部としてモデル化できました。しかし、この祖先系統は、より古いものの、在来のEEHG層とより類似している狩猟採集民関連祖先系統を有するBOO個体群に存在せず、これはカレリア共和国のオネガ湖(Lake Onega)の近隣に位置するユージヌィ・オレニー・オストロフ(Yuzhny Oleni Ostrov)埋葬遺跡に関して論証されています(Fu et al., 2016、Haak et al., 2015)。

 BOO個体群におけるヨーロッパ農耕民祖先系統の欠如は先行研究(Lamnidis et al., 2018)での報告とは対照的で、農耕生計慣行の自然的な限界と、この期間におけるユーラシアの最北端へのMBA森林草原地帯牧畜民に媒介された農耕民関連祖先系統の拡大も浮き彫りにします。ANE祖先系統の存在は、シベリアにおいて広範に拡大し、局所的な遺伝的基盤を形成した、基底部ユーラシア北部系統の遺伝的遺産をさらに裏づけます。この祖先系統は一般的に、森林凍土帯の遺伝的勾配上に位置する集団と関連しており(Jeong et al., 2019)、青銅器時代タリム盆地のミイラ(Zhang et al., 2021)において高水準で存在します。このシベリア祖先系統は、青銅器時代の後までウラル山脈の西側では見つかっていませんでした。

 ROT個体群からの新たなデータで、ウラル語族はユーラシア森林草原地帯全域でのウラル語族の最初の拡大につながったST網内で用いられていたかもしれない、と示唆する、最近の仮説を評価できました。ST関連のROT個体群のゲノム特性はじっさい、最北端の森林凍土帯(タイガとツンドラ)生態系地帯の現在のウラル語族話者人口集団の遺伝的分布を一般的に反映する、祖先系統勾配に位置しています(Jeong et al., 2019)。しかし、本論文の調査結果は、ROTのST関連個体群は単一の人口集団に由来するわけではなく、むしろ広範な地理的地域を表している可能性が高そうなことも示します。STは東西軸上の緯度現象で、祖型ウラル語族下位群の仮定的故地もそこに位置づけられました。したがって、本論文の遺伝的結果は、時間的および地理的に、ウラル語族の拡大はST網内で速算されたかもしれないものの、明確な証明でも直接的な証明でもない、との提案と一致します。ユーラシア北部のさらなる古代人のDNAデータが、古代シベリア祖先系統広範な拡大およびそのウラル語族祖語話者集団との関連に関する詳細の解明に役立つでしょう。

 まとめると、本論文の調査結果から、ST異文化的現象と関連する人工遺物の所有者の1個体を除いて全員、現在のタイガ・ツンドラ地域人口集団との遺伝的類似性を有しているものの、ユーラシア東西の祖先系統の多様な混合を持っている、と示されます。しかし、調べられた個体数が限られているため、本論文で取り上げられた個体がST現象を全体としてどの程度表しているのかについては、確証がありません。他の確信的にSTと関連づけられる遺跡からの遺伝的データが、データの比較分析の提供において重要でしょう。最後に、ユーラシア北部におけるシベリア祖先系統の遺伝的歴史が調べられ、恐らくはシベリア祖先系統を有するいくつかの人々の移動の波があった、と提案され、複雑でこれまで評価されていなかったこの地域の人口史が示唆されます。


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