渡辺知保(2021)「人新世:ヒトが地球を変える時代」
井原泰雄、梅﨑昌裕、米田穣編『人間の本質にせまる科学 自然人類学の挑戦』所収のコラムです。地質学的な時代区分では、現在は完新世とされます。しかし、すでに2000年の時点で、完新世はすでに終わって新たな時代区分に入っており、それを人新世と呼ぶのが妥当ではないか、との見解が提示されていました。本論文の執筆時点(2020年12月)では、人新世は公式な学術用語として認められていませんが、その使用頻度は増加しつつあります。
人新世は、人類の活動が地球規模の環境を変化させるようになったことで特徴づけられます。代表的なのは気候変動で、二酸化炭素など温室効果ガスの人為的輩出による温暖化や、それに伴う豪雨や超巨大台風(極端現象)などがあります。こうした変化の起点として、農業革命と産業革命が挙げられています。人新世の始まりについては、当初18世紀後半と提案されましたが、近年では20世紀後半との見解が有力になりつつあるようです。当ブログで取り上げた本書の論文とコラムはこれで最後となるので、以下にこれまでの記事をまとめます。
中村美知夫「ヒト以外の霊長類の行動と社会 ヒトを相対化する」
https://sicambre.seesaa.net/article/202109article_7.html
齋藤慈子「霊長類の子育」
https://sicambre.seesaa.net/article/202109article_24.html
河野礼子「猿人とはどんな人類だったのか 最古の人類」
https://sicambre.seesaa.net/article/202110article_19.html
海部陽介「ホモ属の「繁栄」 人類史の視点から」
https://sicambre.seesaa.net/article/202110article_26.html
近藤修「旧人ネアンデルタールの盛衰 現生人類との交代劇」
https://sicambre.seesaa.net/article/202110article_28.html
西秋良宏「旧人と新人の文化」
https://sicambre.seesaa.net/article/202111article_2.html
大橋順「アジア人・日本人の遺伝的多様性 ゲノム情報から推定するヒトの移住と混血の過程」
https://sicambre.seesaa.net/article/202111article_10.html
徳永勝士「HLAと日本人の形成」
https://sicambre.seesaa.net/article/202111article_11.html
藤本明洋「全ゲノムシークエンスによる人類遺伝学 ヒトゲノムの変異と多様性」
https://sicambre.seesaa.net/article/202205article_13.html
中山一大「自然選択によるヒトの進化 形質多様性と遺伝的多様性」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_11.html
太田博樹「縄文人のゲノム解読 古代ゲノム学による人類の進化」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_12.html
石田貴文「霊長類の遺伝」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_21.html
荻原直道「ヒトはなぜ直立二足歩行を獲得したのか 身体構造と運動機能の進化」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_29.html
河村正二「なぜヒトは多様な色覚をもつのか 霊長類の色覚由来から考える」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_4.html
西村貴孝「ヒトの環境適応能 生理的適応現象とその多様性」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_5.html
梅﨑昌裕「生存にかかわる腸内細菌 ホモ・サピエンスの適応能」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_12.html
大塚柳太郎「人口からみるヒト」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_24.html
井原泰雄「言語の起源と進化 その特殊性と進化の背景」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_26.html
米田穣「考古学と自然人類学 縄文時代・弥生時代の生業を考える」
https://sicambre.seesaa.net/article/202209article_9.html
竹沢泰子「人種と人種差別 文化人類学と自然人類学の対話から」
https://sicambre.seesaa.net/article/202209article_15.html
参考文献:
渡辺知保(2021)「人新世:ヒトが地球を変える時代」井原泰雄、梅﨑昌裕、米田穣編『人間の本質にせまる科学 自然人類学の挑戦』(東京大学出版会)P251-252
人新世は、人類の活動が地球規模の環境を変化させるようになったことで特徴づけられます。代表的なのは気候変動で、二酸化炭素など温室効果ガスの人為的輩出による温暖化や、それに伴う豪雨や超巨大台風(極端現象)などがあります。こうした変化の起点として、農業革命と産業革命が挙げられています。人新世の始まりについては、当初18世紀後半と提案されましたが、近年では20世紀後半との見解が有力になりつつあるようです。当ブログで取り上げた本書の論文とコラムはこれで最後となるので、以下にこれまでの記事をまとめます。
中村美知夫「ヒト以外の霊長類の行動と社会 ヒトを相対化する」
https://sicambre.seesaa.net/article/202109article_7.html
齋藤慈子「霊長類の子育」
https://sicambre.seesaa.net/article/202109article_24.html
河野礼子「猿人とはどんな人類だったのか 最古の人類」
https://sicambre.seesaa.net/article/202110article_19.html
海部陽介「ホモ属の「繁栄」 人類史の視点から」
https://sicambre.seesaa.net/article/202110article_26.html
近藤修「旧人ネアンデルタールの盛衰 現生人類との交代劇」
https://sicambre.seesaa.net/article/202110article_28.html
西秋良宏「旧人と新人の文化」
https://sicambre.seesaa.net/article/202111article_2.html
大橋順「アジア人・日本人の遺伝的多様性 ゲノム情報から推定するヒトの移住と混血の過程」
https://sicambre.seesaa.net/article/202111article_10.html
徳永勝士「HLAと日本人の形成」
https://sicambre.seesaa.net/article/202111article_11.html
藤本明洋「全ゲノムシークエンスによる人類遺伝学 ヒトゲノムの変異と多様性」
https://sicambre.seesaa.net/article/202205article_13.html
中山一大「自然選択によるヒトの進化 形質多様性と遺伝的多様性」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_11.html
太田博樹「縄文人のゲノム解読 古代ゲノム学による人類の進化」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_12.html
石田貴文「霊長類の遺伝」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_21.html
荻原直道「ヒトはなぜ直立二足歩行を獲得したのか 身体構造と運動機能の進化」
https://sicambre.seesaa.net/article/202207article_29.html
河村正二「なぜヒトは多様な色覚をもつのか 霊長類の色覚由来から考える」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_4.html
西村貴孝「ヒトの環境適応能 生理的適応現象とその多様性」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_5.html
梅﨑昌裕「生存にかかわる腸内細菌 ホモ・サピエンスの適応能」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_12.html
大塚柳太郎「人口からみるヒト」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_24.html
井原泰雄「言語の起源と進化 その特殊性と進化の背景」
https://sicambre.seesaa.net/article/202208article_26.html
米田穣「考古学と自然人類学 縄文時代・弥生時代の生業を考える」
https://sicambre.seesaa.net/article/202209article_9.html
竹沢泰子「人種と人種差別 文化人類学と自然人類学の対話から」
https://sicambre.seesaa.net/article/202209article_15.html
参考文献:
渡辺知保(2021)「人新世:ヒトが地球を変える時代」井原泰雄、梅﨑昌裕、米田穣編『人間の本質にせまる科学 自然人類学の挑戦』(東京大学出版会)P251-252
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