大相撲初場所千秋楽

 今場所は、御嶽海関が9日目に全勝で単独首位に立つという、予想外の展開となりました。御嶽海関は10日目と12日目に負けて2敗となったものの、崩れることはなく、優勝争いは、14日目を終えた時点で2敗の御嶽海関と、3敗の照ノ富士関と阿炎関と琴ノ若関に絞られ、結びの一番で照ノ富士関が御嶽海関に勝てば21世紀になって初の巴戦となります。まず3敗同士の阿炎関と琴ノ若関が対戦し、激しい相撲となって阿炎関が勝ち、優勝争いに残りました。結びの一番では御嶽海関と照ノ富士関が対戦し、寄り切って勝ち、3回目の優勝を果たしました。おそらく御嶽海関は今場所後に大関に昇進するでしょうが、正直なところ、貴景勝関か正代関並の成績で低迷する可能性が高いように思います。何とか、毎場所終盤まで優勝争いに加わってもらいたいものですが。

 照ノ富士関は幕内復帰後、今場所のように終盤に膝の状態が悪化して負ける傾向にあり、実力は現役力士で図抜けているものの、他の力士が優勝する可能性は今後も低くないように思います。正代関は皆勤したものの7勝8敗と負け越し、3日目の取り組みで負傷して4日目から休場になった貴景勝関とともに、来場所は角番となります。貴景勝関は、完治すれば勝ち越せるでしょうが、正代関の今場所の不振は肉体面の不調・衰えというよりは精神的なもののようなので、来場所の勝ち越しについては楽観できないように思います。

 2場所続けて負け越していた豊昇龍関は11勝4敗として、やはり次の大関の最有力候補だと思います。照ノ富士関の膝の状態はかなり悪そうで、いつまで横綱の地位を保てるのか、不安がありますから、豊昇龍関には何とか年内に大関にまで昇進し、来年には横綱にまで昇進してもらいたいものです。ただ、以前より八百長が減り、ガチンコが増えているのだとしたら、大関昇進のみならず大関の地位を保つのも以前より難しくなっているかもしれず、横綱昇進はさらに難しそうです。その意味で、豊昇龍関が横綱に昇進するには、少なくとも現在の照ノ富士関並に現役力士で図抜けた存在になるしかなさそうです。

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