『卑弥呼』第79話「誕生」(4月の移行ツール提供開始までは当ブログで更新します)
ウェブリブログサービスが終了するのでSeesaaブログへ移行すると述べましたが(関連記事)、コメント欄でご教示いただき確認したところ、2022年4月以降に提供される移行ツールでは、自ブログ内記事へのリンクのURLは変換して移行されるとのことなので(関連記事)、それまでは当ブログでの更新を続けます。よく確認せず無駄な作業をしてしまい、反省するとともに後悔しております。ご教示いただいた方には感謝申し上げます。新ブログの移行記事は今月(2022年1月)のうちに一旦削除します。
『ビッグコミックオリジナル』2022年2月5日号掲載分の感想です。前回は、日見子(ヒミコ)たるヤノハが暈(クマ)の国に送り込んだアカメの運命を、ヤノハとヌカデが案じるところで終了しました。今回は、山社(ヤマト)の国の千穂(現在の高千穂でしょうか)の洞窟にて、ヌカデが産婆の役を引き受け、ヤノハの出産を手伝っている場面から始まります。難産となりながらも、自分の子が愛しいと思ったヤノハは、ヌカデに改めて、自分が死んだ場合には子供を託す、と依頼します。
山社では、ミマト将軍とその娘であるイクメが、筑紫島(ツクシノシマ、九州を指すと思われます)に派遣した伺見(ウカガミ)のうち残りの二人が帰ってきたことに安堵していました。一人は北の国境の邑に、もう一人は暈(クマ)の国の近くの邑に視察に行きましたが、ともに、厲鬼(レイキ)、つまり疫病はほぼ消えたと報告し、ミマト将軍とイクメは、ヤノハ(日見子)の信託は正しかったようだ、と安堵します。ミマト将軍は、口と鼻を布で覆えば外出してもよいと触れを出せそうだ、と言います。テヅチ将軍のいる日向(ヒムカ)でも祟り、つまり疫病は着実に収まっており、山社と和議を締結した、筑紫島の那(ナ)と伊都(イト)と末盧(マツロ)と穂波(ホミ)と都萬(トマ)の王からも、厲鬼退散の報告が届いていました。ミマト将軍とイクメはヤノハに感謝し、イクメは日下(ヒノモト)の国に向かった弟のミマアキの無事の帰還を願います。ミマト将軍は娘のイクメに、トメ将軍が同行しているので大丈夫だ、と励まします。イクメはミマト将軍に、厲鬼との戦い方を教えてくれた金砂(カナスナ)国の出雲の)事代主(コトシロヌシ)にも感謝しなければならない、と言います。
出雲では、多くの民が集まり事代主に感謝を捧げていました。金砂国にまた平和が戻る、と事代主の配下であるシラヒコは安堵しますが、そこへ金砂王より文が届き、数日前に南の国境の砦と近隣の邑々が全滅した、とありました。本物の鬼、つまり鬼国(キノクニ)の兵の仕業だろう、とシラヒコは推測します。厲鬼疫病が流行する少し前、吉備(キビ)国を制圧した日下は鬼国に出兵し、日下に圧された鬼国は、厲鬼の災いが治まる前に、北方の金砂国への移動を決意したようだ、と事代主は推測します。金砂国は鬼国以上に金(カネ、鉄のこと)が豊富で、眼前の砂浜にもカネが大量に含まれている、とシラヒコは案じます。鬼国にどう対処するのか、シラヒコに問われた事代主は、鬼国の王は民の自由を奪い、意に添わぬ者を平気で殺し、それは一国の支配者として絶対にやってはいけないことだと思うので、金砂国のミクマ王に戦しかないと進言する、と答えます。ミクマ王は弱気なので戦を決断できるのか、と案じるシラヒコに、苦しい戦いとなるのは承知の上だが、死を賭しても守るべきものはある、と事代主は答えます。千穂でついにヤノハが男児を出産したところで、今回は終了です。
今回は、事代主の助けもあり、筑紫島では疫病が収まりつつあるとともに、出雲のある金砂国に鬼国が侵攻し始め、一難去ってまた一難で、倭国の動乱が本格化することを予感させました。事代主はヤノハ(日見子)と同盟を締結したので、疫病が収まりつつある筑紫島の諸国から援助を受けられそうで、今後は山社と日下との関係が本格的な武力衝突に至るのか、それとも山社と暈のように(公表されずとも)何らかの和議が締結されるのか、注目されます。ヤノハは男児を出産し、モモソはヤノハが子供に殺されると予言しているので、この男児は今後作中で重要な役割を担いそうです。このヤノハとチカラオとの間の男児の娘(ヤノハの孫)が『三国志』に見える台与と予想していますが、どうなるでしょうか。ヤノハの妊娠は、チカラオ(ナツハ)とヌカデと事代主以外知らないので、もちろんヤノハの息子と公表するわけにはいかず、ヤノハの息子がどこで誰に育てられるのか、という点も注目されます。
『ビッグコミックオリジナル』2022年2月5日号掲載分の感想です。前回は、日見子(ヒミコ)たるヤノハが暈(クマ)の国に送り込んだアカメの運命を、ヤノハとヌカデが案じるところで終了しました。今回は、山社(ヤマト)の国の千穂(現在の高千穂でしょうか)の洞窟にて、ヌカデが産婆の役を引き受け、ヤノハの出産を手伝っている場面から始まります。難産となりながらも、自分の子が愛しいと思ったヤノハは、ヌカデに改めて、自分が死んだ場合には子供を託す、と依頼します。
山社では、ミマト将軍とその娘であるイクメが、筑紫島(ツクシノシマ、九州を指すと思われます)に派遣した伺見(ウカガミ)のうち残りの二人が帰ってきたことに安堵していました。一人は北の国境の邑に、もう一人は暈(クマ)の国の近くの邑に視察に行きましたが、ともに、厲鬼(レイキ)、つまり疫病はほぼ消えたと報告し、ミマト将軍とイクメは、ヤノハ(日見子)の信託は正しかったようだ、と安堵します。ミマト将軍は、口と鼻を布で覆えば外出してもよいと触れを出せそうだ、と言います。テヅチ将軍のいる日向(ヒムカ)でも祟り、つまり疫病は着実に収まっており、山社と和議を締結した、筑紫島の那(ナ)と伊都(イト)と末盧(マツロ)と穂波(ホミ)と都萬(トマ)の王からも、厲鬼退散の報告が届いていました。ミマト将軍とイクメはヤノハに感謝し、イクメは日下(ヒノモト)の国に向かった弟のミマアキの無事の帰還を願います。ミマト将軍は娘のイクメに、トメ将軍が同行しているので大丈夫だ、と励まします。イクメはミマト将軍に、厲鬼との戦い方を教えてくれた金砂(カナスナ)国の出雲の)事代主(コトシロヌシ)にも感謝しなければならない、と言います。
出雲では、多くの民が集まり事代主に感謝を捧げていました。金砂国にまた平和が戻る、と事代主の配下であるシラヒコは安堵しますが、そこへ金砂王より文が届き、数日前に南の国境の砦と近隣の邑々が全滅した、とありました。本物の鬼、つまり鬼国(キノクニ)の兵の仕業だろう、とシラヒコは推測します。厲鬼疫病が流行する少し前、吉備(キビ)国を制圧した日下は鬼国に出兵し、日下に圧された鬼国は、厲鬼の災いが治まる前に、北方の金砂国への移動を決意したようだ、と事代主は推測します。金砂国は鬼国以上に金(カネ、鉄のこと)が豊富で、眼前の砂浜にもカネが大量に含まれている、とシラヒコは案じます。鬼国にどう対処するのか、シラヒコに問われた事代主は、鬼国の王は民の自由を奪い、意に添わぬ者を平気で殺し、それは一国の支配者として絶対にやってはいけないことだと思うので、金砂国のミクマ王に戦しかないと進言する、と答えます。ミクマ王は弱気なので戦を決断できるのか、と案じるシラヒコに、苦しい戦いとなるのは承知の上だが、死を賭しても守るべきものはある、と事代主は答えます。千穂でついにヤノハが男児を出産したところで、今回は終了です。
今回は、事代主の助けもあり、筑紫島では疫病が収まりつつあるとともに、出雲のある金砂国に鬼国が侵攻し始め、一難去ってまた一難で、倭国の動乱が本格化することを予感させました。事代主はヤノハ(日見子)と同盟を締結したので、疫病が収まりつつある筑紫島の諸国から援助を受けられそうで、今後は山社と日下との関係が本格的な武力衝突に至るのか、それとも山社と暈のように(公表されずとも)何らかの和議が締結されるのか、注目されます。ヤノハは男児を出産し、モモソはヤノハが子供に殺されると予言しているので、この男児は今後作中で重要な役割を担いそうです。このヤノハとチカラオとの間の男児の娘(ヤノハの孫)が『三国志』に見える台与と予想していますが、どうなるでしょうか。ヤノハの妊娠は、チカラオ(ナツハ)とヌカデと事代主以外知らないので、もちろんヤノハの息子と公表するわけにはいかず、ヤノハの息子がどこで誰に育てられるのか、という点も注目されます。
この記事へのコメント