大河ドラマ『青天を衝け』第26回「篤太夫、再会する」

 元号はすでに明治となっていますが、幕末の最終段階で日本におらず、国内の政治体制の激変に戸惑っていた栄一(篤太夫)が家族・親族・郷里の人々や慶喜と再会し、今回で幕末編が終了となり次回から明治編になる、といった区切りをはっきりと感じさせる構成だったように思います。帰郷した栄一は、政治体制が激変するなかで、故郷が変わっていないように見えることに安堵します。確かに、明治になってすぐに全国一律に近代化が急速に進展したわけではなく、明治編ではそうした側面も描かれるのではないか、と期待しています。

 注目は栄一と慶喜との再会で、これまで鳥羽伏見の戦いから謹慎までの心境がほとんど描かれていなかったため、栄一と会って慶喜がどう語るのか、気になっていましたが、栄一に鳥羽伏見の戦い以降の行動を問いただされた慶喜は、すでに過ぎたことと言って答えませんでした。あるいは今後、明治時代に慶喜が栄一に鳥羽伏見の戦い以降の心境をわずかながらでも語ることはあるのでしょうか。栄一と慶喜との関係は慶喜の最期まで続くので、明治になっての栄一の活躍とともに、今後の二人の関係の描写も注目されます。

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