大河ドラマ『麒麟がくる』第3回「美濃の国」

 斎藤利政(道三)は美濃に侵攻してきた織田信秀の軍勢を撃退し、信秀と通じていた美濃守護の土岐頼純を毒殺します。1548年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)、夫の土岐頼純を父の斎藤利政に毒殺された帰蝶が明智光秀(十兵衛)を訪ねてきます。幼き頃、明智家で1年ほど過ごした帰蝶にとって、心の休まる場所でした。利政は息子の高政(義龍)とともに土岐頼芸を訪ね、美濃守護への復帰を要請します。しかし、頼芸も利政を嫌い、信秀と通じて利政を追い落とそうとします。頼芸から我が子と思って頼りにしていると言われた高政は、母の深芳野に、実父は利政ではなく頼芸ではないか、と尋ねますが、深芳野は即座に否定します。利政・高政親子の確執は初回から描かれていましたが、その確執は深まっていき、和解の兆候は見えません。この親子関係は前半の見どころとなりそうです。

 今回、高政が光秀に、父の利政は戦が上手いものの、内政には問題があり、強引なやり方で国衆に反感を買っており先はない、と打ち明けます。ここまで、大物感溢れる人物として描かれている斎藤利政(道三)ですが、あくまでも高政の視点ではあるものの、重大な欠陥もある、と示されました。高政が光秀を頼りにしていることも明示され、両者の関係の推移も注目されます。今回は帰蝶の出番が多く、全て昨年(2019年)11月下旬以降に撮り直したのかと考えると、どうしても帰蝶の登場場面への評価は甘くなってしまいますが、それを割り引いても、悪くはない演技だと思います。とくに、凛とした感じはなかなかよいと思います。今後、慣れてくるともっとよくなるのではないか、と期待しています。幼少時の駒を救った男性の話はすでに語られていましたが、今回、美濃と関係があるのではないか、と示唆されました。これはかなり重要な設定のようなので、謎解きに注目しています。

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