『卑弥呼』第2集発売

 待望の第2集が発売されました。第2集には、

口伝7「暗闘」
https://sicambre.seesaa.net/article/201812article_32.html

口伝8「東へ」
https://sicambre.seesaa.net/article/201901article_6.html

口伝9「日見子誕生」
https://sicambre.seesaa.net/article/201901article_38.html

口伝10「一計」
https://sicambre.seesaa.net/article/201902article_8.html

口伝11「聖地」
https://sicambre.seesaa.net/article/201902article_36.html

口伝12「四番目」
https://sicambre.seesaa.net/article/201903article_9.html

口伝13「思惑」
https://sicambre.seesaa.net/article/201903article_33.html

口伝14「女王国」
https://sicambre.seesaa.net/article/201904article_8.html

が収録されています。連載時には「第*話」となっていましたが、単行本では「口伝*」となっています。単行本では「真説・邪馬台国伝」との副題がつけられています。それぞれの話については、上記の記事にて述べているので、ここでは繰り返しません。本作は207年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)頃の九州を舞台としています。これまでに明かされている世界観から推測すると、本作の邪馬台国は宮崎県(旧国名の日向)に設定されているようです。しかし、神武東征説話も取り入れられていることから、やがては畿内というか纏向遺跡が舞台になるかもしれません。本作の神武は、天照大神から数えて6代目の日見彦という設定です。おそらくは現在の奈良県にいるだろう神武(サヌ王)の子孫とヤノハがどう関わってくるのか、ということも今後注目されます。

 現時点ではほぼ九州の諸国・人物しか登場していませんが、今後は本州・四国、さらには朝鮮半島と後漢や魏も舞台になりそうで、司馬懿など『三国志』の有名人物の登場も予想されますから、ひじょうに雄大な規模の物語になるのではないか、と期待されます。現在の主要舞台である暈の国は、『三国志』の狗奴国で、後の熊襲でしょうから、日見彦たるタケル王は『三国志』の卑弥弓呼なのでしょう。そうだとすると、ヤノハが日見子(卑弥呼)と広く認められた後も、タケル王と鞠智彦(狗古智卑狗)は日見子たるヤノハと対立し、物語に深く関わってきそうです。現時点でもたいへん楽しめていますが、今後さらに面白くなりそうな要素が多いだけに、何とか長期連載になってほしいものです。

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