参院選結果

 各党の確定議席数は以下の通りで、()は公示前の改選議席数です。

自民党:57(68)
立憲民主党:17(15)
公明党:14(11)
日本維新の会:10(7)
共産党:7(8)
国民民主党:6(8)
社会民主党:(1)
無所属・その他:11(5)


 この結果、各党の参議院での議席数は以下の通りとなりました。()は公示前の議席数です。

自民党:113(123)
立憲民主党:32(24)
公明党:28(25)
国民民主党:21(23)
日本維新の会:16(13)
共産党:13(14)
社会民主党:2(2)
無所属・その他:16(14)


 おおむね大手マスコミの直近の予想通りとなり、今回改選対象となった2013年参院選で大勝した自民党は議席数を減らしました。これは1人区での敗退が増えたためです。野党共闘に冷ややかな視線を向ける人は多くいたでしょうが、その効果が一定以上あったことは認めざるを得ないでしょう。それでも、安倍政権を揺るがすことはできなかった、と言えるでしょう。とはいえ、安倍政権は長期化して飽きられつつあることも確かで、安倍首相は、自民党総裁任期終了となる2021年以降も政権を維持できるほどの求心力は得られなかった、と思います。まあ、中曽根首相(当時)のように、今後自民党総裁任期終了前に衆院を解散して大勝し、任期延長もしくは党則の再選規定を変更するかもしれませんが、その可能性は低い、と現時点では考えています。

 比例区での得票率では、自民党は2016年の35.91%と比較すると、35.37%と低下しましたが、2013年の34.68%、2017年衆院選での比例選の得票率33.28%をやや上回りました。ただ、今回は投票率が48.8%と低かったので、得票数は前回2016年を下回りました。民主党系政党への忌避感に支えられての長期政権となり、それは安倍首相もよく理解しているため、たびたび民主党を挑発するのでしょうが、在任期間だけでいえば大宰相なわけで(後世には、衰退に的確な手を打てなかった、在任期間が長いだけの首相と言われそうですが)、もっと自制してもらいたいものです。まあ、それができないから、強烈なアンチの多い首相でもあるのでしょうが。

 公明党の比例区での得票率は、2016年の13.52%と比較すると13.05%と低下し、2017年衆院選での比例選の得票率12.51%を上回りました。良くも悪くも安定感があります。

 立憲民主党の比例区での得票率は、2017年衆院選での比例選の得票率19.88%と比較すると、15.81%と低下しましたが、他の野党との比較から、野党第一党として確たる地位を築いたと言えそうですが、政権奪取の可能性がまったく見えてこないのには困ったものです。民主党の惨事もあったとはいえ、やはり自民党を本気で脅かすような政党が必要だとは思います。もっとも、それが単独の政党である必要はないのですが、(支配的な一政党と単独もしくは複数の中~小規模政党のような組み合わせではなく、「本格的」な)連立政治の定着も意味するので、その弊害も考えると、私もまだ本格的に主張できるような段階ではなく、今後の課題となります。

 国民民主党の比例区での得票率は6.95%で、立憲民主党に大きな差をつけられました。それでも、議席数は21とまだ多いのですが、ジリ貧は不可避なので、また何らかの再編があるでしょう。

 日本維新の会の比例区での得票率は、2017年衆院選での比例選の得票率6.07%と比較すると、9.80%と大きく上昇しました。正直なところ、これまで維新系政党および候補者に投票したことはなく、今後も投票するつもりはまったくないので、この結果には困ったものです。しかし残念ながら、今後も自民党に不満な「改革志向」層を魅了し続ける可能性は高そうです。

 共産党の比例区での得票率は、2016年の10.74%と比較すると8.95%と低下し、2017年衆院選での比例選の得票率7.90%は上回りました。自民党批判票を立憲民主党とれいわ新選組に奪われたのでしょう。


 なお、当ブログにおける過去の参院選関連記事は以下の通りです。

2007年
https://sicambre.seesaa.net/article/200707article_31.html

2010年
https://sicambre.seesaa.net/article/201007article_12.html

2013年
https://sicambre.seesaa.net/article/201307article_23.html

2016年
https://sicambre.seesaa.net/article/201607article_12.html

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