文在寅大統領に関する備忘録
大韓民国の文在寅大統領について、覚えているうちにこれまで得た情報をまとめておきます。
●日本への関心は低い
2017年の大統領選の時からすでに専門家に指摘されていたと記憶していますが、文在寅大統領は「反日」なのではなく、そもそも日本への関心が低いそうです。これは、バブル崩壊以降、世界における日本の相対的な経済的地位および影響力が低下し、それは大韓民国にとっても同様だからなのでしょう。大韓民国では、日本はもはや特別に重要な外国ではなく、それ故に軽視してもかまわない、といった雰囲気が強くなりつつあるのでしょうか。
●確たる対日政策はない
文在寅政権を「反日」と解釈する一般層が日本では多いようですが、上述のように文在寅大統領をはじめとして現在の政権要人の多くは日本にさほど関心を抱いておらず、日本の相対的な地位低下にともない、日本にはぞんざいに対応してもよい、というような雰囲気があるというか、そもそも確たる対日政策が定まっていないそうです。それが、多くの日本人にとっては、「反日」に見える、という側面があるようです。
●確たる対中政策もない
大韓民国はもはや「西側陣営」から中華人民共和国側に「寝返った」と、考えている日本人は少なくないかもしれません。しかし、革新とされる文政権には確たる対中政策もないようです。もっとも、大韓民国における中華人民共和国の影響力は、とくに経済面においてたいへん強く、また中華人民共和国は日本よりもずっと「怖い国」なので、さすがに日本よりはずっと丁寧に対応しているようです。大韓民国では、財界の意向により強く左右される保守政権の方が、経済面での利害関係から、対中関係には積極的なようです。
●強烈な民族主義
文政権に確たる対日・対中政策がない根本的な要因は、その強烈な民族主義にあるようです。朝鮮民主主義人民共和国にたいしては同民族ということで強い共感を抱き、それは人権という普遍的価値観を上回っているようにさえ見えます。「従北」とも揶揄される文在寅政権にとって、朝鮮民主主義人民共和国との何らかの形での統一は悲願であり、それ故に朝鮮民主主義人民共和国および南北朝鮮和解のための最重要国(障壁)になっているアメリカ合衆国との関係に注力しているので、対日・対中政策が疎かになっているようです。
●外交の天才
2017年11月にアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領が大韓民国を訪問し、国会で演説しました。これも含めて就任半年までの外交的成果から、文在寅大統領を「外交の天才」と評する人もいたようです(関連記事)。この評価は、2018年6月の米朝首脳会談の頃までは本気で主張する人もいたように思います。日本でも、「リベラル」系のアカウントが本気でそう主張していたように記憶しています。しかし、現時点では、文在寅大統領はトランプ大統領にも朝鮮民主主義人民共和国の金正恩国務委員会委員長にも、不信感を抱かれているように思います。文大統領は強烈な民族主義から朝鮮民主主義人民共和国との和解、さらには統一への道筋をつけたい、と対北政策にのめり込むあまり、米朝首脳会談を実現させるべく無理を重ねてしまい、トランプ大統領にも金委員長にも、2019年2月の第2回米中首脳会談の失敗の戦犯とされてしまったように見えます。文大統領が大韓民国の国力と自身の力量を超えた仲介役になろうとして失敗したのではないか、と思います。最近では、さすがに日本でも、文大統領を「外交の天才」と本気で主張する人はほぼいないようで、もっぱら大韓民国に好感情を抱いていない人々が、文大統領への揶揄として用いているようです。こうした外交の失敗と、何よりも経済政策の迷走により、文大統領の支持率は就任当初よりかなり低下しています。
●日本への関心は低い
2017年の大統領選の時からすでに専門家に指摘されていたと記憶していますが、文在寅大統領は「反日」なのではなく、そもそも日本への関心が低いそうです。これは、バブル崩壊以降、世界における日本の相対的な経済的地位および影響力が低下し、それは大韓民国にとっても同様だからなのでしょう。大韓民国では、日本はもはや特別に重要な外国ではなく、それ故に軽視してもかまわない、といった雰囲気が強くなりつつあるのでしょうか。
●確たる対日政策はない
文在寅政権を「反日」と解釈する一般層が日本では多いようですが、上述のように文在寅大統領をはじめとして現在の政権要人の多くは日本にさほど関心を抱いておらず、日本の相対的な地位低下にともない、日本にはぞんざいに対応してもよい、というような雰囲気があるというか、そもそも確たる対日政策が定まっていないそうです。それが、多くの日本人にとっては、「反日」に見える、という側面があるようです。
●確たる対中政策もない
大韓民国はもはや「西側陣営」から中華人民共和国側に「寝返った」と、考えている日本人は少なくないかもしれません。しかし、革新とされる文政権には確たる対中政策もないようです。もっとも、大韓民国における中華人民共和国の影響力は、とくに経済面においてたいへん強く、また中華人民共和国は日本よりもずっと「怖い国」なので、さすがに日本よりはずっと丁寧に対応しているようです。大韓民国では、財界の意向により強く左右される保守政権の方が、経済面での利害関係から、対中関係には積極的なようです。
●強烈な民族主義
文政権に確たる対日・対中政策がない根本的な要因は、その強烈な民族主義にあるようです。朝鮮民主主義人民共和国にたいしては同民族ということで強い共感を抱き、それは人権という普遍的価値観を上回っているようにさえ見えます。「従北」とも揶揄される文在寅政権にとって、朝鮮民主主義人民共和国との何らかの形での統一は悲願であり、それ故に朝鮮民主主義人民共和国および南北朝鮮和解のための最重要国(障壁)になっているアメリカ合衆国との関係に注力しているので、対日・対中政策が疎かになっているようです。
●外交の天才
2017年11月にアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領が大韓民国を訪問し、国会で演説しました。これも含めて就任半年までの外交的成果から、文在寅大統領を「外交の天才」と評する人もいたようです(関連記事)。この評価は、2018年6月の米朝首脳会談の頃までは本気で主張する人もいたように思います。日本でも、「リベラル」系のアカウントが本気でそう主張していたように記憶しています。しかし、現時点では、文在寅大統領はトランプ大統領にも朝鮮民主主義人民共和国の金正恩国務委員会委員長にも、不信感を抱かれているように思います。文大統領は強烈な民族主義から朝鮮民主主義人民共和国との和解、さらには統一への道筋をつけたい、と対北政策にのめり込むあまり、米朝首脳会談を実現させるべく無理を重ねてしまい、トランプ大統領にも金委員長にも、2019年2月の第2回米中首脳会談の失敗の戦犯とされてしまったように見えます。文大統領が大韓民国の国力と自身の力量を超えた仲介役になろうとして失敗したのではないか、と思います。最近では、さすがに日本でも、文大統領を「外交の天才」と本気で主張する人はほぼいないようで、もっぱら大韓民国に好感情を抱いていない人々が、文大統領への揶揄として用いているようです。こうした外交の失敗と、何よりも経済政策の迷走により、文大統領の支持率は就任当初よりかなり低下しています。
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