『卑弥呼』第14話「女王国」
『ビッグコミックオリジナル』2019年4月20日号掲載分の感想です。前回は、ヤノハがアカメに、暈と那の境にいるヌカデという戦女に自分の言葉を伝えてほしい、と伝えるところで終了しました。今回は、筑紫島(ツクシノシマ)の穂波(ホミ)の国に日見子(ヒミコ)出現の報告が届く場面から始まります。ヲカ王は身分の高そうなトモ・「日の守(ひのもり)」のウテナと協議していました。神託受けたか問われたウテナは、困惑した様子で、何も受けていない、と答えます。では偽物だな、と言ったヲカ王は、穂波の現状を説明します。穂波は暈の援軍により鉄(カネ)の道を封鎖したので、那(ナ)の国と伊都(イト)の国から内海(うちうみ、瀬戸内海でしょうか)への通行料を徴収できるので、同盟国のタケル王の意に反することはできない、というわけです。ヲカ王は、タケル王より要請があれば、偽日見子討伐の兵を出す、と意気込みます。
都萬(トマ)の国では、王君に次ぐ地位の巫身(ミミ)と巫身習(ミミナリ)がタケツヌ王に呼ばれました。その様子を見ていた父親が息子に都萬のことを説明します。倭国の内海支配しており、主神は月読(ツクヨミ)様です。月は夜の海では姿を見せないことがあるので、巫覡(フゲキ)は神の声を聞かねばなりません。つまり巫身とは元々耳の意味でした。タケツヌ王は二人に、暈(クマ)の国にある「日の巫女」集団の学舎である種智院(シュチイン)から新たな日見子が顕れたことについて、月読尊が何か言ったのか、尋ねます。二人が返答に詰まると、偽物か本物か分からないのだな、とタケツヌ王は悟ります。巫身はタケツヌ王に、今は静観すべき時だと進言します。タケル王と新たな日見子のどちらに就くのか待つべきだ、というわけです。都萬と暈の間には日向(ヒムカ)があり、昔東方に向かったサヌ王の祟りを恐れて、タケル王も日向には手を出さない、と巫身に指摘されたタケツヌ王は、日向が緩衝地帯のおかげで、筑紫島で都萬だけが平和なのは確かだ、と頷きます。暈国の争いに我々はあくまで中立を保つべきだ、と巫身に進言されたタケツヌ王は、暈国内が乱れ、誰かが日向に侵入した時はどうするのか、と二人に問います。すると巫身は、月読様は誰であれ戦えと言うだろう、と答えます。
伊都の国では、イトデ王が島子(シマコ)のオホチカに、韓(カラ)への航海について尋ねていました。最近は那も戦で忙しいので妨害もなく、極めて順調だと答えます。那は苦戦していると聞くが、とイトデ王に問われた兵庫子(ヒョウゴコ)は、暈国内にも乱れがあると報告されている、と答えます。もちろん、新たな日見子の出現のためでした。イトデ王はこの好機を活かすべく、島子には大陸より鉄を大量に輸入するよう、兵庫子には武器を製造して蔵に備えるよう、命じます。新たな日見子が生き残れば面白いのだが、と呟いたイトデ王は、この日見子を本物と思うか、禰宜のミクモに尋ねます。するとミクモは、奇妙な女だ、と答えます。その女に天照様は降りていないものの、天照様の降りた何者かの霊がついている、というわけです。それは面妖な、とイトデ王は呟きます。
末盧(マツラ)の国では、ミルカシ女王が新たな日見子とされるヤノハの行方をアズ巫身に訪ねますが、アズ巫身は知らず、日の守であるミナクチも、ヤノハが潜伏中ということしか知りません。すると、ひとまず無事ですね、とミルカシ女王は嬉しそうに言います。ミナクチにとって、ミルカシ女王が新たな日見子を認めることは意外だったようで、アズ巫身は、末盧は平和を願う海人国なので、あまり肩入れしないよう、進言します。しかしミルカシ女王は、末盧が那と伊都に航路をふさがれて存亡の危機にあることから、新たな日見子が平和を天下に宣言するなら、我々は支持すべきではないか、とアズ巫身・ミナクチに提案します。
那の国では、大陸(後漢)より金印を授かった偉大な王である、高祖ツラナギの墓前で、ウツヒオ王がウラ・サギリとともに礼拝をしていました。ウラはウツヒオ王に、暈との戦いで財政が逼迫しており、韓への未知は伊都に握られているので、このままでは衰退不可避だ、と進言します。ウラは、一国も早く暈を叩き潰すしかないのにできないのは、前線のトメ将軍に責任がある、と考えています。日の守であるサギリは、暈のタケル王が偽の日見彦(ヒミヒコ)であることは疑いないものの、和議も選択肢の一つだ、とウツヒオ王に進言します。ウラとサギリがともに戦いを早急に終わらせるよう考えていることを知ったウツヒオ王は、かすかな希望は新たな日見子だ、と呟きます。するとサギリは、トンカラリンの洞窟を抜けたので、新たな日見子は本物かもしれない、と言います。
山社(ヤマト)では、ミマト将軍がイスズの話を天井裏で聞いていたヤノハに、絶体絶命なので、気の毒ではあるものの、誰の元に出頭するか自分で決めるよう、促します。するとヤノハは冷静に、まず私の話を聞いていただく約束ではないか、と問います。ミマト将軍に話を促されたヤノハは、タケル王と自分のどちらが本物なのか、尋ねます。返答に困っているミマト将軍に、そんなことはどうでもよい、問題はどちらが倭国を平和に導くかだ、とヤノハは指摘します。雲をつかむような話だと本気にしないミマト将軍は、日見子様のお話を遮るのは無礼千万だ、と娘のイクメに叱責されます。ヤノハはミマト将軍に、倭を平和にするためにはミマト将軍の覚悟が必要だ、と言います。ミマト将軍には、覚悟を決めて命を賭け、タケル王から自分を守ってもらいたい、というわけです。謀反を起こせということか、とミマト将軍に問われたヤノハは、謀反ではなく平和のためだ、と答えます。ヤノハはミマト将軍に、倭国大乱は鉄を巡る利権でも、那と伊都の意地の張り合いでもなく、日見子・日見彦を擁する国の王が倭統一の欲望を抱くからだ、と説明します。ヤノハはミマト将軍に、自分が日見子の座に就いたなら、国々の独立と各国の王の存続を認める、と自分の構想を打ち明けます。自分の立場をミマト将軍に問われたヤノハは、現人神ではなくただの女王だ、と答えます。山社は聖地ではなく国として独立し、どの国とも争わず、どの国も支配しない中立の国家になる、というわけです。天照大御神からの御神託ははどうなるのか、とイクメに問われたヤノハが、望むどの国の王にも分け隔てなく与える、と答えて、力強く女王国たる山社の独立を宣言するところで今回は終了です。
今回は、筑紫島(九州)の諸国の様子が描かれ、本作の世界観がさらに明らかになり、たいへん楽しめました。各国の指導者層の名称は『三国志』を踏まえたものとなっており、歴史創作ものらしい雰囲気が出ていて良いと思います。各国の王と重要人物はそれぞれキャラが立っているように思われたので、今後ヤノハとどう絡んでくるのか、楽しみです。今回登場した諸国を『三国志』の諸国と照合すると、穂波=不弥、都萬=投馬、伊都と末盧はそのまま、那=奴、となりそうです。今回は地図も掲載されており、穂波は九州北東部というか旧国名の豊前、都萬は旧国名の豊後、伊都は福岡県糸島市付近、末盧は佐賀県唐津市付近、那は博多付近~福岡県内陸部といった感じになりそうです。
各国の置かれた状況はさまざまで、新たな日見子と噂になっているヤノハへの対応も異なります。こうした諸国の思惑の違いをヤノハがどうまとめていくのか、ヤノハの構想に諸国がどう反応するのか、という政治ドラマ的観点でも楽しめそうです。ヤノハは各国の王の存在を認める、と構想を打ち明けていますが、『三国志』では、卑弥呼(日見子)以外で王がいるのは、卑弥呼と敵対していた狗奴国と、女王国に統治されていた伊都国だけとなっています。現在は207年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)頃でしょうから、これかに約30年後の卑弥呼が魏に遣使した頃までには、穂波・都萬・末盧・那には王がいなくなるのでしょうか。この過程も描かれるのではないか、と期待されます。
注目される情報としては、旧国名の日向とほぼ同じ領域と考えられる日向(ヒムカ)を統治している国がない理由として、東方に向かったサヌ王の祟りを恐れて、タケル王も手を出さないからだ、と説明されていることです。日向のサヌ王は6代目の日見彦で、『日本書紀』の神武と考えられます。サヌ王が東方に向かった理由は一部の者にしか知られていないようで、重大な秘密がある、と考えられます。おそらくこれは重要な伏線で、現在は九州が舞台となっていますが、独立した山社(ヤマト)が現在の纏向遺跡一帯に移る展開も予想されます。今後、本州はもちろん、魏や呉も関わってくる壮大な話になりそうで、楽しみです。
各国の主要人物のキャラが立っているので、この点も楽しめなのですが、すでに以前から名前の出ている那のトメ将軍を、那の重要人物と思われるウラが低く評価していることは気になります。トメ将軍は戦上手とされていますが、平民出身とされているので、功績を挙げるために、国を傾けて危機に陥らせるような無用の戦いを続けている、とウラは考えているのでしょうか。まだ登場していないトメ将軍の人物像がどうなるのか、楽しみです。かなり豪快な人物ではないか、と想像しています。
ヤノハが真の日見子なのか、各国の祈祷部的な存在の代表者たちの見解が分かれていることも注目されます。伊都の禰宜であるミクモは、ヤノハには天照様は降りていないものの、天照様の降りた何者かの霊がついている、と述べています。作中ではオカルト的な設定が一部採用されており、祈祷部の人々の霊感も個人差が大きい、ということでしょうか。ミクモはかなり霊感の強い禰宜のようで、女王国に統治されている諸国のなかで、伊都国にのみ王がいるとされていることと、関わってくるのかもしれません。当分は、ヤノハの構想提示を受けて諸国がどう反応するのか、という話が描かれそうで、諸国の思惑の違いがどう交差するのか、たいへん楽しみです。
都萬(トマ)の国では、王君に次ぐ地位の巫身(ミミ)と巫身習(ミミナリ)がタケツヌ王に呼ばれました。その様子を見ていた父親が息子に都萬のことを説明します。倭国の内海支配しており、主神は月読(ツクヨミ)様です。月は夜の海では姿を見せないことがあるので、巫覡(フゲキ)は神の声を聞かねばなりません。つまり巫身とは元々耳の意味でした。タケツヌ王は二人に、暈(クマ)の国にある「日の巫女」集団の学舎である種智院(シュチイン)から新たな日見子が顕れたことについて、月読尊が何か言ったのか、尋ねます。二人が返答に詰まると、偽物か本物か分からないのだな、とタケツヌ王は悟ります。巫身はタケツヌ王に、今は静観すべき時だと進言します。タケル王と新たな日見子のどちらに就くのか待つべきだ、というわけです。都萬と暈の間には日向(ヒムカ)があり、昔東方に向かったサヌ王の祟りを恐れて、タケル王も日向には手を出さない、と巫身に指摘されたタケツヌ王は、日向が緩衝地帯のおかげで、筑紫島で都萬だけが平和なのは確かだ、と頷きます。暈国の争いに我々はあくまで中立を保つべきだ、と巫身に進言されたタケツヌ王は、暈国内が乱れ、誰かが日向に侵入した時はどうするのか、と二人に問います。すると巫身は、月読様は誰であれ戦えと言うだろう、と答えます。
伊都の国では、イトデ王が島子(シマコ)のオホチカに、韓(カラ)への航海について尋ねていました。最近は那も戦で忙しいので妨害もなく、極めて順調だと答えます。那は苦戦していると聞くが、とイトデ王に問われた兵庫子(ヒョウゴコ)は、暈国内にも乱れがあると報告されている、と答えます。もちろん、新たな日見子の出現のためでした。イトデ王はこの好機を活かすべく、島子には大陸より鉄を大量に輸入するよう、兵庫子には武器を製造して蔵に備えるよう、命じます。新たな日見子が生き残れば面白いのだが、と呟いたイトデ王は、この日見子を本物と思うか、禰宜のミクモに尋ねます。するとミクモは、奇妙な女だ、と答えます。その女に天照様は降りていないものの、天照様の降りた何者かの霊がついている、というわけです。それは面妖な、とイトデ王は呟きます。
末盧(マツラ)の国では、ミルカシ女王が新たな日見子とされるヤノハの行方をアズ巫身に訪ねますが、アズ巫身は知らず、日の守であるミナクチも、ヤノハが潜伏中ということしか知りません。すると、ひとまず無事ですね、とミルカシ女王は嬉しそうに言います。ミナクチにとって、ミルカシ女王が新たな日見子を認めることは意外だったようで、アズ巫身は、末盧は平和を願う海人国なので、あまり肩入れしないよう、進言します。しかしミルカシ女王は、末盧が那と伊都に航路をふさがれて存亡の危機にあることから、新たな日見子が平和を天下に宣言するなら、我々は支持すべきではないか、とアズ巫身・ミナクチに提案します。
那の国では、大陸(後漢)より金印を授かった偉大な王である、高祖ツラナギの墓前で、ウツヒオ王がウラ・サギリとともに礼拝をしていました。ウラはウツヒオ王に、暈との戦いで財政が逼迫しており、韓への未知は伊都に握られているので、このままでは衰退不可避だ、と進言します。ウラは、一国も早く暈を叩き潰すしかないのにできないのは、前線のトメ将軍に責任がある、と考えています。日の守であるサギリは、暈のタケル王が偽の日見彦(ヒミヒコ)であることは疑いないものの、和議も選択肢の一つだ、とウツヒオ王に進言します。ウラとサギリがともに戦いを早急に終わらせるよう考えていることを知ったウツヒオ王は、かすかな希望は新たな日見子だ、と呟きます。するとサギリは、トンカラリンの洞窟を抜けたので、新たな日見子は本物かもしれない、と言います。
山社(ヤマト)では、ミマト将軍がイスズの話を天井裏で聞いていたヤノハに、絶体絶命なので、気の毒ではあるものの、誰の元に出頭するか自分で決めるよう、促します。するとヤノハは冷静に、まず私の話を聞いていただく約束ではないか、と問います。ミマト将軍に話を促されたヤノハは、タケル王と自分のどちらが本物なのか、尋ねます。返答に困っているミマト将軍に、そんなことはどうでもよい、問題はどちらが倭国を平和に導くかだ、とヤノハは指摘します。雲をつかむような話だと本気にしないミマト将軍は、日見子様のお話を遮るのは無礼千万だ、と娘のイクメに叱責されます。ヤノハはミマト将軍に、倭を平和にするためにはミマト将軍の覚悟が必要だ、と言います。ミマト将軍には、覚悟を決めて命を賭け、タケル王から自分を守ってもらいたい、というわけです。謀反を起こせということか、とミマト将軍に問われたヤノハは、謀反ではなく平和のためだ、と答えます。ヤノハはミマト将軍に、倭国大乱は鉄を巡る利権でも、那と伊都の意地の張り合いでもなく、日見子・日見彦を擁する国の王が倭統一の欲望を抱くからだ、と説明します。ヤノハはミマト将軍に、自分が日見子の座に就いたなら、国々の独立と各国の王の存続を認める、と自分の構想を打ち明けます。自分の立場をミマト将軍に問われたヤノハは、現人神ではなくただの女王だ、と答えます。山社は聖地ではなく国として独立し、どの国とも争わず、どの国も支配しない中立の国家になる、というわけです。天照大御神からの御神託ははどうなるのか、とイクメに問われたヤノハが、望むどの国の王にも分け隔てなく与える、と答えて、力強く女王国たる山社の独立を宣言するところで今回は終了です。
今回は、筑紫島(九州)の諸国の様子が描かれ、本作の世界観がさらに明らかになり、たいへん楽しめました。各国の指導者層の名称は『三国志』を踏まえたものとなっており、歴史創作ものらしい雰囲気が出ていて良いと思います。各国の王と重要人物はそれぞれキャラが立っているように思われたので、今後ヤノハとどう絡んでくるのか、楽しみです。今回登場した諸国を『三国志』の諸国と照合すると、穂波=不弥、都萬=投馬、伊都と末盧はそのまま、那=奴、となりそうです。今回は地図も掲載されており、穂波は九州北東部というか旧国名の豊前、都萬は旧国名の豊後、伊都は福岡県糸島市付近、末盧は佐賀県唐津市付近、那は博多付近~福岡県内陸部といった感じになりそうです。
各国の置かれた状況はさまざまで、新たな日見子と噂になっているヤノハへの対応も異なります。こうした諸国の思惑の違いをヤノハがどうまとめていくのか、ヤノハの構想に諸国がどう反応するのか、という政治ドラマ的観点でも楽しめそうです。ヤノハは各国の王の存在を認める、と構想を打ち明けていますが、『三国志』では、卑弥呼(日見子)以外で王がいるのは、卑弥呼と敵対していた狗奴国と、女王国に統治されていた伊都国だけとなっています。現在は207年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)頃でしょうから、これかに約30年後の卑弥呼が魏に遣使した頃までには、穂波・都萬・末盧・那には王がいなくなるのでしょうか。この過程も描かれるのではないか、と期待されます。
注目される情報としては、旧国名の日向とほぼ同じ領域と考えられる日向(ヒムカ)を統治している国がない理由として、東方に向かったサヌ王の祟りを恐れて、タケル王も手を出さないからだ、と説明されていることです。日向のサヌ王は6代目の日見彦で、『日本書紀』の神武と考えられます。サヌ王が東方に向かった理由は一部の者にしか知られていないようで、重大な秘密がある、と考えられます。おそらくこれは重要な伏線で、現在は九州が舞台となっていますが、独立した山社(ヤマト)が現在の纏向遺跡一帯に移る展開も予想されます。今後、本州はもちろん、魏や呉も関わってくる壮大な話になりそうで、楽しみです。
各国の主要人物のキャラが立っているので、この点も楽しめなのですが、すでに以前から名前の出ている那のトメ将軍を、那の重要人物と思われるウラが低く評価していることは気になります。トメ将軍は戦上手とされていますが、平民出身とされているので、功績を挙げるために、国を傾けて危機に陥らせるような無用の戦いを続けている、とウラは考えているのでしょうか。まだ登場していないトメ将軍の人物像がどうなるのか、楽しみです。かなり豪快な人物ではないか、と想像しています。
ヤノハが真の日見子なのか、各国の祈祷部的な存在の代表者たちの見解が分かれていることも注目されます。伊都の禰宜であるミクモは、ヤノハには天照様は降りていないものの、天照様の降りた何者かの霊がついている、と述べています。作中ではオカルト的な設定が一部採用されており、祈祷部の人々の霊感も個人差が大きい、ということでしょうか。ミクモはかなり霊感の強い禰宜のようで、女王国に統治されている諸国のなかで、伊都国にのみ王がいるとされていることと、関わってくるのかもしれません。当分は、ヤノハの構想提示を受けて諸国がどう反応するのか、という話が描かれそうで、諸国の思惑の違いがどう交差するのか、たいへん楽しみです。
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