大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』第15回「あゝ結婚」

 金栗四三は春野スヤとお見合いをすることになりました。スヤは池辺家に嫁いでいましたが、夫を亡くし、四三とスヤを結婚させ、四三を池辺家の養子にしよう、とスヤの義母と四三の兄の実次は考えていました。次の1916年ベルリン夏季オリンピック大会での雪辱を期す四三は、結婚はまだ早いとして断るつもりでしたが、兄の説得と自分のスヤへの想いに気づいてスヤとの結婚を決意し、池辺家の養子に入ります。まだ学生の四三はひとまず、スヤを熊本に残し、東京に戻ります。

 1912年のストックホルム夏季オリンピック大会マラソンでは熱射病で倒れたことから、翌年夏、四三は炎天下での練習に励んでいました。1914年春、四三の同級生は各地の学校に教員として赴任しますが、四三は教員にならずにマラソンの練習に励み、熊本には帰らず池辺家の養子入りも断る、と池辺家・実家に伝えます。周囲は猛反対しますが、嘉納治五郎は四三の決断を強く支持し、スヤも四三の決断を支持します。

 今回は四三とスヤとの結婚を中心に話が展開し、喜劇調でしたが、やや上滑りしていた感は否めませんでした。の今回は古今亭志ん生(美濃部孝蔵)の場面もそれなりに長かったのですが、浜松で(旧制)中学生の「まーちゃん」との出会いが描かれ、おそらくもう一人の主人公である田畑政治でしょうから、本編との結びつきがやや見えてきた感もあります。こうした伏線は長期連続ドラマの楽しみの一つではありますが、新規視聴者の獲得にはほとんど結びつかないでしょうから、残念ながら視聴率は低迷し続けそうです。

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