ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』26話・28話~30話
26話「みんな死んでしまった」8
違う事件となりますが、話の流れとして25話の続きとなります。前回、一係全員が事件の捜査のために九州に来ましたが、事件解決後も九州出身のゴリさんは東京に戻らず熊本の実家に帰り、見合いをすることになります。ゴリさんの出身地は長崎県や宮崎県とされたとこともあったと記憶していますが、最終的には熊本県出身で落ち着きました。こうした矛盾は長期ドラマならではといったところでしょうか。いずれにしても、九州出身という点は変わりませんが。話の方は、ゴリさんが見合い相手と勘違いしてしまった女性と出会うところから始まります。ゴリさんは別人と勘違いされて事件に巻き込まれ、別人に成りすまして事件を解決しようとします。欲望の渦巻く閉ざされた世界での殺し合いが展開し、こうした謎解きは山さん・殿下やずっと後の登場となるスコッチ・デュークの方が適しているようにも思いますが、ゴリさんが手探り状態で謎を解明していく展開はなかなか楽しめましたし、オチがつけられていたのもよかったと思います。
28話「目には目を」4
ボスとは因縁のある金融会社の滝沢社長の妊娠中の若い妻が誘拐されます。滝沢は警察の介入を拒否しますが、ボスは強引に捜査に踏み出します。ボスは滝沢に、金を貸している人間のリストを渡すよう求め、社長は渋りつつもボスに渡します。滝沢は金を貸していた人間を次々と自殺に追い込んでいましたが、証拠がないため、逮捕されずにいました。ボスは、滝沢に恨みを抱く人間が犯人ではないか、と考えていました。犯行の動機はありふれていますが、妊娠中の女性を誘拐するという展開は目新しいと思います。本作の主題である生命の尊さが前面に出た話になっていますが、欠番を除いて本作を全話視聴した今となっては、洗練されていない感は否めません。
29話「奪われたマイホーム」8
山さんは妻と買い物中、住宅詐欺に引っかかった一家と偶然知り合います。一家の妻は加害者の元不動産屋を偶然見かけて追いかけ、そこに山さん夫妻が偶然通りかかったわけです。この元不動産屋の黒幕には葉村商事の社長がいました。一家の夫は葉村商事の社長を尾行して元不動産屋の居場所を見つけ、揉み合っているうちに殺してしまいます。山さんは、一家の夫に心情的に肩入れしつつも、捜査を進めます。山さんがかなり感情的な行動をとり、被害者の男性が葉村社長を殴っても止めないなど、初期の山さんは後年よりもかなり熱いとはいっても、やや意外な展開でした。むしろ、普段は無鉄砲な行動を山さんに窘められているマカロニの方が冷静です。最後の場面も、山さん夫妻が被害者家族の妻の入院先に向かうところで終わり、ボスが映っておらず、最後の場面には必ずボスがいる、というお約束は、この時点ではまだ確立していないようです。被害者家族の夫を演じたのは下條正巳氏で、後にゴリさんの父親役を演じることになります。葉村社長役は高品格氏で、さすがに存在感があります。
30話「また若者が死んだ」5
前回はやや大人向けの話といった感じでしたが、今回はマカロニ主演となり、加害者も被害者も若者で、シンコも巻き込まれており、原点回帰?で青春ものといった感じです。知り合いの若い警官が殺されて苛立ち暴走するマカロニにたいして山さんは冷静で、いつものキャラ設定に戻った感があります。まあ、被害者との距離感の違いがありますから、前回が不自然で今回が自然というわけでもありませんが。やや残念なのは、犯人の若者たちの人物像や犯行にいたる経緯が終盤になって初めて描かれて、唐突感があったことですが、こういう構成も悪くはないかな、とも思います。とはいえ、犯人の人物像の掘り下げが浅く、物足りなさが残った感は否めません。
違う事件となりますが、話の流れとして25話の続きとなります。前回、一係全員が事件の捜査のために九州に来ましたが、事件解決後も九州出身のゴリさんは東京に戻らず熊本の実家に帰り、見合いをすることになります。ゴリさんの出身地は長崎県や宮崎県とされたとこともあったと記憶していますが、最終的には熊本県出身で落ち着きました。こうした矛盾は長期ドラマならではといったところでしょうか。いずれにしても、九州出身という点は変わりませんが。話の方は、ゴリさんが見合い相手と勘違いしてしまった女性と出会うところから始まります。ゴリさんは別人と勘違いされて事件に巻き込まれ、別人に成りすまして事件を解決しようとします。欲望の渦巻く閉ざされた世界での殺し合いが展開し、こうした謎解きは山さん・殿下やずっと後の登場となるスコッチ・デュークの方が適しているようにも思いますが、ゴリさんが手探り状態で謎を解明していく展開はなかなか楽しめましたし、オチがつけられていたのもよかったと思います。
28話「目には目を」4
ボスとは因縁のある金融会社の滝沢社長の妊娠中の若い妻が誘拐されます。滝沢は警察の介入を拒否しますが、ボスは強引に捜査に踏み出します。ボスは滝沢に、金を貸している人間のリストを渡すよう求め、社長は渋りつつもボスに渡します。滝沢は金を貸していた人間を次々と自殺に追い込んでいましたが、証拠がないため、逮捕されずにいました。ボスは、滝沢に恨みを抱く人間が犯人ではないか、と考えていました。犯行の動機はありふれていますが、妊娠中の女性を誘拐するという展開は目新しいと思います。本作の主題である生命の尊さが前面に出た話になっていますが、欠番を除いて本作を全話視聴した今となっては、洗練されていない感は否めません。
29話「奪われたマイホーム」8
山さんは妻と買い物中、住宅詐欺に引っかかった一家と偶然知り合います。一家の妻は加害者の元不動産屋を偶然見かけて追いかけ、そこに山さん夫妻が偶然通りかかったわけです。この元不動産屋の黒幕には葉村商事の社長がいました。一家の夫は葉村商事の社長を尾行して元不動産屋の居場所を見つけ、揉み合っているうちに殺してしまいます。山さんは、一家の夫に心情的に肩入れしつつも、捜査を進めます。山さんがかなり感情的な行動をとり、被害者の男性が葉村社長を殴っても止めないなど、初期の山さんは後年よりもかなり熱いとはいっても、やや意外な展開でした。むしろ、普段は無鉄砲な行動を山さんに窘められているマカロニの方が冷静です。最後の場面も、山さん夫妻が被害者家族の妻の入院先に向かうところで終わり、ボスが映っておらず、最後の場面には必ずボスがいる、というお約束は、この時点ではまだ確立していないようです。被害者家族の夫を演じたのは下條正巳氏で、後にゴリさんの父親役を演じることになります。葉村社長役は高品格氏で、さすがに存在感があります。
30話「また若者が死んだ」5
前回はやや大人向けの話といった感じでしたが、今回はマカロニ主演となり、加害者も被害者も若者で、シンコも巻き込まれており、原点回帰?で青春ものといった感じです。知り合いの若い警官が殺されて苛立ち暴走するマカロニにたいして山さんは冷静で、いつものキャラ設定に戻った感があります。まあ、被害者との距離感の違いがありますから、前回が不自然で今回が自然というわけでもありませんが。やや残念なのは、犯人の若者たちの人物像や犯行にいたる経緯が終盤になって初めて描かれて、唐突感があったことですが、こういう構成も悪くはないかな、とも思います。とはいえ、犯人の人物像の掘り下げが浅く、物足りなさが残った感は否めません。
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