Chet C Sherwood「データで見る脳の違い」
『日経サイエンス』2018年12月号の特集「新・人類学 ヒトはなぜ人間になったのか」第1部「人間性の起源」に掲載された解説です。本論文は、ヒトの脳が特異的であることを強調します。体重に対する脳重量の比率もその一例で、ヒトの脳は体重から予測される重量よりもかなり重くなっています。脳化指数は、ネコが1、ゾウが1~2、マカクザルが2、ヒレナガゴンドウ(クジラ)が2~3なのに対して、ヒトは7~8となります。脳、とくに大脳のニューロン数の多さも人間の特徴です。
また本論文は、他の現生霊長類と比較して、ヒトにおいては言語や抽象的思考といった高次の認知機能と関わる大脳皮質領域が大きくなっている、とも指摘しています。また本論文は、連合野と呼ばれるこれらの領域同士や連合野と小脳を結ぶ接続数が多いこともヒトの脳の特徴で、道具製作や模倣の基盤になっている、と指摘します。本論文の図表もたいへん有益で、アウストラロピテクス属とホモ属の代表的な分類群の頭蓋と脳容量が掲載されています。
参考文献:
Sherwood CC. (2018)、『日経サイエンス』編集部訳「データで見る脳の違い」『日経サイエンス』2018年12月号P58-61
また本論文は、他の現生霊長類と比較して、ヒトにおいては言語や抽象的思考といった高次の認知機能と関わる大脳皮質領域が大きくなっている、とも指摘しています。また本論文は、連合野と呼ばれるこれらの領域同士や連合野と小脳を結ぶ接続数が多いこともヒトの脳の特徴で、道具製作や模倣の基盤になっている、と指摘します。本論文の図表もたいへん有益で、アウストラロピテクス属とホモ属の代表的な分類群の頭蓋と脳容量が掲載されています。
参考文献:
Sherwood CC. (2018)、『日経サイエンス』編集部訳「データで見る脳の違い」『日経サイエンス』2018年12月号P58-61
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