蠕虫に似たカンブリア紀の動物
蠕虫に似たカンブリア紀の動物に関する研究(Ou, and Mayer., 2018)が公表されました。この研究は、カンブリア紀(約5億4100万年~4億8500万年前)の葉足動物(軟らかい脚を持つ蠕虫似の動物)の新種(Lenisambulatrix humboldti)について報告し、既知の葉足動物種(Diania cactiformis)と比較しました。その結果、これら2種はよく似た形態をしており、分節した体と長さ11.6~18mmの太く長い脚(葉足)を有し、他の葉足動物と異なり鉤爪がない、と明らかになりました。
D. cactiformisは、刺で厳重に装甲された胴体を有することから「歩くサボテン」とも呼ばれているのに対して、L. humboldtiには被甲が全くないように見えます。L. humboldtiは蠕虫に似た分節化した管状の胴部を持ち、それぞれの体節に一対の脚が付いています。L. humboldtiの化石には、胴体の一方の端部しか保存されておらず、頭部と認識できるような際立った特徴、たとえば、眼や口や触角はありませんでした。これに対して、D. cactiformisの頭部の端とされる部位には、ヘルメットに似た独特な構造が見られます。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。
【古生物学】カンブリア紀に「引きこもり」生活をしていた蠕虫似の動物の化石
カンブリア紀(5億4100万年~4億8500万年前)の葉足動物(軟らかい脚を持つ蠕虫似の動物)の新種について記述された論文が、今週掲載される。今回、Qiang OuとGeorg Mayerは、Lenisambulatrix humboldtiと命名された葉足動物の新種と過去に発表された論文に記述された葉足動物Diania cactiformisを比較し、後者に関する新たな詳細情報も明らかにしている。
著者たちは今回の研究で、これら2種はよく似た形態をしており、分節した体と長さ11.6~18ミリメートルの太く長い脚(葉足)を有すること、また、他の葉足動物と異なり鉤爪がないことを明らかにしている。D. cactiformisは、とげで厳重に装甲された胴体を有することから「歩くサボテン」とも呼ばれているのに対して、L. humboldtiには被甲が全くないようだった。
この論文の記述によれば、L. humboldtiは蠕虫に似た分節化した管状の胴部を持ち、それぞれの体節に一対の脚が付いている。L. humboldtiの化石には、胴体の一方の端部しか保存されておらず、頭部と認識できるような際立った特徴、例えば、眼や口、触角はなかった。これに対して、D. cactiformisの頭部の端とされる部位には、ヘルメットに似た独特な構造が見られる。
参考文献:
Ou Q, and Mayer G.(2018): A Cambrian unarmoured lobopodian, †Lenisambulatrix humboldti gen. et sp. nov., compared with new material of †Diania cactiformis. Scientific Reports, 8, 13667.
https://doi.org/10.1038/s41598-018-31499-y
D. cactiformisは、刺で厳重に装甲された胴体を有することから「歩くサボテン」とも呼ばれているのに対して、L. humboldtiには被甲が全くないように見えます。L. humboldtiは蠕虫に似た分節化した管状の胴部を持ち、それぞれの体節に一対の脚が付いています。L. humboldtiの化石には、胴体の一方の端部しか保存されておらず、頭部と認識できるような際立った特徴、たとえば、眼や口や触角はありませんでした。これに対して、D. cactiformisの頭部の端とされる部位には、ヘルメットに似た独特な構造が見られます。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。
【古生物学】カンブリア紀に「引きこもり」生活をしていた蠕虫似の動物の化石
カンブリア紀(5億4100万年~4億8500万年前)の葉足動物(軟らかい脚を持つ蠕虫似の動物)の新種について記述された論文が、今週掲載される。今回、Qiang OuとGeorg Mayerは、Lenisambulatrix humboldtiと命名された葉足動物の新種と過去に発表された論文に記述された葉足動物Diania cactiformisを比較し、後者に関する新たな詳細情報も明らかにしている。
著者たちは今回の研究で、これら2種はよく似た形態をしており、分節した体と長さ11.6~18ミリメートルの太く長い脚(葉足)を有すること、また、他の葉足動物と異なり鉤爪がないことを明らかにしている。D. cactiformisは、とげで厳重に装甲された胴体を有することから「歩くサボテン」とも呼ばれているのに対して、L. humboldtiには被甲が全くないようだった。
この論文の記述によれば、L. humboldtiは蠕虫に似た分節化した管状の胴部を持ち、それぞれの体節に一対の脚が付いている。L. humboldtiの化石には、胴体の一方の端部しか保存されておらず、頭部と認識できるような際立った特徴、例えば、眼や口、触角はなかった。これに対して、D. cactiformisの頭部の端とされる部位には、ヘルメットに似た独特な構造が見られる。
参考文献:
Ou Q, and Mayer G.(2018): A Cambrian unarmoured lobopodian, †Lenisambulatrix humboldti gen. et sp. nov., compared with new material of †Diania cactiformis. Scientific Reports, 8, 13667.
https://doi.org/10.1038/s41598-018-31499-y
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