大河ドラマ『西郷どん』第33回「糸の誓い」

 薩摩藩と長州藩との提携が成立した後、その貢献者の一人である坂本龍馬が、宿泊していた寺田屋で幕吏に襲撃されます。寺田屋を脱出した龍馬は重傷を負い、薩摩藩邸に匿われます。龍馬は西郷吉之助(隆盛)に誘われて、妻のお龍と共に薩摩へと向かいます。奔放な龍馬とお龍に吉之助の妻の糸は翻弄されます。幕府は長州藩の再度の征伐を諸藩に命じますが、薩摩藩は従えない、と大久保一蔵(正助、利通)は堂々と幕府重臣に宣言します。

 幕府と長州藩の戦争が始まる中、龍馬は長州藩に向かいます。龍馬はお龍を薩摩に残していくつもりでしたが、龍馬と生死を共にする覚悟を決めているお龍を見た糸は、お龍に龍馬が長州藩に行くことを伝えます。そんな中、イギリス公使パークスが薩摩藩を訪れ、島津久光たちと会見します。パークスは、宴会だけで薩摩藩との交渉が進まないことに苛立ち、交渉を打ち切ろうとします。そこへ吉之助がイギリス船に単身で乗り込み、パークスと交渉します。天皇と将軍がいる現状で誰と交渉すればよいのか、とパークスに問われた吉之助は、薩摩藩が天皇中心の国家を樹立する、と返答します。パークスは吉之助を信用し、交渉は成功します。糸は、愛加那(とぅま)に嫉妬していたことを打ち明け、吉之助を支える、と誓います。

 今回は吉之助と糸が夫婦としての関係を確たるものにする過程が描かれました。そこへ龍馬とお龍とを絡めたのは、物語として悪くはなかったと思います。まあ、同じく西郷隆盛が主人公ということで、本作と比較対象になる『翔ぶが如く』の進行と比較すると、もう9月なのにそんなことをやってよいのか、とも思いますが。Twitterなどネットで本作の感想を少し検索すると、罵倒・批判する人が多く、その気持ちがまったく分からない、とまで思いませんが、放送開始前の期待値が低かったためか、私はそれなりに楽しんで視聴を続けています。とくに、演者は全体的に健闘しているのではないか、と思います。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 『西郷どん』、史実改変はよくないって(第31~33回)

    Excerpt: 皆さんこんばんは。今回は今年の大河ドラマ『西郷どん』第31~33回の感想です。まずはあらすじ。元土佐藩士の坂本龍馬(小栗旬)を伴って薩摩へ帰国した西郷吉之助(鈴木亮平)。薩摩では大久保一蔵(瑛太)が国.. Weblog: Coffee, Cigarettes & Music racked: 2018-09-12 19:02