テストステロンと商品選択の関係
テストステロンと商品選択の関係についての研究(Nave et al., 2018)が公表されました。本論文は、繁殖期に数多くの動物種の雄のテストステロン濃度が上昇するという事実から着想を得ました。テストステロン存在下では、雄によるステータス(地位)の誇示(鳥類の求愛のさえずりや、雄ジカの枝角の成長など)が顕著になると考えられています。本論文は、ヒトの場合でもテストステロンがステータスの誇示を促進する可能性があると推論して、243人の男性被験者(18~55歳)にたいして、そのほぼ半数にはゲル状のテストステロンを、残りには不活性なプラセボゲルを投与しました。本論文は次に、品質は同等だと感じられるものの、ステータス感の異なるさまざまなブランド品(たとえばジーンズ)を2点1組で被験者に示し、いずれのブランド品を好むか答えさせました。
その結果、テストステロンを投与された男性は、ステータス感の低いブランド品よりも高いブランド品を選ぶ傾向が強い、と明らかになりました。このテストステロンの影響は、ステータスを高める商品だという広告のテキストをつけてブランド品を提示した時には、とくに大きくなりました。本論文は、今後の研究の方向性として、今回の研究で得られた知見を、他のヒト集団でも再現することを挙げています。ヒトも含めて有性生殖の動物において、繁殖負担の性的非対称から、雄が雌に選ばれる傾向が強く、本論文の知見も、ヒトが有性生殖の動物の一種として進化してきたことを強く反映している、と解釈できそうです。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。
【心理学】ステータス感の高い商品を好む傾向とテストステロンの関係
ホルモンの一種であるテストステロンの単回投与によって、男性が、同じ品質の製品の中からステータス感の高いブランドを選び出す傾向が顕著になることが243人の男性を対象とした研究によって明らかになったことを報告する論文が、今週掲載される。
今回のGideon Naveたちの研究は、繁殖期に数多くの動物種の雄のテストステロン濃度が上昇するという事実から着想を得た。テストステロン存在下では、雄によるステータス(地位)の誇示(鳥類の求愛のさえずりや、雄ジカの枝角の成長など)が顕著になると考えられている。
Naveたちは、ヒトの場合でもテストステロンがステータスの誇示を促進する可能性があると推論して、243人の男性被験者(18~55歳)に対し、そのほぼ半数にはゲル状のテストステロンを、残りには不活性なプラセボゲルを投与した。次に、品質は同等だと感じられるが、ステータス感の異なるさまざまなブランド品(例えばジーンズ)を2点1組で被験者に示し、いずれのブランド品を好むか答えさせた。
その結果、テストステロンを投与された男性は、ステータス感の低いブランド品よりも高いブランド品を選ぶ傾向が強かった。このテストステロンの影響は、ステータスを高める商品だという広告のテキストをつけてブランド品を提示した時に特に大きくなった。
Naveたちは、今後の研究の方向性として、今回の研究で得られた知見を他のヒト集団でも再現することを挙げている。
参考文献:
Nave G. et al.(2018): Single-dose testosterone administration increases men’s preference for status goods. Nature Communications, 9, 2433.
https://dx.doi.org/10.1038/s41467-018-04923-0
その結果、テストステロンを投与された男性は、ステータス感の低いブランド品よりも高いブランド品を選ぶ傾向が強い、と明らかになりました。このテストステロンの影響は、ステータスを高める商品だという広告のテキストをつけてブランド品を提示した時には、とくに大きくなりました。本論文は、今後の研究の方向性として、今回の研究で得られた知見を、他のヒト集団でも再現することを挙げています。ヒトも含めて有性生殖の動物において、繁殖負担の性的非対称から、雄が雌に選ばれる傾向が強く、本論文の知見も、ヒトが有性生殖の動物の一種として進化してきたことを強く反映している、と解釈できそうです。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。
【心理学】ステータス感の高い商品を好む傾向とテストステロンの関係
ホルモンの一種であるテストステロンの単回投与によって、男性が、同じ品質の製品の中からステータス感の高いブランドを選び出す傾向が顕著になることが243人の男性を対象とした研究によって明らかになったことを報告する論文が、今週掲載される。
今回のGideon Naveたちの研究は、繁殖期に数多くの動物種の雄のテストステロン濃度が上昇するという事実から着想を得た。テストステロン存在下では、雄によるステータス(地位)の誇示(鳥類の求愛のさえずりや、雄ジカの枝角の成長など)が顕著になると考えられている。
Naveたちは、ヒトの場合でもテストステロンがステータスの誇示を促進する可能性があると推論して、243人の男性被験者(18~55歳)に対し、そのほぼ半数にはゲル状のテストステロンを、残りには不活性なプラセボゲルを投与した。次に、品質は同等だと感じられるが、ステータス感の異なるさまざまなブランド品(例えばジーンズ)を2点1組で被験者に示し、いずれのブランド品を好むか答えさせた。
その結果、テストステロンを投与された男性は、ステータス感の低いブランド品よりも高いブランド品を選ぶ傾向が強かった。このテストステロンの影響は、ステータスを高める商品だという広告のテキストをつけてブランド品を提示した時に特に大きくなった。
Naveたちは、今後の研究の方向性として、今回の研究で得られた知見を他のヒト集団でも再現することを挙げている。
参考文献:
Nave G. et al.(2018): Single-dose testosterone administration increases men’s preference for status goods. Nature Communications, 9, 2433.
https://dx.doi.org/10.1038/s41467-018-04923-0
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