大河ドラマ『西郷どん』第21回「別れの唄」

 大島(奄美大島)で暮らす西郷吉之助(隆盛)と愛加那(とぅま)の間に息子が生まれます。菊太郎と名づけたかった吉之助ですが、いつか薩摩に帰るのだから、その後で嫡男が生まれた時のことを考えて菊次郎と名づけるよう、龍佐民に諭されます。薩摩では実権を握った島津久光が大久保一蔵(正助、利通)や小松帯刀たち有望な若者を取り立て、幕府に政治改革を要求しようとします。吉之助は赦免されることになり、一蔵は大島に渡って吉之助に直接伝えます。しかし、吉之助は大島に残る、と返答します。一蔵は愛加那に、薩摩に帰るよう吉之助を説得してもらいたい、と頼んで薩摩に戻ります。愛加那は、薩摩に帰るよう吉之助に言い、龍佐民も、薩摩に帰るよう吉之助を諭します。愛加那の覚悟を知った吉之助は、必ず戻って来る、と言って薩摩に帰ると決意を固めます。

 今回は西郷吉之助(隆盛)と愛加那(とぅま)との別れが描かれました。ここは吉之助の印象が悪くなる危険性の高い話だけに、どのように描かれるのか、注目していたのですが、愛加那や龍佐民の強い覚悟に促されて吉之助が薩摩に帰る、という流れでした。本作は主人公の吉之助を正義の人として描いてきただけに、無難なところだと思います。まあ、陳腐な話とも言えそうですが、安全策を採用した、といった感じでしょうか。大島編は今回で終わりとなりますが、愛加那をはじめとして大島の人たちの出番は今後も何回かあるのではないか、と思います。大島編は、愛加那役の二階堂ふみ氏の熱演もあり、まずまず楽しめました。再視聴するほど面白いわけではありませんが、ここまではそれなりに満足して視聴を続けています。

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