ジャスティファイが41年振りに無敗で米国三冠達成

 ジャスティファイ(Justify)がベルモントステークスに勝ち、1977年のシアトルスルー(Seattle Slew)以来となる無敗での米国三冠を達成しました。3歳デビューでの米国三冠は初となり、快挙と言えるでしょう。まあ、米国三冠達成自体が快挙ですが。米国三冠馬としては、2015年のアメリカンファラオ(American Pharoah)以来となります(関連記事)。ジャスティファイは好スタートからそのまま逃げ、終始先頭を譲らず、2着のグロンコウスキー(Gronkowski)を1馬身3/4差で退けて勝ちました。ジャスティファイは直線に向いた時、手応えがなかなかよいように見えたので、勝ちそうだな、と思ったものの、何しろ10ハロン以上のダートの大レースは現在の米国ではベルモントステークスしかありませんし、バリバリのステイヤー血統というわけでもなさそうなので、直線で失速するかな、と多少不安でもありました。それでも直線で失速しなかったのは、ジャスティファイの強さもありますが、楽にレースができた、ということでもあるのでしょう。

 勝ち時計は2分28秒18で、平凡だと言えるかもしれませんが、最近10年間では3番目の好時計となります。3年前の三冠馬アメリカンファラオは、ベルモントステークスでの勝ち時計が2分26秒65と優秀で、三冠達成後、トラヴァーズステークスこそ2着に負けたものの、ハスケル招待ステークスとBCクラシックを勝ち、しかもBCクラシックでは6馬身半差のレコード勝ちだったので、さらに評価を高めました。アメリカンファラオと比較すると、確たる時計の裏づけがないという意味で、ジャスティファイの今後には多少不安も残りますが、古馬一線級相手にも勝ち続けてほしいものです。とはいっても、三冠馬ですから、アメリカンファラオの例からも、3歳で引退でしょうか。あるいは、来年1月に行なわれるだろうペガサスワールドカップが引退レースとなるかもしれません。ともかく、ジャスティファイが今後どのレースに出走するのか、大いに注目されます。

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