白亜紀末の大絶滅を生き延びた地上性の鳥類
白亜紀末の大絶滅を生き延びた鳥類についての研究(Field et al., 2018)が報道されました。6600万年前頃の白亜紀末、直径約15キロの小惑星が地球に衝突しましした。爆発の威力は原子爆弾100万個分に相当し、ほとんどの恐竜を含む地球上の生物の3/4が絶滅しました。しかし、一部の系統の恐竜は生き残り、小惑星衝突後の過酷な世界を生き抜いて繁栄し、現在の鳥類になりました。白亜紀末の大絶滅において、鳥類のなかでも絶滅したものと生き延びたものがあり、その違いについて議論されてきました。
この研究は、白亜紀末に小惑星が地球に衝突したことにより、地上の森林が破壊され、樹上性の鳥類が絶滅した一方で、地上性の鳥類は生き延び、短期間で爆発的に進化し、現在の鳥類のほとんどが形成された、との見解を提示しています。白亜紀後期の最も一般的な鳥類であるエナンティオルニス類は、その多くが樹上性だったと推測されています。エナンティオルニス類は白亜紀末の大絶滅で1種も生き残りませんでした。小惑星衝突直後の時期に生息していた、現生鳥類の祖先集団である化石鳥類は、脚の比率から、地上性だったと推測されています。
参考文献:
Field DJ. et al.(2018): Early Evolution of Modern Birds Structured by Global Forest Collapse at the End-Cretaceous Mass Extinction. Current Biology, 28, 11, 1825–1831.e2.
https://doi.org/10.1016/j.cub.2018.04.062
この研究は、白亜紀末に小惑星が地球に衝突したことにより、地上の森林が破壊され、樹上性の鳥類が絶滅した一方で、地上性の鳥類は生き延び、短期間で爆発的に進化し、現在の鳥類のほとんどが形成された、との見解を提示しています。白亜紀後期の最も一般的な鳥類であるエナンティオルニス類は、その多くが樹上性だったと推測されています。エナンティオルニス類は白亜紀末の大絶滅で1種も生き残りませんでした。小惑星衝突直後の時期に生息していた、現生鳥類の祖先集団である化石鳥類は、脚の比率から、地上性だったと推測されています。
参考文献:
Field DJ. et al.(2018): Early Evolution of Modern Birds Structured by Global Forest Collapse at the End-Cretaceous Mass Extinction. Current Biology, 28, 11, 1825–1831.e2.
https://doi.org/10.1016/j.cub.2018.04.062
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