大河ドラマ『西郷どん』第4回「新しき藩主」

 これは2月2日分の記事として掲載しておきます。今回は前回後半に続いて薩摩藩のお家騒動(お由羅騒動)が描かれました。この騒動で西郷吉之助(隆盛)たちの師である赤山靱負に切腹命令が下されます。吉之助たちは島津斉彬の異母弟である島津久光に助命を嘆願しますが、自分にはそんな力はない、と久光は拒絶します。吉之助の久光への嫌悪はこの時に芽生えた、という設定でしょうか。一方、吉之助と共に久光に嘆願した大久保正助(利通)は、後に久光の側近として台頭します。この対応の違いは、吉之助と正助の個性の差ということなのでしょう。赤山靱負は切腹し、吉之助の父である吉兵衛が介錯しました。赤山靱負の切腹後も斉彬寄りとみなされた家臣への粛清は続き、正助の父である次右衛門は島流しとなります。

 吉之助は斉彬に書状を送り続け、それらを読んで決意を固めた斉彬は、江戸幕府老中の阿部正弘を通じて父である斉興を隠居に追い込もうとします。斉興は抵抗しますが、斉彬の気迫に負けて隠居を決意します。今回は薩摩藩のお家騒動が藩の下層と上層を舞台に描かれ、西郷隆盛が主人公の大河ドラマの序盤として、悪くはないと思います。青春群像劇的性格もあり、普遍的な物語としての面白さもあると思います。まあ、斉興と斉彬のロシアンルーレット対決はさすがにやり過ぎた感があり、声の大きな大河ドラマ愛好者が派手に批判しそうですが。

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