大河ドラマ『おんな城主 直虎』全体的な感想
これは12月22日分の記事として掲載しておきます。本作は、知名度の低い女性主人公ということで、2015年放送の大河ドラマ『花燃ゆ』と同様に、放送開始前の期待値はかなり低かったように思われます。じっさい、初回の視聴率は直近10年の大河ドラマでは最低でした。序盤の視聴率の推移から、『花燃ゆ』や2012年放送の大河ドラマ『平清盛』を上回るものの、歴代で3番目に低い平均視聴率になりそうだと予想していたところ、12.8%でじっさいにそうなりました。マスコミでもネットでも、視聴率の高低で作品の評価を決める傾向が強いように思われるので、その意味では本作は失敗作と語られ続けていくのでしょう。
しかし、小野政次(鶴丸)、とくにその最期の描写には見ごたえがありました。予想よりも早い時期に政次の真意が明かされ、やや疑問に思っていたのですが、私が視聴してきた大河ドラマのなかでも深く印象に残る場面の一つになった政次の最期を描写するには、早くに政次の真意を明かした方がよかったのだろうな、と今では考えています。直虎(次郎法師)・直親(亀之丞)・政次の3人が前半の重要人物だと予想していたところ、直親の退場が意外に早く、やや不安に思ったのですが、今となっては杞憂だったと思えるくらいの展開になったのは何よりでした。
主人公である直虎の事績があまり知られていないということで、主人公の存在感が希薄になってしまうのではないか、と放送開始前から懸念していた人は少なからずいたかもしれませんが、確かに、そうした側面もあったとは思います。しかし、主人公の非凡なところや魅力を描きつつも、やたらと主人公を美化したり称賛したりすることはなく、ことごとく先を的確に見通せるような超人ではなくて、とくに際立ったところのない戦国時代の国衆の一人として主人公を描いたことは、歴史ドラマとして悪くなかったように思います。
また、戦国時代の国衆や村の様相を描き、話に取り入れたことも、歴史ドラマとしてよかったと思います。ただ、鉄炮の話や人身売買の話がそうでしたが、戦国時代の様相を物語に取り入れるために、直虎が国衆の家に生まれたにしては不自然なくらい無知だったように思われる描写があったのは、やや残念でした。しかし、全体的には、政次の最期や信康事件など感情移入できる話もあり、戦国時代の様相を描こうという姿勢も窺われ、欠点はさほど気にならず、かなり楽しめました。主演の柴咲コウ氏の演技を批判する声の大きな大河ドラマ愛好者はそれなりにいるかもしれませんが、とくに悪い演技とは思いませんでした。まあ、私好みの顔立ちなので、やや甘い評価になっているかもしれませんが。
しかし、小野政次(鶴丸)、とくにその最期の描写には見ごたえがありました。予想よりも早い時期に政次の真意が明かされ、やや疑問に思っていたのですが、私が視聴してきた大河ドラマのなかでも深く印象に残る場面の一つになった政次の最期を描写するには、早くに政次の真意を明かした方がよかったのだろうな、と今では考えています。直虎(次郎法師)・直親(亀之丞)・政次の3人が前半の重要人物だと予想していたところ、直親の退場が意外に早く、やや不安に思ったのですが、今となっては杞憂だったと思えるくらいの展開になったのは何よりでした。
主人公である直虎の事績があまり知られていないということで、主人公の存在感が希薄になってしまうのではないか、と放送開始前から懸念していた人は少なからずいたかもしれませんが、確かに、そうした側面もあったとは思います。しかし、主人公の非凡なところや魅力を描きつつも、やたらと主人公を美化したり称賛したりすることはなく、ことごとく先を的確に見通せるような超人ではなくて、とくに際立ったところのない戦国時代の国衆の一人として主人公を描いたことは、歴史ドラマとして悪くなかったように思います。
また、戦国時代の国衆や村の様相を描き、話に取り入れたことも、歴史ドラマとしてよかったと思います。ただ、鉄炮の話や人身売買の話がそうでしたが、戦国時代の様相を物語に取り入れるために、直虎が国衆の家に生まれたにしては不自然なくらい無知だったように思われる描写があったのは、やや残念でした。しかし、全体的には、政次の最期や信康事件など感情移入できる話もあり、戦国時代の様相を描こうという姿勢も窺われ、欠点はさほど気にならず、かなり楽しめました。主演の柴咲コウ氏の演技を批判する声の大きな大河ドラマ愛好者はそれなりにいるかもしれませんが、とくに悪い演技とは思いませんでした。まあ、私好みの顔立ちなので、やや甘い評価になっているかもしれませんが。
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