ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』687話~690話

687話「男と女の関係」9
 女性の死体が発見され、青酸中毒が死因と判明します。山さんは殺人事件と判断し、捜査が進みます。女性の部屋には、男性と一緒の写真がありました。その男性は元検事長の弁護士で、山さんとは縁が深く、デュークも過去に法廷で対峙したことがありました。山さんはデュークとともに男性弁護士を訪ねます。殺された女性はその男性弁護士の愛人との噂がありましたが、弁護士は否定します。まだ決定的証拠はありませんが、山さんは弁護士が犯人だと確信して逮捕状を請求します。本作では定番の山さん対決もので、今回も強敵相手に苦戦します。なかなか見ごたえがあり、弁護士の妻が女性を殺し、男性が偽装工作をしていた、というオチもよかった思います。


688話「ホノルル・大誘拐」・689話「キラウェア・大追跡」5
 基本的には一話完結の本作には珍しく、688話・689話の2話で完結という構成になっています。この話も、この時期の他の多くの話と同じく、少なくとも一度は視聴しているはずなのに、ほとんど内容を覚えていませんでした。デュークは廃ビルに一人で踏み込み、二人組の男性に銃撃され、重傷を負います。捜査を進めると、ハワイの誘拐事件とも絡んでいることが分かり、ボスはハワイへと向かいます。本作の海外ロケにも慣れてきた感があり、その意味では新鮮さはさほどありませんでした。話の方は、謎解き要素があり、双子ネタはやや安易だったかもしれませんが、騙し合い的な展開になり、まずまず楽しめました。


690話「私が七曲署の藤堂だ」7
 男性が女性を追いかけ、気味悪がった女性は逃げますが、男性に追いつかれて刺されます。何とも不気味な犯人の行動ですが、犯人は一係に電話をかけてきて、藤堂係長にだけ話したい、と言います。ボスは飛行機でハワイから日本への移動途中で連絡がとれないため、トシさんがボスのふりをして犯人と会うことにしますが、この時点では一係は犯人が女性を刺したとは知りません。犯人はドックとブルースが張り込んでいることに偶然気づき、トシさんを神社に呼び出します。犯人は野口と名乗り、トシさんを食事に誘います。犯人は、ボスのことをよく知っており、トシさんがボスではない、と疑います。犯人の幼稚さと凶暴さが印象に残り、不気味な行動の理由や犯人にボスの情報を伝えた人物が誰かといった謎解きも面白さになっていますが、何よりも犯人のキャラが立っていたので、楽しめました。犯人を演じたのは堀内正美氏で、このような狂気を表に出す役が似合うと思います。

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