ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』674話~677話

674話「友よ、君が犯人なのか!」6
 ルポライターの男性の死体が発見されます。ドックは病死と考えますが、男性は友人に、金になる情報を警察から買ったと伝えており、友人は男性が殺されたのではないか、と考えて警察に通報したのでした。一係が男性の資料を調べると、警察のデータが漏れていたと分かります。マイコンは本庁からコンピュータを使って極秘に捜査するよう命じられ、本庁の刑事とともに捜査に従事します。捜査を進めると、容疑者が4人に絞られますが、そのなかにデュークがいました。マイコンはドックたちに問い詰められ、デュークに容疑がかけられていることを知り、ドックたちはデュークに事情を問い質し、無実であることが証明されます。ところが、他の3人の容疑者は、警察上層部が個人情報を集めていたことをマスコミに知られないためにも、事情を問い質されることもなく、左遷されて有耶無耶のうちに事件が葬られることになります。マイコンもボスもこれに反発し、3人を調べると、2人が容疑者から外れます。その直後、マイコンとともに捜査に従事していた本庁の刑事の死体が発見されます。しかし、残り1人の容疑者も犯人ではありませんでした。けっきょく、マイコンとともに捜査に従事していた刑事が、親しかった刑事に容疑がかかったことから確認し、一度は容疑者から外したところ、疑われた刑事が隠蔽のために殺害した、と判明します。なかなか謎めいた展開になっていて楽しめましたが、真犯人が最後の方でわずかに登場しただけだったのは残念でした。もっと前から登場させてもよかったのではないか、とも思います。


675話「死にゆく女のために」5
 2人組の犯人による銀行強盗事件が発生し、女性行員が人質にとられます。犯人は女性を銃で撃って放り出し、逃走します。女性は救急車で搬送中に死亡します。犯人はトシさんやブルースに追われて逃亡しますが、自動車が横転して炎上し、2人とも死亡します。マミーは、死亡した女性が最後に言い残した坂本という男性を訪ねます。一方、銀行強盗事件の方は、犯人が逃走に使った自動車に細工されていたことが判明し、他にも犯人がいるのではないか、と一係は推理します。横須賀に坂本を訪ねたマミーですが、坂本は女性が思っていたような素晴らしい男性ではなく、女たらしでした。坂本は暴力団員らしき男性から狙われ、マミーは坂本を助け、ボスの命令でしばらく坂本を見張ることにします。マミーは外出した坂本をつけようとして、暴力団員らしき男性に襲われて監禁されます。じつは、人質にとられて殺害された女性行員が、坂本との結婚資金のために犯行の手引きをしたのでした。刑事が監禁される展開、男女のすれ違いと綺麗ごとではない関係、ぎりぎりのところで救出に現れる一係の刑事たちと、本作の王道的な話となっています。つまらないという程ではありませんでしたが、やや陳腐な感は否めません。話の方はほとんど忘れていましたが、最後のボスとマミーのやり取りはよく覚えていました。


676話「地図にない道」6
 酔って暴れ、逮捕された男性の証言により、迷宮入りになっていた5年前の殺人事件の凶器が発見されます。発見されたナイフから、容疑者はすぐに絞り込まれます。当時の容疑者の行動は怪しく、山さんが容疑者の男性を問い詰めると、当時記憶喪失だった、と男性は証言します。容疑者の男性は、当時を思い出したくない、と言って捜査への協力を拒みますが、山さんは執拗に張り込みを続けます。山さんは男性を説得し、男性は一旦捜査に協力しますが、頭痛で一時入院した後、捜査への協力を拒みます。何とも謎めいた事件でしたが、けっきょく、犯人は男性の妻で、男性はその衝撃から記憶喪失となり、記憶を回復した後は、妻を庇うために捜査への協力を拒んだのでした。謎解きものとして、まずまず楽しめましたが、やや盛り上がりに欠けた感もあります。今回は、迷宮入りになった5年前の殺人事件の捜査ということで、当時の捜査の様子も少し描かれました。当時、ドックは登場したばかりで、山さんとドックの捜査の様子が描かれており、もちろん、この場面は今回新たに撮影されたもので、5年前の映像が使用されているわけではありませんが、マイコンがロッキーに言及したこともあり、長さん・ゴリさん・スコッチ・スニーカーのことも思い出して懐かしくなりました。また、やや懐かしい選曲だったこともよかったと思います。


677話「あなたを告訴する!」5
 デュークとマイコンは偶然男子大学生の飲酒運転の現場を目撃し、追跡します。デュークが強引に止めようとすると、男子大学生は運転を誤って土手から転落して負傷し、病院に運ばれましたが、死亡します。男子大学生の父親は、息子は酒を飲めない体質だと言ってデュークを告訴します。手術を担当した医師も、男子大学生の体内からはアルコールが検出されなかった、と証言します。デュークは窮地に陥りますが、あくまでも、男子大学生には逃亡するだけの理由が何かあったのだ、と自分の正当性を主張し続けます。さらにデュークは、男子大学生が運転していた自動車の引き取りを強く要求した父親を逮捕しようとします。トシさんが何とかその場を収めて自動車の検証が進められます。しかし、自動車には不審な点がありませんでした。デュークはさらに窮地に陥りますが、強引に自宅を捜索するなど、あくまでも強気の姿勢を貫きます。けっきょく、死亡した男子大学生は麻薬に手を出していたことが分かります。謎解き要素があり、デューク無双も見られましたが、デュークの捜査は本当に強引で、かなり無理のある話だった感は否めません。結果的に男子大学生は犯罪に手を染めていたとはいっても、これでは免職になるのではないか、と思います。まあ、私は警察組織には詳しくないので、じっさいのところどうなのか分かりませんが。

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