ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』670話~673話
670話「ドック潜入!泥棒株式会社」9
金庫破りの強盗殺人事件が発生し、急行したドックたちは3人の犯人を見つけますが、マイコンが犯人たちに襲撃され、犯人たちは逃亡します。容疑者はすぐに特定され、損保代理店を隠れ蓑とした「泥棒株式会社」ではないか、と一係は推理します。犯人の一人は、541話(関連記事)と580話(関連記事)に登場した、かつてドックが弟子入りした凄腕ながらも偏屈な元金庫破りの男性の弟子でした。ドックは「師匠」に紹介状を書いてもらい、「泥棒株式会社」に入り込みます。ドック弟子入りシリーズの一環と言えるでしょう。他署の刑事とのやり取りも含めて喜劇調で話が進み、ドックの正体が途中で判明するなど緊張感もあります。一話完結が基本の本作ではありますが、レギュラー刑事以外の再登場など長期放送ならではの楽しみもあり、かなり面白くなっていました。主犯役として富川澈夫氏が出演していたことも高評価の一因となります。
671話「野獣」5
負傷した男性が警官を殺害して拳銃を奪います。犯人はすぐに特定され、トシさんとデュークは犯人の隠れ家を突き止めて追跡しますが、犯人はトシさんを撃って逃走します。犯人はトシさんと対峙した時、自分を撃て、自分はお前を撃てるぞ、とトシさんに凄んでみせます。トシさんはデュークに、犯人に気圧された、と打ち明けます。トシさんは負傷しながらも犯人逮捕の決意を固めます。本作ではたまにある、不気味で冷酷な犯人と刑事との対決ものなのですが、「野獣」である犯人の人物像があまり描かれなかったのは残念でした。まあ、こうした犯人の場合、あえて人物像を描かないという意図なのでしょう。緊張感のある展開はなかなかよかったと思いますが。トシさんが犯人に気圧されて撃てなかったのはこれまでの描写からすると意外で、暴走した捜査も含めてですが、未熟な若手刑事の方が相応しかったかな、とも思います。
672話「再会の時」6
すでに、デュークの複雑な家庭環境は示唆されていましたが、今回ついにデュークの抱えていた秘密が明かされます。デュークが逮捕した泥棒の持っていた懐中時計は、デュークの父親のものでした。しかし、泥棒はデュークの父親からではなく、氷室という男性から盗んでいました。デュークが氷室を訪ねると、氷室はライフル銃を発砲して逃走します。一係は、氷室が狙っている男性を追求するとともに、デュークの父親の行方を探します。けっきょく、デュークの父親は犯罪とは無関係でした。捜査の過程で、デュークの父親がデュークの義父に会社も妻も奪われ、失踪したことが語られます。デュークの義父にたいする敵対的とも言える態度も、この設定ならば納得がいきます。デュークの父親は、今ではヒモをやりつつ商品開発に熱中していましたが、デュークは激昂することもなく、ある程度割り切ったようです。レギュラー刑事と父親との葛藤は、ゴリさんとドックで描かれ、ジーパンにもそうした要素がありましたが、ゴリさんとドックの父親はともに社会的地位の高い人物なのに、デュークの父親は、かつては社会的地位が高かったものの、現在ではヒモをやっています。しかも、デュークの父親は、デュークの想像とは異なり、今でもデュークの義父を時々頼っており、会社から追放されたというより、自分から逃げ出したのでした。それでも、デュークと父親の再会は終始、意外と穏やかなものでした。一匹狼的で冷静だというデュークの人物造形もあるとしても、もっとギスギスしたものになるかと思っていましたが、父親の方は吹っ切れた感があり、デュークもそれを受け入れているようでした。こういう父子関係も新鮮でよいと思います。
673話「狼の挽歌」8
強盗殺人事件が発生し、偶然近くにいたブルースとマイコンは、同じく近くにいた城西署の尾崎刑事とともに3人の犯人を追いますが、逃げられます。事件の背景には、政治家の絡んだ汚職がありました。ブルースは尾崎と組んで犯人たちを追います。尾崎は胡散臭さ全開の刑事で、最初から事件の黒幕ではないかとも予感させますが、本当にそうだったのはやや残念でした。まあ、尾崎はキャラが立っており、ブルースとの関係もなかなか上手く描かれていましたので、楽しめましたが。今回の山場となったブルースと尾崎との対決も、ブルースのアクションシーンだけあって、なかなかよかったと思います。何よりも、尾崎役の伊藤孝雄氏の好演が作品の質を高めています。
金庫破りの強盗殺人事件が発生し、急行したドックたちは3人の犯人を見つけますが、マイコンが犯人たちに襲撃され、犯人たちは逃亡します。容疑者はすぐに特定され、損保代理店を隠れ蓑とした「泥棒株式会社」ではないか、と一係は推理します。犯人の一人は、541話(関連記事)と580話(関連記事)に登場した、かつてドックが弟子入りした凄腕ながらも偏屈な元金庫破りの男性の弟子でした。ドックは「師匠」に紹介状を書いてもらい、「泥棒株式会社」に入り込みます。ドック弟子入りシリーズの一環と言えるでしょう。他署の刑事とのやり取りも含めて喜劇調で話が進み、ドックの正体が途中で判明するなど緊張感もあります。一話完結が基本の本作ではありますが、レギュラー刑事以外の再登場など長期放送ならではの楽しみもあり、かなり面白くなっていました。主犯役として富川澈夫氏が出演していたことも高評価の一因となります。
671話「野獣」5
負傷した男性が警官を殺害して拳銃を奪います。犯人はすぐに特定され、トシさんとデュークは犯人の隠れ家を突き止めて追跡しますが、犯人はトシさんを撃って逃走します。犯人はトシさんと対峙した時、自分を撃て、自分はお前を撃てるぞ、とトシさんに凄んでみせます。トシさんはデュークに、犯人に気圧された、と打ち明けます。トシさんは負傷しながらも犯人逮捕の決意を固めます。本作ではたまにある、不気味で冷酷な犯人と刑事との対決ものなのですが、「野獣」である犯人の人物像があまり描かれなかったのは残念でした。まあ、こうした犯人の場合、あえて人物像を描かないという意図なのでしょう。緊張感のある展開はなかなかよかったと思いますが。トシさんが犯人に気圧されて撃てなかったのはこれまでの描写からすると意外で、暴走した捜査も含めてですが、未熟な若手刑事の方が相応しかったかな、とも思います。
672話「再会の時」6
すでに、デュークの複雑な家庭環境は示唆されていましたが、今回ついにデュークの抱えていた秘密が明かされます。デュークが逮捕した泥棒の持っていた懐中時計は、デュークの父親のものでした。しかし、泥棒はデュークの父親からではなく、氷室という男性から盗んでいました。デュークが氷室を訪ねると、氷室はライフル銃を発砲して逃走します。一係は、氷室が狙っている男性を追求するとともに、デュークの父親の行方を探します。けっきょく、デュークの父親は犯罪とは無関係でした。捜査の過程で、デュークの父親がデュークの義父に会社も妻も奪われ、失踪したことが語られます。デュークの義父にたいする敵対的とも言える態度も、この設定ならば納得がいきます。デュークの父親は、今ではヒモをやりつつ商品開発に熱中していましたが、デュークは激昂することもなく、ある程度割り切ったようです。レギュラー刑事と父親との葛藤は、ゴリさんとドックで描かれ、ジーパンにもそうした要素がありましたが、ゴリさんとドックの父親はともに社会的地位の高い人物なのに、デュークの父親は、かつては社会的地位が高かったものの、現在ではヒモをやっています。しかも、デュークの父親は、デュークの想像とは異なり、今でもデュークの義父を時々頼っており、会社から追放されたというより、自分から逃げ出したのでした。それでも、デュークと父親の再会は終始、意外と穏やかなものでした。一匹狼的で冷静だというデュークの人物造形もあるとしても、もっとギスギスしたものになるかと思っていましたが、父親の方は吹っ切れた感があり、デュークもそれを受け入れているようでした。こういう父子関係も新鮮でよいと思います。
673話「狼の挽歌」8
強盗殺人事件が発生し、偶然近くにいたブルースとマイコンは、同じく近くにいた城西署の尾崎刑事とともに3人の犯人を追いますが、逃げられます。事件の背景には、政治家の絡んだ汚職がありました。ブルースは尾崎と組んで犯人たちを追います。尾崎は胡散臭さ全開の刑事で、最初から事件の黒幕ではないかとも予感させますが、本当にそうだったのはやや残念でした。まあ、尾崎はキャラが立っており、ブルースとの関係もなかなか上手く描かれていましたので、楽しめましたが。今回の山場となったブルースと尾崎との対決も、ブルースのアクションシーンだけあって、なかなかよかったと思います。何よりも、尾崎役の伊藤孝雄氏の好演が作品の質を高めています。
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