ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』552話~555話
552話「或る誤解」10
ある殺人事件をめぐる親子の関係が、山さんと息子の関係を対比させる形で描かれます。被害者の男性と交際していた女性の父親が容疑者として浮上し、山さんとラガーが訪ねてくると、その男性は自分が加害者だとあっさり自白します。その男性は、娘の交際に強く反対していたのでした。しかし山さんは、その男性の供述内容が曖昧なことから、真犯人は別にいる、と推理します。捜査を進めると、別の男性が有力容疑者として浮上しますが、その男性にもアリバイがありました。けっきょく、真犯人は別にいて、親子のすれ違いから父は娘を庇い、犯人だと偽っていたのでした。父が娘の実父ではないことを背景に、謎解きとしてもヒューマンドラマとしてもかなり面白くなっていました。この時期の話は少なくとも一度は視聴しているはずなのですが、内容はほとんど覚えていません。しかし今回は、面白いので印象に残っていたということなのか、わりとよく覚えていました。選曲が全体的にやや古めなのも懐かしさを感じさせてよかったと思います。
553話「ドックとマミー」6
レギュラー刑事二人のニックネームがタイトルとなるのは、『太陽にほえろ!』ではたまにあります。この場合、話が面白くなることを意図してか、両者の個性が対照的な場合が多いと思います。ドックとマミーは、個性が対照的とまでは言えないかもしれませんが、子供を育てている女性刑事と独身の男性刑事という点だけでも、対照的とも考えられるでしょう。またこの場合、登場してから間もない新レギュラーと以前からのレギュラー刑事という組み合わせが大半のように思います。まだお互いのことをよく知らない両者の対立的関係を描くことで話が面白くなる、という意図もあるのでしょう。しかし今回は、知り合ってから長く、お互いのことをわりとよく知っているだろうドックとマミーという組み合わせだけに、これまでのシリーズとは異なる新鮮さがあるように思います。話の方は、迷子の少女とその父親で被害者の男性の身元が不明であることや真犯人の解明など謎解き要素もあり、まずまず面白くなっています。
554話「シルバー・シート」6
ラガーは、ある殺人事件の犯人の目撃者かもしれない三人の老人に協力してもらい、モンタージュ写真を作りますが、似た感じの男性は全員犯人ではありませんでした。三人が真犯人を恐れてわざと間違ったのではないか、と考えたラガーは三人と行動を共にし、証言を取ろうとします。けっきょく、犯人は三人の老人であることが分かり、やり切れない結末となっています。当時から、すでに高齢化は問題になりつつあったと思いますが、それを背景に、高齢者の心情を取り込んだ意欲作になっています。ただ、ドラマとしては上滑りした感は否めず、緊張感と盛り上がりにも欠けていました。
555話「一枚の絵」7
子供を誘拐する事件が発生し、子供の両親は犯人の要求に応じて高速道路の上から金の入ったバッグを落とし、犯人は金を奪い取ることに成功します。一係は犯人の行方を見失い、捜査は行き詰ります。トシさんは公開捜査に反対しますが、本庁は公開捜査に踏み切ります。一係の必死の捜査により曖昧ながらも手がかりが得られ、子供はまだ生きていると確信するトシさんは、ラガーを励ましつつ捜査を進めます。犯人の人物像がなかなか明かされないこともあって謎めいた作風になっており、子供の残した絵から手がかりを得る過程はなかなかよかったと思います。ただ、やはり犯人の人物像については、早くからもっと描いていてもよかったのではないか、とも思います。
ある殺人事件をめぐる親子の関係が、山さんと息子の関係を対比させる形で描かれます。被害者の男性と交際していた女性の父親が容疑者として浮上し、山さんとラガーが訪ねてくると、その男性は自分が加害者だとあっさり自白します。その男性は、娘の交際に強く反対していたのでした。しかし山さんは、その男性の供述内容が曖昧なことから、真犯人は別にいる、と推理します。捜査を進めると、別の男性が有力容疑者として浮上しますが、その男性にもアリバイがありました。けっきょく、真犯人は別にいて、親子のすれ違いから父は娘を庇い、犯人だと偽っていたのでした。父が娘の実父ではないことを背景に、謎解きとしてもヒューマンドラマとしてもかなり面白くなっていました。この時期の話は少なくとも一度は視聴しているはずなのですが、内容はほとんど覚えていません。しかし今回は、面白いので印象に残っていたということなのか、わりとよく覚えていました。選曲が全体的にやや古めなのも懐かしさを感じさせてよかったと思います。
553話「ドックとマミー」6
レギュラー刑事二人のニックネームがタイトルとなるのは、『太陽にほえろ!』ではたまにあります。この場合、話が面白くなることを意図してか、両者の個性が対照的な場合が多いと思います。ドックとマミーは、個性が対照的とまでは言えないかもしれませんが、子供を育てている女性刑事と独身の男性刑事という点だけでも、対照的とも考えられるでしょう。またこの場合、登場してから間もない新レギュラーと以前からのレギュラー刑事という組み合わせが大半のように思います。まだお互いのことをよく知らない両者の対立的関係を描くことで話が面白くなる、という意図もあるのでしょう。しかし今回は、知り合ってから長く、お互いのことをわりとよく知っているだろうドックとマミーという組み合わせだけに、これまでのシリーズとは異なる新鮮さがあるように思います。話の方は、迷子の少女とその父親で被害者の男性の身元が不明であることや真犯人の解明など謎解き要素もあり、まずまず面白くなっています。
554話「シルバー・シート」6
ラガーは、ある殺人事件の犯人の目撃者かもしれない三人の老人に協力してもらい、モンタージュ写真を作りますが、似た感じの男性は全員犯人ではありませんでした。三人が真犯人を恐れてわざと間違ったのではないか、と考えたラガーは三人と行動を共にし、証言を取ろうとします。けっきょく、犯人は三人の老人であることが分かり、やり切れない結末となっています。当時から、すでに高齢化は問題になりつつあったと思いますが、それを背景に、高齢者の心情を取り込んだ意欲作になっています。ただ、ドラマとしては上滑りした感は否めず、緊張感と盛り上がりにも欠けていました。
555話「一枚の絵」7
子供を誘拐する事件が発生し、子供の両親は犯人の要求に応じて高速道路の上から金の入ったバッグを落とし、犯人は金を奪い取ることに成功します。一係は犯人の行方を見失い、捜査は行き詰ります。トシさんは公開捜査に反対しますが、本庁は公開捜査に踏み切ります。一係の必死の捜査により曖昧ながらも手がかりが得られ、子供はまだ生きていると確信するトシさんは、ラガーを励ましつつ捜査を進めます。犯人の人物像がなかなか明かされないこともあって謎めいた作風になっており、子供の残した絵から手がかりを得る過程はなかなかよかったと思います。ただ、やはり犯人の人物像については、早くからもっと描いていてもよかったのではないか、とも思います。
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