ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』520話~523話

520話「野崎刑事、カナダにて最後の激走」7
 10年以上在籍していた長さんもついに今回で退場となり、たいへん寂しいものです。レギュラー刑事が殉職した次回まで事件解決が持ちこされるという構成は、ボン殉職の次回のスニーカー登場回や、次回から登場となるボギーの殉職回の次回と同様です。長さんの激走も印象に残っていますが、最後の長さんと山さんとの会話は本当に深く心に残ります。10年間共演し続けた者同士の強い想いが伝わってきました。長さんはロッキーのような優れた刑事を育てたいと言って警察学校の教官へと転身しましたが、これまで長さんとロッキーとの絆がとりわけ強いようには感じませんでした。ともに一係では珍しく妻子がいるということで深い絆で結ばれていた、と脳内補完しておくべきでしょうか。


521話「ボギー刑事登場!」7
 ロッキーと長さんが退場し、今回からボギーが登場します。ロッキーと長さんが相次いで退場し、間もなくゴリさんも退場するので、寂しさは否めませんが、ボギーのやや泥臭さもある熱いキャラは好きだったので、これからも再視聴を続けていけそうです。当時の若手刑事のうち、ドックはとくにそうでしたが、ラガーも原も都会的なところがあったので、やや泥臭い感もあるボギーの存在は貴重だったと思います。他の若手刑事との比較であえてそのような人物造形にしたのでしょうし、やや泥臭いとはいっても、格好良さも兼ね備えた刑事だったと思います。話の方は、新人刑事らしい失敗と暴走が見られて、いかにも王道的といった感じでした。ボギーの姉を演じるのは、かつて殿下の(作中では)初代恋人を演じた有吉ひとみ氏です。今回からオープニングが変わり、以前のものに戻りました。まあ、以前のものとは微妙に違うらしいのですが。


522話「ドックとボギー」8
 レギュラー刑事二人のニックネームがタイトルとなるのは、『太陽にほえろ!』ではたまにあります。この場合、話が面白くなることを意図してか、両者の個性が対照的な場合が多いと思います。若手四人のなかでもっとも都会的というか洗練されている感じのドックと、地方(広島)出身のドックという組み合わせは、その意味で王道的と言えるように思います。じっさい、今回はドックとボギーの対比が上手く描かれていたように思います。話の方も、かつて医者を志していたというドックの経歴も踏まえた、なかなか面白くなっていました。もっとも、被害者たちが陳腐な悪人として描かれていたので、やや深みに欠けた感もありますが。


523話「ゴリさん、死の対決」9
 この時期の話は少なくとも一度は視聴しているはずなのですが、内容はほとんど覚えていません。しかし今回は、最後のゴリさんの見せ場といい、話の流れといい、わりとよく覚えていました。間もなく殉職となるゴリさんにとっては、殉職前の最後の主演回となります。射撃の名手というゴリさんの設定は最初期からのもので、ゴリさん主演作ではないものも含めて、それを活かした話がたびたびありました。今回は、射撃の名手であるゴリさんの昔の失敗に起因する事件が描かれ、ゴリさんに息子を射殺されてしまった母親の悲哀がよく描かれていたように思います。ボギーは3回目の出演にしてすっかりキャラを確立した感があり、今回も見せ場がありました。今回の準主演と言えるでしょう。

この記事へのコメント

いち
2016年03月15日 23:20
こんばんは。「ボギー刑事登場!」からオープニングが戻りましたね。リアルタイムでしっかり見ていましたが、気付くのに少し時間がかかったのを覚えています。これまでさんざん聴き続けた曲だから、違和感のようなものが全くなかったのです。
微妙に違うということですが、前期ではボンの殉職回363話のみこのオープニングなんですよね。
2016年03月16日 00:22
ボン殉職回は、正直なところ、再視聴でもオープニングの違いにまったく気づきませんでした。何度か聴き比べたら分かるのかもしれませんが。
たけぽん
2016年05月10日 20:58
ロッキーに続いて、長さんも退場。

2週続けて、レギュラーがいなくなるというのは、『太陽にほえろ!』初のことですね。(後にジプシーと後任の1話で退職した女性刑事というパターンはありましたが)

下川氏にも、ご自分の思う殉職シチュエーションというのが、あったそうです。

(護送中に生命を狙われた犯人を庇って射たれるという内容だったと思います。)

この場合は退職というよりは、転勤と考えるべきでしょうか。
後に『太陽2』で復帰してますしね。

まさか、この1ヶ月後にゴリさんまで退場になるとは思いませんでしたから、本当に10周年のこの時期に、番組改革の大手術を断行したのですね。

子供の頃は、地味な刑事としか見えなかった、長さんでしたが、このあとのシリーズを視て、如何にそのポジションが大事な役だったのか、知ることになります。
2016年05月12日 00:22
1982年には本当に番組が大きく動きましたね。制作側も視聴率競争でいろいろと悩み、試行錯誤していたのでしょう。
一係の非常勤
2018年09月14日 18:15
#520『野崎刑事、カナダにて最後の激走』
前回の続き。カルガリー バンフ ジャスパーなど、地元カナダの景勝地を縦横に使用したロッキーの仇討ち編。地元刑事バージル(キム・バス)は司法取引優先で一係の刑事たちとはなかなか協力しない中、東京に残っていた山さんは、捜査の合間を見て岩城家にロッキー殉職を報告に行く。
帰りがけの階段を降りる途中、山さんは令子の号泣を聞く。
おそらく、カナダで出張捜査中だった長さんもその報告を当然聞いていたわけで、事件解決の帰国後に、山さんとは別に、令子に挨拶に訪れた後、警察学校への転勤を決めたのだろうし、ロッキーも令子も普段から長さん夫婦に子育てのことをしょっちゅう相談していた ロッキー一人の時でも、長さんと飲みながら、悩みを聞いてもらっていたのかも。
それと、令子が一係に訪れ、ボスに『ロッキーの遺骨を風葬にして』 というが、散骨はその土地の環境の問題などに引っかかり、実際は難しいらしい。

この記事へのトラックバック