大河ドラマ『真田丸』第5回「窮地」

 これは2月8日分の記事として掲載しておきます。織田家への従属を決めた真田家ですが、その直後に本能寺の変が勃発し、真田家も含めて諸勢力は大混乱に陥ります。今回は、当時の混乱した様相をできるだけその時点での文脈で描こうという意図が窺われて、なかなか楽しめました。脚本・演出はなかなか工夫されていたと思います。今回も昌幸の存在感は強烈でした。昌幸を完璧超人ではなく有能ながら人間臭く描いている点には好感が持てます。昌幸が目立っている分、主人公の信繁が存在感に欠ける感は否めませんが、この時点ではまだ仕方のないところでしょうか。

 今回は家康がもう一方の主人公という感じで、こちらも後の天下人という結果から逆算したような人物像ではなく、狼狽し、優柔不断なところも見せているのは好印象です。家康はこの時点で満年齢では40歳目前であり、天下人時代ほど円熟した人物ではなかった、という解釈は有だと思います。徳川家パートは喜劇調になることが多いようですが、面白さ・緊張感を削ぐことなく、よい出来になっています。しかし、今回もそうでしたが、同じく喜劇調になることの多い信繁をめぐる恋物語や姉夫婦の物語の方は、作品の質を下げている側面があるかな、と思います。まあ、全体的には今回も密度が濃くて楽しめたので、じゅうぶん満足しているのですが。

この記事へのコメント

ポッペリアン
2016年02月07日 22:06
こんばんは
恋物語や姉夫婦の話に時間をかけすぎていることで、ドラマが散漫になってしまっている感じは否めません。ただしこれらの点は徐々に改善されていくような気がします(根拠なし)。
現に今回は喜劇調の部分はやや少な目であったように思います。
逆に、本能寺での「大乱闘」を割愛して、この事件が真田や小県に及ぼした影響を描いたり、穴山梅雪の死をナレーションで済ませつつ家康の逃避行に尺を割くなど、むしろメリハリを意識しているように見える点には好感を持っています。
(梅雪が殺害される時の「チャンバラ」を描いた後に、家康が野武士や明智勢と闘う場面を見せられたのでは、個人的には食傷してしまいます)
不満な面も多々ありますが、現状でも一応満足しておりますし、年末に向けてより面白くなっていきそうという期待感を持って楽しんでいます。
2016年02月08日 20:24
メリハリを強く意識している感は確かにありますね。

本能寺の変など真田家の直接的関与のない「中央」情勢をできるだけ簡略化して描き、真田家視点を強調していることはよいと思います。
なんてこったい(!!)
2016年02月08日 22:09
前回、なぜか、家康と共に信繁と対面していた本多忠勝役の藤岡弘、氏の豪傑ぶりが今回は印象深いです。その藤岡氏が坂本竜(龍)馬を演じられた『勝海舟』総集編が、時代劇専門チャンネルで今月中に二週連続放映されますのを楽しみにしております。
2016年02月10日 00:08
本多忠勝もなかなかキャラが立っていますね。家康と忠勝の関係も興味深いものです。

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