大河ドラマ『真田丸』第7回「奪回」

 これは2月22日分の記事として掲載しておきます。滝川一益が北条軍に大敗したことを知った昌幸は、その隙に沼田城と岩櫃城を奪回します。今回の表題ともなっている「奪回」とは、この沼田城と岩櫃城だけではなく、滝川一益の人質となっていた昌幸の母である「とり」のことでもあります。昌幸の独断による沼田城と岩櫃城の奪回は上手くいきますが、「とり」の奪回に向かった信繁は、滝川軍に見つかって失敗し、人質になってしまいます。

 昌幸と滝川一益とのやり取りも含めて、本能寺の変後の大混乱の中で諸勢力が生き残るために必死に駆け引きをしている様は、なかなか緊張感があってよいと思います。信繁たちの脱出劇はかなりのところ喜劇調でした。娯楽作品なのですから、さほど悪くはなかったと思うのですが、これを嫌う視聴者もいるでしょうし、「声の大きな」視聴者にはそうした傾向が強いかもしれません。とくに「きり」は、かなり反感を買ってしまいそうな人物造形になってしまっているように思われます。「きり」は長く登場し続ける重要人物のようなので、この点は今後も懸念されます。

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