酸性化した土壌での生物多様性の回復

 これは1月27日分の記事として掲載しておきます。酸性化した土壌での生物多様性の回復に関する研究(Storkey et al., 2015)が公表されました。人間活動による大気中窒素の増加は草原の生物多様性が低下する原因となっていますが、窒素量が減った場合にこうした生物多様性がどの程度回復できるのかは不明でした。この研究は、イギリスのロザムステッド研究所で長期にわたって行われているパークグラス実験のデータを用い、25年前にイギリスの大気中窒素量が低下し始めて以来、土壌の酸性度が最も高い区画を除く全ての区画で生物多様性が十分に回復しつつあることを示しています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


生物多様性:草原における長期の窒素付加からの生物多様性の回復

生物多様性:かつて酸性化した土壌での生物多様性の回復

 人間活動による大気中窒素の増加は草原の生物多様性が低下する原因となっているが、窒素量が減った場合にこうした生物多様性がどの程度回復できるのかは不明である。今回J Storkeyたちは、英国ロザムステッド研究所で長期にわたって行われているパークグラス実験のデータを用いて、25年前に英国の大気中窒素量が低下し始めて以来、土壌の酸性度が最も高い区画を除く全ての区画で生物多様性が十分に回復しつつあることを示している。



参考文献:
Storkey J. et al.(2015): Grassland biodiversity bounces back from long-term nitrogen addition. Nature, 528, 7582, 401–404.
http://dx.doi.org/10.1038/nature16444

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